インサイド・ヘッド2 : 特集
【世界中でとんでもない異次元ヒット】
大人がめちゃめちゃ泣いているらしい→一体どうして?
シンパイばかりで、ヨロコビが少なくなってきた…
毎日頑張るあなたに届いてほしい、優しい“プレゼント”
仕事や学校生活など、毎日何かと頑張っている皆さんに、紹介したい映画があります。
ディズニー&ピクサー最新作
「私なんて」「私なんか」と、落ち込むことの多かった筆者にとっては、今まで歩んできた人生を肯定して、ぎゅっと優しく抱きしめてもらったような、
舞台は、人間が抱く「感情」たちの世界。アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した「インサイド・ヘッド」の続編となる本作では、主人公ライリーを“子どもの頃”から見守る感情のヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリの前に、新たに“大人の感情”のシンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れて……。
筆者と同じく、たくさんの人にとっても大切な作品になってほしい……、いや、絶対に大切な作品になってもらうんだ!という強い気持ちを込めて、本作の魅力を全力で紹介していきます!
「アナ雪」「トイ・ストーリー4」超え!
すごい記録だらけの大革命中→絶対に劇場に観に行こう
まずは言わせてください。前作「インサイド・ヘッド」も大ヒットしましたが、続編の「インサイド・ヘッド2」はもっともっと、世界中で“とんでもないこと”になっているんです! 特大ホームラン級にスペシャル大ヒットしている、そのすごい記録の数々を紹介します。
●全アニメーション映画史上世界歴代 No.1 のオープニング記録●2024年公開作品の中で1番のヒット作●「アナ雪」超えも! 公開から19日目で前作「インサイド・ヘッド」の2倍ヒット●辛口批評家サイトで高評価 大人の批評家&観客たちの心に響いているこれだけでもどえらいことになっているのが伝わるかと思いますが、現在進行形でまだまだ盛り上がり中&右肩上がりで記録を更新し続けています。日本でも公開後にはきっと多くの人たちの心を掴むはずなので、今後さらにどれだけ記録が積み重なっていくのか、映画好きとしてワクワクしています!
でも、なんでヒットした? 前作以上にフルパワーUP
大人たちに刺さりまくっている、ピクサー史上最高傑作
とはいえ、なんでこんなにすごいことになっているのか気になりますよね。多くの人々が共感できる魅力があるから、ここまですごいブームを起こしているんです。
[共感の嵐①]切り抜き動画がSNSで大バズり 成長するとヨロコビが少なくなる? 突き刺さるシーン&セリフに注目
X(旧Twitter)において、世界中で本作のあるシーンを切り取った動画が話題になりました。ヨロコビが「大人になると、ヨロコビは失われてしまうの?」という不安を口にするシーンです。
子どもの頃はいろんなことが新鮮で、毎日喜びにあふれていたのに、大人になると心配事がどんどん増えて、何かを楽しんだり喜んだりすることが少なくなり、心が疲れていっている……そう感じている大人たちの共感を呼び、ヨロコビのこのセリフが話題になりました。
そのほかにも「常にポジティブであり続けることがどれほど難しいか知ってる?」というシーンを切り抜き、「彼女は私」とコメントをつけた投稿が2万リポストされるなど、本作のセリフやシーンに多くの大人たちが「自分のことだ」と共感の嵐を起こし、信じられないほど多くの人が映画館に殺到しているのです。
[共感の嵐②]大人に刺さって、大人が泣いている ライリー=あなたの物語 人生の転機に何度も観返したくなる、宝物のような作品
続編となる本作では、高校入学という転機を迎える主人公・ライリーの物語を描きます。
頑張り屋で素直なライリーですが、親友とすれ違ったり、部活で空回りしたり、周囲からどう思われているのか心配になったり、大人になると増えてくる感情の嵐の中で、自分らしさを見失っていきます。
観ていると本当に思春期の自分を思い出して、「わかる」の連続。私自身も、大人になるにつれてうまくいかないことが増えてきて、自分らしさってなんだっけ?と不安になることもありました。
本作は、ライリーと同じく自分らしさに迷っている“大人”たちにとっては、セリフや数々のシーンが刺さり、きっと何度も観返したくなる宝物のような作品になっているのです。
[共感の嵐③]やっぱり、設定が斬新で面白い! 子どもの頃から見守るヨロコビたちVS大人になるために必要なシンパイたち どっちが大事?
感情を擬人化させるというユニークで斬新な設定だけでも心が躍りますよね。
本作では、ヨロコビやカナシミたちなど「ずっといた感情」が、ライリーの思春期で登場したシンパイなどの“新たな複雑な感情”に追い出されてしまい、ライリーの感情がぐちゃぐちゃ、大騒動が巻き起こります!
しかし、争うことはあっても、大好きなライリーのためにという思いはみんな一緒。そんな感情たちの姿は、「私の中のヨロコビたちも今頑張っているのかな」と想像させ、自分の感情も大事にしたくなっていくんです。
ここも、本作が大好きになり、何度も映画館に行きたくなる大きなポイントですね。
[共感の嵐④]キャラデザ監修は日本人! シンパイ性、頑張り屋さんが多い日本の人々には、もっともっとドン刺さりするかも
キャラクターデザイン全体を統括しているのは、キャラクター・アート・ディレクターの村山佳子さんです。
村山さんは、13歳になった本作でのライリーや新たに登場する大人の感情イイナー、ハズカシ、 日本のゲームキャラクターをモデルにしたランス・スラッシュブレード(超いいキャラ!)などのデザインを手掛け、さらにはすべてのキャラクターデザインの監修も務めている、大ヒットの立役者なんです。
世界中で共感を呼んでいる本作ですが、毎日頑張り過ぎる人、心配性が多い日本の観客には特に刺さる予感がしています!
[共感の嵐⑤]名作揃いのピクサーの中でも“最高傑作級” 前作以上にパワーUP×すごすぎる完成度=絶対に劇場で体感して!
辛口で有名な批評サイト「Rotten Tomatoes」では、現時点で「トイ・ストーリー」シリーズ、「リメンバー・ミー」などで知られるディズニー&ピクサー史上最高となる“96%のオーディエンススコア”を記録。多くの大人たちが惹きつけられて、大大大ヒットにつながっているんです。
カラフルで壮大な感情たちの世界など、映像ももちろん大満足のクオリティー。前作もすごかったけれど、もっともーっとパワーアップしているので、絶対に劇場で体感してください!
レビュー:ラスト15分、溢れる涙が止まらなかった話
観ればきっと、自分のダメな部分も少し愛おしくなる
最後に、本作を絶対におすすめしたいという編集部員のレビューを掲載します。
簡単に筆者のことを紹介すると、友人から「どうしてそんなに自己肯定感が低いの?」と真顔で聞かれたことがあるくらい、自他共に認める自己肯定感が激低い人間です。
すぐに「私なんて」「私なんか」と思ってしまう癖を直したい、自分でも自分のことが嫌いで、なかなか変われないことにずっと悩んでいました。
そんな時に観たのが、「インサイド・ヘッド2」です。
●こんなに優しくて美しいなんて…… ラスト15分に感動が押し寄せる「大傑作でした」。先に観た人からそう聞いていたので、心して鑑賞しに行ったのに、上映後には胸がいっぱいになって、すぐに立ち上がれなかったんです。この気持ちを表現するために、大傑作という言葉のもっともっと上があったらいいのになって思いました。
特に印象深いのが、ラスト15分。ライリーと親友たちのあるシーンがあまりにも美しくて、胸が熱くなって。ヨロコビやシンパイのライリーへの思いも重なっていくと、溢れる涙が止まりませんでした。
ライリーと同い年くらいの頃、大人になるにつれ増えてきた感情たちに心を支配されて、その感情たちとどう向き合えばいいのかわからず、爆発しそうになったことがありました。それ以降も、自信にあふれた大人になりたかったのに、理想から大きくかけ離れた自分を好きになれるのかわからなくて、苦しんできました。
さまざまな経験をして成長していくライリーの姿は、まるで私のこれまでの人生の走馬灯を観ているようでした。あの時苦しかったな、恥ずかしかったな~。そんな思い出がよみがえり、懐かしくなって、気付いたら少し微笑んでいました。
これまで抱えてきた悲しくて苦しい思い出たちも全部、本作の“優しさ”で包みこんでもらったような気がしたんです。
大人になると頭の中のヨロコビが少なくなって、シンパイやカナシミの出番が多くなっていって……自分ではダメだと思っていたそんな部分も、すべてが今の自分を作っている一部。ダメな部分も全部が自分なんだと気付くことは、今の自分を認めて、愛することにもつながっていました。
●大好きな映画から受け取ったメッセージ正直、今の世の中には同じようなメッセージを伝えようとする漫画、ドラマもあります。
でも、映画好きの私としては、大好きな映画というコンテンツからそういうメッセージを受け取れたことがなによりも嬉しくて、幸せでした。
長年自分で植え付けてきた「私なんか」の意識をすぐに変えることは、難しいかもしれないです。でも、「これが私だから」と受け入れることで、自分を責めるような気持ちが少しだけ楽になったんです。
試写室を出るときは、いつもより少しだけ胸を張って歩き出しました。
●日本版声優の演技も神がかっていた そしてすべてを包み込む「プレゼント」ここまで物語に集中できたのは、日本版声優陣の仕事ぶりが素晴らしかったおかげでもあります。
シンパイ役の多部未華子さんは、プロの声優さんかな?と思っていたほど違和感がなくって、ライリーのために暴走するシンパイをユニークに愛らしく演じていました。
ディズニー公式Instagramに投稿された日本語吹き替え版のシンパイの紹介動画にたくさんのいいねのほか、さまざまな言語で「日本の吹き替えが大好き」「この映画を日本の音声で見たい」などの絶賛のコメントがついたほどです。
そして、エンドロールに流れる「SEKAI NO OWARI」が歌う「プレゼント」。実は、エンドソングにオリジナル曲以外の楽曲を使用することが許されたのは、世界で唯一日本だけだそうです。
それくらい世界観にぴったりの歌詞、優しい歌声と音楽が流れる時間は、最高に癒されて、何度も体験したくなりました。
この素敵な楽曲のタイトルのように、本作を観ることは、毎日頑張る人たちにとって最高のプレゼントになるはずです。
一人でも、誰かと一緒でも、何度でも。ディズニー&ピクサーからの優しいプレゼントを受け取りに、映画館に行ってください!