「東ゆうというキャラクターで描ける物語の結末としては、まぁこんなもんじゃないかな」トラペジウム Allundoさんの映画レビュー(感想・評価)
東ゆうというキャラクターで描ける物語の結末としては、まぁこんなもんじゃないかな
自分にはなんもないという強いコンプレックスとプロデューサーとしての突出した才能が、あのモンスターを生んだという感じか?
性悪でもいいから、もう少し共感を誘う描写はあった方が余計なヘイトは向かなかったのでは
特に等身大の少女という形に帰着させるのであれば、あえて視聴者の共感を突き放すようなサイコ描写を繰り返し描写して印象付ける必要はあったのか?
もしそれをやるなら「実はこういう理由があってこの子は」という種明かしを入れて、性悪行動をその後ピンで成功する為の布石・必要悪であったとして描写するような構成にするのが一般的であろう
描写や演出が物語の展開からするとややチグハグであるため、主人公によほど共感して、描写不足の部分に納得のいく補完ができる人以外には正直辛いと思う
東とのやり取りで、いつの間にかくるみちゃんがおかしくなって芸能活動継続不能になるってのは、リアルではあるのかもしれないけど、、
ドラマとしては、東の積み上げた爆弾がここ一番の大事な場面で爆発炎上する展開の方が盛り上がるし、それなら東へのヘイトも向かなかっただろう
少なくともピンで成功できる事の根拠となるような東の成長は描写すべきだったのでは
成長という意味では逆に、、
最後に「ありがとう」と言われて、「自分にはそのような言葉を受ける資格がない」という反応ではなく、サラッと受け入れる辺り、いい性格してるな・ブレねーなという印象を受けた
これだと反省や後悔をせず、我が道を貫くブレなさを発揮できたから芸能界で成功できたと捉えることもできてしまうが、実際はどうだったのだろう?
3人が東の性悪なとこも引っくるめて「しょうがねぇやつだな」「でもすげぇやつだし背中押してやらなきゃ」と許したのが尊いという話なのだろうが、3人が何故その心境に至ったかについては明らかに描写不足なので、ここも補完が必要になる
個人的には東のような人間は主人公になかなかないタイプで面白かったので、つまらない話ではなかった
見所はいくつかあったけど、描写・展開の拙さには、やっぱ素人の小説だなぁという印象が拭えない