ディア・ファミリーのレビュー・感想・評価
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父親と母親
コレはあかん。
もうずっと泣きっぱなしやった。
凄い人やなぁと思う。
娘さんの命を救いたいが為に未経験の分野に足を踏み入れて、実績を残すまでになる。誰でも出来る事じゃないし、やれる事でもない。
家族のバックアップも凄かった。
父親が人工心臓を作ると言った時、母親は「そうよ…何でそんな簡単な事に気づかなかったのかしら?」とあっけらかんと笑う。
簡単な訳はないと突っ込まずにはおれないのだが、この無敵感はなんだ?父親が「作る」と言っても驚きしかないのだけれど、母親が「作れる」と肯定した時の信憑性が半端ない。とんでもねえ!
誰も作った事もなければ、父にその経験もない。でも「この人なら作る」って確信が母の言葉から滲み出る。
それを聞いた娘さんは、どれほど頼もしかったろうか。後に彼女は日記の中でこう綴る「私、生きていてもいいんだ」と。
その後の父親の行動は機関車のようだった。
電気で動くスマートなもんじゃなく、機関部に石炭を目一杯放りこんで猛進するかのようだった。
どれくらいの月日が経ったのかは分からないのだけれど、人工心臓の雛型が出来る。
町工場の社長がコレを作り上げたのかと目を疑う程、洗練された心臓で、収縮する様はまさしくポンプのように見え、鼓動まで聞こえてきそうだ。
かつての日本を支えた確かな技術力が見てとれる。研鑽に研鑽を重ねる職人気質が見てとれる。
だけど、その人口心臓は廃棄される。
医療大国のアメリカで人口心臓への悪評が高まる。医者側の言い分はよく分かる…だが、やるせない。
どれほどの時間とどれほどの苦悩があったのかと思う。そんな事お構いなしで「そちら側の都合でしょ」とまで言い放つ。…踏み躙らんでもよかろうに。
居間でのシーンがもうダメだ。
消沈し項垂れてる父の肩を揉む娘…。
もう、思い出しただけでも泣けてくる。
彼女に出来る最大限の事なのだと思う。父の肩を揉む娘の手に力が入ってるようにも見えず…それでも彼女は精一杯の感謝と労いを父親に伝えてたのだと思う。
伝わる体温の温かさまで感じとれるようであった。
この娘さんがずっと健気で…。
子役もそうだけど、福本さんも好演だった。
こんな天使みたいな子いるのかなと思うけど、物静かで控えめな彼女の態度から、どれほどの我慢を自分に強いていたのだろうかと、そんな事まで想像してしまう。
そして父親は「バルーンカテーテル」の開発に着手する。娘さんとの約束が根底にあるようで、のめり込んででいく。
開発が進み完成した所で娘さんの命を救えるようなものではない。が、完成しそれが普及していくにつれ思う事がある。
このバルーンカテーテルは佳美さんがいたからこそ出来たものだ。言うなれば彼女の存在証明だ。
間接的ではあるけれど、彼女は17万人もの命を救ったのではなかろうか。父親が娘に向けた愛情の副産物は、17万人の命を救い、それに連なる命まで救った。
その革新的なバルーンカテーテルによって、父は表彰される事になるのだが、その表情は暗い。
彼は「私は自分の娘を救えなかったダメな父親です。本来、表彰されるようなものじゃないんです」と言う。
…朴訥に話しだす大泉氏は素晴らしかった。
彼の葛藤と苦悩が凝縮された一言だった。
そのインタビュアーはかつて心臓疾患があり、バルーンカテーテルによって救われたと言う。
彼はその手を取り「ありがとう」と力強く話す。
おそらくは佳美の夢を叶え続けてくれている1人だからだ。彼女が生きてるって事が佳美が生きていた証になる。なんと深い愛情なのかと嗚咽が止まらない。
エンドロールで初めて脚本家の名前を探した。
「林民夫」さん
原作から物語を抽出し言葉を繋げるのは脚本家の仕事なのだと思う。いい話し過ぎるとこはあるけれど、初めて脚本家を意識した作品にもなった。
母親の菅野さんも素晴らしく…父が脇目も振らず行動出来るのは、この人が傍にいたからだと台詞の端々から感じられる。
役者陣は皆様素晴らしくて、物語のうねりを過不足なく作り出してくれてた。
1970年代の街並みを再現するのも大変だったんじゃないかと思う。特に車や衣装には手がかかったんじゃないかと。
俺は父親なので思うのだけど、父親が見せるべき背中を思い出させてもらえたように思う。
出来る事は違っても、あの気概がベースにあるべきだと思った。
一家の大黒柱とよく言われるけれど、経済的な事はむしろその一部で、支柱になる事こそが本分なんだなぁと。母親は家で言うなら基礎かしら。盤石な基礎があるからこそ大黒柱もその任を果たせるような。
坪井家は誰しもが支え合ってたように見えたし、誰しもが支えになろうとしてるように見えた。
そんな家族の姿にも涙が溢れる。
佳美さんが認めていた日記はもう…泣けてくる。
妹の存在は彼女の存在意義を満たしてくれていたんだろうなぁ…。
本格的な再現ドラマとして良い
人工心臓の開発が今現在でもまだできていないこと
IABPカテーテルの開発により多くの人が助かっていること
医療機器の開発にはお金と時間と人材等の資源が多くかかること
医療機器の開発は資源だけでは解決できないこと
映画の元ネタになった人たちがいること
がよくわかる内容だった。
自分の年齢のせいか人の見分けが出来なくて、途中に出てきた人が最後に
どうなったのかわからない人が二人くらいいて、少しモヤモヤ
佳美がおねぇちゃんに問いかけるシーンがMAXポイントでした
光石研さんが憎さ満点で演じた女子医大の助教授が、心臓外科の権威として
活躍されている事は知っておいた方が良いとも思いました。
(佳美さんが完治する方法は今現在も無かったということも)
最高だった!
万人に刺さる邦画
闘病のお話しってどう描いたって辛くなるって思っていましたが、諦めない行動的な父親を主人公として描くことで前向きで夢や光を感じる作風に纏まっていました。
涙を誘うために悲痛なシーンなどを入れるみたいな演出は無く、唯々家族が病の次女と向き合いそんな家族の優しさを次女が素直に受け取り新たな夢を抱く。そんな優しさに満ちた家族達を見て自然と涙が流れるような映画だった。
では、家族愛がメインだったかというとそうでは無く町工場の社長が新たな医療機器を生み出す物作りの物語で、サクセスストーリーとしての見応えもありました。
俳優達の演技も良く違和感のようなものは特になかったです。
「邦画・闘病・家族愛」これらは個人的に苦手な組み合わせで普段なら観ない部類の映画になるが、レビューの評判がお涙頂戴な作風ではないという呼び声が高いため足を運ぶことにした。実際とても万人に刺さる映画となっていると感じたので予告で警戒している方も是非観に行って欲しいです。
命を救う親子
元の事実、ストーリーを知らなかったので、冒頭いきなり勝利者インタビューのような形で始まり、「あ、成功したんだ。」と、初っ端からネタバレをくらった気分になった。が、映画を観終えるとこの構成が正解だったようにも思える。
当初娘の心臓病の治療の為、各地を飛び回る場面はスピード感と若干のコメディ感もあって、いやそういう題材じゃないよね?という戸惑いがあった。
その娘を思う父のある種狂気じみた しつこさと行動力は凄まじく、ルールや常識などお構いなしで突っ走り、観客として大いに応援しがいがあった。大泉洋が演じるキャラクターとして人間味があって非常にハマっていた。
自分で人工心臓を作るということで、研究生のチームを入れてもらうが、微妙なモチベーションのズレ。それに対する妻(菅野美穂)の「彼らは熱心。でもタイムリミットが無い。」というセリフはかなり重い言葉だと感じた。
私財も時間も会社経営でさえも犠牲にして取り掛かる主人公と、健気に一生懸命に生きる佳美(福本莉子)や家族達。途中からは余計なツッコミをする余地もなく、ただただ応援していた。
当初は他の患者など眼中になかった(当たり前)主人公に佳美は病室で仲良くなった子を救ってくれと懇願する。自分の病気を治そうと頑張っているパパならはきっと他の子も救ってくれるんだと信じていたんだろう。
日記に「死にたくない」と書き連ねていた佳美は、絶望的な状況の父親にもう頑張らなくていいよ。とその肩にのしかかった重圧を取り除く。
そして、そこに親子の新たな夢を託すのであった。
そこからまた始まる主人公の狂気の試行錯誤。途中、素材の湿気を抜くかなにかでカバーの中で這いつくばるコメディーチックな箇所があったが、一生懸命な人物の姿というのはどんな状態であろうとかっこよく見えるものだなと思った。
佳美が倒れ車で病院へ急行するなかで「どうしてそんなに前向きになれるんですか?」という問いに
「俺が諦めたら、そこで終わりだろう。」と答えた主人公。妻と3人娘の家族。絶対親父が折れてはならないという決意が素晴らしい。
しかも実はそれを妻と長女(川栄)が支えているのも素晴らしい家族の形だと思った。(寿美(新井 三女)は佳美を支えていた。)
少なくとも4回くらいは涙しかけた。感動映画というだけでなく、随所にある素晴らしいセリフや心を正す、考えさせられる部分もあり、とても良い映画だった。
気になった点
若干セリフ口調が気になるのと、相手のセリフを待っている感が伝わってくるのが気になった。
キャラクターが記号的で特に石黒(光石 教授)が分かりやすく悪役として描かれている。医療業界の闇があるのは理解するが人の命が掛かっているのも事実であり、理想としてはそれぞれの立場での葛藤というのも描いて欲しいなと思った。
結局、佳美を亡くしたこととインタビュアー(有村架純)がそのバルーンで助かった命だというのが観客に提示され、切なさと感動が溢れる。そして、その後表彰されるところで陽子(菅野美穂)が「それで、次はどうする?」と最後に投げかける。
おそらくそこでニヤリと一服の清涼感を出して終わるという感じなのだが、正直観ている側はそんな状態ではないので機能していないように思えた。
あと「これだけ頑張ったお父さんにまだ何かやらせるのか??」と思った。(原作にあるなら申し訳ないが。)
兎にも角にも良い映画なのは間違いない。出演者の演技も当然みんな素晴らしかった。娘陣が子役も含め特に素晴らしいと思った。
あとモンゴルの赤ちゃんが可愛すぎてビックリした。
スマホがない世界
誰かと一緒だからできること
決して諦めない凄いお父さん!
ぼーっと生きてられない
涙なしには観られません。
上映されてから今日まで2回鑑賞しました。
何と言っても主人公の諦めない姿がカッコ良く、
家族愛にも溢れているなーという印象でした。
ストーリーとしては悲しい結末にはなっていますが、決して暗い作品ではないと思います。
どんな困難に直面しても、努力すれば乗り越えられる。元気と勇気がもらえる映画です。
映画版「プロジェクトX」
「自分でできることは自分でする」
余命10年を宣告された心疾患を抱える幼い次女よっちゃんの気強さと、負担をかけたくない子供想いの父親を家族全員で支え合う、史実に基づいたストーリー。
開始数分で目と鼻から汁が。
ハートウォーミングでありながら、一家で常に前向きで根気よく挑戦を繰り返す姿に何度も涙し勇気をもらった。
父「人工心臓がないなら、お父さんが作ってやる」
母「で、次はどうする」
長女「よっちゃんの前で絶対にそんな表情見せないで」
人工心臓が予算と時間オーバーで立ち行かなくなったとき、これでは娘は助からないと分かりつつも「娘との約束」で日本製カテーテルを開発し世界17万人の生命を救うこととなる。
逆境に前向きに立ち向かう家族の姿が素晴らしい。
芸人を起用することも余計な脚色もほぼなく、一方で徹底して昭和感を演出する衣装や大道具。こちらのこだわりも心地よい。
自身が重い病を患ったとき、自分より他人の生命を救ってと言えるだろうか。
言える主人公の強さ。
病を抱える人は達観していて強い。
今を当たり前のように暮らすことができていることの奇跡と感謝を忘れてはいけない。
実話の強さ
素晴らしい映画で感動しっぱなし!
予告を観た瞬間いい映画かもと思い鑑賞!
生まれつき心臓疾患を持っていた幼い娘・佳美は[余命10年]を突き付けられてしまう
「20歳になるまで生きられないだと…」
日本中どこの医療機関へ行っても変わることのない現実
そんな絶望の最中、小さな町工場を経営する父・宣政は
「じゃあ俺が作ってやる」と立ち上がる
医療の知識も経験も何もない宣政の破天荒で切実な思いつき
娘の心臓に残された時間はたった10年
何もしなければ、死を待つだけの10年
坪井家は佳美の未来を変えるために立ち上がる
というのがあらすじ!
すごく感動しました!
子供が余命10年と言われて日本全国飛び回りそしてアメリカまで行くのはすごいと思いました
もし自分だったらここまでできるのかわかんない…
そして人工心臓を作ろうとなるのですがそんなの無理って言うことはなく作ろうと言えるお母さんすごいですね😳
人工心臓を大学と協力して作っていくことになるんですが教授がはしごを外した瞬間にこいつ!って思っちゃいました…笑
人工心臓は作ることはできなくなりできたとしても助からないと言われてそれを伝えるんですが「私の命は大丈夫だからその知識を他人のために使ってほしい」と言う台詞が😭
そこから日本人にあうバルーンカテーテルを作ることになってお父さんの諦めない気持ちがほんとすごい!
家族や周りの人たちの協力もあって完成します!
ですがここでまたあの教授が…
またお前かと…笑
とことん協力しない笑
バルーンカテーテルを買ったときはやっとかと思いました笑
人工心臓は作ることはできなかったけど佳美さんの願いからバルーンカテーテルを作ってる姿を見て諦めない気持ち、家族愛がほんとすごいし尊敬します☺️
こういう人たちのおかげで技術が進歩していってるんですね!
17万人もの命を救いそして今も救い続けてるのがすごいです!
素晴らしい映画で感動しっぱなしでした😊
観ることができてほんとによかったと思います!
素晴らしい映画をありがとうございました☺️
さぁ、次は
昭和にタイムスリップ
まず驚いたのは出てくる車の数々は時代にマッチした車ばかりでその中でもトヨタカローラかカローラスプリンターだと思うけど免許取り立ての自分の第一号車出て来て懐かしく思いました
日本の卓越した技術を持って業種を超え人工心臓の開発に立ち向かう人々が様々な弊害を乗り越え娘との約束を果たそうとする苦悩の日々を淡々と描いている
行き詰まった時に夫婦が屈し無い精神力は深い娘への愛情そのものだと感じるのであった
当初の目的は果たせなかったにせよバルーンカテテールの開発により多くの人命を助ける事が出来たと知り彼の強固な意思を感じるので有りました
分かっていても
結末は想像出来たけど、涙が止まらないー!
上映途中から鼻を啜る音があちらこちらから聞こえてきました。嗚咽レベルもあったかも。
映画館では我慢しましたが
一人で家で見てたら私もワンワン泣いてると思いました。
今の世の中情報が溢れていくらでも調べられる便利さがあるからか、簡単に正解が分かるけどその先を求めることあまり考えなくなってる自分にとってはちょっとした目覚めの映画になりました。
町工場経営するだけでも本当に大変で毎日毎月がお金との戦いです。並行して人工心臓の開発に心血注ぐことなんて普通できません。お父さんの絶対に娘を救うという本気もそれを支える家族も温かい!
手の届きそうなところで絶望が待ってても、開発が親子の夢・家族の夢になった瞬間から加速してとうとう成し遂げるんです。
終盤では
ハンカチはかなり湿ってました。
家族が素晴らしいという陰で工場の番頭さんの優しさもいいなと思いました。
番宣&予告やり過ぎ
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