ラストマイルのレビュー・感想・評価
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満島ひかりさんすげぇ
人気ドラマの繋がりがあるってことで期待して観に行った。少しずつの登場で本線に絡んではいるくらい(巻き込まれている)だったね。贅沢言えばMIU404の綾野剛と星野源はもう少し暴れて欲しかったかも
本線の方だがちょこちょこっと出てきてたのがまとめて回収されて結末はっぴー?な日本のドラマの王道って感じの展開で見てて気持ち良かった。ただだからこそ展開少し読みやすかったかな。
あとは満島ひかりさんの演技がすごかったという印象。初めっからアメリカンな印象がバッチリで仕草とか目線とかかなり良い感じ、どことなくスペースと言うか人との距離とかで真面目が伝わってくる感じすごい上手いと思った。
新しいカタチ
自分たちの世界で起こる事件を同じ世界にこいつらもいたらこんな感じで噛んで来る。
アンナチュラルとかほとんど観ていないけど、こいつらが別の話(事件)で噛んで来るとこうなるみたいなことをやっているけど、本筋にはあまり関係ないですね。
銀河鉄道999にハーロックやエメラルダスが出て来るみたいなことを監督や脚本家が同じ実写映画でやっているみたいなので、スピンオフには遠いけど、知ってるドラマの話の一部みたいな作りをすれば知ってる観客には楽しめる。知らなくても観ていて困るという関わりではないのが、これからもこんな感じの映画が出て来るのでしょうか?
それで本筋の話は無差別爆弾犯人が有力人物から別の人に移り、最後主人公の舟渡センター長まで疑う展開で、12個めの爆弾のありかがハラハラ展開を作り楽しく観てました。いろいろと小ネタが最後に関わってくるので細かい設定をよく見ていたら最後にニヤニヤさせられました。
とっちらかるのは当然
ドラマのファンには音楽が流れてきたところで
テンションが上がる
だけど脇役なんだよね
脇役にやたら目立つ人が入ってくるとどうしても話がとっ散らかる
豪華キャストによる作品だけど、
ひとりの犯人の計画、実行というのがなんとも
(協力者もいる事はいる)
そして犯行の動機、経緯が少し雑
私の感性の鈍さが原因だったら申し訳ないけど
2.7m/s→70kg→0には無情感も怒りもなんの感情も湧いてこない 心震わせるなにかが欲しかった
事件の規模もなんとなく小さくなっちゃってる感じがしてしまった
もう少し褒めるつもりがこんなになってしまってすみません
ドラマファンでもあるので楽しめました
追記
劇場版MIU404の方が作品としては良いものになったのでは
観るべき作品 野木亜紀子さん天才
本当に野木亜紀子さんが大好きで。
アンナチュラルもMIU404も本当に大好きで。
あんまりテンション上がってしまってはと思い冷静に
観たけれど、やはり傑作。
社会問題提起がいつもの事ながらお見事すぎました。
アンナチュラルのしあわせの蜂蜜ケーキの工場の回に
も触れていた働かせ過ぎ働きすぎ問題が前提にありながら
その背景には価格競争や利便性向上にまつわる
問題も描かれていて、生活者、労働者ひとりひとりに
ずっしりと関係がある話なので考えさせられる。
スマホひとつで物が直ぐに届く便利な時代で
送料無料が当たり前になっているけどサービスは
もちろん無料ではない。
そこには誰かの苦労と労力があって成り立っていて
限界はあるというメッセージに感じたし、
私自身がサービス業をしているから
日々の鬱憤にも教訓にも、どちらにも感情移入して
没頭できた。労働に対価が見合ってなくてもある程度感謝されたら報われるけどそれによって会社だけが儲けたらしんどいよ。
あとはIT社会は便利だけど何かあったら本当に余計に
必要以上にきっとパニックになるよね。
便利で助かっていることもたくさんあって
無かった時代に戻るのは難しいけれど。
仕事に対する責任の問題も色濃く感じて
機械やデータに頼り過ぎると何かあった時の責任転嫁や
消費者のモヤモヤは、どうなるんだろう。
人の気持ちが想像出来なくなったら怖いことだなぁとしみじみ考えた。物流に限らず。
そしてエンタメとしての感想としても
音楽もテンポもやっぱり良くてずっと見応えあった。
主演の2人も良かった。
岡田将生さんハマり役すぎて本当にこうゆう人いるのよ!!芝居が上手すぎた。。わかってはいたけど。
満島ひかりさんはやっぱり存在感や癖が最初強くて普通にこの辺りに居なそうでセンター長に見えなかった。狙いだよね?と期待していた通りのさすが過ぎるお芝居でやっぱりこのチームは裏切らないなぁと感じた。特に爆弾処理してるシーン凄かったなぁ。恐怖がこんなに伝わってくるなんて。
そしてMIU404の音楽かかると単純にめちゃくちゃテンション上がる!伊吹が好き過ぎることを再確認。志麻が全く変わらずに志麻すぎて星野源さん凄い!!感動。個人的には伊吹と志麻がもう少し事件解決に関わってくれたら嬉しかったな。主役2人の役はいくら有能でも犯人推理はやっぱり警察に活躍してほしい!
そして阿部サダヲさん主役過ぎて悪目立ちするんじゃと思ってたけど、すっごくその辺にいる管理職のおじさん過ぎてまたしてもやられた。どんだけ気配まで操れるの?
豪華過ぎるキャストの良くない部分が全く出ておらず
全てが良かった。
野木亜紀子さんの脚本は事件がドラマチック過ぎずリアルで分かりみがありすぎて、ごくごく普通の日常や感情が生々しくだけどエンタメとしてワクワクドキドキもさせてくれて本当にこの世界観が大好き。ずっと浸っていたい。
映画の帰り道に配送トラックを見かけて心から感謝した。
豪華俳優陣の揃い踏み!
テレビドラマ「アンナチュラル」、「MIU404」の脚本家と監督が再タッグということで、両番組の出演者が同じ役で出演するのが話題の作品です。
両作品とも、毎週楽しく見てました。内容的には、しっかり覚えてませんが、「MIU404」にずん飯尾さんが出た時には、ホンッと大喜びでした。
さて、本作品ですが、ホンッと豪華俳優陣のムダ遣いですよね。
「アンナチュラル」の石原さんとか「MIU404」の星野さん、綾野さんがちょい役で出てきます。まぁ、それなりの重要な活躍シーンではあるのですが・・・。
勿論、ドラマを見てなくても豪華俳優陣の共演ということで楽しめますが、知っていればニヤリニヤリと懐かしめます。
サスペンスとしても十分に楽しませてもらいました。
物流社会において、宅配が当たり前となっている現在、届いた商品が爆弾だったら・・・
いや~、考えただけでも恐ろしい。
何時、何処で、誰が、どうやって、爆弾と商品を取り替えるのか?
何故、こんな事件をおこしたのか?
捜査を混乱させる二転三転、ホンッと面白かった。そして、物流に係るセンターと運送業者、配達員、全てが入り乱れての大混乱は見応え抜群です。
最後の最後までハラハラドキドキが止まらない見事な展開でした。
おっと、言い忘れてましたが、米津玄師の歌も最高です。
【ネタバレ】
サスペンスとしての面白さは勿論だったのですが、本作品は物流社会の問題点も訴えてましたね。
コスト削減から来る低賃金による配達員の減少。それに伴う過重労働。ホンッと大変だと思います。それでも増え続ける宅配。
ロッカーのメモの意味がよくわからなかった。70kg(自分の体重)が、ベルトコンベアに掛かることで止まると解釈したんですが、どうでしょう?
シェアード・ユニバースでなくてもよかった
シェアード・ユニバースじゃなくても
良かったと思う。
アンナチュラル×MIU404と
めちゃくちゃ深く関わるわけでもないし
この二作品の世界の中で
こういうことが起きたっていう感じ。
批判的な書き方になってしまったけど
ただ、
シェアード・ユニバース作品じゃなきゃ
見ようと思わなかったし
こういう社会的な問題を知ることもなかった。
シェアード・ユニバースで
アンナチュラル×MIU404の世界の人たちに
また会える!!
なんてルンルンで見たら
自分の頭では答えが見つからない
問題をお土産に渡されたような。。。
あの二作品の完結後、
主役の人たち以外に
六郎が、坂本が、白井が、勝俣が
細かい登場人物たちまでが
登場し成長した姿が見れて
ものすごく感動して嬉しくて
ある意味救いでもあったし
あの日の続きって感じでわくわくもしたし
それがほんとにたまらなかったけど
映画のラストシーンが分からなくて
色々な人の意見や考察を見て
浅はかな見方をしたなと反省。
そりゃ脚本はあの野木先生。
きっとシェアード・ユニバースにしてまで
この社会問題を伝えたかったのかなと
すごく考えるようになった。
答えはないけど知ってほしい
あなたならどうする、
あなたはなにが欲しい
次はあなたの番
そういうメッセージを伝えたかったのかなと。
みんながみんな分からなくても
ほんの少しの人に伝われば
もしかしたら何かが変わるかもしれなくて。
そして主題歌「がらくた」。
ちゃんと聞けば聞くほど
そう意味なのかなと思わされるような。
稚拙な感想で申し訳ないですが
ほんと素敵な作品であり
色々考えさせられる作品で
ちゃんともう一回みて
ちゃんと向き合いたいと思ったし
この作品を世にだしてくれた
製作関係者や役者の皆様に
感謝を伝えたいぐらい
素晴らしい作品でした。
ありがとうございました。
面白かった
私はこの作品の世界線と交錯する「アンナチュラル」「MIU404」を見ておらず、なんとなく登場人物と大まかなストーリーを知っている程度だったのですが、映画自体はとても楽しめました。ただ、この二作品の登場人物が出る頻度も決して低くはないので、見ていた方がより楽しめると思いました。
「過労」がひとつのテーマ。そのことを直接的すぎない表現で描くのが上手いと思いました。確かに自殺未遂したのは山崎でしたが、運送の佐野親子が言う「やっちゃん」も過労で体を壊し、亡くなった人。このことが話に出るのは割と最初の方で、作品のテーマに結びついてくると気づいた時はドキドキしました。また、息子の前職であったヒノモト製品の頑丈な洗濯機が、結果的に別の家族を救うことになったという伏線回収も感動しました。
登場人物の一挙手一投足、一言一言が伏線になっていて、それを不自然すぎない流れで回収していく、という感じの映画でした。ミステリーものが好きなのもあり、個人的にはすごく楽しめました。
テレビドラマっぽい
ユナイテッドシネマ浦和にて鑑賞🎥
テレビはあまり見ないが、たまたま先日、この映画の宣伝をしていて、面白そうだったので観てみた。
それなりに金をかけた流通センターのセット、やたらと豪華な出演者だった。薬師丸ひろ子まで出て来たのはビックリ😄笑
物語は、テレビ宣伝で「大流通センターに複数の爆弾がセットされている。さぁ、どうする?」という設定は面白くなりそうだった。
しかし、緊張感が感じられず、お金をかけたテレビドラマを映画館で観ているような感じだった (^^;
冒頭、配送センターからの品物が爆発するあたりは、その後の展開が楽しみだった。
Amazonセンターもこんな感じなのかな?……と思わせるような物流センターから発送された品物が2つ、3つと連続爆破事件となっていく。
こうした連続爆破事件が発生したら、爆弾をまだまだ抱えているような物流センター倉庫は立入禁止にして大勢の警官が物流センターを取り囲むぐらいのことはするのではなかろうか?🤔
そういう場所で引き続き、配送する/しないで揉めていたり、大勢の搬送業者をはじめとする一般人も出入りするっていうのはオカシイのではなかろうか?🤔
事件の重大性を軽視した緩さが見られて、シラケてしまう😶
本作が爆弾を扱った映画なので、どうしても長谷川ゴジ監督の『太陽を盗んだ男』と比べてしまったりするが、爆弾を作るシーンどころか、爆弾そのものが殆ど映らないというのも危機感が迫ってこない。
まぁ、あんな大傑作と比べても仕方ないが……
物流センターに目を付けたあたりは良かったと思うが、物語展開に難があり、ノリ切れなかった。
コンベアーを止めるな
野木さん✖️塚原さん✖️新井さんの作品の魅力がなんなのかをようやく理解できた。それはズバリ「題材への敬意」である。緻密な脚本の作品は数は限られるが他にもある。ただ題材とする職業への敬意だったり感謝を感じられるのはこのトリオの作品が随一であろう。
その敬意が最も表れてるのはタイトル。ラストマイルは物流の最後の区間。ドライバーが商品をお客さんのところに届ける区間。24時間365日この世界のどこかでドライバーさんがラストマイルを駆け抜けている。そんなラストマイルをタイトルに掲げていたり、ラストシーンで子供に爆弾が入ってない商品を届けるのがエレナではなくドライバーの佐野親子である所も日夜駆けずり回っているドライバーさんへの感謝と敬意を感じる。
その上で物流を支える人として上層部にも敬意を感じる。「全てはお客様のために」というマジックワードに上層部も追い詰められている様が見てとれる。おそらく物流問題について綿密に取材して考察を重ねた上でドラマに落とし込まれたのだろう。そういう誠実さが伝わってくる丁寧な作品であった。飛び降りた社員の後ろで淡々と流れるベルトコンベアに胸が押しつぶされそうであった。この闇の原因はなんだったのか?
そんな疑問を我々に考えさせてくれる丁寧で優しい映画だった。
野木さんの脚本は相変わらず緻密で隙がない。前半のミスリード用の話を最後のオチで回収して行く華麗さには思わず笑みがこぼれてしまうほど。とはいえ、耐熱性の洗濯機は流石に無理がすぎるようなというか振り切ってギャグの領域まで行ってる。
MIU404やアンナチュラルの面々にもちゃんと事件解決の鍵となる活躍の場面が設けられていてシェアードユニバースムービーとしての隙のなさも実感。ただ、世界観を共有してスペシャルゲストとして登場させてお祭り騒ぎを演出しましたというだけでは無いところが素晴らしい。
ノンストップ サスペンス
わたし自身、宅配便ドライバーの娘として育ち、宅配便の事務員をしていたため、委託ドライバーの言葉に胸がつまりました。
アンナチュラル、MIU404が大好きだったので、「え? あの子がこの職業に!?」という驚きや、変わらないな〜っという安心感でニヤニヤしました。もうイントロが流れるだけで胸が高まります。
続編、熱望してます!
俳優陣の演技が本当にうまかったです。
うまいとわかってて見たのにやっぱり引き込まれました。
ラストの荷物は誕生日だから日にち指定してるのかなと思ったら違った……。
けっこう前に届いてたのね。
パンフレットが変わってて、ネタバレ回避用なんだろうけどハサミ入れたくないな。でもあの俳優さんのインタビュー読みたいし、悩む。
ほんとうにほしいものは?
巨大ショッピングサイトの物流センターの話から、物流業界、エンドユーザーの生活までが描かれる。
焦点は【何故爆発物が荷物に入ったのか?】
徐々に解き明かされる謎がテンポよく、各ドラマ陣の登場も自然。
アンナチュラル以外は未視聴でしたが、役割に沿って心地いい配分。
今作でのファインプレーは火野正平、宇野祥平が演じる配達員。特に火野正平が発する言葉は刺さる。
会社の上の様子もありありと描かれ、結局割を食うのは末端…とやるせない気持ちにもなるが、一度立ち返って【ほんとうに必要なものか?いますぐほしいのか?】を意識しながら注文したいと思った。
社会派エンタメ作品。
ポチれば翌日には商品到着。そんな当たり前の日常に隠れた物流業の過酷な実際に切り込んだ作品。「アンナチュラル」や「MIU404」と絡めることでエンタメ映画としても上手く仕上がっています。請け負い家内運送業の悲哀、親子の絆、伏線回収、火野正平親子が全部請け負っています。
ドラマはいらなかったかも
映画の本筋は面白かったのだと思う。2つともドラマは観ていたし、アンナチュラルは大ファン!再放送は必ずチェックするしこの映画に対しての期待値もここに起因するものもあった。でも逆にこの要素が映画の邪魔をしていたように思う。
ろくろうバイト掛け持ちしすぎじゃない?とか、このやり取り懐かしいな~とか、旺志郎くん刑事になったんだ!とか本筋と関係ない所に気が散ってしまう。
満島ひかりさんは映画館に足を運んで演技を観たくなる素敵な女優さんだし、もっとエレナの心の揺れにフォーカスをあてて欲しかった。パワフルで強いようでいて脆くて儚いエレナ。意見や行動のチグハグさ、と言うか心の揺れよね。会社の、社会の光も闇も理解してどう進むのか。
一方の私は初めてのプレゼントの下りも理解しきれていない。白い手帳って何か意味があるのかな?アジア統括と話した時の引用としては原点回帰として出てきてたけど。複雑そうな生い立ちも少し覗いてみたかった。
期待しすぎたぶん残念感が増してしまったので辛口評価です。大好きな俳優さん盛りだくさんだったのにな。
野木亜紀子ワールド全開
とても面白かったです。
128分に収まるよう、しかも1分も飽きないよう練られた脚本、主演二人以上の存在感を放つ多数の脇役、チョイ役までもが強すぎ(アンナチュラル、MIU404)という、一流のエンターテイメントでした。オリジナルだからこそ128分でほぼ過不足なく描けたのではないでしょうか。
ストーリーには確かに疑問もあります。あれだけ爆弾が爆発して、なおあの会社から買う?箱開ける?普通怖くてキャンセルすると思う。等々
とはいえ、外資系なんて収益下がれば簡単にクビになりますし、運送業がパンクしかかっている現状、これに近い悩みを持つ人・企業もあるだろうなと。
社会問題をエンターテイメントとして扱うのは、野木亜紀子に任せておけば安心です。
話がズレますが、犯人のご遺体と判断した中堂さんとミコトの会話を聞いて「アンナチュラルもう一回みたいな」と思いました。
ネタバレをくらう前に早く見て
ものすごく楽しみにしていた映画、期待を裏切らない内容でした。
満島ひかりさんは、あて書きしたのかなと思うくらいハマっていました。途中完全に犯人を間違えるような誘導入っていてすっかり騙されてしまいましたが、そういうのも含めてあちこちに張られていた伏線がどんどん回収されていくのも面白かったです
なお、犯人については、恋人がまだ死んでないのだから、死を選ばないでほしかった(もう狂ってしまっていたのでしょうけど)
一粒で3度美味しい TSU!この世界は誰も止められない 地獄の物流センタ-の実態
なにぃ米が無いだと?そんな馬鹿な。
絶賛収穫中でガンガン市場に流したるょ~農家の方々。
米を配送するなど、物流の重要さもこの映画を見て少し考えさせられたわ。
今日は「ラストマイル」の鑑賞ですね。
この映画は日本作ではまだ珍しいのかな、
TBSドラマ2本を本作に絡ませたシェアード・ユニバース作品です。
(略してTSU、まぁ簡単に言うとTBSドラマ祭りですなw)
本編内容に、『アンナチュラル』、『MIU404』の世界が絡ませて有ります。
こう言うのMCUやDCEU、モンスターバースなどが有名だろうか。
フジテレビドラマや日テレドラマも追随して創られてきそうだね。
チラシは持ってて見てたけども、物流物サスペンスって? 面白いの?って
途中まで思ってた。だって出だしから爆発炎上、爆弾が荷物にって。如何にもありそうな展開じゃないですか。
でも 見ている内に、これはあの アマ社とヤマ社の関係した社会問題の事をベ-スにした作品だと気付く。観ていてナルホドねと感じた。
ネット通販が当たり前の時代。最新商品の激安をポチって送料無料で発送!
商品来るの待ってるだけで楽しい。でも配送する方は必死。
いつ来るか分からないし、配達日待ってても時間有効に使えないし・・・すれ違いや殆どの方が再配達に直面しているのではなかろうか。
マンション等には宅配用ポストも有るそうだが、戸建ての宅配用ポストの設置率はまだまだ低い。玄関口に置かれてもね、食品関係なら困っちゃう場合も。
何度配達をしても 送料は同じ。再配達は地獄!!
そんな客先への最終配達区間(ラストマイル)が今作のテ-マ話。
監督:塚原あゆ子氏
脚本:野木亜紀子氏
-----本作メイン展開MC
舟渡 エレナ(物流センタ-長):満島ひかりさん
梨本 孔(マネ-ジャ):岡田将生さん
五十嵐 道元(エレナの上司):ディーン・フジオカさん
八木 竜平(羊急便の関東局局長):阿部サダヲさん
佐野 亘(羊急便の配達員 息子):宇野祥平さん
佐野 昭(羊急便の委託配達 父):火野正平さん
松本 里帆(シングルマザ-):安藤玉恵さん
山崎(自殺図る元センタ-長):中村倫也さん
その他、『アンナチュラル』、『MIU404』ドラマの出演者達の構成で
豪華な俳優陣を形成しています。
主題歌:米津玄師「がらくた」がラストの余韻を盛り上げています。
--------
まぁ、とにかく 親子で羊急便の委託配達している二人の話がリアルに思えましたわ。1箱配送で150円~200円とか。そりゃやってられねぇわ (@_@;)
1日10分の昼食休憩で200個配達。そして最後に死ぬ・・・
こんな年配者の方々が死ぬ思いで運んでる姿に 本当に申し訳なく感じたわ。
そしてそれに繋がる物流センタ-。ここのセンタ-長が飛び降り自殺を図るのだが。ショッピングサイトはどんどんポチらせて、どんどん配送させる。激安配送料で。末端がどんな思いで運んでいるのか分かっていないし、分ろうともしていない。この地獄構図の実態を我々に知らしめる事自体が本作の意味ある所だろうと、
そう感じた。
爆弾騒ぎで、物流拠点に即導入のエックス線装置。急遽ここを通さないと配送してはいけない。ここの間髪入れずのやり方に八木が悩む辺りや、上会社からの指示に対して暴言吐く所など、会社の責任ある役職を担ってる方なら結構同感したのではないでしょうかね。
胃の痛い話ですよ。この緊迫感はとってもリアルに感じました。
医療現場に薬が届かない・・・この問題。
人の命に直結していく現場。
そう思うと、めったやたらにポチってる場合では無いなと反省しちゃうわ。
でも今や何でも 文具や工具、部品関係、ビジネスに使う物は殆どがネット発注。
この現実、避けられそうに無いなと そう思います。
結局、リアルな話。アマ&ヤマ問題は 送料はメッチャ上がり。正規定荷受けの原点に戻り 何でも一括定額受けは無くなった様な。
映画展開ではストライキしたけど。あれは おおおっと思ったわ。
こんな話は池井戸さん作品類でやる様な内容なのかも。
結局 舟渡はセンタ-長を辞める。梨本にバトンタッチ。
舟渡を送り込んだ本国の本部長は結局 人を人と思って扱ってない。
今のネット社会、発注と同じで 人をポチって指示してるだけ。
心ある言葉やフォロ-が無ければ組織は破綻する。きっと。
その他:感じた事
ロッカ-の暗号ってそんなに重要だったかな。想いは解ったけど。
それとタイミングよく子供に爆弾が渡るかな?(ドラム式洗濯機はエライ!)
あと自殺図った息子(元センタ-長)は 彼女のせい?だったかな。
なぜ父は彼女に対して暴言を吐くのか。
爆弾送付しか彼女の復讐は果たせなかったかな?他にも遣るべき事が有ったと思う。顔を焦がしてまで爆弾自殺する思い(根底)が弱いと感じたかな。
今年の11月29日は ポチるの躊躇うわ~。
気になる方は
是非劇場へGO!
例えが下手ですが
例えが下手ですが、アンナチュラルとMIU404の出演者と本作の出演者が絡み、幕の内弁当のような映画と期待していたが唐揚げ弁当のようだった。最後の爆弾の被害を防いだのは、警察やUDIラボではなく、満島が演じるエレナと火野と宇野が演じる佐野親子だった。
無差別爆破の犯人の犯行理由が納得できなかったのが、少し残念だった。これでは安倍元首相を銃撃した犯人と変わらないし、無差別犯罪だけにもっとたちが悪い。ブラックな職場は他にもあるし、その度に不満を犯罪行為につなげられたら困る。その思いや行動する勇気は、本当に職場や社会を変えるために使うものでありたい。そういう意味でも、もう少し希望のあるラストにしてほしかった。
「便利」の裏側
観客の期待を裏切らないものを作るということは、大変なことだ。
その大変なことをやってのけた。
社会派エンターテイメント映画というジャンルがあるとすれば相当上位に来そうなクオリティ。このクオリティの高さはやはり、野木亜紀子の脚本の力だと感じる。観ていて、ずっと凄い脚本だと思っていた。
「アンナチュラル」も「MIU404」も観ていない(ほとんどTV観ないので)。
だから、この2本のヒットドラマのファンの期待(ドラマのキャストが登場するとか)とは異なる期待(テーマと脚本への期待)を持って観たのだが、その期待を超える作品だった。
ECサイトの誕生で、私たちの生活は飛躍的に便利になった。ネットさえ繋がれば、山奥でも欲しいものを届けてくれる。驚くべき速さと安さで。
その裏で、流通業界・物流業界も激変した。巨大プラットフォーマーが生まれ、多重下請け構造で「ラストマイル」にしわ寄せがたまっていた従来の業界に「速さ」と「安さ」の圧力がさらにかかる。そして、消費者が気ままに押すボタンから生まれる大量の小口荷物という「物量」が押し寄せることになった。
我々はこの問題を見て見ぬふりをしてきた。
我々が便利さを享受している裏で、それと引き換えに苦しむ人々がいることを、問題意識を持った一部の人間しか観ないドキュメンタリー映画ではなく、大勢の観客を集められるエンターテイメント映画として見せる。
豪華キャストと圧倒的なテンポの良さ、台詞のキレ、サスペンス要素も交えて観客を楽しませつつ、単純に「面白かった」と言わせて帰らせないぞと制作陣の意気のようなものを感じた。これが現実。目を背けないで観ろと。
・大量の非正規社員で動く物流センター(正社員たった数人。倉庫内で動く人々をみて「ノマドランド」を思い出した)
・「マジックワード」で思考停止に追い込まれる正社員(もの凄い速さで人が入れ替わる)
・人が落ちても止まらないコンベアー(身を投げた男の願いむなしく止まらなかった)
・責任を押しつけられる物流会社
・10円単位の単価で働く「ラストワンマイル」の下請け現場
・高性能でも安さに負けた日本の家電(最後にそれが人命を救うことになる皮肉)・・・
主演の満島ひかりのパワフルさ、コミカルさとキレの良さが光る。彼女でなければ、もっと暗い映画になっていたかもしれない。阿部サダヲと火野正平が役にはまっていた。
他にも、最近観たことがないくらいの豪華名優、名脇役勢揃い(野木脚本作品の「カラオケ行こ」の綾野剛と橋本じゅんも出てたな)。
でもやはり、一番は脚本の力。野木亜紀子脚本のドラマが10月始まるらしい。久しぶりにTVドラマを見てみようという気になった。
社会問題の提起の手段としての映画、エンターテイメントの力を再確認させられたような作品だった。
(2024年映画館鑑賞24作目)
資本主義のベルトコンベアの先は…
通常スクリーンで鑑賞。
ユニバース関連作は視聴済み。
監督・塚原あゆ子×脚本・野木亜紀子―ハズレ無しの布陣による社会派エンタメの良作である。日常に深く食い込んでいる「物流」が迎える危機は、ネット通販が普及した今、実際に起こり得そうなリアリティーがあり、かなりゾッとさせられた。
クリックひとつで、品物が家に届く。翌日配達、時間指定が当たり前で、置き配はなんとなく不安だし、もしその時間に家にいなければ再配達をスマホでポチッと依頼すれば良い。
配達員の人手不足やブラックな体質が社会問題として挙げられる昨今、その現状を生み出しているのはカスタマーではないかと云う視点は、かなりハッとさせられるものがあった。
「全てはお客様のために」に秘められた「マジックワード」に関する話が登場していたが、そこに書かれてある「お客様」側にもしっかりと警鐘を鳴らす脚本の巧みさに唸らされた。
普段なら、配達員の方たちに感謝はすれどそのご苦労を「大変な仕事だなぁ…」くらいにしか捉えられていなかったが、本作を観た後では、なんとか負担を減らす方策はないものかと考え込んでしまった。名案を思いつくことは出来なかったが…
しかしそれでも、私はきっとネット通販をするし、止められないと思う。人間の欲望が尽きないのと同じで、負の連鎖は終わらない。この事実が歯痒く、心に重くのしかかった。
理不尽がまかり通る社会への批判と問題提起の姿勢の点において、本作は「アンナチュラル」や「MIU404」の延長線上なんだなと、同一世界観だからこそのテーマ性も良かった。
物流業界の抱える闇が徐徐に明らかになっていき、事件の裏側が見え始めた途端、言いようの無い苦しさに襲われた。
ベルトコンベアに例えられる資本主義のシステムが何を齎しているのか、誰かを幸せにしているかと痛烈に突きつける。
山崎佑の残した問い掛けの中に持たされている余白が、観る者に解釈を促していて、本当に良質なエンタメだと感じた。
斯く言う私も社会人のひとりとして、単に歯車に組み込まれた存在かもしれない。だからこそ、仕事に誇りを持ちたい。
そして、誠実に仕事をしたいと思った。簡単なことでは無いかもしれないが、それがいつか誰かのためになると信じて。
(宅配ドライバーの息子のつくっていた頑丈な洗濯機が、親子の危機を救う展開に、感動の涙を禁じ得なかった。)
[余談]
大きく謳われている「シェアード・ユニバース・ムービー」としての楽しみや仕掛けが随所に施されており、「アンナチュラル」や「MIU404」のファンなら興奮必至だろう。
アンナチュやMIUのキャラも顔見せ程度ではなく役割りがしっかりあったし、ドラマから時間を経たゲスト・キャラのその後がさりげなく描かれていることにも胸が熱くなった。
構わないから、生きていてよ
やはり塚原あゆ子さん×野木亜紀子さんの脚本からでしか得られない何かがある。。。
物流、配送業という客からは過酷さやシビアな部分の見えないものをテーマに扱ったのは着眼点が面白いなと感じると共に、同じスタッフの作品でありシェアードユニバースで繋がっている「アンナチュラル」でも同じように工場勤務における過酷労働、パワハラをテーマにした回があり、これがまためちゃくちゃ悲しくて何度観ても泣いてしまうのだが、今作でも思わず泣いてしまった。
が、単なる過酷労働やパワハラだけを取り扱うのではなく、品質を求めいい物を作ろうとしたせいで経営が立ち行かなくなり倒産に追い込まれた家電会社の社長と、安月給ながら運送業という仕事に誇りを持ち、休憩時間を削ってでもお客にいち早く商品を届けようとする立派なその父
旦那と離婚をし、養育費も貰えず一日中働きながら2人の娘を育てるシングルマザー
真面目ゆえ仕事に人生を捧げ心も体も壊れてしまい、休職を余儀なくされつつも復帰し挽回を測ろうと必死になる女性など、いくつもある社会問題を取り扱いつつも暗くなり過ぎず、野木亜紀子作品らしい笑いあり涙ありの素敵な作品に仕上がっており、とても満足出来た。
神作品である「アンナチュラル」の続編が見たくて見たくて身震いしている私のような人間にも安定剤になるような要素盛り沢山で、それに加え「MIU404」のキャストもカムバックしてくれててもうそれだけで最高!
バイク便で久部六郎の元に薬を届けた青年は、「アンナチュラル」で同級生から壮絶な暴行障害を受けていた白井くんで、あぁ、頑張って前を向いて生きているんだなと凄く嬉しくてほっとしてしまった。
だが今回の事件の発端である中村倫也演じる男性の意識がもし戻った時、自分のせいで(実際そうではないが)妻が無差別殺人をした上に自ら命を絶ったと知ったらどうなってしまうのだろうととても不安な気持ちを残して、この作品は幕を閉じた。
それでも最後まで展開が読めず、それぞれ抱えていた問題がしっかり解決し、犯人と被害者以外は皆生きていてくれた事が何より嬉しかった。
物流、配送業って前述の通りその過酷さや壮絶さは我々の目には見えず、日々当たり前のように大量の商品を運送し、我々に安全や便利を届けてくれていて、そんな人達に感謝をしなければならないのと共に、そのスピードや利便性は当たり前ではないのだということを再認識させられたなぁと。
そしてお馴染み米津玄師の名曲「がらくた」にも通じる、壊れようがどうなろうが構わないから、どうか生きていて欲しいというメッセージ性はこの天才が創り出した曲だけでなく、作品からも感じられて、本当にいい映画だなと、全てを通してそう感じさせてくれた。
「アンナチュラル」、「MIU404」の続編、いつまででも待っています、、!
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