「異色なマーベル・ニュー・ヒロイン」マダム・ウェブ bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
異色なマーベル・ニュー・ヒロイン
マーベル・コミックの新キャラクター・ヒロイン『マダム・ウェブ』。マーベル作品と言えば、『スパイダーマン』『アイアンマン』、そして『アベンジャーズ』の様に、ヒーロー達が、悪の宿敵を壮大なスケールとアクションの戦闘シーンで魅了する作品が多い中、これは、今までとはちょっと異色なヒロイン設定。
原作では、未来予知の能力を駆使して、スパイダーマンを助ける役割のウェブ。本作では、2003年を舞台に、ウェブが、アマゾンのジャングルでの誕生秘話と、救命士を務めていた時に、ある事故に巻き込まれて、予知能力が覚醒した経緯を描いている。
主人公は、ピーター・パーカーが、スパイダーマンとなった特殊な蜘蛛を発見した女性の娘ウェブ・キャシー。その発見時に蜘蛛を横取りして裏切りった男が、夜ごとの悪夢に苦しめられながら、暗黒の蜘蛛男となって、キャシーと対峙する物語。そこに、偶然キャシーと関りのあったジュリア、マティ、アーニャの3人の少女も蜘蛛男に命を狙われ、巻き込まれていく。
これまでのマーベルのアクション大作を期待していくと、それほド派手なアクション・シーンもなく、ドラマの設定もスケールが小さいので、やや肩透かし歩から感じがするかも…。ある意味、マーベルにしては、現実感のある内容とも言えるし、どちらかと言えば、SF・アクションと言うより、ミステリー・サスペンスといった内容。
主人公のキャシー・ウェブを演じたのは、『フィフティ―・シェイズ・オブ・グレイ』で、身体を露に大胆な演技で魅了したダコタ・ジョンソンが、逞しい大人の女性を演じている。また、3人の少女役のシドニー・スウィーニー、セレステ・オコナー、イザベラ・メルセドは、それぞれのキャラが独り立ちしていて、存在感がある役回りを演じていた。特に、シドニーの演技は、個人的には好感度が高かった。
残念ながら、今日の観客も公開一週目にもかかわらず、10人程度。それほど、事前の番宣も無く、マーベル作品必須の、クレジットールの後にある次作に続くオマケシーンも無かったから、シリーズ化は難しいのかもしれない。