「単独作品として成立」マダム・ウェブ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
単独作品として成立
ネット(特にアメリカ)での酷評はなんだったんだ、というくらいに面白かった。
原作ではスパイダーマンの理解者でサポートをする"マダム・ウェブ/スパイダーウーマン"ってキャラらしいけども、本作では「どの?」スパイダーマンに連なるのかは見えていない。
トムホのMCUなのか、トビー・マグワイアの無印なのか、アンドリュー・ガーフィールドのアメージングなのか、東映レオパルドンなのか、スパイダーバースの様々なスパイダーマンなのか???
とりあえず、その全てに繋がらないかもしれないし、繋がるかもしれない。
だが、ただ酷評の源は、ソニー&マーベルの「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース(SSU)」である無印・アメージング・MCUの3シリーズに加え、「シェアード・ユニバース」である『ヴェノム』『モービウス』本作『マダム・ウェブ』、次作『クレイヴン・ザ・ハンター』と乱立しすぎている中で、観客は"ヒーロー疲れ"してることにあるのだろうと。
特にMCUがDisney+配信も含め、いろんな設定を履修してないとわからないことが多かったのが裏目に出ている昨今の状況が、そのまま批判に繋がっていそう。
しかも、今回は敵がややちんけで、世界がどうこう左右されない程度にお話しの規模が小さかったことも、関係ありそう。
このところ宇宙崩壊規模の危機が続いたMCUとの比較がされたのかもしれません。
だからこそ、本作はほかの作品に関する予備知識が不要で、"マダム・ウェブ"誕生の単独作品として成立していたのが、何よりよかった。
そのマダム・ウェブにあるのが万能の超能力ではなく、僅かな予知情景が見えるだけで、そこから推理して未来を選択するから、ストレンジと双璧の頭脳派キャラなのでしょう。
MCUが今後マルチバースが絡んだ展開を継続するのだとしたら、重要キャラになるかもしれませんし、楽しみが増えましたね。
ただ一つ言いたいのは……
これ、サスペンスではあっても、ミステリーじゃないなと。
宣伝、何考えてんの?っていうw