ラストマイルのレビュー・感想・評価
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考えるのが止まらない
誰もが被害者にも加害者にもなり得る題材の話。また、映画から感じたものとしては良い意味の怖さを感じました。
考えるのが止まらなくて、常に頭の片隅にその考えが残る感覚。どうすれば山﨑のようにならずに居られるか、どうすればエレナのように気づけるかなどなど。
物流という中々普段の生活で目に見えない舞台で、一体どういうふうにどんな人達が働いているのかを少し垣間見た様な気分になりました。
犯人はどうやって倉庫内に爆発物を持ち込み、すり替えたのか、驚きの種明かしをぜひ劇場で目撃してください。
『ラストマイル』は、11月のブラックフライデー前夜を発端とする連続爆破事件に立ち向かう、物流センターのリーダーたちをはじめとする人々を描くサスペンス映画です。
テレビドラマ『アンナチュラル』及び『MIU404』の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、同じスタッフによって製作され、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方が描かれます。
タイトルの「ラストマイル」(ラストワンマイルともいう)とは最終拠点からエンドユーザーへの物流サービスのことを指し、客へ荷物を届ける最後の区間を意味します。
●ストーリー
流通業界最大のイベントのひとつ11月の“ブラックフライデー”の前夜。世界規模のショッピングサイト・DAILYFASTの西武蔵野LC(ロジスティクスセンター)から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展します。西武蔵野LCセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)とともに事態の収拾にあたります。
誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか?舞台となるのは、ネット通販を支える巨大倉庫とそこから配達を行う宅配便です。それは、
決して止めることのできない現代社会の生命線といえます。世界に張り巡らされたこの血管を止めずに、いかにして、連続爆破を止めることができるのでしょうか?
すべての謎が解き明かされるとき、この世界の隠された姿が浮かび上がります。
●解説
わたしも派遣社員として、Amazonや楽天で働いた経験があります。その体験からいえば、本作の舞台となる西武蔵野LCが、かなりリアルに実際のオートマチックな最新鋭の倉庫の実態を再現できていることに驚きました。しかも細部にわたるまでDAILYFIRSTのコーポーレートカラーで徹底的にデザインされているのです。
しかもオペレーションまで実際に即しており、5階建ての巨大倉庫なのに社員わずか9人でオペレーションされていて、800人の派遣社員で運営されるという設定は、まさに最近の巨大倉庫の日常そのものでした。朝の派遣社員の出勤シーンから、作業しているところまで、わたしが日常を接する倉庫の実際を細かく再現していたのです。
よくまぁこんな作品に協力する倉庫があったもんだ感心しました。ロケ地はさすがにネット通販関係ではなく、機械工具卸売商社トラスコ中山の物流センター「プラネット埼玉(埼玉県幸手市)」と「プラネット北関東(群馬県伊勢崎市)」がロケ地として使用されているそうです。撮影期間は2022年12月から約2ヶ月間行われ、映画のイメージカラーには、物流センター内の棚や設備にも使われているトラスコ中山のブランドカラー「ブラック×オレンジ」が使用されています。2ヶ月もメーカーの物流拠点が全面撮影協力したことが画期的です。
ネット通販の物流倉庫では、すべての作業工程が数値化されています。ピッキングや梱包、入荷の商品格納などの作業も1時間に何個という目標数値が掲げられて、月間処理数の優秀者と作業効率の悪い者の順位が壁にデカデカと掲示されているのです。とあるアパレルの倉庫では、入職3回目以降で作業効率がノルマ以下の人間には肩たたきが行われてしまい、ヘタすると出入り禁止になってしまうのです。
本作でもデイリーファーストの目玉商品であるデイリーフォン1万台販売と、西武蔵野ロジスティクスセンターの稼働率70%以上の維持が至上命令でした。
ところが警察から、デイリーフォンを受け取った瞬間に箱が爆発し、受け取った顧客が焼死したというショッキングな連絡がエレナの元に舞い込みます。
会社の株価が下がることを防ぐため、やむなくエレナはすべてのデイリーフォンの出荷中止を実行します。出荷中止は現場に混乱を招き、そのしわ寄せは商品配送の60%をデイリーファーストに依存している羊急便が影響を受けることになるのです。
さらにそのしわ寄せのしわ寄せは羊急便と業務委託を結んでいる佐野親子(火野正平・宇野祥平)にも波及していった。特に業務委託されている佐野親子は一つ届けることで150円、受け取ってもらえなければ一銭にもならないという過酷な労働環境だったのです。
このように本作は、普段縁遠く感じる巨大物流倉庫のお話しを、身近な宅配請負業者の目線で描く、作品となっています。今やネット物流にお世話になることが一般的になっているので、とっつきやすい作品でしょう。
それにしても爆弾テロに使われた宅配商品が、いつの間にか爆弾とすり替わっているトリックは出色です。すり替えるタイミングは倉庫内でしか考えられません。けれども倉庫に入るためには厳重な持ち物チエックが待ち受けるのです。犯人はどうやって倉庫内に爆発物を持ち込み、すり替えたのか、驚きの種明かしをぜひ劇場で目撃してください。
●感想
本作で印象に残る点は、数字を元に完璧さを求めすぎるネット通販物流の問題点を描いた作品になったことです。
爆弾テロの警察が当初犯人だと睨んでいた山崎佑は、エレナより前の社員であり、西武蔵野ロジスティクスセンターで「ブラックフライデーが怖い」と言い残して飛び降りして5年間昏睡状態にありました。センター長になって3年目で心身ともに疲弊した上で3か月休職していたのです。
冒頭に登場する山崎佑がロッカーに書き残していた「2.7m/s→0」と「70kg」という文字にはおそらく観客の皆さんも倉庫のスタッフも誰も気に留めることはないでしょう。実は西武蔵野LCで使われているベルトコンベアの速度と耐久重量と同じ数値だったのです。しかし山崎がベルトコンベア目がけて飛び降りてもベルトコンベアは止まりませんでした。センター責任者の「死んでもベルトコンベアを止めるな」と厳命していることとの対比で、2.7m/sが0になることはなかったデイリーファーストの歪な社内常識が明確になる印象的なシーンだったのです。
ネット通販の倉庫には、働くスタッフの健康を喚起し、労働災害を予防するポスターやスローガンがくどいように掲示されています。でもそれは建前であって、先ずは目標数値の達成が大前提にあるのです。その結果本作のように心が折れてしまう人が出てしまうことはきっと現実社会でも起こり得ることでしょう。これについて各社はもっと考えるべきではないでせしょうか。人はモルモットではありません。数値だけで一面的に管理する労務管理は、持続可能な価値感を重視する今日にあって、もっと再考すべきことではないかと思います。
また本作では、ネット通販に経営の半分以上を依存する宅配業者との関係も問題提起しました。DAILYFASTが爆破事件後に一方的に責任を宅配業者に押しつけようとすることに堪忍袋が切れた羊急便は、業界連盟でDAILYFIRSTの集荷を拒否するストライキに入ります。これはドラマ上の虚構ではなく、実際にも配達員によるAmazonの集団訴訟がおこっていて、ネット通販会社が運送業者を安く買い叩いていることが本作でクローズアップしています。運送業者とはいまや国の血管ともいえる今日、末端の宅配請負業者の手間賃が、一個150円から事件後170円に値上げされてもたいした収入アップはつながりません。劇中佐野親子が嘆くのも当然です。トラックドライバーの時間外労働が規制強化されても、ドライバーの人材不足は変わらず、労働環境は簡単には変わらないでしょう。
本作のヒットで、流通・運送業界全体の意識改革のきっかけとなることを願います。
●最後にひと言
『MIU404』の熱心なファンだったわたしは、綾野剛と星野源の名コンビの活躍シーンを期待していました。けれども登場シーンは僅かで、アンナチュラルの不自然死究明研究所共々、カメオ出演に近いものでした。是非次回作では、コンビが大活躍するシーンを期待しています。
ハラハラドキドキする。TVドラマは見てない。
途中で梨本(岡田将生さん)が、山崎のデータを消したのが舟渡エレナ(満島ひかりさん)だと暴き、福岡には舟渡エレナなんてヤツはいないことが判明する。満島ひかり犯人説が出てきて、ああ、それなら爆弾も仕掛けられるし辻褄が合う、満島ひかりが山崎のことからDF社に恨みを抱いての犯行だったのか、そういう展開だったのか、満島ひかりが犯人だったなんてビックリー(違うんだけど)。とスッカリ騙されるが、真相が実は全然違う展開で、またまたビックリ。
爆弾が入った荷物を紛れ込ませる方法に、よく思い付くなと唸ってしまったが、その方法を見つけた舟渡エレナもまた切れ者だ。
爆発した現場の場面が生々しくて、現在のガザやウクライナを思い起こした。テロ爆弾や空爆を気にしなくていい日本の日常が続けばいいなと思った。
物流業界と運送業界の過酷な状況が描かれているところも見どころだと思う。
とにかくに荷物が膨大だ。24時間受付OKのネットショップで、みんな気楽にポチっとするからね。
雨が降ろうが ヤリが降ろうが 人が降ろうが、コンベアは止めるなというブラックな売上至上主義の場面が怖い。
八木(阿部サダヲさん)が社長だと知らずにドナリ声で文句を言ってしまい、実は社長だったと分かってうろたえてしまうところが、阿部サダヲっぽくて面白かった。
DF社からの指示に逆らえない阿部サダヲだったが、最後には頭に来てしまい、満島ひかりに「あんたが来て自分で探せ」と言って寝転んでしまうところが痛快。あとでホントに満島ひかりが来て慌てるところも笑える。
一件落着でボチボチ終わりかなと思っていたら、満島ひかりが12個目の荷物があることに気付いてからがハラハラドキドキだ。
さすがに子供は犠牲にならないと確信していたが、宇野祥平さんはビミョウである。例の洗濯機のお陰でセーフ。ラッキー。
ドラマ作品アンナチュラル、MIU404と繋がる世界線の新作シェアー...
ドラマ作品アンナチュラル、MIU404と繋がる世界線の新作シェアード・ユニバース・ムービーが遂に公開!!!
両作履修済&大ファン勢の私としては待ちに待った公開でした。
監督の塚原あゆ子さん、脚本の野木亜紀子さんの最強タッグ、この方達の日常に突如差し込まれる非日常の落とし込み方には改めて脱帽しました。観ていていずれ本当に起こり得る事象っぽさがゾッとした。爆発の瞬間のカメラワークとかも臨場感あった。そして上記のドラマ両作でも思いましたが”現在”に刺さるテーマの扱いが本当に上手い。今作は物流会社とその業務の闇を取り上げていましたがこの手の問題はどの職種にも当てはまるなと。色々な物が進化し進む現在の利便性の裏に潜む暗い部分が観ていて怖くそして切なかった。下請けの下請け…の会社のシステムもリアルすぎる 笑
伏線も凄かった〜特に洗濯機…天才かよ…笑
そして何よりも豪華なキャスト陣!!!今作からのキャストはもちろんドラマ両作の方達も結構ガッツリ出てくれていて凄く楽しかった。履修してない方でも勿論楽しめると思うけど個人的には履修済の方が楽しみも倍増だと思います。大分ニヤニヤポイントが多かった 笑
にしても満島ひかりさんの怪演というか関係者っぽい怪しさ演技の凄さ。まんまと引っかかりました 笑
とはいえやはりキャラクターとしては弱かったかな〜と。まあドラマキャスト達が強すぎるのですが 笑、正直ドラマ軸、の一つの事件という感じが強かった。ドラマキャスト達の強さに助けられてる感も若干した 笑
ただこれは履修済側だから感じる気もしたし今作から初めて入る人はまた違う感じ方なのかもとも思った。
ともあれ今作も胸に刺さるとても良い作品でした。ロッカーの暗号はぶっちゃけ答え合わせして欲しかったけど 笑、みんなハッピーで終わらない感じも良かった。この感じでまたシェアユニ作品期待しちゃいます 笑
他2作品との絡みが薄く必要性もなく、作中の嘘や矛盾が目立つ
あぶデカで日本の警察が町中でバンバンピストルを打つとか
デスノートで警察が追う犯人が殺人手段に使っているのが
ノートと死神と言うファンタジーであるとか、
そういったフィクションの『嘘』は個人的には大歓迎である。
如何に事実の中に織り込んで矛盾を減らして綺麗に繋ぎ合わせるかが
作り手の腕の見せ所のひとつであると思う。
落とし込む過程で多少の嘘や矛盾が出ても無視できる、
それがエンターテイメントの力だと思う。
この許容ラインは人によって全く異なるだろうし、
作品の全体的なバランスに大いに左右されると思っている。
これまで野木さんが絡んだ作品はほぼ全て見てきていて、
単純な話の面白さはもちろんそういったバランスの取り方も含めて
手腕には絶大な信頼を抱いていたので、
当然今回もそうだと期待していたのだが
この映画についてはバランス合っておらず、エンタメと許せるほど
振り切れもしない嘘や矛盾が引っかかってしまい、
そうなるとご都合主義に感じてしまって自分は楽しめなかった。
「エンタメだから」と思える人は十分楽しめる内容だと思う。
実際面白いことは面白いのだろうと思うし、お勧めできると思う。
ただ、自分には向かない映画だった。期待しすぎた。
シェアード・ユニバースを謳っていたが、
そもそもシェアード・ユニバースとは別々の作家が同一の世界観を共有して
個々に作品を作り上げるものである。
これは監督脚本が3作品とも同じなので、シェアード・ユニバースではない。
ひとりの作家が自分の複数の作品で世界観を共有させ、同じ地名だったり
他作品の登場人物が出てきたりといったことは珍しくないことなのに、
事前の特番などで「ありえないことが起きている」「すごい」と
煽り過ぎだった嫌いもあると思う。
『アンナチュラル』と『MIU404』の出演陣も登場し、
俳優が豪華であることはそのとおりだ。
それぞれのテーマソングがかかったり、キーアイテムが出てくると
ワクワクもした。
ただ、必要性はなかった。
別に彼らでなくとも話が成り立ってしまう程度の関わりであり、
シェアード・ユニバースを謳った割にはただ同じ時間軸に暮らしている
というだけだった。
『アンナチュラル』は物語上まだしも必要性があったが、
『MIU404』に関しては必要性は全くなかったし大した出番もなく
非常にがっかりした。
何より、本作品の主人公であるエレナに全く感情移入できなかったことが
個人的には大きい。
孔はそれなりに共感できないこともなかったが、彼のスタンスとして
熱血的に関わる訳でもなかった。
予告を見ていて、仕事を止めない為つまり自分たちの為に
素人が探偵まがいのことをせざるを得ないところに追い込まれるという
真保裕一作品にあるような展開なのかなと思っていたのだが、
メインの2人は仕事に情熱があるとかデリファス社員であることに誇りがあるとか
そういったことは全くなかった。
デリファス社員は全員利己的で立場にしがみつくだけで、
仕事に誇りを持っている人間はいなかった。
羊急便の八木さんが一番共感もできたし、好きなキャラだった。
物流関係で働いている人と、外資系企業で働いて病んだ自分で観に行ったので
ふたりともそれぞれにキツい映画ではあったし、キツい部分描写はリアルだった。
最近の流行りだから仕方ないのかもしれないが、VFXを多用し過ぎていて
映像的に引っかかるところも多かった。
多摩モノレールが外の景色と車内アナウンスが合っていなくて集中できなかった。笑
(撮影秘話の特番でやっていたが、車両はセットで窓などの映像ははめこみ合成である)
冒頭のよくわからない秒速云々の落書きがそう繋がるのか、というのは
じわりときたし、そういう伏線というほどではないが小さい散りばめられたものは
やはり作り的には上手かった。
それから、主題歌はやはり良かった。
米津玄師さんは本当に繊細な天才だと思う。
しかしながら良い歌なだけに、『アンナチュラル』や『MIU404』のような
あの曲を聞くとドラマの色々な場面が走馬灯のように駆け巡る気持ちを
この映画のエンドロールを見ながら味わいたかった。
監督によるとポップコーンとビールを片手に楽しめる映画が作りたかったそうで、
だったらエンタメにもっと振り切っても良かったし
社会風刺のような重たい話題をいくつも詰め込まないほうが良かった気がする。
前2作品のような見終えた時のカタルシスのようなものが感じられなかったのが
非常に残念である。
エンタメに振り切るなら、最後の爆弾は伊吹たちが駆けつけて
それを羊急便の委託の人たちがサポートするとか
シングルマザーでお涙頂戴にしたいなら委託の息子が会社が倒産して
家で腐っていたから離婚して、娘たちがお父さんに会いたくてポチって
配達に来たお父さんがやり直そうとお母さんに言うとかの方が
よほど『ラストマイル』というタイトルの意味があったと思う。
詰め込みすぎかなあ
アンナチュラル、MIUはほとんど見れてはないけど好印象は持っており、各作品や俳優抜きにしても多くの人に刺さりそうな雰囲気の邦画大作も久々な感じがして、初日からかなりの客入りとなった皆さんの期待感もよく分かる作品です。
ただ、個人的には期待値ほどの内容ではありませんでした
シェアード・ユニバースにあたる部分が繋がりに不自然さはないけど、別に出てこなくてもいいよね?程度だったし、さらに飛び降りの件と、配達員親子の件はどれか1つにフォーカスして深く描いても良かったのではないでしょうか?
特に容疑者の女性は、なぜまだ男性が生きているのに勝手に復讐して消える道を選ぶのか、病床の男性の側にいるようなシーンなどもなかったせいか、全く感情移入できませんでした。
そもそもこの配送業の問題をしっかり描きたいなら、安いお涙頂戴を入れるのではなく、それだけに特化しないと厳しいように思います。ロッカーのメッセージのあたりを説明過剰にならず描けば、邦画も一歩先に行ける気がして惜しく思います。逆に、他作品も絡めたいなら社会的メッセージのない小規模な事件設定が良かったのではと。
満島さんや岡田さんも、魅力的な俳優さんであることは滅茶苦茶伝わるのですが、結局愛おしくなるようなキャラクターにまでは昇華できなかった印象です。満島さんは前半は、行動は悪印象だけど、むしろ可愛らしさはあったのになあって感じで・・・外出するときはそんな過剰に着飾るんだって細かい部分も気になったり。
この作品の動員が増えて映画業界が活性化するのはとてもいいんだけど、この内容で高評価されてこのくらいの作りでいいんだと勘違いされるのは嫌だなあと複雑な気分です。
ゴージャスなオールスター戦?「君のハートに、レボ☆リューション」
いやあ、ゴージャスな出演者たちでしたね!
ドラマをご存知ない方々だと「石原さとみさん、贅沢すぎる使い方!」なんて驚いてしまいますよね。WEBやSNSの力は偉大です。色々と推測を働かせながら、大きな裏切りはないもののあっちこっち考えを巡らせて楽しませていただきました。
満島ひかりさん、凄いです。セリフや振る舞いは当然のコト、眼で語るのを中心に表情や醸し出す雰囲気には圧倒されました。Folderで三浦大知さんたちと歌って踊ってた頃から目をつけてた甲斐があります。(って、出た出た、売れる前から知ってたんだぞ!アピール‼︎)
ホントは『愛のむきだし』で強烈なインパクトを受け、『愚行録』での圧巻の演技でも凄い俳優さんだなぁって思ってググって知ったんですけど。まあそれはさておいても日本を代表すると言っても過言ではないですね。(石原さとみさんもそう表現したような気が!)
岡田将生さんも捉えどころがない最初のイメージから、非常に重要な役どころでエンディングではまさにセンターを任せられるくらいに成長されお父さんは嬉しい限りです。
阿部サダヲさん、今回もよかったですね。遅ればせながら先日『シャイロック〜』を見たばかりですが疲弊して行く様が本物に思えます。
あと最初にも触れましたがオールスター戦のような役者さん満載度には驚かされましたがストーリーの核心(というかおそらく製作陣が言いたかったこと)に大変重要な『Wショウヘイ』の立ち位置が素晴らしかったです。全世界的に『SHOW TIME』なんでしょうか!
昔は女性問題で浮き名を流したお父さん、怪しいオジサンをやらせたら右に出るものなしの息子さん。かつての開発製品にいまだ愛情たっぷりの行動とセリフに泣かされました。
怪しいと言えば、酒向さん大倉さんの刑事コンビも抜群のインパクトでした。その意味では中村倫也さん、ディーンフジオカさんは控えめでしたよね。
ゴージャスな出演者でのオールスター戦だけではなく現代者社会の抱える問題に踏み込んだ興味深い作品でした。大満足です。でもゴージャス過ぎて「君のハートに、レボ☆リューション!」
追伸
封切り日の夜、鑑賞でしたが名古屋では珍しい客入りでびっくりしました。鬼滅以来かも!
期待値上げすぎたかな…
役者陣は全員よかったです。テンポも良かったし音楽もよかった。ストーリーもよく練られていました。
ただ、アンナチュラル×MIU404がコラボするような謳い文句でガンガン宣伝している割に、出演者はチョロっと出ただけ。本筋にはほとんど関わりませんでした。これじゃどうしても期待外れ感が出てしまいます。本編にもっとガッツリ絡んでほしかったなぁ。
満島ひかり演じるエレナには謎が多く、そのミステリアスな層を剥がしていくことでストーリーが面白くなっていきます。しかしアンナチュラルやMIUのように、ブレない正義感や情の厚さのようなものは最後の方にしか出てこない。しかも最初は満島ひかり(エレナ)目線だったストーリーが、途中から岡田将生(梨本孔)に移り、最後はまた満島ひかり(エレナ)に戻ったりするので、いまいち誰にも共感できないまま物語が進んでしまいます。ストーリーはよくできているけど、前2作のような爽快感を期待していたので、消化不良で終わってしまいました。
これだけの役者・スタッフを揃えているだけに、もったいない!!
猛スピード展開!
「アンナチュラル」「MIU404」未見。ストーリーは面白かったので星4つにしたがとにかく展開が速い。事態が事態だしスピードを求められる流通業界なのでその雰囲気を出すためかなとは思った。そしてあれだけの豪華キャストは嬉しいが当然掘り下げが分けられてしまうので印象が弱くなり残念。
山崎のデータを消し去るエレナ。この行動は何?と当然なったが次々に起こることに素早く対処するエレナの姿に私の頭では状況処理が追いつかず、疑問を置いて行かざるを得なかった。結局あの時点ではエレナ自身も意味が分からなかったことが明かされるがその会話もあっという間で深さが弱ってしまう。
映画は面白かった。流通業界の闇にも触れている。しかし「詰め込み過ぎ」を否定できない。
ラストの道元は山崎の身になってあの時を思い返しているように見えたが新センター長と言われた孔に笑顔はない。怯えているようにさえ感じる姿に、孔も壊れる日が来るのかと恐怖を覚えた。
流通業界の問題点に果敢に切り込んだ映画!!(展開が早くて大変‼️)
巨大な世界的物流センターを舞台に、手荷物が爆発して恐怖に
混乱する人々の群像劇。
「アンナチュラル」と「MIU404」ともクロスオーバーして、
“アベンジャーズみたいな映画”、と、
ジャパンプレミアムで岡田将生さんが言ってましたよ。
(しかし決してお祭り映画ではなくて)
巨大物流センターの闇や影そして問題点を柔らかい口調で
描いて見応えある社会派作品に仕上がっています。
前半は怒涛のエネルギー。
宅配便のドライバーが届けた荷物が、次々と爆発して、
爆死したり大怪我したりで、
その恐ろしさに、もう引き込まれました。
ブラックフライデー(11月末の金曜日からの1週間)
ブラックサンデーは物流(特に感謝祭の関係なので、
欧米の慣習ですから)の稼ぎドキ、物流業は盆暮に匹敵する
稼ぎどきです。
そこに悲劇があるのですね。
巨大物流センターで正社員の事務職はセンター長にチーム長を
含めてたったの7人で回してる。
(短期バイトは何千人なのですから、いかに多忙さと荷物が多さが
わかりますね。)
物流業界がブラック企業化している。
そのことが本当に身に染みました。
大好きな阿部サダヲさんの社長に言ってしまったひとことや、
ラストのエレナセンター長の粋な計らいにも涙、涙。
新任したセンター長の満島ひかりは、警察にも正論で反撃して、
何せ警察組織の機動力を巻き込んで、爆弾物混入荷物の
探し出しを警察に手伝わせる・・なんて、
向こっ気の強さに惚れ惚れしました。
また部下となったチーム長の岡田将生は笑わない暗めの役、ですが、
パソコンのエキスパートで、センター長の秘密を暴き出します。
満島ひかりは、あわや、もしやの・・・と、裏のありそうな役。
何やかやと曰くありげです。
宅配便の扱う一個あたりの配達料が百五十円と聞いて、だろうなぁ、
と思いつつ、私が、Amazonや楽天でポチッとした荷物。
★30分でも早く手元に!!
★10円でも安く!!
と選んでます。
再配達なんて無料なのかな?
(置き配利用してますが、)
本当に荷物は数個まとめて頼む。
置き配にして再配達を減らす。
(努力したいと思いました)
それにしても豪華なスターの競演。
「アンナチュラル」のUDIラボのメンバー。
「MIU404」の西武武蔵野署のメンバーたち。
(どちらのドラマも見てました。)
ラボも武蔵野署もきちんとストーリーに絡んでいます。
この大所帯を2時間で、だれずに緊迫感の持続する演出、
脚本の野木亜紀子さん、監督の塚原あゆ子さん、
プロデューサーの新井順子さん。
素晴らしい熟練の技でした。
Blabo‼️
お見事です。
ちょっと頭がつかれるけど
作品を通して伝えたいことはよくわかった。
ただ、ディテールをちゃんと追うと、
テンポ、展開が早すぎてちょっと理解が追いつかない
なんでそうなる?というツッコミを入れたくなるところがあり、
もう1回ぐらいリピしようかと思う。
まさに2024年に公開されるべくして公開された作品。
大量消費を促す小売業界とそれを仕方なく支える物流業界との
軋轢に対するアンチテーゼ。
アメリカも日本も世界を代表する経済大国。
ただ、その起こりが、アメリカと日本とでは根本的にちがい、
消費社会とか経済大国と呼ばれる国の正義とはなにかの認識が
両者でちがっているということがいちばん訴えたいことだったのでは?
と、個人的には捉えた。
物語の真実をあえて演出によってミスリードをして、
意外性を強調しようとした意図が見え隠れするところは、
ちょっとマイナスポイントだけど、それを加味しても★4
ワクワクとドキドキ、そして切ない。
スタートから何かあるんだとドキドキして見てました。
結構なスピード感で話が進んでいきます。
テレビで見ていたアンナチュラルやMiU。
スクリーンに登場した時は、もうワクワクしてました。
ストーリーも上手く練られていて、見応えあります。
色んな伏線があって、回収する心地よさは健在でした。
欲を言えば、アンナチュラルやMiUがどんどんストーリーに
もっともっと絡んでほしかった。
ファンとしては、うざいくらいにね。笑
そしてまた、こんな素敵な同じ世界線の続編を期待したい。💞
【物流業界が抱える闇を背景にしながら、その闇の為に起きた事に決然と対峙していく若き敏腕物流センター長の姿がムネアツで、更にハラハラドキドキする作品。ホワイト物流推進運動奨励映画でもある。】
ー 序盤から有名俳優が、物凄く沢山顔出し程度に出演している。”何だなんだ!物凄い出演料がかかってるじゃないか!”と思ったら、ナント人気TVドラマ2作品がコラボしているそうである。ビックリしたなあ。-
◆感想
・序盤から、現代の日本の物流業界が抱える闇が、ドンドン描かれる。
1.運送業者の低賃金問題
2.運送業者の過酷な長時間労働問題
3.運送業者の人材不足問題
4.運送業者の高年齢化問題
5.運送業者間の、下請法スレスレの契約問題
で、これらの問題を解消するために、2019年度に国土交通省が中心となり始められたのが、ご存じの通り”ホワイト物流推進運動”である。
・この作品が面白いのは、上記の様な日本の物流業界が抱える闇をベースに、巨大物流センターで過去に起きた事件(事故)を絡めて進むストーリー展開の面白さである。
■購買者の消費意欲を促進させる大イベント【ブラック・フライデー】の前夜、段ボール箱に詰められて配送された商品が次々に爆発する事件が起きる。
物流センターの若き女性センター長舟渡エレナ(満島ひかり)と入社2年目のチームマネージャー梨本(岡田将生)は、物流会社の日本統括本部長(ディーン・フジオカ)から真相を解明するように指示され、一方警察も介入してくる。
・出荷作業を止めない様に努力する中、膨大な在庫の中から爆発物を見つけ出そうとする、エレナと梨本が頭脳フル回転で対応する様が、推理小説の謎解きのようで面白い。
そして、そんな中、爆弾を仕掛けた哀しき犯人の犯行理由が、明確になって行く様には引き込まれる。
・良い味を出しているのは、運送会社羊急便の支店長(阿部サダヲ)である。巨大物流会社との契約に縛られ、遅延の責任を被る契約を負わされて苦悩し、本社に逆切れするシーンなどは、物流業界あるあるなのかもしれない。
・更に、羊急便の配送を誇りを持って行っている老人(火野正平)と息子(宇野祥平)のショウヘイ親子コンビも実に良い。
老人”ヤッチャンは、昼飯は10分だった。”
息子”でも、ヤッチャンは働き過ぎで死んだじゃないか!”
更に言えば、息子がシングルマザーの子が爆弾が仕掛けられた段ボール箱をギリギリ、彼が勤めていた倒産した会社が作っていた自動洗濯乾燥機に入れ、被害を防ぐシーンもムネアツである。
ー 彼らの様な方々が、日本の配送業を担っているのである。頭が下がる。が、又、彼らの姿は日本の物流業界の諸問題を、具現化してもいるのである。-
<今作は、日本の物流業界の闇を背景に、その闇の為に起きた事に決然と対峙していく若き敏腕物流センター長の姿がムネアツで、更にハラハラドキドキする作品なのである。>
超超超BLACK!!!!
世界規模のショピングサイト“DAILY FAST”、関東センターから配送された商品の話。
センター長として着任した舟渡エレナ、着任して早々11月のブラックフライデー前夜に届けられた商品の爆発から始まり多発する爆破テロ…、過去に起こったDAILY FAST倉庫内の事故を絡みながらも…。
DAILY FAST分かりやすく説明するならアマゾン的な大手ショピングサイト、それに関わる運送会社と子会社の大変さと苦悩、委託ドライバーの賃金の安さとか、会社内倉庫内でのノルマ、パラハラ、モラハラ、カスハラも詰まってる感じでリアルもこういう事があるだろうなと鑑賞。
ストーリーが進むなか複数の人間が犯人ではないかと匂わしながらも進むけど、捻ってる様に見せて捻ってない、意外性はない犯人って感じで終っちゃったのかな。ラストのロッカーに書かれた→0の意味は???(笑)
社会問題に斬り込む脚本は流石
タイトルの通りです。伏線の貼り方もアンナチュラルとMIU404の製作陣だな〜と感心。
ドラマや映画をあまり観ない層にはわからない伏線かもしれません。2回観れば伏線に気づける、さらに楽しいスルメ作品だと思います。
アンナチュラルとMIU404観ないでラストマイル観る人ってあまりいないと思いますが、そういう方はどんな風に感じたのか気になる程度には、TBSドラマのお祭り作品って感じです。UDIや機捜と協力して問題解決に向かうのかと想像していましたが、それぞれ知らないところで進んでいるので各作品同士の絡みは殆どありません。
伊吹とミコトが会ったらどんな会話するんだろうな〜きゅるきゅるとか言いそうだな〜とか二次創作として考えていただけに、少し期待しすぎました。笑
あと、綾野剛さんは「伊吹演じるの最後かも」と仰っていましたが、それは寂しいです。
アンナチュラルもMIU404も続編を作り気がないとは伺っていますが、スペシャルドラマ作って欲しいです。さらっと機捜に入っている勝俣(前田くん)とか…出世したであろう九ちゃんとか…六郎が研修医明けたあとのラボの話とか…みんなのその後が気になるので。
でも、またUDIや機捜のみんなに少しでも会えて、変わらずわちゃわちゃ仕事してるってわかっただけで嬉しいですし、これからも変わらずそうなんだろうなと思います。
…あれ、途中からアンナチュラルとMIU404の話に。
自戒の念を込めて、、
アンナチュラル、MIU404ともに大ファンで、楽しみすぎて、行って来ました!
日常に限りなく近い内容でした。
"送料無料" "翌日配送" その異常さに気づいてなかったな、と猛省しました。
誰かの"便利"は、誰かの過剰な"頑張り"によって支えられているとしたら?
街中で見かける、配送業者の方たちが軒並み小走り、もしくは全力疾走だったのを思い出しました。
「荷物多いから、忙しいんだなぁ」と思うだけでした。
この映画から"想像すること"、"人を思いやること"の大切さを教えてもらいました。
過労死で命を絶ってしまう方もいる世の中。
「真面目、勤勉、約束を守る」
日本人のすばらしいところだと思います。
でも、少しの間違いや、遅れも許されない今の世の中、息が詰まります。
誰かの命を削ってまで、明日欲しい物なんてない。
おかわりするよ
期待と不安を感じながら鑑賞しましたが、これだけの演者や環境の中で綺麗にまとめ上げたのは野木さん流石としか言い得ない素晴らしい作りに脱帽。
変に映画だからと尖らせたりせずあの世界観を守りつつ、新たな主人公達が負けず劣らず活躍する様は次にも期待してしまう。
個人的に刺さったところはMIUやアンナチュラルの面々が出てくる前の演出が最高過ぎて思わず泣きました。
犯人の行動理念に不可解な部分が多く、完全決着していないモヤモヤは残っている
2024.8.23 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(129分、G)
ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」と同じ世界線で起こった連続爆破事故に巻き込まれる物流センターを描いたミステリー映画
監督は塚原あゆ子
脚本は野木亜紀子
物語の舞台は、東京の西武蔵野市(架空)
そこにはグローバル企業「デイリーファスト」の配送を担う「関東センター」があり、そのセンター長として舟渡エレナ(満島ひかり)が就任することになった
彼女の案内役としてチームマネージャーの梨本孔(岡田将生)がつくことになったが、そのセンターの正社員はわずか9人で、残りは派遣社員を含めた非正規雇用者で成り立っていた
エレナの就任早々、デリファスが発送した荷物があるアパートで爆発を起こし、それによって警察の捜査が始まってしまう
関東センターと配送業務を請け負っている羊急便にも捜査官がやってくるものの、関東センターでは私物の持ち込みが不可能に近く、センター内で爆発物を設置することはできないと考えられていた
捜査にあたるのは西武蔵署の刑事・毛利(大倉孝二)と捜査一課の刈谷(酒向芳)だったが、有力な証拠を得られぬまま、次々と関東センター発の荷物が爆発騒ぎを起こしてしまう
事故現場の調査にて、二種類の化学薬品が蓋を開けた時に入るスイッチで混合し爆発をすると結論づけられた
また、薬品が入っている筒は化学反応を起こして、起爆スイッチを押さなくても衝撃で薬品の混合が起こることも懸念された
そこで、全ての流通を止めて、目視で荷物を検査することになったのだが、それができるはずもなく、エレナはセンター出荷時に警察が調べて、問題がないものを配送すれば良い、と彼らをも巻き込むことになったのである
この事態は日本支部の統括本部長・五十嵐(ディーン・フジオカ)の耳にも入り、さらにアメリカ本部から吊し上げを喰らってしまう
当初爆発したのはデリフォンと呼ばれるデバイスだったが、その後は不特定多数のものが爆発を起こしていく
そんな折、エレナは見慣れない自社の広告を見つける
それはデリファスが発注したものではなく、ある人物によって発注されていたもので、関東圏のウェブにばら撒かれたものだった
そこにはブラックフライデーで販売されるセール品が掲載されていて、それが爆発を起こした商品と一致していた
そこで、該当する商品を探し出すものの、倉庫内にあるものもあれば、配送されて羊急便の倉庫にあるものもあるし、さらに配達中のものもあった
エレナは羊急便内の荷物に関してはそこに丸投げし、それが配送現場を混乱させることに繋がるのである
映画は、二つのドラマのキャラクターが登場するものの、捜査に入る警察、死体を解剖する解剖医などとして登場するだけで、彼らの活躍はほとんど描かれない
別の作品に出演している刑事2名が合同捜査をしているという部分がファンに受けているものの、彼らが活躍して事件が解明されるということもない
あくまでも、今回の主人公であるエレナと孔が真相にたどり着く中で、末端の配達員である佐野親子(火野正平&宇野祥平)が巻き込まれる、という構図になっていた
犯人とその関係者にあたる人物はシークレットキャストになっていて、パンフレットでもこの二人のページは袋綴じになっている
なので、公開初週での言及はネタバレレビューでも御法度なのでシークレットにしておく
とは言うものの、犯人の動機や行動原理は不十分なものが多く、問題の人物が飛び降りることに至った心理的な葛藤は読めない部分が多い
その人物が残した「謎のメッセージ」に関する謎解きもキャラクター内の理解で留まっていて、鑑賞者の全てが理解できるものでもない
想像の世界になるが、コンベアの速度とコンベアの止まる重量が数式化されていて、その実践を行ったように思える
それでコンベアが止まるかと思われたものの、そんなものでは止められず、投身体は脇にどけられたまま、コンベアは無情にも動き出してしまう
これが世界の物流の現実であり、人が一人死んだくらいでは、何も変わらないと言うメッセージが込められているように思えた
いずれにせよ、映画とドラマはほとんど関係がなく、他局であることを承知で言えば、科捜研とタカ&ユージでも成り立つような登場の仕方になっている
これでドラマのファンが納得するのかはわからないが、映画によってプチコラボができたことは喜びなのかもしれない
映画のラストはあっさりしたものだったが、後始末をさせられる孔は少し気の毒なような気がするし、責任を取らされる五十嵐も後を追いそうで怖い
あの時に五十嵐がコンベアを止めたらどうなっていたのかはわからないが、おそらくは何も変わらなかったのだろう
それがある人物の後悔の言葉にもつながっているので、根深い問題なんだろうなあと感じた
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