ラストマイルのレビュー・感想・評価
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それぞれの素材は最高なのに
前提として、同脚本家の他作品や「MIU404」「アンナチュラル」は何度も見返しましたし今回の役者陣も全員好きな方ばかり。
実力派俳優たちの演技はもちろん、舞台の倉庫や爆発現場の映像技術も素晴らしかった。
現実世界の社会階層や過重労働への問題提起についても、物流ではないものの社会インフラ業界に身を置く労働者として強く共感します。
スタッフロール後のお決まり「この物語はフィクションです」のあとに続いた、心の痛みに寄り添うメッセージにも制作側の真摯さが伺えます。
ただ脚本は…。露悪的かと思えば突然弱い立場への共感を示したりスタンスがよく分からず最後まで不安定な印象の主人公。
小粋にしようとして失敗している余計なセリフと事態の深刻さとのアンバランスさにも違和感しかありませんでした。
主人公の不安定さが過重労働の後遺症の現れというならまだ理解はできますが恐らくそうではない。
それぞれの行動の意味がきっとあるはず、と期待しましたがそういったカタルシスもなく。
話題性と出演陣の豪華さだけで評価されると筋の通った脚本のある他の中規模作品が浮かばれないな、と言う気持ちになりました。
繰り返しますが素材は素晴らしいです。これからも野木さん、俳優さんたちの作品を楽しみにしています。
2024年を生きるすべての人へ
(ネタバレ有り感想の続きを後程更新予定です)
実際に観て凄いなと思ったのは、「シェアード・ユニバース・ムービー」であることでしきりに宣伝されているけれど(勿論それはすごく大事!私もドラマのファンとしてブチ上がる瞬間多々ありました!!!)、
観ようと思う入口がそこだったとしても、最後に連れて行かれる場所との落差や、本質を置いているところへの向き合い方の真面目さ、その事実の哀しさと現実の反映度の高さでした。
勿論「ビールとポップコーンが似合う映画」としてエンタメ性は損なわずに、でも私はむしろドラマも観ていないしキャストや制作陣にも興味がないけれど観てみた、というような人とも意見や感想を交わしたいと強く思いました。
少なからず今の日本に生きているならば、何かしら思うこと考えることが湧き出てくるのではないでしょうか。間口は広く、しかしテレビドラマではなく映画だからこそできる描写や大胆さを、きちんと狙って作られていることが感じられます。
…とは言え404コンビが出てきた瞬間のサントラ(伊吹藍のテーマのアレンジ版…!)と小出しにしていくカメラワークで、テンションぶち上がって叫びそうになりました
アンナチュラルチームもかなり話の重要な要素の解明に携わっていて、コインの音聞いただけで崩れ落ちそうでした
ドラマおたくとしては応援上映で観たい気持ちもあり、様々な感想が渦巻いております…いつか彼ら彼女らの旅の続きも観てみたいなあ。
ここからネタバレ↓
最後の爆弾による被害を止めたのが「HINOMARU」の洗濯機なのが、実は私が一番印象に残った点でした。
日本製の高品質の商品だからこそであって、そのことを一番身近でよく知っていた亘さんだから咄嗟に行動できたのだろうし、かつて丁寧に行った自分の仕事が、回り回って自分と他者をも救う、という展開に胸が熱くなりました。
そしてこの物語は、全ての働いて日常を営み生きている人たちへの賛歌でもあるのではないか、その象徴のようなエピソードではないか、とも感じられました。
(もっとも、「HINOMARU」製の製品が価格競争に負けて会社が潰れるなんて、今の日本と海外の縮図すぎますが)
残念ながら、その洗濯機は部品がもうないから直すことができない、まさに"がらくた"になってしまいます。ですが、エンドロールで主題歌を聞いていると、「二度と戻りはしなくても 構わない」確かに価値のあるものだと解釈できるように思うのです。
それは、先述の人の手による丁寧な仕事のことでもあるし、望まない形で仕事と誇りを奪われても「そばで生きていてよ」と変わらずに願う佐野家の父から息子へのまなざしとも重なるように思います。
また、「HINOMARU」=日の丸は、『MIU404』最終話で志摩と伊吹が着ていた「I❤️JAPAN」Tシャツのイメージとも繋がるのではないかと思いました。
MIU円盤のノギノート(野木さんの解説)では、「アイラブJAPANは組織や権威のためでなくこの国で生きる人々を守り続けるBIGラブ」と書かれていて、まさに『ラストマイル』に出てくる人、描こうとした仕事ってそれでは?と思って震えてしまって。
「止めない」ことは凄いことだけど、守られるべきはこの国で生きる誰かの人生や日常の営みや尊厳であって、そのためには「止める」選択肢も考えないといけないよ、と提示していた物語だったんじゃないかと思っています。
世界はどこかで繋がっている
レビューした記憶があるのに投稿がなかったので再度(?)投稿。
『アンナチュラル』の大ファンで、映画公開前に『MIU404』を初めて見てそちらも大好きになった人間です。
アンナチュラルとMIU404で既に世界が繋がっていることが示唆されていましたが、『ラストマイル』ではシェアードユニバースムービーとして3作品の世界が繋がりました。そしてそれは、現実のわたしたちの世界ともきっとどこかで繋がっているのだなと鑑賞後に感じました。きっとラストマイルが、他の2作品に比べ、かなり「わたし」個人の生活に近く、身近な題材を扱っているからなのだと思います。解剖や刑事事件に接することはほとんどありませんが、今日日、通販サイトを利用して商品を購入することはごく当たり前の消費活動です。
なので、初めての鑑賞後はうっすらと、自分も山崎佑を追い詰めたうちの一人なのかもしれないと思いゾッとしました。某ECサイトのセール開始の広告を見て、複雑な気持ちになりました。でもきっと、だからこそ、出来ることもあるのだと思います。通販サイトの商品が手元に届くまで、今までほとんど意識を向けていなかったたくさんの人に目を向けて、感謝の気持ちを持つことを、少なくともわたしに意識させる映画でした。
このレビューを書いてる時点で4回鑑賞していますが、観るたびに満島ひかり演じる主人公のエレナが好きになります。
犯人ではないかと岡田将生演じる孔に詰め寄られたときの「わたしがどんな気持ちでここまで…ッ」と涙を堪え言葉に詰まりながら、それでもすぐに表情を戻す気丈さが、気丈に振る舞おうとする強さが好きです。赴任してきたばかりでも、何も言い訳をしない。そんな彼女だからこそ、過去に一度「爆発」してしまったのだと、2回目以降で全く印象が変わるシーンだと思います。
ロッカーに残されたメッセージを見て、飛び降りの真意に察して泣き、「彼女を探さなきゃ」と言ったのは、筧まりかのことをきっと心の端のどこかでずっと、気にしていたのだと思います。だからこそ、最初の爆発の被害者が犯人にしか起こせない=筧まりか本人は死んでしまったのだと気付いて、「1番欲しかった答えがロッカーの中にあったのに!!」とその死を悼んだ。これだけ会社への損失を与えた張本人であるのに。このバランスが、舟渡エレナをとても魅力的なキャラクターに魅せている、と感じました。
初め、最後にエレナがサラに言った「爆弾はまだある」の意図を今ひとつ掴みかねていましたが、あれは中盤のエレナ自身の言葉、11個の爆弾を12個と偽って予告することで永遠に探させることにかかっているのかなとわたしなりに解釈しました。エレナ自身が「わたしが犯人ならそうする」と言っていたので。山崎佑の飛び降りが会社の責任とする証拠。あるいはもっと会社に不利益を生じさせる何か。
事件は解決しても、根本の社会問題は解決せず、どこか苦いものが残る物語の閉じ方。とてもこの製作チームらしい作品で、観て本当によかったです。
物流社会への警鐘
予告編で、物流に何か支障があると今はネット注文が多いから大変だろうな、と思っていましたが、
爆弾がどのタイミングで入れられたのか、どのように捜査が進むのか、その時倉庫会社、運送会社などがそれそれどのように対処することになるのか、興味深く見ていました。
ただ最後のほう、事前に注文した商品を、爆弾を入れて戻す際、発売前の商品(予約商品)をどのように事前に手に入れていたのか?の答えが、
あのメッセージ付きのロッカーに答えがあると言っていたけどどうにも良く分からなくて。。(推理モノで登場人物がヒントを言ってるのに具体的な答えに視聴者としてはついていけなかった自分が残念💦)
あと、この人はもしや◯◯した人の◯◯?いや、そうじゃないのか。。と、展開、推理がどんどん進むので一度では理解が追いつかず。
とりあえず、働いてもなんか名前も覚えてもらえそうにないし誰が来ても別にピッキング作業してくれれば誰でもいい、倉庫の派遣の仕事って自分はなりたくないな、と思いつつも、こういう風に何百人単位で倉庫で働いてくれる人達がいてくれるから自分の所に品物が届くんだから、利用はしてるんだよな。。と少し複雑な気持ちになりました。
羊配送の中間管理職の方は、本当にこういう何かが起こると大変だよな。。。としみじみ。
アパートでも屋外でも、人がいる所それぞれで起こる爆発のシーンは心苦しかったですが。。
最終的には、見たかった綾野剛さんが、出演時間は少なめだけど相変わらずカッコよくて、この重大事件の中で画面上(私個人的に)救われたので、良かったです!
問題提起
最近片方だけは観たばかりだったので、MIUの文字で「お!」とテンション上がった〜。
ファンのハートは鷲掴みだろうな、と。
でもそれがなくても引き込まれたと思う作品。
最後までスリルあり、笑いもあり、そして社会問題提起を忘れない。
これからも楽しみ!
ただ、問題の解決には至らない。
そんな簡単なものじゃないけど、そこが残念。
配達料1個につき20円?30円値上げ?
それが積み重なれば、ものすごい金額なのはわかるが、それで済む問題ではない。
最後の方でもドライバーが言ってたが、末端の配達員まで潤うことはない。
ドライバーをまとめる羊の八木(笑)さんも板挟みで大変。
ロジスティック会社だってブラック。
では誰が何をすれば改善される?
少なくともストライキで改善されたかもだけど、高給取りであろうエレナさんや八木さんが会社を辞めても何も変わらないかと。
難しい問題だな。
しかしあの暗号のようなヤマサキさんの書いたもの。
あそこから何がわかったのかがわからず。
…無念。
ドラマファンへのプレゼント
アンナチュラル、MIUファンへのプレゼントですね。
懐かしいチームがごく自然に登場します。
中堂さんも相変わらずな感じで、例の決め言葉が出るか??ワクワクしちゃいました。
ストーリーはサスペンスと言うより社会派ドラマ?でしょうか。Amazon、早く届くしついつい気軽にポチっちゃうなー、だけど裏ではこんな世界が繰り広げられているのか、と思いながら見ていました。Amazonから撤退した宅配業者さんもいらっしゃいましたよね。
日本製の洗濯乾燥機、安い外国製に押され売れない、無くなるメーカーもある。でも長く使えて素晴らしい製品なんですよ、ってラストにも複雑な思いでした。安かろう悪かろう、が本当に良いのか。
給料が上がって少し高くても良いものをみんなが使える。宅配も少しくらい届くのに時間かかっても良いよね、そんな世の中に少しづつでも良いから近づけないかな、と感じました。
刑事でもなく解剖でもなく
アンナチュラル、MIUの関わりはそこまで深くなく両作見てなくても楽しめる映画。
メステリー要素は強めにありつつ、刑事ものにしなかったのがいい!
シナリオも驚きと2時間という短い時間で終始気になる展開を維持できるものであったため退屈の時間はかなり少なく見れた。
ブラックという言葉に色々考えさせられる。
想像以上に良作でした!
ラインを止めるな
なんだか無性に踊る大捜査線が見たくなった。
私だけかな?
アンナチュラルもMIU404も大好きなので、バイアスが掛かっている気はします(出たバイアス)
最初から最後まで面白かった!
正直、爆弾を仕掛けた手順は劇中で説明されてもよく分からなかったけど。笑
満島ひかりの役、嫌いになりそうなギリギリのところで踏みとどまって最終的になんか好き。満島ひかりにしか演じられない絶妙なバランス。
岡田将生は、バックボーン含めもう少し活躍が見たかったかな。
私もネット注文ばっかりしていてブラックフライデーに踊らされてセール品買う人間だから心が痛い。急に不在になって配送ボックス入れてもらったり再配達にしたり、経験あるもの。
ほんと配送ドライバーさんの待遇をどうか改善してあげて。
注文の翌日着じゃなくてもいいし、多少の値上げはいいから。
映画の序盤で出した伏線(ロッカーのメモ、時差、洗濯機など)を忘れた頃に回収してくる手腕が鮮やか。
ベタだけど、こういうのされると好きになっちゃう。
命懸けで飛び込んで、それでも「死んでも止めるな」とベルトコンベアが動き出す無情。アンナチュラルだったらここでlemon流れてる。4話思い出した。(バイクで事故る坪倉、倒れながら見る花火、誰も食べないはちみつケーキ)
刈谷さん、志摩が嫌いなだけかと思ってたらずっと怒った人なんだな。さすが怪獣大戦争。
アンナチュラルとMIUのキャラは、気持ちとしては出れば出るほど嬉しいけど、これくらいの尺が限界だったなと思う。いつかまた、何かの作品で見たい。(そのときは九ちゃんも)
人命と金
今作の特徴は行動の一貫性の無さが目立つという点で、主人公エレナに全く共感できず応援したくなるような熱さはなく、良い裏切り方をされスカッとするようなダークな部分もないつまらない主人公でありながら、人命を軽視していたと思いきや羊運送には従業員の命を引き合いに出し脅すといったような感じで、肝心な真犯人ですら同じように大義もなければめちゃくちゃなサイコパスでもない、解剖部分を出したいがために死んでいましたってそりゃないだろうと思った。
良かったところは、末端配達員の怒りを感じつつも仕事に取り組む自然な演技とその描写、オープニングと阿部サダヲぐらい。
全体通して観れば映画の面白さとはかけ離れていてテレビ的感性を持ったまま観た人たちによって大絶賛されているというのが高評価の理由なのだとココやフィルマークスを見て思った。
人も物も、安く買い叩かれてなくなったものは二度と戻ってこない
あと10回は見ますので、今後感想どんどん追記していくかもしれません。
最高でした。おもしろすぎました。こんな作品に巡り会えたことに感謝。
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◾️全体感
通販事情と、それにまつわる経営陣と末端の苦労の話。
眼に見える悲惨さは、末端の方がわかりやすいですが、経営陣の誰もが心を病んだり人間として壊れている。いつ歯車がずれて崩壊してもおかしくない。
そんな歯車が壊れたときに、どのように立ち向かうのか…というのを感じました。
事件が起こったときに、誰もがつながっている。
警察も、医者も、検察も。
MIUもアンナチュもちょい役と聞いてたんですけど、MIUとアンナチュがなければ事件解決はしなかった。誰もが傍観者にはなれない。
次はあなたが当事者になるかもしれない。その時、あなたは問題にどう立ち向かう?
前任者たちは壊れたり逃げ出した
山﨑は身体をはって一石を投じた
エレナは改善のために走り回った。
そう、梨本に問いかけて終わったのもとてもよかったです。
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◾️キャラクター感
本当にキャラクターのつくりこみが素晴らしい。
最初は不信感があったエレナだったのに、話をつうじていくうちにどんどん得体がしれなくなっていって、爆弾のシーンでは孔とともにやっとエレナに触れられた気がしました。
エレナは「福岡出身なのに、アメリカ人みたいな人だなあ」という第一印象で「その感覚が間違ってなかった!」と思わせる伏線の回収が最高でした。
ずっと笑顔ではりつめていて、泣く時ですら笑顔。
怖い演出だと思いました
ーー
孔というキャラクターは、今の多くの日本人に近い「自分」像なんじゃないかなって思いました。
ブラック企業で転職。
世の中に希望も渇望もしていない。
上司の指示を仰ぐだけ。
頑張ってはいるけれど、どこか他人事。
それを最後に引っ張られて、最後にロッカーの前で文字をみつめる演出に痺れました。
ーー
警察たちは立場が変わると見える物がちがうなと思いました。
MIUの時は若干横暴だったり頼りなく見えた警察たちも、紙取り出した時痺れました。
離婚した母親の苦労もクローズアップされていいなと思いました。
離婚したことで、生活はさらに困窮する。でも、世の中は「離婚して慰謝料もらって女は楽でいい」みたいな風潮がまだ残っています。
宅配業者だけでなく、そういった現代の問題を訴えかけるのが、このシリーズのすごいところです。気にしなければ、気にならないものです。
細かなところをまだ見切れていないので、今後よりもっと注視していきたいです
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◾️物語について
見事としかいいようがありません。
様々に散りばめられた多くの伏線。それらを丁寧に回収して回収して。
私は映画初見時に「物量倉庫からの転売なら、最初の電話はどうして?」という疑問があって、それをわだかまりとして見ていたら、「最初に死んだのは犯人だった/唯一の死者」ということで関心しました。
翻弄されている末端のトラックの運転手たちの悲壮感のようなものを感じながら。それでも愛情をもって家族愛や隣人愛。他人のために全力で走って命を救った。
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◾️シリーズ比較
MIUもアンナチュも、一部の職業の人間間模様でしたが、ラスマイは全ての人の隣にあるもの・誰もがおこりうることなので、すごく映画向きだったとも思いました。
アンナチュ:間に合わなかった
MIU :間に合った
ラスマイ :今戦っている 印象
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◾️気づいたこと
デリファスの色:ホワイトカラーとブルーカラー
洗濯機のメーカー:ヒノモト=日本
羊急便:スケープゴート
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あと10回は見に行きます
追記)無事に100個受け取りされても…
いつもにも増した理不尽
行動を考えよう
150円 20円 2,000円
0
マジックワード
Want
管理/評価/デジタル だらけな世界
DF社から始まるテロップ順
そしてラストマイルの責任感
国からの広報や業界の提言よりも重くダイレクトに
また野木さんチームからの問いを貰った気分
送料は企業負担なので有り 当たり前に無料な訳では無い
メッセージはテロップや影ナレにも込められていた
今作も俳優さん自身の共感を感じてしまう名言多数
20日 岡田さんの「アベンジャーズ」って表現通り
満島さんが予想された通りの「あっ!」な初回
2回目はもう少し落ち着き鑑賞させていただく予定
※2024.08.25 2回目鑑賞後に追記↓
正常性バイアス (確かに身勝手な思い込み!)
だから事件が起きても購買欲は変わらずなのか
そして絶望疲弊し過ぎて壊れてしまった犯人には
そうなる前にMIUチーム誰かと出会って欲しかった
数々の爆破シーンを見ながら浮かんだシーン
『どこで いつなら 止められた?
誰かの未来を良い方にスイッチ出来たかも』
UDIチームには 覚悟の自死を鑑定され…
彼女達の行動を理解することは出来ないけれど
時を戻し どうか思い留まって…と願ってしまった
陰の主役;社名はマジック手書きの軽バンに乗った
ドライバー親子の正義・頼もしさに感動
(階段駆け上がる姿は自身の安全などお構い無し)
日頃は温厚で一切抗わない父の
『貴様ードライバーの命なんだと思ってんだ馬鹿野郎!』
その父の後継者となるであろう寡黙な息子の
決死の救出劇からの『良い製品使ってますね☺️』
本当にラストマイルのヒーロー達でした
安眠まくらも届けてくれてありがとう
始めは株価や収益至上主義だったエレナさん
孔さんや八木さんをも五十嵐イズムで従わせかけて
自身の悲鳴も無視し続け『まだ出来るやれる!』と鼓舞し…
八木さんに『今どこに有るんですか?そのデータは??』とやり込め
『ならば自分で探しに来い』と一喝逆襲され
実際に出向いて以降の 大どんでん返し!
本当に優秀で良い仕事振りでした
パトカーで恐らくは数年振りの安眠姿…
きっともう彼女は壊れない大丈夫! とホッとしました
(最後のロッカーシーンの孔さんの絶望的な表情とは対照的)
そして両ドラマの元高校生達の成長を見せてくれたこと
その後を知れて嬉しくて仕方ないシーンだったなー
鑑賞から数日 私の頭の中でコンベアーの無機質な
カシャッジャッジャッジャッ の音が消えません…
やはりこれからも何が起きても止まらない(止めない)のかな
軽すぎ
死傷者が自社が配達物から出ているのに、茶化しているのか、ふざけているのか、セリフが軽すぎる、刑事なんて個性を出したいのか悪ふざけとしか思えない。派遣された上司が身元がハッキリしないとか、余計な情報いれすぎで犯人追及と爆弾混入の焦点がボケてしまったようです。もっとサスペンスが盛り上げられたのに残念。
考えるのが止まらない
誰もが被害者にも加害者にもなり得る題材の話。また、映画から感じたものとしては良い意味の怖さを感じました。
考えるのが止まらなくて、常に頭の片隅にその考えが残る感覚。どうすれば山﨑のようにならずに居られるか、どうすればエレナのように気づけるかなどなど。
物流という中々普段の生活で目に見えない舞台で、一体どういうふうにどんな人達が働いているのかを少し垣間見た様な気分になりました。
犯人はどうやって倉庫内に爆発物を持ち込み、すり替えたのか、驚きの種明かしをぜひ劇場で目撃してください。
『ラストマイル』は、11月のブラックフライデー前夜を発端とする連続爆破事件に立ち向かう、物流センターのリーダーたちをはじめとする人々を描くサスペンス映画です。
テレビドラマ『アンナチュラル』及び『MIU404』の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が再タッグを組み、同じスタッフによって製作され、両シリーズと同じ世界線で起きた連続爆破事件の行方が描かれます。
タイトルの「ラストマイル」(ラストワンマイルともいう)とは最終拠点からエンドユーザーへの物流サービスのことを指し、客へ荷物を届ける最後の区間を意味します。
●ストーリー
流通業界最大のイベントのひとつ11月の“ブラックフライデー”の前夜。世界規模のショッピングサイト・DAILYFASTの西武蔵野LC(ロジスティクスセンター)から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。やがて日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展します。西武蔵野LCセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)とともに事態の収拾にあたります。
誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか?舞台となるのは、ネット通販を支える巨大倉庫とそこから配達を行う宅配便です。それは、
決して止めることのできない現代社会の生命線といえます。世界に張り巡らされたこの血管を止めずに、いかにして、連続爆破を止めることができるのでしょうか?
すべての謎が解き明かされるとき、この世界の隠された姿が浮かび上がります。
●解説
わたしも派遣社員として、Amazonや楽天で働いた経験があります。その体験からいえば、本作の舞台となる西武蔵野LCが、かなりリアルに実際のオートマチックな最新鋭の倉庫の実態を再現できていることに驚きました。しかも細部にわたるまでDAILYFIRSTのコーポーレートカラーで徹底的にデザインされているのです。
しかもオペレーションまで実際に即しており、5階建ての巨大倉庫なのに社員わずか9人でオペレーションされていて、800人の派遣社員で運営されるという設定は、まさに最近の巨大倉庫の日常そのものでした。朝の派遣社員の出勤シーンから、作業しているところまで、わたしが日常を接する倉庫の実際を細かく再現していたのです。
よくまぁこんな作品に協力する倉庫があったもんだ感心しました。ロケ地はさすがにネット通販関係ではなく、機械工具卸売商社トラスコ中山の物流センター「プラネット埼玉(埼玉県幸手市)」と「プラネット北関東(群馬県伊勢崎市)」がロケ地として使用されているそうです。撮影期間は2022年12月から約2ヶ月間行われ、映画のイメージカラーには、物流センター内の棚や設備にも使われているトラスコ中山のブランドカラー「ブラック×オレンジ」が使用されています。2ヶ月もメーカーの物流拠点が全面撮影協力したことが画期的です。
ネット通販の物流倉庫では、すべての作業工程が数値化されています。ピッキングや梱包、入荷の商品格納などの作業も1時間に何個という目標数値が掲げられて、月間処理数の優秀者と作業効率の悪い者の順位が壁にデカデカと掲示されているのです。とあるアパレルの倉庫では、入職3回目以降で作業効率がノルマ以下の人間には肩たたきが行われてしまい、ヘタすると出入り禁止になってしまうのです。
本作でもデイリーファーストの目玉商品であるデイリーフォン1万台販売と、西武蔵野ロジスティクスセンターの稼働率70%以上の維持が至上命令でした。
ところが警察から、デイリーフォンを受け取った瞬間に箱が爆発し、受け取った顧客が焼死したというショッキングな連絡がエレナの元に舞い込みます。
会社の株価が下がることを防ぐため、やむなくエレナはすべてのデイリーフォンの出荷中止を実行します。出荷中止は現場に混乱を招き、そのしわ寄せは商品配送の60%をデイリーファーストに依存している羊急便が影響を受けることになるのです。
さらにそのしわ寄せのしわ寄せは羊急便と業務委託を結んでいる佐野親子(火野正平・宇野祥平)にも波及していった。特に業務委託されている佐野親子は一つ届けることで150円、受け取ってもらえなければ一銭にもならないという過酷な労働環境だったのです。
このように本作は、普段縁遠く感じる巨大物流倉庫のお話しを、身近な宅配請負業者の目線で描く、作品となっています。今やネット物流にお世話になることが一般的になっているので、とっつきやすい作品でしょう。
それにしても爆弾テロに使われた宅配商品が、いつの間にか爆弾とすり替わっているトリックは出色です。すり替えるタイミングは倉庫内でしか考えられません。けれども倉庫に入るためには厳重な持ち物チエックが待ち受けるのです。犯人はどうやって倉庫内に爆発物を持ち込み、すり替えたのか、驚きの種明かしをぜひ劇場で目撃してください。
●感想
本作で印象に残る点は、数字を元に完璧さを求めすぎるネット通販物流の問題点を描いた作品になったことです。
爆弾テロの警察が当初犯人だと睨んでいた山崎佑は、エレナより前の社員であり、西武蔵野ロジスティクスセンターで「ブラックフライデーが怖い」と言い残して飛び降りして5年間昏睡状態にありました。センター長になって3年目で心身ともに疲弊した上で3か月休職していたのです。
冒頭に登場する山崎佑がロッカーに書き残していた「2.7m/s→0」と「70kg」という文字にはおそらく観客の皆さんも倉庫のスタッフも誰も気に留めることはないでしょう。実は西武蔵野LCで使われているベルトコンベアの速度と耐久重量と同じ数値だったのです。しかし山崎がベルトコンベア目がけて飛び降りてもベルトコンベアは止まりませんでした。センター責任者の「死んでもベルトコンベアを止めるな」と厳命していることとの対比で、2.7m/sが0になることはなかったデイリーファーストの歪な社内常識が明確になる印象的なシーンだったのです。
ネット通販の倉庫には、働くスタッフの健康を喚起し、労働災害を予防するポスターやスローガンがくどいように掲示されています。でもそれは建前であって、先ずは目標数値の達成が大前提にあるのです。その結果本作のように心が折れてしまう人が出てしまうことはきっと現実社会でも起こり得ることでしょう。これについて各社はもっと考えるべきではないでせしょうか。人はモルモットではありません。数値だけで一面的に管理する労務管理は、持続可能な価値感を重視する今日にあって、もっと再考すべきことではないかと思います。
また本作では、ネット通販に経営の半分以上を依存する宅配業者との関係も問題提起しました。DAILYFASTが爆破事件後に一方的に責任を宅配業者に押しつけようとすることに堪忍袋が切れた羊急便は、業界連盟でDAILYFIRSTの集荷を拒否するストライキに入ります。これはドラマ上の虚構ではなく、実際にも配達員によるAmazonの集団訴訟がおこっていて、ネット通販会社が運送業者を安く買い叩いていることが本作でクローズアップしています。運送業者とはいまや国の血管ともいえる今日、末端の宅配請負業者の手間賃が、一個150円から事件後170円に値上げされてもたいした収入アップはつながりません。劇中佐野親子が嘆くのも当然です。トラックドライバーの時間外労働が規制強化されても、ドライバーの人材不足は変わらず、労働環境は簡単には変わらないでしょう。
本作のヒットで、流通・運送業界全体の意識改革のきっかけとなることを願います。
●最後にひと言
『MIU404』の熱心なファンだったわたしは、綾野剛と星野源の名コンビの活躍シーンを期待していました。けれども登場シーンは僅かで、アンナチュラルの不自然死究明研究所共々、カメオ出演に近いものでした。是非次回作では、コンビが大活躍するシーンを期待しています。
ハラハラドキドキする。TVドラマは見てない。
途中で梨本(岡田将生さん)が、山崎のデータを消したのが舟渡エレナ(満島ひかりさん)だと暴き、福岡には舟渡エレナなんてヤツはいないことが判明する。満島ひかり犯人説が出てきて、ああ、それなら爆弾も仕掛けられるし辻褄が合う、満島ひかりが山崎のことからDF社に恨みを抱いての犯行だったのか、そういう展開だったのか、満島ひかりが犯人だったなんてビックリー(違うんだけど)。とスッカリ騙されるが、真相が実は全然違う展開で、またまたビックリ。
爆弾が入った荷物を紛れ込ませる方法に、よく思い付くなと唸ってしまったが、その方法を見つけた舟渡エレナもまた切れ者だ。
爆発した現場の場面が生々しくて、現在のガザやウクライナを思い起こした。テロ爆弾や空爆を気にしなくていい日本の日常が続けばいいなと思った。
物流業界と運送業界の過酷な状況が描かれているところも見どころだと思う。
とにかくに荷物が膨大だ。24時間受付OKのネットショップで、みんな気楽にポチっとするからね。
雨が降ろうが ヤリが降ろうが 人が降ろうが、コンベアは止めるなというブラックな売上至上主義の場面が怖い。
八木(阿部サダヲさん)が社長だと知らずにドナリ声で文句を言ってしまい、実は社長だったと分かってうろたえてしまうところが、阿部サダヲっぽくて面白かった。
DF社からの指示に逆らえない阿部サダヲだったが、最後には頭に来てしまい、満島ひかりに「あんたが来て自分で探せ」と言って寝転んでしまうところが痛快。あとでホントに満島ひかりが来て慌てるところも笑える。
一件落着でボチボチ終わりかなと思っていたら、満島ひかりが12個目の荷物があることに気付いてからがハラハラドキドキだ。
さすがに子供は犠牲にならないと確信していたが、宇野祥平さんはビミョウである。例の洗濯機のお陰でセーフ。ラッキー。
タイトルなし(ネタバレ)
ドラマ作品アンナチュラル、MIU404と繋がる世界線の新作シェアード・ユニバース・ムービーが遂に公開!!!
両作履修済&大ファン勢の私としては待ちに待った公開でした。
監督の塚原あゆ子さん、脚本の野木亜紀子さんの最強タッグ、この方達の日常に突如差し込まれる非日常の落とし込み方には改めて脱帽しました。観ていていずれ本当に起こり得る事象っぽさがゾッとした。爆発の瞬間のカメラワークとかも臨場感あった。そして上記のドラマ両作でも思いましたが”現在”に刺さるテーマの扱いが本当に上手い。今作は物流会社とその業務の闇を取り上げていましたがこの手の問題はどの職種にも当てはまるなと。色々な物が進化し進む現在の利便性の裏に潜む暗い部分が観ていて怖くそして切なかった。下請けの下請け…の会社のシステムもリアルすぎる 笑
伏線も凄かった〜特に洗濯機…天才かよ…笑
そして何よりも豪華なキャスト陣!!!今作からのキャストはもちろんドラマ両作の方達も結構ガッツリ出てくれていて凄く楽しかった。履修してない方でも勿論楽しめると思うけど個人的には履修済の方が楽しみも倍増だと思います。大分ニヤニヤポイントが多かった 笑
にしても満島ひかりさんの怪演というか関係者っぽい怪しさ演技の凄さ。まんまと引っかかりました 笑
とはいえやはりキャラクターとしては弱かったかな〜と。まあドラマキャスト達が強すぎるのですが 笑、正直ドラマ軸、の一つの事件という感じが強かった。ドラマキャスト達の強さに助けられてる感も若干した 笑
ただこれは履修済側だから感じる気もしたし今作から初めて入る人はまた違う感じ方なのかもとも思った。
ともあれ今作も胸に刺さるとても良い作品でした。ロッカーの暗号はぶっちゃけ答え合わせして欲しかったけど 笑、みんなハッピーで終わらない感じも良かった。この感じでまたシェアユニ作品期待しちゃいます 笑
他2作品との絡みが薄く必要性もなく、作中の嘘や矛盾が目立つ
あぶデカで日本の警察が町中でバンバンピストルを打つとか
デスノートで警察が追う犯人が殺人手段に使っているのが
ノートと死神と言うファンタジーであるとか、
そういったフィクションの『嘘』は個人的には大歓迎である。
如何に事実の中に織り込んで矛盾を減らして綺麗に繋ぎ合わせるかが
作り手の腕の見せ所のひとつであると思う。
落とし込む過程で多少の嘘や矛盾が出ても無視できる、
それがエンターテイメントの力だと思う。
この許容ラインは人によって全く異なるだろうし、
作品の全体的なバランスに大いに左右されると思っている。
これまで野木さんが絡んだ作品はほぼ全て見てきていて、
単純な話の面白さはもちろんそういったバランスの取り方も含めて
手腕には絶大な信頼を抱いていたので、
当然今回もそうだと期待していたのだが
この映画についてはバランス合っておらず、エンタメと許せるほど
振り切れもしない嘘や矛盾が引っかかってしまい、
そうなるとご都合主義に感じてしまって自分は楽しめなかった。
「エンタメだから」と思える人は十分楽しめる内容だと思う。
実際面白いことは面白いのだろうと思うし、お勧めできると思う。
ただ、自分には向かない映画だった。期待しすぎた。
シェアード・ユニバースを謳っていたが、
そもそもシェアード・ユニバースとは別々の作家が同一の世界観を共有して
個々に作品を作り上げるものである。
これは監督脚本が3作品とも同じなので、シェアード・ユニバースではない。
ひとりの作家が自分の複数の作品で世界観を共有させ、同じ地名だったり
他作品の登場人物が出てきたりといったことは珍しくないことなのに、
事前の特番などで「ありえないことが起きている」「すごい」と
煽り過ぎだった嫌いもあると思う。
『アンナチュラル』と『MIU404』の出演陣も登場し、
俳優が豪華であることはそのとおりだ。
それぞれのテーマソングがかかったり、キーアイテムが出てくると
ワクワクもした。
ただ、必要性はなかった。
別に彼らでなくとも話が成り立ってしまう程度の関わりであり、
シェアード・ユニバースを謳った割にはただ同じ時間軸に暮らしている
というだけだった。
『アンナチュラル』は物語上まだしも必要性があったが、
『MIU404』に関しては必要性は全くなかったし大した出番もなく
非常にがっかりした。
何より、本作品の主人公であるエレナに全く感情移入できなかったことが
個人的には大きい。
孔はそれなりに共感できないこともなかったが、彼のスタンスとして
熱血的に関わる訳でもなかった。
予告を見ていて、仕事を止めない為つまり自分たちの為に
素人が探偵まがいのことをせざるを得ないところに追い込まれるという
真保裕一作品にあるような展開なのかなと思っていたのだが、
メインの2人は仕事に情熱があるとかデリファス社員であることに誇りがあるとか
そういったことは全くなかった。
デリファス社員は全員利己的で立場にしがみつくだけで、
仕事に誇りを持っている人間はいなかった。
羊急便の八木さんが一番共感もできたし、好きなキャラだった。
物流関係で働いている人と、外資系企業で働いて病んだ自分で観に行ったので
ふたりともそれぞれにキツい映画ではあったし、キツい部分描写はリアルだった。
最近の流行りだから仕方ないのかもしれないが、VFXを多用し過ぎていて
映像的に引っかかるところも多かった。
多摩モノレールが外の景色と車内アナウンスが合っていなくて集中できなかった。笑
(撮影秘話の特番でやっていたが、車両はセットで窓などの映像ははめこみ合成である)
冒頭のよくわからない秒速云々の落書きがそう繋がるのか、というのは
じわりときたし、そういう伏線というほどではないが小さい散りばめられたものは
やはり作り的には上手かった。
それから、主題歌はやはり良かった。
米津玄師さんは本当に繊細な天才だと思う。
しかしながら良い歌なだけに、『アンナチュラル』や『MIU404』のような
あの曲を聞くとドラマの色々な場面が走馬灯のように駆け巡る気持ちを
この映画のエンドロールを見ながら味わいたかった。
監督によるとポップコーンとビールを片手に楽しめる映画が作りたかったそうで、
だったらエンタメにもっと振り切っても良かったし
社会風刺のような重たい話題をいくつも詰め込まないほうが良かった気がする。
前2作品のような見終えた時のカタルシスのようなものが感じられなかったのが
非常に残念である。
エンタメに振り切るなら、最後の爆弾は伊吹たちが駆けつけて
それを羊急便の委託の人たちがサポートするとか
シングルマザーでお涙頂戴にしたいなら委託の息子が会社が倒産して
家で腐っていたから離婚して、娘たちがお父さんに会いたくてポチって
配達に来たお父さんがやり直そうとお母さんに言うとかの方が
よほど『ラストマイル』というタイトルの意味があったと思う。
詰め込みすぎかなあ
アンナチュラル、MIUはほとんど見れてはないけど好印象は持っており、各作品や俳優抜きにしても多くの人に刺さりそうな雰囲気の邦画大作も久々な感じがして、初日からかなりの客入りとなった皆さんの期待感もよく分かる作品です。
ただ、個人的には期待値ほどの内容ではありませんでした
シェアード・ユニバースにあたる部分が繋がりに不自然さはないけど、別に出てこなくてもいいよね?程度だったし、さらに飛び降りの件と、配達員親子の件はどれか1つにフォーカスして深く描いても良かったのではないでしょうか?
特に容疑者の女性は、なぜまだ男性が生きているのに勝手に復讐して消える道を選ぶのか、病床の男性の側にいるようなシーンなどもなかったせいか、全く感情移入できませんでした。
そもそもこの配送業の問題をしっかり描きたいなら、安いお涙頂戴を入れるのではなく、それだけに特化しないと厳しいように思います。ロッカーのメッセージのあたりを説明過剰にならず描けば、邦画も一歩先に行ける気がして惜しく思います。逆に、他作品も絡めたいなら社会的メッセージのない小規模な事件設定が良かったのではと。
満島さんや岡田さんも、魅力的な俳優さんであることは滅茶苦茶伝わるのですが、結局愛おしくなるようなキャラクターにまでは昇華できなかった印象です。満島さんは前半は、行動は悪印象だけど、むしろ可愛らしさはあったのになあって感じで・・・外出するときはそんな過剰に着飾るんだって細かい部分も気になったり。
この作品の動員が増えて映画業界が活性化するのはとてもいいんだけど、この内容で高評価されてこのくらいの作りでいいんだと勘違いされるのは嫌だなあと複雑な気分です。
ゴージャスなオールスター戦?「君のハートに、レボ☆リューション」
いやあ、ゴージャスな出演者たちでしたね!
ドラマをご存知ない方々だと「石原さとみさん、贅沢すぎる使い方!」なんて驚いてしまいますよね。WEBやSNSの力は偉大です。色々と推測を働かせながら、大きな裏切りはないもののあっちこっち考えを巡らせて楽しませていただきました。
満島ひかりさん、凄いです。セリフや振る舞いは当然のコト、眼で語るのを中心に表情や醸し出す雰囲気には圧倒されました。Folderで三浦大知さんたちと歌って踊ってた頃から目をつけてた甲斐があります。(って、出た出た、売れる前から知ってたんだぞ!アピール‼︎)
ホントは『愛のむきだし』で強烈なインパクトを受け、『愚行録』での圧巻の演技でも凄い俳優さんだなぁって思ってググって知ったんですけど。まあそれはさておいても日本を代表すると言っても過言ではないですね。(石原さとみさんもそう表現したような気が!)
岡田将生さんも捉えどころがない最初のイメージから、非常に重要な役どころでエンディングではまさにセンターを任せられるくらいに成長されお父さんは嬉しい限りです。
阿部サダヲさん、今回もよかったですね。遅ればせながら先日『シャイロック〜』を見たばかりですが疲弊して行く様が本物に思えます。
あと最初にも触れましたがオールスター戦のような役者さん満載度には驚かされましたがストーリーの核心(というかおそらく製作陣が言いたかったこと)に大変重要な『Wショウヘイ』の立ち位置が素晴らしかったです。全世界的に『SHOW TIME』なんでしょうか!
昔は女性問題で浮き名を流したお父さん、怪しいオジサンをやらせたら右に出るものなしの息子さん。かつての開発製品にいまだ愛情たっぷりの行動とセリフに泣かされました。
怪しいと言えば、酒向さん大倉さんの刑事コンビも抜群のインパクトでした。その意味では中村倫也さん、ディーンフジオカさんは控えめでしたよね。
ゴージャスな出演者でのオールスター戦だけではなく現代者社会の抱える問題に踏み込んだ興味深い作品でした。大満足です。でもゴージャス過ぎて「君のハートに、レボ☆リューション!」
追伸
封切り日の夜、鑑賞でしたが名古屋では珍しい客入りでびっくりしました。鬼滅以来かも!
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