劇場公開日 2024年6月14日

「人物設定や職種 環境含めなるべくして生まれたドラマ」ディア・ファミリー サスペンス西島さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0人物設定や職種 環境含めなるべくして生まれたドラマ

2024年6月17日
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鑑賞方法:映画館

2024年劇場鑑賞47本目 優秀作 71点

鑑賞予定ではなかったが、高評価を受け鑑賞

実に映画的な題材と展開、なるべくして生まれた家族ドラマと言わんばかりの構造であった

配役が素晴らしくて、どの人物にしても不足がないくらい適役で、主演の奮闘する達者な大泉洋に家族思いで古き女性らしさを持ち合わせた菅野美穂、幸薄めのか弱そうな福本莉子、いかにもな教授光石研、特に良かったのが、松村北斗

彼は正直最初また役者枠で売り出しているジャニーズかくらいで、顔もタイプじゃなかったけど、昨今どの映画作品でも演技が上手くて、すっかりファンになり彼の普段のキャラクターまで追ってしまった始末

声がすごく良くて、淡々と静かに熱い青年の役でも、正気を逸したモンスターの役でも豹変できるポテンシャルがある

物語についてだと、家族の危機に業界未経験ながら奮闘していき、その中での発見や今までの自分が活きる(前職など)展開など、一つ一つのドラマを階層ごとに描いていき、よく収まった優れたドラマであった

それもこれも、不幸ながらこんなにも映画的になった実話が生まれることが、奇跡的にである

いち観客としてエンタメを消化したのと同時に、現世に感謝しないといけない

サスペンス西島