「2.7m/s → 70kg → 0」ラストマイル bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
2.7m/s → 70kg → 0
大手アメリカの通販サイト『デイリー・ファースト』を舞台とした、連続爆弾テロ事件の真相に迫るサスペンス・ミステリー。監督の塚原あゆ子が、テレビドラマで手掛けてきた『アンナチュラル』と『MIU404』とコラボした作品だけあり、出演者もなかなか多彩な顔ぶれが揃っており、見応えある作品に仕上がっていた。
通販サイトを利用してポチっと購入するのは、その手軽さと物品の豊富さから、自分も含めて、今や私達の生活に無くてはならないものになっている。しかし、そんな宅配物を開けたとたんに「ドカーン!」というのは、これから宅配物の開封時には、その怖さが頭をよぎってしまうだろう。また本作では、流通に携わるセンター長から宅配業者の末端までのノルマという苦悩に、現代社会のブラックな問題も浮き堀りとなっている。
11月の第4金曜日の『ブラック・フライデイ』は、通販サイトにとっても大イベント。その前夜に、『デイリー・ファースト』から届けられた段ボールの荷物が爆発を起こし、続いて何件も同じような爆破事件が発生する。爆弾はいつどこで、何者の手によって仕掛けられたのか?『デイリー・ファースト』と宅配業者の『羊急便』の間で、その責任転嫁の鬩ぎ合いが始まる。その真相を巡り、『デイリー・ファースト』のセンター長・船戸エレナとチーム・マネージャー・梨本孔が、東奔西走する物語。
その中で、
・利益至上主義で、『デイリー・ファースト』日本支社のトップに立つ男
・宅配業者『羊急便』の責任者と、宅配の末端を担う親子
・離婚して母子家庭となった一家
・そして、5年前にある事故によって脳死状態となった『デイリー・ファースト』の社員、
等が、前半から布石となって事件に絡み合う中、次第に回収させてい展開は、最後まで緊迫感と緊張感が続く。
主演の舟渡役の満島ひかりとその相方・梨本役の岡田将生の2人が中心に、物語は展開。満島の役どころが最初とは意外な方向に展開し、それを岡田が、ミスリードするような演技で支えているのが面白さ。そして、本作のお洒落なところは、星野源、綾野剛、窪田正孝、井浦新、石原さとみ、重松豊等の、『アンナチュラル』と『MIU404』の出演者が、チョイ役で登場している豪華さにもある。他にも、中村倫也、薬師丸ひろ子、麻生久美子、阿部サダヲ、日野正平、ディーン・フジオカ等の出演で、大いに作品に厚みを増している。
そして、エンドロール曲は米津玄師の『がらくた』も、また良かった。
チロりんさん(^^)あまり意味が活かされいなかった様にもおもいましたが、ベルトコンベアの速さと荷物の最大重量を超えると全て0になるという事だと理解しました。だから、それを絶対に外せないというノルマということかな…。
細かいところがリアルなので、ドラマが真に迫って来るような気がします。リサーチ力が半端ないのが伺えます。
物言わぬ羊=衆愚、のはずが、追い詰められて狼に対抗、羊の、数による団結には狼も勝てない、を示したのが個人的に気分が良かったです。
トミーさん(^^)コメントありがとうございます😊
満島ひかりのアメリカ仕込みのキャリア役は、なかなか良かったです。米津玄師のアルバム💿今日,ダウンロードしますた🎵
共感ありがとうございます。
開けようとしたらカチッ! この辺りの泣きべそ満島さんは親しみ持てましたね。米津さんの唄は、歌詞とかですっかり世界観を持って行ってしまう感じですね。