「星座になれたら」トラペジウム uzさんの映画レビュー(感想・評価)
星座になれたら
冒頭から作画が非常によく、OPの演出や色遣いも素敵だったのですが、そこがピークでした。
とりあえず、一貫してゆうの性格が悪すぎる。
序盤は若さとガムシャラさだと捉えて流してましたが、「彼氏いるなら友達にならなきゃよかった」は最低。
しかも恐らく、本人の台詞にもある通り「言い過ぎた」だけで本音だろう。
被害者の会を結成してもおかしくない他の3人がアッサリ許してるのも腑に落ちなかった。
3人全員を“ぼっちキャラ”にしたのも失敗では。
ゆうの我儘に付き合う理由が「初めて友達ができて嬉しかったから」だけに見えてしまう。
結果的にゆうがそこを利用した形にもなっちゃうし。
そもそもデビューまでの流れがご都合主義にも程がある。
くるみが発狂するのはさもありなんなのだが、その前に素直にアイドルやってたことの方に違和感がある。
ゆう以外に動機もモチベーションもないのに、そういうの全部すっ飛ばしてるんですよね。
ラストも、「なんやかんやでアイドルになれました」では感動も何もない。
デビューライブ(どう見てもスタジオ収録だが)はCGと作画の繋ぎも自然で凄かった。
全編を通して撮影による光の処理も見事。
曲も悪くないし、声優も極端にヒドい人はいなかった(老人2人は原作者へのご褒美ということで…)。
なので、完全に脚本で台無しになったパターンでした。
美嘉が「ボランティア仲間」にキレるシーン、次に会うとき普通だし、どこにも繋がらないし、要る?
社長のボタンがやたらデカいカットがあったのと、サラッと流された美嘉の「顔も変えた」発言が気になる。
いつもコメントありがとうございます。今回実は書き終わったあと珍しいことに人の感想も遡ったりしまして、作品に対しての違和感でいちばん感性がしっくりくるなあと思ったのが、uzさんの感想でした(笑)。ビジネス論の感想も面白かったですね。というか、総じて皆さんの感想がいつもより舌鋒が鋭くて、ある意味で「観た人に考えさせるアニメ」にはちゃんと仕上がっていたんだなあ、と(笑)。
同じ大筋のストーリーでも心情の移り変わりが描かれていればずいぶん違う印象になっただろうな。性格の悪いヒロインなんて貴重な存在だから個性的な良い作品になったかも。
共感とコメントいただき、ありがとうございます!
舌打ちに関してはおっしゃる通りです。声優さんの上手い演技で彼女へのヘイトが更に増す・・・という残念なパターン(笑)。
「顔も変えた」は、容姿の部分でイジメられた(と思い込んだも含む)からではないかと想像しました。