ラストマイルのレビュー・感想・評価
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んー… 期待してたのに…
MIU404とアンナチュラルをはじめ、野木脚本&塚原監督&新井P作品の大ファンなので、期待して観にいったが、総評:イマイチ。星3つレベル、というのが率直な感想。
色々盛り込みたかったのか、とっ散らかった印象があり、その一方、ストーリー上の色々な設定が浅くて疑問に思う点も多かった。例えば、たとえ恋人があのようなことになっても、普通の人が無差別爆弾テロを起こしたりするかなとか、大企業なのにほとんど主人公2人だけであのような事態に対処したり決定したりするのかなとか(五十嵐達がいたけどエレナが決めていた)、ドラム式洗濯機で爆弾の爆破を閉じ込められるものなのかなとか(耐熱性が優れているという伏線回収だが、耐熱性が高ければ爆破の衝撃にも耐えられるのか?!)、などなどしっくりこない点が幾つもあった。色んな場面で、組織と人数の少なさのアンバランスさも感じた。爆弾がどうやってその日そのタイミングで配達されたのかという仕掛け作りや伏線回収には力が入っていた気がするが、そういう幾つかの点に気を使いすぎで全体には気が行き渡らなかった印象を受けた。エレナの心の変化こそがストーリーの芯とはわかるけど、結果として物足りなさを感じた。
また、MIU404とアンナチュラルのキャストが宣伝イベントにも出演して、シェアード・ユニバース・ムービーというのを大きく謳っていたので楽しみにしていたが、実際は、出てはいるもののストーリーにしっかり絡んだり、彼らならではの出演の意味を感じず、MIU404とアンナチュラルのファンを呼ぶ為だけのような印象を受けた。アベンジャーズにはなっていない。
今作品は私的には期待に沿うものではなかったけど、今後も野木作品にはやっぱり期待したい。近年一番好きな制作チームだから。
最後に:岡田将生のスクリーンでの存在感の強さが印象的でとても良かった。佐野親子もとても良かった。
野木亜紀子脚本ならきっと面白いだろうと期待が大きかっただけに
う~~~ん……
まず、この作品で提起されている社会問題について。
作中のショッピングサイトであるデイリーファスト(略称デリファス)は明らかに某大手通販会社を連想させる。
また、通販に限らず運送業界に関しては、かつて職場の関わりで苦しい状況を頻繁に耳にしていた。ニュースでも長距離輸送も宅配業も人手不足が深刻であることはかなり前からしばしば取り上げられている。
これらは現在進行形であるので決して軽んじるつもりはない。
ないのだか、特に運送に関しては十年以上も前から耳にしている問題であるので、シリアスなドキュメンタリー調のドラマの映画であるなら問題の再提起としての価値を認めるが、正直、なんでエンタメで今頃このネタ?古すぎじゃないか?と思った。
それとも、大部分の人にはこの映画で初めて意識する問題なのだろうか。
次に、本作の筋立てについて。
ヒロインのエレナの行動が、いちいちしっくりこない。
演者の責任ではない。野木さんの脚本にしては、キャラ造形がお粗末だったのではないか。
いかに海外資本の企業とはいえ、責任者が自らをファーストネームで呼べと部下に求めるのは無理がある。部下の梨本が戸惑ってしまっていることからしても、そうした企業風土が確立しているのでないことは明らかだ。
この時点で、国内から移動してきたはずのエレナが、実は海外にいたであろう事が早々に推察できてしまう。
デリファスの現状に責任のないカスタマーに被害が及ぶ犯行に、対外的に自社の責任ではないと主張するのは分かるとしても、自らも被害者であるという立場ですら遺憾の意を示さないのはどうなのかと思う。
また、本心とは違う芝居としてであれ、取引の宅配業者である羊急便に対してずっとデリファス経営陣の考え方に沿った塩対応を続けてきているのに、いきなりデリファス経営陣に逆らい羊急便を代弁する提案をしても、羊急便がそれを信用するだろうか。
百歩譲って羊急便が了承したとしても、代表的流通他社にそろって協力させることが一両日で可能であるとはとてもとても思われない。
せめて根回ししていることを示唆する伏線を入れるべきだ。
三つ目。シェアード・ワールドものという作りについて。
「アンナチュラル」も「MIU404」も好きな作品なので、これらからそちらのBGMとともにキャラが登場するのは嬉しいし楽しい。
しかしながら、両作品の主演の石原さとみ、綾野剛、星野源のみならず脇役の大倉孝二や窪田正孝、麻生久美子、橋本じゅん、その他多数に至るまでキャラがみな際だっているため、本作オリジナルの満島ひかり、岡田将生が沈んでしまう。(個人的にこの2人にあまり関心がないというのもあるかも知れないが。)
シェアード・ワールドものにせず単品で作った方が、本作を楽しめたかも知れない。
シェアード・ワールドにこだわるなら、石原さとみ、綾野剛、星野源のトリプル主演で「アンナチュラル」と「MIU404」のキャラががっぷりと組んだ作品を作った方がよかったのではないか。というか、今からでも作って欲しい。
まとめると。
取り上げられている題材が古すぎて興味を引かない。
主人公の行動がお粗末。
シェアード・ワールドものにしたことで、本作の主役がより魅力を失った。
つまらないとは言わないが、野木亜紀子脚本ならきっと面白いだろうと期待が大きかっただけに少々ガッカリしたことは否めない。
結局、対岸の火事のような
ミステリー部分だけ見れば、
ちゃんと登場人物各々になんか引っかかる怪しいミスリードがあって、
ストーリーの進行と一緒に事件の黒幕である可能性を追えるようになっているのがとてもお上手。
最後に真相を知って驚きはしたのだけど。
引っかかってしまうのは警察の無能感。
普通最初の爆発事件の時にもっと荷物を受け取った人の事や状況を配達員に聞くべきだと思ったし、解剖所?に焼死体が来た時はもうほとんど証拠としての価値を見出してないのはどうなのかと思った。
流通業界の闇に触れてる内容と騒がれいるみたいだけど、
総括してしまえば、倉庫会社が利益追求しすぎて宅配業者を安い賃金でこき使っているのが一番の闇なのではないのかなと。
倉庫会社の方もブラックフライデーが怖いというのも見ていてどの辺りが怖いのかが解りにくかった。
倉庫の中の人はかなり人員もいるし、便利なシステムも構築されていて、従業員は走り回る訳でもなくスマートに働いている感じがあって苦労が見え辛い。
メスを入れるにしても流通の闇っていうのがちょっと地味で、
その仕事に携わっている当事者じゃないかぎりは対岸の火事みたいで、
映画を観て「そうだったのか、許せない」と憤った人も、
次の日にはお急ぎ便で即日配達の荷物をポチッてたりしていそう。
後はドラマとのタイアップらしいのだが、
どっちのドラマも私は見た事なかったのでよく解らず、
なんか急に俳優豪華になって尺を使うシーンが不自然で面白かった。
まとめるとミステリー部分は引き込まれたし、
この人が実は・・・なミスリードを誘う演出は良かったけど、
どたばたしてて派手には思えるのだけどどこかチープ。
映画を観たというよりは当たり回の二時間サスペンス劇場を見た気分。
飛び降りた人も自ら焼死した彼女も命をかけるなら、もうちょっと他のやり方があったんじゃないかと思うんですよね。
評判通り面白い
見やすさ◎
ストーリー◎
キャラクター○
没入感◎
個人的好み◎
面白い
すごくまとまってる
かなり見やすい
あまり思い入れがないので感動はあまりないけど、ドラマ見てる人はあるよね
テンポ良し、大満足。だが、
観賞後30分経ち、腑に落ちなさが言語化できた。
そこまでする?
これ言っちゃ、エンタメとしておしまいだが、クレバー犯人なんだから、自分ならまずディーンフジオカ個人を復讐対象にするかな。でなくても、倉庫のコンベアーを爆破する、とか。まあ、そこは気が触れてたということで。
あと、老人と中年男の親子で配送なんだけど、いるか?子供じゃないんだから教わんなきゃ…、まいいか。
時事、生活密着ネタと無差別テロを結びつけた見事な作品だった。
追記、あの中年親子は当初、犯人にする予定だったとか。どうりで邪魔設定。
ミステリーと社会風刺
元ネタは某物流会社でしょうか。
実際の現場は見たことありませんが、ニュースになるぐらいですし大変なんでしょう。
誰が犯人で、どうやって爆弾を仕掛けたのか考えながら見ましたが全然わかりませんでした!やっぱり映画と言えば爆発ですね。迫力ありますし。
事前にアンナチュラルを観ていたので、より楽しめました。他のドラマの登場人物も出ているのでしょうか?気になるので後で調べて観ておきます。
0%
初日鑑賞後に感想書き忘れてたので備忘録。
「70kg 2.7m/s→0」の意味は、1人の命で物流の稼働率を0%にするストライキだと解釈しました。鑑賞者を信じて無粋な説明を挟まないのが野木亜紀子作品の好ましいところです。
結局はそれが無情に擦り潰され、婚約者がそれを引き継ぎ、彼女のメッセージを受け取った舟渡エレナにより正当なストライキとなり、物流の在り方に風穴を開け、梨本孔に引き継がれる(ラストシーンでその重さに気づいて慄く描写も含めて)美しい物語の流れでした。
過去作品の出演者達があくまで物語に関わりながら、邪魔はしないのも、素晴らしいです。
お仕事上深く関わる題材なので、我が事として心に刻みます。
確かに面白かったけど、犯人それで良いの?
観てる最中も観終わったあともずっと面白かったよ。アンナチュラルもMIUも好きだからそのメンバーが出てきてくれたのもよかったし。満島ひかりと岡田将生と阿部サダヲと火野正平と宇野祥平みんなよかったよ。今の時代に観るべき作品だとは思う。だけどなんかモヤモヤが残る。
この映画の犯人のことである。
要はこの無差別テロ事件を起こした黒幕だ。
はっきり言ってここの描き方は名探偵コナンか?ってくらいベタベタ。恋人が過労で自殺未遂(実際は死にたかったというより物流を止めたかっただけみたいだけど)して植物人間になり、その復讐…はあまりにもさ。
単純な復讐ではなくて大きなシステムを止める為のことだったらしいけど。元々聡明な雰囲気がある女性に見えるのに、やっていることは結局無差別に人を傷つけている、あまりにも惨たらしい無差別テロだ。関係ない人たちを巻き込まないでくれ。
それとも、消費者側にも罪があると考えたのか。
あのシングルマザーとその子供たちになんの罪があると?
あれはショウヘイ親子が阻止したから良かったことになってるけどさ…一歩間違えたら大惨事だった。その「大惨事」まではいかないのが商業映画ぽい。
そもそも、恋人にそこまでするのかというのが正直な感想だ。親子とかならまだわかる。しかも植物人間でまだ仮にも生きている彼を置いて自死するのもなんか腑に落ちない。
犯人はもっと普通のサイコパスにすることはできなかったのかな。それはそれでありきたりだが。なんかよくあるサスペンスとか推理ものの犯人像で残念…
あと労働環境に関する訴えは勿論、テロはテロでもっと糾弾してほしかった。アンナチュラルのミコトなら、ばっさり「犯人の動機なんてどうでもいい」って言ってくれそうだったけど。
まだ気付けてないことだらけのはず。
1回観ただけではまだ気付けてないことだらけのはずだと感じる作品でした。
作品自体はすごく面白い!視点も、内容も、登場人物も、テンポもスピード感あるし冒頭から置いていかれず入り込める。流石の野木さんと新井さん。
1回では主題が掴みきれず、ただ映像作品としての面白さで消化してしまっている感覚。後何度か観に行きたい。
アンナチュラルとMIU404は丁度いい出演時間で隙間感だなと思いました。そっちメインで行くと物足りなさを感じる人もいるかも知れないけれど、きっとその作品を知っていれば知っているほど散りばめられているものがありそう。あの警察と解剖医とが交われば怖いものなしで大活躍な気がするけれど、やっぱり全てのケースで全ての力が最大限に発揮される訳ではなくて、組織としても社会としても優秀な人だけ集まればいいってことじゃないんだと示されているような気がした。
個人的には、パプリカくんが出てきたことが1番の感動ポイント。きっと順風満帆ではなく、気づかないふりをして生きる一般的なレールを歩めはしない苦しみの人生の中でそれでも生きているし、ミコトから貰った「あなたの人生はあなたのものだよ」を大切に自分の人生を探している途中が見られて、人知れず彼が生き続けてくれていることに涙が出た。
荷物の対処に追われる人間模様
エイリアンを見たかったのに、上映時間との折り合いがつかず、こちらを鑑賞。
特に期待せずに行ったけど、テンポよく話が進んでいくので退屈しなかった。Amazo●の出荷現場に立ち合ってる気分、ブラックフライデーを満喫したことがないが物流関係者には地獄の期間になるそうだ。荷物が家庭に届くまでの過程に、大勢が携わり尽力してるので感謝がわいてきた。
過去にドラマを見て知ってるキャラクターがちょこちょこ登場して楽しいが、唐突でラフすぎる警察官に違和感がわく。
復讐のために全く関係ない人を傷つける犯人に全く同情出来ず、ここまでする動機がわからないし、感動とか胸にくるものは一切なかった。
荷物に爆弾を仕込みランダムにプチテロを起こす行動力で、彼に起こった出来事を乗り越えられそうなものだが。
ところで、人間はこんなに物を製造して売る必要なくない?
製造販売ではなく、環境保護やリサイクルで企業は利益をあげてほしい。
目眩がするほどの倉庫規模と物量が一番印象的でしたね。
考えさせられる話だった
・社会問題をエンタメを織り交ぜて表現していて驚いた。予告でエンタメ色つよそうと敬遠
しそうだったけど、観ていてとても苦しくなった。
・羊運送の感じが暗くて辛かった。荷物の配送は現実には必要なものなのに扱いが荒い...。
・ロッカーの数式の意味がよくわからなかった。ベルトコンベアの早さが人の歩く速さくらいとのことだから、その速さで飛び降りたのだろうから、ベルトコンベアの上で動いているのは死の象徴なのか?とか思った。そう思うと注文が増えることとは、一体…と。
・新しいセンター長になった岡田将生の赤紙が届いたような雰囲気が切なく感じた。
責任者のリスク対応の学びになる
自分のためのメモ
エレナ(センター長)のリスク対応が素晴らしかった。
『自社から出回る目玉商品が爆発し、死亡事故が起きている。』
どうするかについて。
松下電器では、自社製品で事故が起きた際に、一斉に同型番の製品を一斉に引き上げ、お詫びをした。
今回はどうか。
まず、『本当に自社製品が原因なのか冷静に確認をする』という、死亡事故によるパニックは起こさなかったことは大事なこと。
情報を多角的に集め、慎重な判断が裏目に出ないパターン(映画だから当然だが)
次に、自社流通による被害が確実になったあとの対応。
2つの選択肢があった。
『即座に全流通を止めること』『動かしながら対応すること』
この点は、両者の結果の見通しがいる。
それぞれの最善と最悪を考える。
即座に止めた場合は、世間にはこれ以上の死傷者が出ない。しかし、10%の流通が止まると100億以上の損害が出る。最悪は、真相が分からないままずっと稼働停止により、大手含めた大勢の雇用や、爆弾に無縁の利用者の生活にも影響が出てくる。
動かしながら対応する場合は、死傷者がまだ出る可能性があることが危惧され、社会の混乱や恐怖が持続することが挙げられる。しかし、世間に当社が爆弾運んでるというイメージがつく前に事態を収集してしまえば、被害を食い止めることに加えて、全体の今後に取っても今までと変わりなく進めることができるという切り抜け方はある。
結果として、部下の静止を振り切って、流通停止にしなかった判断は、意見は分かれるだろうが正解であったはず。
もし、前者を選んでいた場合は、恐らく登場した会社や関連大手にも大打撃があるに加えて、世間には爆弾が運ばれているという印象のみが出回り、マイナスが大きかったはず。
責任を取るのは、簡単な結論を選び取ることだけではなく、より困難かつ、本当に社会全体のためになるかどうかの際どい判断を己がするということ。
エレナは、見かけとしては、ただ流通を止めたくないというわがままに見えるが、現実世界で映画のようなことが起き、今回の判断をした場合は、英断したとして、無名のヒーローになると思われる。
また、ただ方策なしにやった訳ではなく、警察の差し押さえを逆手に取り、今まで一つ一つをチェックをしていなかった製品を警察の目を通して安全性を向上させたり、良いタイミングでブレスリリースをして、世間に呼びかけをしたり、社長の無理解に対しては論理的に反駁、対応した点も機転の聞き方、度胸は半端ない。
エレナの明るい振る舞いと裏腹に、抑えるべき点を的確に抑えながら、社会の混乱を抑えつつ、今回の原因となっている人間関係の部分にも調整をかけている点、リアルで考えるとかなりの理想人物と思える。
こういう役回りをできる満島ひかりさんも、そうとう凄いなと感じます。
勉強になりました。
もう一回見たい!
爆弾事件の謎にせまる話。
5年前に転落事故で植物状態に陥ったヤマサキをキーに
ストーリーが進んでいくのだが、
ミスリードさせる展開が多く、何個も引っかかってしまった笑
なんとしても物流を止めてはならない、って言っているエレナが犯人でしょ!って思っていたけれど、
DAILY FASTの12ヶ条に囚われてそれを守るために必死になっていると気がついた時には誰しもが第二のエレナや五十嵐になってしまう可能性があるのだと思った。
ヤマサキの「バカな事をした」という言葉は、
自殺未遂をしたことだけではなく、自分がこのような行動を起こしても、すぐにベルトコンベアから退けられ、
助けを呼ぶのすら二の次になっている会社では意味をなさない行動だった、隠蔽されるだけなのに、という諦めにも似た気持ちだったのだと思う。
だから訴えを起こさないという文言の誓約書にもサインしたのだと思う。
ラストマイル
利用者へ荷物を届ける最後の区間のことを言うらしく、
そこの熾烈な争いに勝たないと仕事がない。
だから大手の要求(脅し)には逆らわずに従わざるを得ないのだろう。
大手や中小企業関係なく、対等に交渉できるようになればいいのにね。
きたるブラックフライデーに合わせて
この映画を公開したのは何か狙いがあったのだろうか…?笑
久しぶりに映画館で映画を観たので、
トイレに行けないことを忘れてガブガブドリンクを飲んでしまい、ラスト30分ぐらいはトイレに行きたすぎて死にそうでした笑笑
ですので、アンナチュラルやMIU404を見てからもう一度足を運べたらいいなぁ、と思いました。
とっても面白かったです!!
期待しすぎたかな…?
周りの人たちから『観に行って欲しいー』とお勧めされた、且つエンディングが映画を観ると解釈が変わると聞いて遅ればせながら鑑賞。
アンナチュラルのみんなが出てきて激アツだったし、物語的にはすごく面白かったけど細かいところに疑問が…。
結局、エレナが本社から派遣されたのは何故?五十嵐を本社がどうにかしたかった訳でもなさそうだし…爆弾事件をどうにかして欲しいのであれば上司も隠さずに言うはずだったし…。事件が起こるのと異動時期がピッタリすぎてそこが謎。エレナも最初は会社のために!って感じだったけど、あっさり離職しちゃうしブレブレな感じにも疑問が残った。
何回か観ると分かるんかな?
エンディングは映画を観てから聞くと全くイメージが変わる。さすが米津玄師!映画にピッタリでした!
アッセンブル!って言って。
シェアード・ユニバースって触れ込みだったので、犯人が「MIU404」や「アンナチュラル」などで因縁のある人物で、石原さとみ、綾野剛、星野源で犯人を包囲して行き、ラストで全員揃ったところで、満島ひかりと岡田将生が中央に立って、犯人と対峙する。。。ような、アベンジャーズ的な「アッセンブル!」をちょっと期待してましたが、当然、そんなことはありませんでした。
尺の関係もあったし、主演の2人を立てないといけないから。。。なんでしょうけど、シェアード・ユニバースの醍醐味をもうちょっと出して欲しかったかなぁ。
満島ひかりと、岡田将生のお顔がキレイで、大画面のスクリーンでもアップに耐えるのは鑑賞に値しました。
つまらない?
違います。
これは、おばさんがおばさん向けに作った映画です。
あなたや私がターゲットから外れているだけです。
現に映画はヒットしているので、ビジネスとしては成功です。
初っ端から、「爆発しそうだな・・・」と思っていた物が爆発するという、普通の監督・脚本家では発想できない展開で幕を開けるミラクル。
その後は、満島ひかりが、クセがヒドい時の石原さとみのような演技を叩きつけてきます。しかも、そんな作品に石原さとみ自身が出演するというミラクル。
捜査担当の刑事もちょいちょい小ボケを挟んでくるのが痛い。同じネタの天丼を3回も。しかも最後はシリアスな場面でぶっ込んでくるというミラクル。
あと、シェアード・ユニバース設定も厄介でした。私も「MIU404」は楽しんで観ましたが、作品の垣根を越えて強引にぶち込まれているせいで、本作の伊吹(綾野剛)はただの変な人になってしまっているのは残念。
5年以上も意識不明になる脳挫傷を負った中村倫也が、実はちょっとだけ意識が残っていた時間があって、遺言めいたことを言っているのも不自然すぎる。普通に遺書や日記が見つかったという展開で良いのでは?窪田正孝の台詞が必要だったからとは言え、強引さが垣間見えます。
岡田将生の「前はブラック企業で・・・」「ホワイトハッカーで・・・」も、言いたいだけの台詞感が強い。なんで欲張りセットにするのでしょう?足し算引き算できなかったのでしょうか?
邦画にありがちですが、後半に登場人物がやたらと叫ぶのもしんどかったです。
全体的に終始ノリが軽くて設定も浅慮というか、社会派なのかエンタメなのかが曖昧で、死者・重軽傷者が出ている事件・世界だとは思えませんでした。
そのような展開から、Amazonやヤマト運輸を揶揄し、社会経済や世相を斬るという薄っぺらさ。制作陣の豪胆さに驚きます。
「外資は冷たい」という周回遅れの発想、いけ好かない男上司のステロタイプとして配されたディーン・フジオカもどうかと。
繰り返しますが、ビジネスとしては成功だと思います。客入りもいいので。
ただ、優秀な人からテレビ界を去っていくというのは、本当なのだと感じました。
本編とは関係ないが、上映前予告が邦画だらけだった上に長い(15分くらい?)。囲い込みビジネスとして、カモりたい客層が透けて見える。
ひとつ疑問なのは、この映画を楽しんでいる人は、普段どんな顔でAmazonをポチったり、プライムビデオを観たりしているのでしょうか?「私は世界のゆがみや闇が分かっている」と感じながら利用するのでしょうか?とても不思議です。
ラストワンマイル問題に切り込んだ意欲作
日本の配送業界を取り巻く『ラストワンマイル問題』を取り上げた社会派作品。
ラストワンマイル問題とは、物流の最終拠点からエンドユーザー(自宅や商業施設、病院など)までの配送業務にかかわる慢性的な人手不足と、それに伴う過重労働の問題であり、『2024年問題』もあって非常にタイムリーな題材です。
映画の題材としては非常に地味に思えますが、『外資系大手通販業者の倉庫を舞台とした無差別連続爆破事件』というサスペンス要素を加えることで、見事にエンタメ作品として昇華させています。
目まぐるしく変わる展開、心地よいテンポ、多くの謎と伏線…最初から最後まで見応えのある、非常に完成度の高い作品に仕上がっています。
ここからはあらすじと考察。
外資系大手通販の巨大物流倉庫のセンター長に赴任した舟渡。しかし、ほどなくして自社の宅配物に多数の爆発物が仕込まれ、配達先で次々と爆発。多数の死傷者を出す事件が発生します。
犯行予告もなく、犯行の目的も、犯人の手掛かりも掴めないなか、全部で12個の爆発物が荷物に仕掛けられていることが判明します。その時点で爆発したのは5個。つまり、あと7個の爆発物が残っていることになります。
舟渡は検査装置を増設するなど、爆発物の特定に努めるものの、いかんせん倉庫には膨大な量の荷物が発送待ちの状態にあり、それらをひとつひとつ検査するとなれば発送の停滞は避けられず、巨額の経済的損失を出すことになります。
しかも、ブラックフライデーという一大イベントを目前に控えており、発送の停滞は絶対に許されない。かといって爆発物を放置してさらなる死傷者を出せば、会社の社会的信用にもかかわります。
犯人は一体、誰なのか?最初に嫌疑をかけられたのは元センター長の山崎でした。
合理性と効率性を極限まで追求し、労働者を機械の歯車のように扱う物流システム。そのセンター長となった山崎はあまりの多忙さに、次第に肉体的にも精神的にも蝕まれ、追い詰められていきます。
そして、ブラックフライデーを前に限界を超えた山崎は、倉庫の最上階からベルトコンベアに向かって飛び降り自殺を図ります。
しかし、山崎が自殺を図ったのは爆破事件の5年前。事件を起こすのは到底不可能です。こうして手掛かりを得ては壁にぶち当たるを繰り返し、舟渡自身にも嫌疑が掛けられたりと、犯人像は二転三転します。
舟渡たちが懸命に犯人捜しをするなか、行きついたのは山崎の恋人・筧まりかでした。
筧は、恋人である山崎を自殺に追い込んだのは物流システムであると考え、大手通販事業者に莫大な経済損失を与えるべく、5年をかけて復讐計画を練り、自らも偽名を使ってバイトとして倉庫に忍び込み、爆破計画を実行に移したのでした。
劇中で山崎が残した『2.7m/s→0』というメッセージがあるのですが、この2.7m/sはベルトコンベアの速度であり、それを0にするということは稼働を止めるということを意味しています。
自分を追い詰めた物流システムを止めたい。誰かが止めなければ、この先も自分と同じような犠牲が出てしまう。だから、山崎は自分の命を賭してでもベルトコンベアに身を投げ、その稼働を止めようとした。
しかし、それでも止めることはできませんでした。命を懸けてベルトコンベアに飛び込んだのに、稼働率はあっという間に元通り。センター長といえども、システム化された物流システムのなかでは所詮、歯車のひとつにすぎず、部品を交換するようにセンター長もすぐに代役が来て何事もなかったかのように動き出す。
『バカなことをした…』
山崎が発したこのセリフには『こんなことをしても停まるわけがない。そんなこと分かっていたはずなのに…』そんな意味だったのかもしれません。
映画では、配送業界の闇や厳しい労働環境などが描かれ、我々が当たり前のように享受している翌日配送、送料無料といったサービスが決して当たり前のものではなく、そのしわ寄せはラストワンマイルを届ける宅配業者やドライバーに来ているのだ、ということを改めて認識させてくれる作品です。
また、この映画では大手通販事業者とその下請け宅配業者の間にある圧倒的なパワーバランスの差も描かれています。大手通販事業者は宅配業者に対し、配送料を安く、かつ、できるだけ効率的に多くの荷物を届けるよう半ば強制しています。
結果、労働者は不当に低賃金で働かされ、アプリで配達ルートや配達時間まで細かく管理され、食事の時間すらまともに取れず、まるで配達ロボットのようにこき使われ、過重労働を強いられています。
この問題はテレビや国会などで度々取り上げられてはいるものの、いまだ有効な解決策は見つかっていません。この先も手を打たなければ、労働人口の減少も相まって事態はますます深刻化し、EC事業の存続すら脅かしかねない問題に発展する可能性もあります。
そして、これは事業者だけの問題ではなく、便利さと安さを求める我々にも突きつけられている問題であり、再配達や置き配の在り方など、我々も改めて考えなければならない問題でもあります。
物流は今後どうあるべきなのか?問題を他人事として見て見ぬフリをしてきた我々に、改めてこの問題の深刻さを突きつけ、考えさせられるいい作品だったと思います。
当たり前は誰かの力で成り立ってる
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私の名は舟渡エレナ(満島ひかり)
大手ショッピングサイトの巨大物流倉庫の新任センター長だ!
これからセンター長としてバリバリ頑張るぞ!ってときに配送荷物が謎の連続爆破!!
バッテリーとかが偶然爆発したとか、そんなちゃちなもんじゃねぇ!
故意に爆弾が配送荷物に紛れて一般家庭にお届けされてるんだ!!!
警察は事件が解決するまで物流を止めろって言ってくるんだ!
物流を止めたら大損害!顧客に荷物も届かずクレーム案件!
うっひょー!こうしちゃいられねぇ!
物流も動かす!爆弾も見つける!荷物も届ける!責任の所在は他へ投げつける!
やるべきことが沢山でセンター長ってホントた~いへ~ん☆
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以上あらすじ
実際、自宅へ配送された荷物が爆発するってのは非常に恐ろしいですね。
普段なにげなく開梱してますけど、無警戒で開けてるもんね。
「大手通販~物流倉庫~配送業者~契約配送者~顧客」
上記のように配送に関わる人にスポットが当たって話が
展開していくわけですが大変だよね。
物流倉庫は稼働率を維持するために少人数でノイローゼになるくらい働く
配送業者は物流から無理難題を言われる。巨大資本こわいこわい
末端の配送業者は荷物一つ配送して数百円の利益、不在で持ち帰ると利益なしで辛いつらい
みんな大変だね。
物流業界からの悲鳴でしたね。
結果、爆弾仕掛けた人も物流関係だし働きすぎはよくないね。
真面目も考え物ですわ。
当たり前を当たり前として享受できるのは
誰かの力で成り立っているということを忘れてはならない。
日々感謝していきましょう。
今回の学び:家に爆弾が届いて爆発しそうなときは洗濯機に放り込むことにするわ!
配送のみなさまおつかれさまです
MIUは大好きだったので少し復習、アンナチュラルは未見のため全話見てから臨む。やはりキャラのその後、みたいなのを見られるのは楽しい。
内容はまんまアマゾンが舞台か?最初は批判に見えて、大丈夫かなとすら思った。
結果至上主義の米系会社。カスタマーファーストに隠れた都合の良い解釈などは、同じ外資系勤務の身ではすごく分かる、言ったもんがちの世界。まあ今の時代はもう少し交渉のしようはあると思うけど。。
ラストマイルの配達者たちの生活は規制が入った今でもさほど変わってないんだろうなと思える。流通もテクノロジーでもう少しなんとかならんもんかねえ。
満島ひかりちゃんの役が、顧客の安全を顧みない社畜になったり、過去の被害者に寄せてみたり、その心情の変化が突然すぎて今ひとつついていけなかったのと、ロッカーのメッセージはきちんと説明してくれる雰囲気だったのであれ、と思ってしまった。。けど全般楽しい映画だった。
闇ではあるのかもしれない
地面師の積◯といい
最近はリアルに近い会社の闇を
そのまま題材にできて
それが簡単に想像できる。
内容はまあ、さすがのキャストなんだろう。
言うまでもなく面白い。
そして全てがハッピーエンドではなく。
終わった後、他の観客が言ってたけど
「最後の満島さんは死んでいた」って
言葉がただ眠っていただけでなく
終わっても考察させられる
お客の心を良くわかってらっしゃる作品だったと思う。
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