「最後で全て台無し。近年クレしん映画ワースト。」映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記 サイレンスさんの映画レビュー(感想・評価)
最後で全て台無し。近年クレしん映画ワースト。
※最初に書いておきますが、もちろん個人的な感想です。お気を悪くする方がいればスミマセン。
ハッキリいって、予告編からして嫌な予感はしていた。
というのも、明らかに
「今作は感動しますよ!」を全面に押し出している。
オトナ帝国でもアッパレ戦国でも
ロボとーちゃんでも天カス学園でも予告編から
感動を押し出してくるような事はしなかった。
でもしんちゃんが好きだから、
毎年しんちゃん映画を観に行っているから
今年も観た。
※以降、特大ネタバレ。
ネタバレありにもチェックしているので
率直にいいますが、
ただ「泣ける映画」にしたいためだけに
ナナを死なせた感がすごい。
「キャラクターの死」という
ある意味キッズ映画では反則的な手法。
もはや半分タブーといってもいい。
これまでは「アッパレ戦国」「ロボとーちゃん」で
こういった死別による別れの手法が使われたが
前述二作には「そのキャラが死ぬ必要性」
というものキチンとあった。
アッパレ戦国は家族が未来に戻るため、
ロボとーちゃんでは父は二人存在してはいけないため。
ちゃんと「死」というものに意味があった。
が、この作品のラストでナナが死ぬのは
ハッキリ言って物語を締めるために
「それ」をする意味も必要もまったくない。
あるとすれば
ただ「これ泣ける映画でしょ!?」と
薄っぺらな感動を押し付ける。それだけ。
それまで長い時間かけて描かれたナナの成長は
お涙ちょうだいの前フリに成り下がった。
それまではところどころ多少思う事はあれど、
周りで観ていた子供たちも笑っているし
そこまで悪い映画ではないと思っていた。
が、最後の最後で評価が一気に下がりました。
「いやいやそんなはずは…」
「だってここでナナ死んでも意味ないし…」
「最後に普通に目開けるでしょ?」
と思ってたら死にました。
まぁ観にきてる大人のなかで
そのシーンで泣いている人もいたので
もちろん個人的な感想でしかないのですが。
そのオチのせいで近年クレヨンしんちゃん映画の
ワーストと言ってもいい終わり方でした。
あともうひとつ付け加えるなら
この映画は「クレヨンしんちゃんらしくない」。
まるでドラえもんを追っかけたかのよう。
しんちゃんにはしんちゃんしか出せない味があるからこそ、今まで多くの人に愛されたハズ。
しかも「恐竜という絶対に別れなければいけない存在とどう別れるか」という課題においては
圧倒的にドラえもんの方が良い答えを出している。
ちゃいろいおうまさん
コメントありがとうございます。
自分も同意です。
戦国やロボとーちゃんと今作違いは「しんちゃんの成長に通じる死、通じない死」にあると感じました。
今作のナナの死はただ悲しいだけの死で、しんちゃんはそれを経ても一歩前に進まないと思いました。
それなら死なせず、たとえ別れてもしんちゃんと同じ世界のどこかで生きていった方が終わりとしては気持ち良かったです。
プリズナーNO.6さん
コメントありがとうございます。
自分もそう思います。
当該のコメントは消されてしまったようですが、
あぁいった意見がくるのも覚悟の上で
レビューを書きました。
好きな作品を酷評されると気分が悪いのは確かなのですが
自分もそういった意見を例えもっても相手に伝えないよう気をつけます。
初めまして失礼いたします。
大変共感いたしました。
個人的には、覚醒してしまったナナを
しんちゃんが全力でおさめるところで十分感動できましたし、
それだけであの映画の意義はあったと思います。
その後にナナをあのようにして幕引きする意味は感じませんでした。
映画に対する感想は人それぞれであり、その作品を良いとする人も悪いとする人もいて、それが当然だと思います。
だからこそ、その感想に対して誹謗中傷と思われる暴言を吐くのは如何なものか。
コメントありがとうございます。最初に書いてある通り、これはあくまで個人の感想なので、この作品を「面白い」と思う貴方の意見を私は否定しません。
例えば貴方が大嫌いな作品を私が大好きだったとしても「私は面白いと思ったので、これを悪い作品と思うのはやめてくれませんか?」とは決して言いません。それはただ自分の感想や思想を強引に押し付けているだけに過ぎないからです。
人によっては良いと思うも悪いと思うも千差万別であり自由。
作品とはそういうものだと、私は思います。