「目がでかくて視野が狭いシンパイ、キャラデザが良い」インサイド・ヘッド2 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
目がでかくて視野が狭いシンパイ、キャラデザが良い
感情たちのドラマ、というのはなんともユニークな題材だ。ドラマを形作るのは人の感情の動きであって、その感情一つひとつを擬人化して、そのキャラクターたちにも感情がある。文字で書くと複雑だが、きちんと整理されて見やすいのは、構成が上手いということなんだろう
思春期になって複雑な感情が芽生え始めるライリー、それに伴い脳内に「シンパイ」や「ハズカシ」、「イイナー」や「ダリィ」がやってくる。メインとなるのはシンパイで、ヨロコビとの主導権争いが物語の中心。
小さい時は怖いもの知らずだった子供も成長するにつれ、将来への不安が増していく。喜んでばかりはいられない。感情が増えるのは成長の証でもある。
シンパイの目がでかいキャラクターデザインは面白い。目がデカいが視野は狭い感じがすごい。心配しすぎるゆえに描きを集めて未来のシミュレーションをさせているあたりは、なんかアニメーション制作にも似ていて、自らの業界へのアイロニーも入っているのかなとちょっと思ってしまった。
ダリィあたりは、これまでにないタイプのキャラクターなので、もう少しプロットに絡んできても面白くなるのかなと思った。
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