ラストマイルのレビュー・感想・評価
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俳優の無駄遣い
期待通りの野木作品!
野木亜紀子作品好きには堪らなかった!
MIU404、アンナチュラルがラストマイルでも繋がって大興奮でした!
この2つを観てなくてもストーリーは楽しめるけど、でも過去2作品観たうえでの面白さがあります。
そして今回もストーリーが秀逸でした。
そこかー!というところで繋がる野木作品ならではの気持ち良さがあります。
俳優陣の演技は最高でしたね!
満島ひかりの細かい仕草や表情の作り方、岡田将生のイケメンだけど使いっ走しりにされる部下は見てて楽しいです。
火野正平、宇野祥平、阿部サダヲも名演技でうるうるきちゃいました。
個人的に驚いたのは中村倫也と竜星涼の贅沢使い、おディーン様意外と重要というところです。
欲を言えば、MIU404ファンとしては伊吹と志摩の活躍をもっと見たかったなぁ。
伊吹の走りが欲しかった…!!
でも大満足の一本でした!
“観る”映画、“識る”現実
ここ数年の邦画ではダントツ面白かった
元々アンナチュラルが大好きで、特定の言葉を聞けば次の台詞が出てくるほど見返した
唯一無二のストーリー、オリジナリティ溢れるキャラクターや予想外の展開が物語を左右する、他にない最高のドラマだった
次作のMIU404は、綾野剛が好きで見た
その結果、アンナチュラルと同じくらいハマった
アンナチュラルより解像度が荒く、いい意味で“理解”しないと面白くない作品だったと思う
最初、この映画の広告やキャッチコピーを聞いて不安を感じていた
なにせ“シェアードユニバース”をしきりに推し、ミコトや伊吹が出ることを全面に掲げていた
MARVELが多用し有名になったユニバース形式、個人的にはいい思い出が無く、設定や登場人物を共有しても、結果「え?じゃあこの時この人どこで何をしてたの?」と、後々後付けのツケが回ってくる
本作のCMを見たときも、「シェアードユニバースは良いけどこう言うのって、告知されてなくて“サラッと”登場するのが良いんじゃないの?」と内心不安でしかなかった
だからこそ逆を返すと、過去2作の登場人物が出てくる以外の魅力がないんじゃない?と邪推していた
しかし蓋を開けてみれば、告知されていたからこそ、それぞれのドラマのBGMが流れてそれぞれのコンビが登場したときは、もう興奮して喜びたってしまった
更に、言われないと気付けないほどの細かい設定の共有や、あの人物のその後、それに伴うほかのメンツのその後など、これほどまでに丁寧な"アフターストーリー"は見たことが無い
本筋も、現在日本で社会問題になっている"配送業"に焦点を当て、既存の他作品ではあまり触れない「リアル」にメスを入れ、フィクションと現実を織り交ぜた素晴らしい物語展開、綺麗な起承転結には脱帽した
個人的には、"見せかけのハッピーエンド"が大好き
悪い意味ではなく、言葉通り
冷静に考えて本作は、ハッピーエンドなのか?
そこまで考えさせられる脚本、演出、各俳優の演技力
もっと言えばこの映画、先述の2作品を見ていなくても単体で鑑賞できると言う、完成度の高さも素晴らしい
ユニバース物は、「設定を共有する」とは言いつつも実は前作を見ていないと理解できなかったり、この作品は1だが違う作品の3であり別の作品の2でもある…みたいな
そう言うのにうんざりしている人も多いと思うが、本作はきっちり単体で完結している
しかし、アンナチュラルとMIU404を見ていればより深みがでる構成になっているのが凄い
本当に、何から何まで素晴らしい映画
アマプラにて
画力でひっぱる
もう少し何かほしかった
現実の運送にも思いをはせる
まず、面白かった。ラストマイルとはそのことなのかと初めて知った。
大手通販サイトのセールを狙い撃ちした無差別テロ。
いったい誰が何の目的で?がほぼわからないまま進んでいくのだが、普通であれば事件を追う警察目線になりそうなものを、この作品では通販サイトの人間の目線である。
だからこその、配送が止まることへの恐怖、実際にどんな問題が巻き起こるのか、そもそもどんな問題をはらんでいるのかが浮き彫りとなり、現代の便利さが常に綱渡りの上に成り立っているのだとフィクションでありながらも知らしめる。
そのうえでも最終的なところが、作中にちょっとだけかわされるセリフにあったあれがヒントだと伏線回収。
これまでの脚本野木さん作品に登場した面々も豪華にカメオ出演。そのサービスだけではなく、あまりにも悲しい決意を明らかにする役目もちゃんとある。
無駄のない組み立て、作中人物たちの抱く思い、どれも絡み合って面白く見ごたえあった。
んー、難しかったかなあ、
レール感あるよね
非常によくできているのだが、なぜか物足りなさを感じさせる作品。 ブ...
描き方は軽いけど重い作品
大作
『ラストマイル』──人間の尊厳を問い直す、静かな叫び
この物語は、なぜオールキャストで描かれたのか。
その問いは、物語の終盤、静かに、しかし確かに心に沁みるように答えをもたらす。
それは、現代社会が抱える根源的な問題への警鐘である。
システム化されすぎた世界。
企業理念という名の呪文。
「使っているうちに使われている」──エレナが口にしたその言葉は、現代人の生き方そのものを鋭く突く。
人類が小麦を栽培し始めたとき、私たちは食料を得たと同時に、管理される存在となった。
小麦による人類の奴隷化。
この映画は、そんな文明の始まりにまで遡るような問いを投げかけてくる。
物語はミステリーの体裁をとっている。
爆発事件、犯人探し、伏線とミスリード。
だがその本質は、犯人を見つけることではない。
「本当の私」を見失わないで──それがこの作品の根底に流れるメッセージだ。
エレナはかつて、ニューヨークで筧まりかと出会った。
まりかは婚約者・山崎佑が自殺を図った真相を訴えようとしたが、エレナはそれを退けた。
その選択が、巡り巡って自らの人生に再び現れる。
センター長というキャリアの中で、彼女は人間性を失っていた。
だが、爆発事件を通して、彼女は再び「自分」を取り戻していく。
末端の物流会社で働く人々。
かつては「ラストマイル」に誇りを持っていた。
今では、システムの一部として、食事時間すら削られながら働いている。
そんな中、佐野亘は最後の爆弾を洗濯機に放り込む。
それは、かつて自分が勤めていた家電メーカーの製品。
丈夫で安全を誇ったが、利益が出ずに倒産した。
その洗濯機が命を救った瞬間、彼の過去が肯定される。
「人間の誇り」「ものづくりの精神」──それは、効率や利益を超えた価値だった。
作中に登場する「デイリーファースト」や「羊急便」は、Amazonとヤマト運輸の関係性をモデルにしている。
2017年、ヤマト運輸はAmazonとの契約を打ち切った。
過剰な物流、過労、そして自殺。
電通の事件もまた、企業の圧力が人を押し潰す現実を象徴している。
なぜこの作品がオールキャストだったのか。
それは、発信力のある俳優たちを通して、異常なまでにシステマティックな社会に「NO」を突きつけるためだ。
人間が単なるピースになってしまった世界。
マニュアル、ISO、CSR──それらは人間を管理するために生まれた。
コロナ禍。
マスコミは「何が良くて、何がダメか」を語り、人々をコントロールし始めた。
芸能界もまた、大きなダメージを受けた。
自粛が正義となり、それが教育された。
だが、「人とはそういうものじゃない」。
この映画は、俳優たちの力を借りて、その真実を語っている。
アマゾンのCEOが世界最大のヨットを作り、橋を壊してまで通そうとした話。
それは、資本主義の象徴だ。
良し悪しではない。
「何でもできてしまう」──その現実が、私たちの社会を形作っている。
物語は、犯人の自殺で幕を閉じる。
「あなたは何が欲しいの?」という問いが、何度も繰り返される。
ナシモトは「何もない」と答え、エレナは「すべて」と言う。
その答えに、良し悪しの判断はない。
ただ、問いが残る。
この社会は、あなたにとって住みよい場所なのか?
それが、この作品の本質的な問いかけである。
羊急便は契約を破棄した。
エレナは制度を使って会社を辞めるよう八木に促す。
八木もまた、山崎のような群像のひとりだった。
そんな群像が、今の社会を形作っている。
『ラストマイル』は、その群像に光を当てる。
オールキャストで、社会の歪みに静かに、しかし力強く切り込んだ作品だった。
ブラックフライデーの恐怖
以前から気になっていた映画をPrime Videoで鑑賞。
内容としては、流通業界最大のイベントであるブラックフライデーの期間に、世界規模のショッピングサイトの関東最大の流通センターから出荷された荷物が、お届け先で爆発する事件が連続で発生し、この困難な状況を乗り越えるためセンター長に就任したばかりの主人公の舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に様々な対応にあたっていくというもの。
上映時間は128分と2時間を超えているが、ショッピングサイトと物流業界の様々な問題点も上手く盛り込まれた構成になっていて、なかなか見応えのある映画であっという間に終わった感じでした。
ブラックフライデーという企業にとってはどれだけ稼げるか、そして配送センターは如何に効率よく稼働率を上げていくか、配送業は如何にお客様に数多くの商品をお届けするかなど、それぞれの視点から爆弾事件の影響で右往左往する様子も描かれていて、なんだか今の物流問題を爆破テロを通して上手く取り上げていると感じました。
特に、力ある企業が立場の弱い(依存している)企業に対して上から下へと圧力(無理難題)をかけていること、それに甘んじている配送業者の体質なども描かれていることも、映画の中で表現されていたのが印象に残った。
思ってた以上に、内容も良く舟渡エレナ(満島ひかり)の姿がカッコイイと思いました。この作品のような事は、色んなところで起こっているのだろうなとも感じる作品でした。
練り上げられたマーケーテイング脚本とアベンジャーズ
脚本スゴい
早々にキャラクターたちが苦手だなと思って、
なんか物凄い大変なことが起こってるのに、
どこか楽しんでるような余裕のある感じが凄く気になって
しまって、脚本に注目して観てたけど、
ラストの配達物に向かって盛り上がって行く様子と
伏線回収されてく様は鳥肌が立ちました。
確かに現代社会でAmazonなんかの配達は欠かせない
ものだけど、そこを舞台にこれだけドラマチックに
2時間魅せる事が出来るのは凄かったなと
見終わってから思いました。
運送にこんな情熱を持ってる人が
何人いるかは分からないけど、(こうあって欲しいけど)
どんな仕事であれ大小関わらずに一所懸命やる事は
大事だと思うしカッコ良い事だぞと
子どもたちに伝えようと思いました。
僕がひねくれてるのか分からないけど、
主人公含め大半のキャラがなんか上から物言って来るな
と感じてしんどかったけど、
その中でも岡田将生さんと火野正平さんはとても良かったです。ただファンだからかもしれないけど。
イライラする、スカしたキャラがいっぱい
あー、ダメだわ、この世界観。全部作り物っぽいキャラばっかり。しかもあんな大きい工場の責任者があんな若い姉ちゃんと兄ちゃん二人で回してんのかよ。あり得んわw もう設定段階からとち狂ってる。他の管理職はいないのかよ。
セリフもくっさいくっさい。
「アンナチュラル」「MIU」の世界線がどうこう、とか書いてあるけど、ただのちょい役で出しているだけじゃんw 全然話のキーになっていないし。
あと、ちょこちょこ出てくる母子家庭のシーンもイライラ。子供のギャン泣きとか腹立つし。
もうこの監督と脚本家のは見たくないわ。全部テイスト一緒で萎え萎え
現在らしいサスペンス
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