ローリング・ガールのレビュー・感想・評価
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こりゃあ、キンパを食いたくなるでしょぉ
おばあちゃんの看病の為に家を離れた母に代わってキンパ屋店頭に立つ事になったニート娘のお話。韓国映画にしては珍しく日常の軽やかな点描だけの物語なのですが、透明感のある落ち着いた映像とシル・ダルギの自然な表情が凄く気持ちよかったです。勝手な想像だけれど、この人は岩井俊二監督を好きなんじゃないかしら。
そして、韓国にはキンパ屋なんてあるのかと羨ましくなりました。お昼ご飯としてなら一本でお腹一杯になりそう。チラリと映った値段表ではそれが3000ウォン(300円)でしたから、それなら買いたいなぁ。韓国に行こうかしら。
韓国のインディーズという立ち位置
不思議な映画だった。これという事件が起こらないし、起こったとしてもそこはサラッと流したりする。だから、盛り上がりもないし、淡々と主人公が母親の経営するキンパ店を1人でやりくりする。ものすごく嫌な客が来るわけでもないし、トラブルと言えることは起きない。なんとなく日常で起こりそうな範囲の出来事だけ。そりゃ、ある程度ドラマティックなこともあるが映画としては地味な類だ。
中盤若干退屈した場面はあるが、全体的には温かい物語だったから印象は悪くない。たぶん前向きな終わり方だったから。上映時間が短いから、主人公がニートになったくだりとか、祖母との関係性とか、男子大学生とのその後とかもっと掘り下げてもよかったのにとは思うけど。
上映時間が短い上に知ってる俳優が全然出てこない。前に観た映画に出演していても自分が把握していないだけかもしれないだけなのか?インディーズ映画と言える立ち位置なんだろう。あぁ、日本でこんな立ち位置の映画が上映されるようになってしまったか。しかもそれを自分が観るようになってしまった。韓国映画の消費頻度が高くなっているんだな。そういう意味で時代が変わっているんだなと感じる映画だった。
元々の生活費は?
コロナ禍の韓国で大学を中退しニート生活をする女性が母親の営むキンパ屋を手伝うことになる話。
体調のすぐれない婆ちゃんの面倒をみに行く母親から、店を手伝わないなら今住んでいる家を貸しに出すと言われ、渋々キンパ屋の代打で運営することになり巻き起こるストーリー。
タバコをプカプカゲーム三昧の燻った生活が、働き始めたことで人と交流し社交性も身について前向きに考えられる様になりました。おまけに彼氏もできました。って感じですかね。
だらしなさは感じたけれど、最初から別にこいつダメだろっていう様な人物像でもないし、これと言ったみどころらしいものもなく、ふ〜んという感じかな。
引きこもり女性(25❔)の成長
お父さんなんでいないのかな〰️❔なんで母と一緒に住まないのかな〰️❔という疑問はおいといて、引きこもりニート女性が、祖母の体調不良(結果的に亡くなるが…)で、母が祖母の面倒をみる間、母が営むキンパ(日本でいうところのおにぎり🍙屋さん❔)店を任されるところから始まるのだが…
店を切り盛りすることで、社会性を身に付け、就活までするようにまで成長 気になる男性も出てきて…
だからなに?感 ハートウォーミングでは有るが…
ソルロンタンみたいな味わい
韓国映画というと、てんこ盛りのアクション、二転三転のどんでん返しのサスペンス、大爆笑ギャグコメディ、コテコテ人情もの、あるいはそれらの組み合わせの比較的濃ゆーい味付けの作品が多いイメージ。
そんななかで、これは素朴でさっぱりとしたソルロンタン(牛骨スープ)みたいな味わいの作品でした。
ぐーたらニート娘が母親に尻を叩かれて、コロナ禍で厳しい家業のキンパ屋を手伝っていくうちに、気になる男友達が出来たり、近所のおばちゃんや子供と仲良くなったり、母との関係を改善したりするだけのお話。(父親の影がないが一切そこには触れられない)
大事件も大恋愛も大逆転劇も起こらない、悪人も登場しない淡々とした日常描写に、割と素っ気ない雰囲気の主演女優さんがよくマッチして鑑賞後感はほっこりと悪くない。
鑑賞後、キンパ気分で帰宅したら夕食は節分の恵方巻きとキンパ・ジェネリック。
温かいドラマだった
特に内容も無い映画だが決して暇でつまらない感じでもない。キンパのお店をやる母と娘の日常ドラマで、気持ち良く寝れる感じで、なんだかどこか心地よい。
たまにこんな映画も癒しになると思った。
内容は薄いが色々な論点がありそうな映画。韓国語学習枠(?)
今年52本目(合計1,144本目/今月(2024年2月度)5本目)。
(ひとつ前の作品「ザ・ガーディアン 守護者」、次の作品「エレクション 黒社会」)
キンパ(日本では「のり巻き」がおよそ相当する)店を描く趣旨の映画で、コロナ事情の韓国でのこうした個人経営のお店の厳しさが背景に存在する(コロナという語、またコロナ事情により各登場人物がマスクをするなど、コロナという概念はこの映画には顕著に表れる)映画です。
一方、映画のストーリーは「驚くほど」少なく、キンパ店の切り盛りを任された主人公のもとに色々な人がやってきて、それにいろいろ考えさせられた主人公が進路を考える…というストーリー「ひとつ」です。それ以外の筋がまるで存在しないので(気になる点は後述)、解釈うんぬんがもめるというか「もめようがない」映画です。
また、大阪市で韓国映画を見たいなと思えばシネマートですが、シネマートでいくら韓国映画をみても、当然、系統だって何らか語学学習をしないと、当然、「映画だけをみても」韓国語にせよ中国語がマスターできることは絶対ありません。ただ、この映画に関しては、話し方が妙にゆっくりである以上に、「はい」「いいえ」「キンパ」「料理」「おはようございます」…と語彙数が非常に少ない(また、扱われるのが上記のような事情なので、分野も制限される)事情もあるため、「体感的に」字幕は当然つく映画ですが、韓国語のみのききとりでも「あたかも」聞き取り率は2割程度あるんじゃなかろうか、というような映画です(国をあげての韓国語学習の推進なのか、あるいはキンパの宣伝映画なのかとすら正直論で思える)。
この点、実際にどう扱われているかは微妙なところ、韓国でいうキンパは日本の「海苔巻き」と比べると、酢飯か酢飯を使わない(油などは用いる)かという点でまず違いますが、「海苔を巻く」という点では同じです。海外ではこの点、海苔を食べる文化がアメリカほかにあまり存在しないので、日本のお寿司(海苔巻きや軍艦巻きほか)からのステップアップとして、まず「カリフォルニアロール」等を踏む類型が知られていますが、海外ではもうひとつ、「魚を生身のまま食べる文化があまり存在しない」ため(国によって異なる)、ここは日本と韓国とでは事情が違うところです(韓国でも使うところはある)。ただ、この映画を「キンパの(日本、台湾など近辺国以外の)宣伝映画」というように解するのは無理があるんじゃないかな…と思います。
そうするとまさか先に述べた「韓国語の学習マテリアルとしての一環か?」というのもそれも考えにくく、消去法的に日本でいうインディーズ映画の韓国版のそれなのでは…という気がします。ただ、日本で見る分にはやはりどこの国であっても「文化の違いの吸収」という観点が入るために真の意味で「チープだなぁ」と思えるような(日本映画以外の)インディーズ映画は存在しにくく、仮にこの映画がその枠で作られていても、そこまでは感じにくいところです。
採点に関しては一応気にしたのが以下のところです。
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(減点0.2/TOEICのスコアに有効期限があるのか)
韓国は日本をあげてTOEICが盛んな国…というか、そもそもTOEIC自体が「国際」をうたっておきながら、事実上日本と韓国とでしか実施されていないヘンテコな試験であるのは事実ですが(この点、アイエルツほかと決定的に異なる)、「期限がある」のは、スコアシートの再発行期限が「2年」であり、スコア自体は生涯有効なものです(もちろん、就職試験ほかで期限を区切ることは妨げられないが、日本では同じように英語系資格として知られる英検で通常「期限」を問われないのにTOEICだけなぜかそれが言われるのもヘンテコ)。
※ なお、日本・韓国のどちらも(ほかの国は不明だが、上述通りこの試験は「国際」とありながら2国でしか事実上運営されていない)、2024年現在では試験を受けるにあたってアカウントを作成し、試験結果も先にそちらに掲載されますので、現在では「再発行も何もその論点が存在しない」(IDやパスワードを忘れても復旧は可能)のです。
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