「気軽に見られるアクションムービーだが、あのままだと「事案」にになりそうな気がする」ザ・ガーディアン 守護者 Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
気軽に見られるアクションムービーだが、あのままだと「事案」にになりそうな気がする
2024.1.31 字幕 T・JOY京都
2022年の韓国映画(103分、G)
服役を終えた男が自分の子どもの存在を知り、足を洗おうと奮闘する様子を描いたアクション映画
監督はチョン・ウソン
脚本はチョン・ウソン&チョン・ヘシン
原題は『보호자』で「保護者」、英題は『A Man of Reason』で「理性のある男」という意味
物語の舞台は、韓国のある刑務所
底から10年ぶりに出所したチェ・スヒョク(チョン・ウソン)は、かつての兄貴分パク・ウングク(パク・ソンウン)からの贈り物を受け取り、今では巨大組織になった事務所を訪れることになった
弟分のカン・ソンジュン(キム・ジュンハン)はカン理事と呼ばれ出世していたが、彼はスヒョクの出現によって、また地位が降格することを恐れていた
だが、スヒョクは元恋人のミンソ(イ・エリヤ)に会った際に「収監後に生まれた10歳の娘インビ(リュ・ジアン)がいる」と聞かされて、足を洗うことを決めていた
ウングクはソンジュンに始末を匂わせ、ソンジュンはお抱えの殺し屋ウジン(キム・ナムギル)とその相棒ジナ(パク・ユナ)に依頼をかける
その後、ミンソと再会したスヒョクだったが、彼女は路上で倒れてしまい、慌てて病院に駆け込もうとする
だが、ウジンたちが乗った車に激突され、その衝撃によってミンソは死んでしまう
ウジンたちはスヒョクを仕留め損なったことを確認して去り、スヒョクは一人残されたインビの元に向かうことになったのである
映画は、主演が監督を務め、脚本にも関わっている作品で、少しばかり主人公をカッコよく見せようとし過ぎている部分はある
敵は二人組だが、爆弾魔のインフレが激しく、ウジンがかなり使えない彼氏みたいな感じになっていた
ラスボスがウングクでもソンジュンでもなく、あんま師(ムン・ソンファン)なのだが、これも直接対決だけでは分が悪いところを助けられて終わってしまう
若干、消化不良な感じの物語になっているのだが、認知もしていないインビの父親役を非合法で続けている感じもするので、端折り過ぎて訳がわからないエンディングになっていた
韓国の出生届云々の詳細は知らないが、双方が全く初対面なのに親子として生きていけるのかは微妙な感じに思える
いずれにせよ、テーマもアクションもあまり深くなく、物語もさらっとしたものになっていた
ハンデになりそうな妻は早々に退場し、インビもそこまで戦いの障害になっていないのも微妙で、単純なアクションバトルに過ぎない
本作には、特筆すべき展開もアクションもないので、無難な感じにまとまった小作品のように思う
ファンムービーとしても、そこまで無双する感じではなく、ラスボスとの戦いもないまま終わってしまうので、配信で時間のある時に眺めるのでOKなのではないだろうか