劇場公開日 2024年9月20日

ぼくが生きてる、ふたつの世界のレビュー・感想・評価

全248件中、21~40件目を表示

4.5私たちが生きていくふたつの世界は、きっと素敵だ

2025年3月30日
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泣ける

幸せ

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近大

4.5親子が紡ぐ世界観が良い

2025年3月30日
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幸せ

五十嵐大による自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」が原作。

母親(五十嵐明子)役の忍足亜希子の演技が良かった。

忍足亜希子自身がろう者だからということだけではなく、明子がどこにもいるような母親だったからで、子を思う母の愛が伝わってきて心に響いた。

特に終盤、スーツを買う場面や帰りの車内での会話は目頭が熱くなった。

もちろん、吉沢亮(五十嵐大)の演技も良かったのは言うまでもない。
思春期(ちょっと中学生には見えなかったけど)から青年期までの、鬱屈した心境や怠惰な日常を見事に表現。

心に葛藤を抱える青年期あるあるに共感できた。

それにしても出てくる子役がみんな吉沢亮そっくりなのには笑ってしまった。

父親(五十嵐陽介)が、明子と東京へ駆け落ちしてフルーツパーラーでパフェを食べたことを大に話しながら、東京へ行くことを勧める。

この場面は、父が息子にかける愛情がひしひしと伝わった。

父親役の今井彰人もろう者であるが、自然な父親を演じていて笑顔になれた。

祖父(でんでん)、祖母(烏丸せつこ)が一生懸命に明子を育てたことが短い場面ながらも理解できた。

コーダとしての大が、東京でろう者と交流を持つ中で様々な学びがあり、それが親への愛情に変わっていくところが、観ているこちら側の学びにつながっていった。

列車がトンネルを抜けると同時に大が操作したパソコンで映画のタイトルが出てきた演出に感動。

また、テーマソング「letters」が最後に流れ、母が子に贈る手紙の歌詞に心を揺さぶられた。
亡き母もこんな気持ちで家を出た私に対して思っていたのだろうと。

追記
「ゴールドボーイ」と同じ脚本家(港岳彦)だとはとても思えないのは私だけなのか。

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まーさん

4.0永久保存版🙆‍♂️

2025年3月30日
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評価は高かったが、邦画なのであまり期待せずに鑑賞した。なかなかどうして非常に良い映画だった。母親と子供、それぞれの感情が心に突き刺さった。激しい展開は無いが、深く引き込まれた。

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@Jankichi@

4.5彼と共に追体験するろう者の世界

2025年3月27日
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幸せ

ろう者の俳優さんを沢山起用されての本作、手話だけでは補えない部分を顔の表情筋を名いっぱい使って会話をしているのがリアリティがあり触れることのない彼等の日常を知れて感慨深いものがあった。

それに手話には地方に寄って表す違いもあったりろう者の人々の社会への関わり方を大くんのお陰で追体験が出来たのも良かったです。パチンコのバイト先で出会ったおばさまが快活で気持ちいい。

健常者の親を持ったとしても所謂毒親もいてどこの家庭でも悩みはあるものだ。母とお買い物をした後に電車で楽しい2人だけの世界で談話するシーンがなんて微笑ましいことか。大役の吉沢亮さんの手話が自然過ぎて違和感なく素晴らしかったです。

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月子

3.5CODAのストーリー

2025年3月27日
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楽しい

幸せ

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ひつじ

3.0大したことは何も起こらず、終始淡々とした映画だけれど

2025年3月27日
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鑑賞方法:映画館

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悲しい

幸せ

大したことは何も起こらず、終始淡々とした映画だけれど、良い映画でした。

吉沢亮さんは、結構好きな俳優だけれど、とても良い演技だった。

母親役の忍足亜希子さんも素敵でした。

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ねこたま

5.0やはり最高の作品でした。

2025年3月24日
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知的

幸せ

昨年自分の中では1番の作品。Netflixで観れるようになったのでもう一度鑑賞。
映画館では広島の八丁座で観たのですが、ほぼ満席。その中の三分の一はろう者の方達がいた感じで、終わった後に皆んな手話で会話し合ってました。
原作も読みましたがこれも秀逸。ぜひ日本の全ての人に字幕で観てもらいたい作品です。
なかなか派手な作品に出演がちの吉沢亮ですが、素晴らしかったですね。バンパイヤは少し延期になってますが、「国宝」はとても楽しみです。

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アマッポ

4.5耳の聞こえない両親のもとで育った五十嵐大は、ごく普通の家庭として過...

2025年3月22日
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耳の聞こえない両親のもとで育った五十嵐大は、ごく普通の家庭として過ごしていたが
小学生頃から、何気ない友達の一言や、周囲の目線で、ふつうではないんじゃないかと思うようになる。それから、母には反抗的になってしまう、一度にたくさんのひとと関わるようになって比較対象がたくさんできてしまう時期なので仕方ないことはあるなと思った。
ずっと、長い間、話すことを避けてきた母親に
「みんなが周りにいる中、手話で話してくれてうれしかった。」といわれて
いままで、ひどい扱いをしてきてしまった、母親の気持ちが強く伝わってきたのかもしれない。むせび泣く吉沢亮の芝居が胸に迫るものがあった

耳が聞こえなくても特別ではない
私自身ろう者の人と出会ったことはないけど、特別扱いするのはやめようと思った。
エンドロールは、母親の手紙が英語で歌われていて、そんなかんじで、言語が違うだけで何ら変わらないと伝えたいのかなと思った。英語をしゃべる人と会話したいときは英語を学ぶのと同じ

中学生になって、突然吉沢亮になって自転車を漕いでくるのが映った瞬間ちょっとおもしろかった、でも意外と中学でいけてたね。
出演者みんな演技が自然でよかった。
家に遊びに来た男の子が、大の母を不思議そうに見る表情がじわじわきたし、
花壇の犯人だと決めつけてきた女性は、絶妙にむかついた(笑)

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るる 移行

0.5この映画は全くのフィクションですね。

2025年3月20日
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マサシ

4.0コーダの人生を丁寧にリアルに描く

2025年3月14日
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mac-in

4.0無償の愛

2025年3月12日
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知的

幸せ

CODA、他の映画でメジャーになったから、少しは一般の人にも浸透してはいるんだろうけど。あのとき少し手話やろうかなと思ったが、時間を捻出して学ぶってなかなかどうしてできない。そして、私自身は聾者との接点を得ることのないまま、時は流れる。

お母さん役の忍足さん、もうアラフィフなのか。実生活では聴者の俳優さんと家庭を築いている。出会いはゲスト出演した舞台で、旦那さんはそこから手話を学び始めたとか。興味を持つ、もっとコミュニケーションをとりたい、っていうモチベーションの源泉は大事だよなぁ。その夫の兄が横浜ベイスターズの三浦大輔とか、一生懸命に努力ができるって、血筋や環境によるところが大いにあるな、と思った。

CODAもまた環境によって規定されるところが大きい。本作のように、20世紀の田舎(宮城県の沿岸地域)ではまだ周囲の理解も乏しく、経済的にも決して恵まれているとはいえない状況下で思春期を迎え。聾者の母を疎ましく思ったり、当たってしまうことがあるのも、未成熟な若者としては当然なのかな、と思う。お母さんの気持ちを思うと、凄く心が苦しくなるけれど、聾者・聴者に関わらず、多くの親が子の反発を儀礼として通過していくんだよな。振り返れば自分自身も親とぶつかっていたなと思い当たり、懺悔の念にかられる。

何も見出せないまま成人し、上京して。たまたま縁のあった居場所を見つけ働いて。何とか人生を軌道に乗せていく。人はそれぞれにあった居場所さえ見つけられれば、生きていくことができるし、何がしたいか分からなくても、大抵は何とかなるのかなと思う。そして、反発していた家族との間で培った手話が、東京での新たな絆を育んでいく。経験してきたことが、どこでどうプラスに働くかって分からないもんだよな。

時を経て、再び母と向き合い。母は変わらず愛情を注いでくれている。こんな母(両親)ばかりではないのは承知しているが、自身の親から受けた愛情について改めて思いを致した。

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Nori

3.0母子の情愛のベタつきを巧く回避。

2025年2月19日
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今更初見。
地味。秀作。
青年が母を慰る頻度の少なさのリアル。
母子の情愛のベタつきを巧く回避。
サビに回想は買えぬが、
柴又ではない駅で泣かすベタは良し。
誰にもある親との世界と外の世界の往還の戸惑いを
聾の世界を借りて語る。
サンタマリアの胡散臭さも良し。

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きねまっきい

5.0心に響く作品。

2025年2月2日
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心に響くいい映画だった。
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」という言葉は、この作品にぴったりくるタイトルだなと、観終わってしみじみ思う。

でもそれを、「ろう者と聴者」とか、「手話と音声言語」とか、観ながら頭に浮かんだ「偏見や思い込み」とか、「悪意の有無」とか、「ディスコミュニケーション」だとか、そうした言葉で言語化しても、表面的で陳腐なレビューしか書けない予感しかない。

なので、今回は個人的な体験と重ねて、2つのことについてだけ、記録に残そうと思う。

<ここから少し内容に触れます>

①大が、手話サークルで知り合った友人プラスその友達たちと飲む場面。
大が、代表して飲み物やつまみを頼んだことに対し、しばらくして友人は「さっきは、ありがとう。でも、私たちのできることを取らないで」とトイレのそばで話しかけてくる。
このセリフがとても共感できた。
私自身、まだ、なって一年も過ぎないが、呼吸器障害を抱え、たまに車椅子ユーザーでもある。
なので、自分に向けられた「思いやりや善意による行動」は、素直にありがとうという気持ちだ。
でも、積極的に周囲の人々に思いやりや善意の行使を求めたり、すがったりしたいわけではないこともわかってほしい。
私が「できることをできる方法でやってる」ことを認めて、見守ってもらえたらと思う。

②迷惑をかけたり冷淡な振る舞いをしてきたりしたことへの謝罪や、はるか昔の大学生の頃、友人と早く遊びたいが故に「忙しいから泊まらずに帰る」と言った私に「帰ってご飯を作るのは大変だろうから」と弁当を持たせてくれたことなどへの感謝。7年前に母が急逝してしまった今となっては、もう伝えることは叶わない。そのことを一番後悔したのは、今日この映画を観終わった時だったかもしれない。
吉沢亮と忍足亜希子、2人のやり取りに泣けて仕方がなかった。

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sow_miya

4.0コーダの話し

2025年1月26日
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泣ける

知的

今まであまり知らなかった、両親が聴覚障害者の子供の話し。

親が障害者っていう点で、普通の家庭よりも苦悩は多いのかもしれないけど、どの家庭にもその家族にしかわからない、色々な苦悩や葛藤や幸せがあるんだなぁって思った。
それを吉沢亮くんが、本当によく演じていたと思う。
あんまり彼が出ている映画、観たこと無いけど良い俳優さんになったね。

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きゃな

5.0これはもっとたくさんの人にみてほしい作品。

2025年1月3日
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るんるん

4.0Diversity Inclusion、Unconscious Bias

2024年12月30日
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鑑賞方法:映画館

吉沢亮君が世間を賑わす前の暮れに都内最後の上映となる映画館で鑑賞。

呉美保監督の9年ぶりの作品。淡々と場面が流れていく。

吉沢亮は東京リベンジャーズ、キングダム、最近観たのは大河ドラマの青天を衝けだが、それらの作品では悪くはないのだけれど、等身大以上の役を演じてる感があり、ちょっと白々しい印象を受けていた。それが、今回はすっと入ってきた。ああ、吉沢亮はこれが素なんじゃないか。そう思わせるぐらいの自然さだった。

印象的だったのは、健常者の吉沢亮がろうの人に親切心から手助けをした時に言われた、「ありがとう、でも私達から取り上げないで」と言う言葉。ハッとした。できる事が限られている人達は、できる事を大切にしたいのだ。余計に気遣ってほしくないのだ。普通に接してほしいのだ。多くの人達はできる事が多い側の人間だ。だから、たくさんあるものから優先度をつけて捨てていく。我々の世界は引き算だ。でも彼らの世界は足し算なのだ。できる事が限られている人達からできる事を取り上げてしまったら、引いてしまったら、ゼロに近づき、その人は自分の存在価値を希薄に感じてしまうのかも知れない。親切という名の傲慢。本当の優しさとはいつも難しい。

そして電車の中で吉沢亮がお母さんと手話で普通に話した後、電車を降りた時のお母さんの、「ありがとう、人前なのに話してくれて。普通に接してくれて」という言葉にも固唾を飲んだ。人は無意識に人の目を気にする。無自覚に偏りを持って人を見る。Diversity InclusionとUnconscious Bias。もっと色々な人達に触れ、想像しないと身に付かない。基本的に世の中は不平等だらけだが、平等であろうと心掛ける事はできる。どうか明日の自分は普通に平等な自分でありますように。

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Ton

5.0「ベビ大ちゃん・プチ大ちゃん・ミニ大ちゃん・チビ大ちゃん・ラスボス大ちゃん」【12月24日追記】

2024年12月24日
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泣ける

楽しい

幸せ

【12月24日レビュー追記】

私の2024年ベスト1映画です。

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「2024年ベスト3」
まだ何者にもなれない今の自分を受け入れ、周囲との暖かい関係に支えられ、少し上を見て前を向き生きていく、というラストの映画3本を選びました。

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「ベストレビュー」
12月初めに、私にとってのこの映画のベストレビューと出会いました。そのレビューに私の想いの全てがあると思い、素直に「読者でいたい」とコメントしてしまいました。

人の縁とは不思議なもので、そのレビュアーさんに自分でレビューを書くことをススメられたことがきっかけで、こうしてポンコツレビューにも追記しています。

大好きな作品だけに思い入れが強くレビューが書き終わらず、映画の中と外にあるものを書き散らかした下書きのまま、未完成のレビューを追記しておくことにしました。

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「非公式アンバサダー」
初日に映画館で観た後、毎日会う人に2種類のフライヤーを渡して、勝手にボランティアアンバサダー活動をしていました。

オススメした相手全員が、その当日から週末に映画館に行ってくれたこと、そして全員が良かったと感想を教えてくれたこと、そんな小さな奇跡が起きた映画でした。

(男の人たちは映画で泣いたと言うのが恥ずかしい様子で、その話を聞き出すのが楽しかったです、ごめんなさい)

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「ロングラン」
9月13日の宮城県先行公開、9月20日の全国公開から、細く長くロングランが続いています。『侍タイムスリッパー』も9月13日の全国拡大公開からロングラン中なので、どちらもファイナルランまで頑張ってほしいです。

11月17日の「ロングラン上映御礼舞台挨拶」に呉美保監督と吉沢亮さんが登壇して、公式Xで募集した質問に答えるというステキな企画がありました。

海外5カ国の映画祭で上映された報告を読むと、日本と同じように、コーダとしてだけではなく普遍的な親子や家族の物語として受け止められている印象でした。

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「バリアフリー字幕」
『ぼくが生きてる〜』で、初めてバリアフリー字幕を体験しました。映画館で2回観ましたが、初日に字幕で鑑賞したことは「ふたつの世界」の理解を深めてくれました。

邦画の字幕版のニーズは多様な理由で増えているので、座席で簡単に表示の選択ができるようになればいいなと思っています。

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「パンフレット」
劇場パンフレットを久しぶりに購入しました。初日に全国的に売り切れてしまったことをSNSで知り、再々入荷でやっと手に入れました。

「宮城県の漁港で東日本大震災は?」「ラストの演出の意図は?」「エンディングの手紙の歌詞はどうして英語なの?」、完成台本も掲載された素朴なパンフレットは、私の疑問に答えを教えてくれました。

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「監督復帰作」
呉美保監督は、次男が産まれた頃に映画の企画の話があり、小さな男の子2人の育児をしながら9年振りに監督復帰したそうです。この映画からやさしい母親の愛情が伝わってくるのは、復帰当時の監督の目線もあるのだろうと思います。

子役4人が本当に吉沢亮さんに成長していくように見える連携リレーは、五十嵐大さんのノンフィクションを映像化するのに欠かせない演出でした。

母親役の忍足亜希子さんが54歳、父親役の今井彰人さんが33歳、21歳差でも赤ちゃんを抱いている夫婦に見えること、30歳の吉沢亮さんと父親が3歳しか違わないのに親子に見えること、これも監督のマジックでした。

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「主演男優賞」
吉沢亮さんは、今年デビュー15年で、この映画で初めて主演男優賞を受賞。2018年に俳優として初めての映画賞の新人賞も、同じTAMA映画賞で最優秀の受賞でした。

11月30日の映画祭授賞式のスピーチで「緊張しています。ご縁を感じています。受賞したのがこの作品で良かったです」
監督とのトークで「30歳になる男が中学生を演じました。監督が絶妙なダサさにこだわった昭和の髪型のかつらは不安でした。手話は顔の表情によって意味が変わってくることを知りました」

監督から「役にも周りにも媚びないストイックな職人のよう」、脚本家から「役作りの努力や演技の苦労をおくびにも出さない」と、公式Xでもコメントがありました。

「俳優30歳の壁」をこの作品で乗り越えてくれたこと、吉沢亮さんとこの映画の一ファンとして、とてもうれしいです。
(12月23日、吉沢亮さん主演の吉田修一原作『国宝』の公開が、2025年6月6日に決定しました。予告映像に息を呑みました)

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「ティザー広告」
今年7月に少し退屈なハリウッド映画を観た日、この映画の予告編を観ました。ちょうどその日、この映画のフライヤーのティザーと本広告の入替えでした。

ティザーは、予告編でも印象的なブルーのシャツの吉沢亮さんのアップ、パンフレット表紙や原作文庫Wカバーにも使われたビジュアル(フォトギャラリー画像21)。
本広告は、五十嵐大(吉沢亮)とお母さん(忍足亜希子)が駅に並んでいる、映画.comのポスター画像です。

製作費も宣伝費も少ないこの映画で、このティザー広告のメインビジュアルと予告編は、「映画の嘘のない宣伝」と「この映画を観に行きたい」と感じた観客の予感の、本質を捉えていたのではないかと思います。

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「エンディングソング」
映画のエンディングに流れる「letters」のMVが、映画の大ヒット記念で、今年の10月10日から1年期間限定でYouTubeで公開されています。

呉美保監督の公式Xの表現が面白かったので、このレビューのタイトルにお借りしました。

「映画の編集中に、ベビ大ちゃん(3ヶ月)、プチ大ちゃん(6ヶ月)、ミニ大ちゃん(4才)、チビ大ちゃん(9才)、ラスボス大ちゃん(15才〜28才)、5人の大ちゃんがあまりにも似てるから、短めに繋いで主題歌をのせてみたら、なんかええやん!とMVが完成したのです」

.
P.S.
まだレビューを書き始める前の、12月7日の自分のコメントを引用しておきます。

「ラストの駅のシーンを『ニュー・シネマ・パラダイス』に例えられていて、あー先を越されちゃった(泣)…を思い出しました(笑)
鑑賞後に完成台本が載っているパンフレットと原作を読み、公式SNSもフォローしました。
監督があの駅のシーンをラストと決めたところから、この映画作りが始まったことを知り、私の思いをレビューにしたかったのですが…」

.
P.S.2
4/24「第34回日本映画批評家大賞」作品賞・主演男優賞・助演女優賞・編集賞最多4冠受賞
2/5「第98回キネマ旬報ベスト・テン」助演女優賞受賞・日本映画ベスト・テン第6位・読者選出日本映画ベスト・テン第10位
1/8「第38回高崎映画祭」最優秀助演俳優賞受賞
2025/1/3「第67回ブルーリボン賞」1部門ノミネート
12/19「第79回毎日映画コンクール」3賞ノミネート
12/1「第46回ヨコハマ映画祭」2024年日本映画ベストテン7位
11/13「第37回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞」1部門ノミネート
11/12「第49回報知映画賞」2部門ノミネート
2024/10/3「第16回TAMA映画賞」特別賞(監督・スタッフ・キャスト一同)・最優秀主演男優賞2部門受賞

✎____________

今年は邦画の当たり年で豊作だった、という声をよく聞きます。
初日に鑑賞して、映画館でリピートした作品が何作もありました。
私の2024年ベスト3候補は、この映画です。

今まで映画.comはほぼ見る専門でしたが、★★★★★の作品には評価とレビューの投稿を最近始めました。
他の方のレビューを読むと自分の語彙力と文才の無さで、好きな映画ほど言葉が見つからなくなります。

✎____________

2024年9月20日・10月17日映画館で鑑賞
10月28日★★★★★評価
12月2日レビュー投稿
12月24日レビュー追記
2025年4月24日レビューP.S.2映画賞追記

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ひな

5.0自然体

2024年12月24日
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鑑賞方法:VOD

悩んで育った自身の経験を文章にする事で、
自分を客観視する、
その姿勢が自然体だ。
そんな気がした。
美談でもない、
恨みでもない、
僻みでもない、
現実を現実として受け入れ、
そして寄り添うことが、身についている。
それはきっと聾者の両親を持つ五十嵐大の、
差別を受け、両親への不満に悩み、苦しみ
(どうして自分の親だけ、耳が聞こえないんだ!!)
そんな苦悩や怒りを乗り越えた先にある境地、
受け入れること、手伝うこと、
そして時にそれは自分を支えてもくれる。
だから主人公は、聾者の世界に居場所を見つけ、
時に寄り添い、
時に安らぎを見つけ、
障がい者を大きな包容力で受け止める。
「ぼくの生きてる、ふたつの世界」
聾者の世界にも、自分がいる、
健常者の大は、
余計なお世話・・・と、言われることもある。
しかし時には、聾者との橋渡しの役割も果たす。

聾者に出来ること、そして出来ないこと、
そこを補えばいい、
受け入れればいい、
それを主人公は自然に身につけている。
自然に受け入れている。
それは私たちにとっても必要なこと、
人間の一人として、
「お手伝いすることは、ありませんか?」
自然に言える事、
そして支える手を差し出す事、
主人公が苦悩し受け入れた姿がこそが、
「自然体」なのではないでしょうか?

それが「ふたつの世界」をひとつにして、
より豊かにする。

大ちゃんが成長する過程を演じた4人の子役たち、
3ヶ月位の赤ちゃん、
ハイハイ、伝い歩きをする1歳位、
小学生の大ちゃん、
中学生の大ちゃん、
みんな吉沢亮似のイケ面だったね。
5人で演じた事、
そこに真実味が色濃く出ていた。

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琥珀糖

4.5自分ごととして共感できる成長物語

2024年12月1日
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アツコ

4.5聞こえる世界と聞こえない世界

2024年11月29日
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悲しい

難しい

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まこやん
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