「自分たちの生活様式を改めて見直そう」ラストマイル Tofuさんの映画レビュー(感想・評価)
自分たちの生活様式を改めて見直そう
いわゆる連続テロ事件のパニック作品かと思って観ていると次第に現代社会のあり様、殊にcustermer-centric (お客様第一)を謳いながら労働者を使い捨てにしていくビジネスのあり方、の闇の部分に鋭いメスを入れていき、あたかもケン・ローチ監督の『家族を想うとき (Sorry We Missed You)』(2019年)をも想起させるような展開にもなっていくのには舌を巻いた。選択に間違いはなかった。さすがです👏
しっかり我々一人ひとりが自分たちの生活様式を改めて振り返ってみることを迫ってくる作品。
興行(マーケティング)的には『アンナチュラル』と『MIU404』の両方のドラマの演出を手掛けた塚原あゆ子が監督を務め、両者と地続きの世界線にある物語(その結果、驚くほどのオールスターキャストになっている)というのがウリなのかも知れないが、捜査関係がMIUから、法医解剖関係がUDIからのメンバーになっているだけで、完全にシームレスになっているため、それらのドラマを全く知らずとも問題なく楽しめる(せいぜい綾野剛演じる刑事がなんであんなにチャラいんだ?と思うくらいかな)。
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