ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのレビュー・感想・評価
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良い人との出会いが、人生を変えてくれる
冒頭からノイズ&粗い画質、そういえばMIRAMAXだった。今どうなった?どっか買収した?でも古い映画ではなく最近の映画で、1970年が舞台みたいですね。
前半は特に何が起きる訳でもなく、かと言ってつまらない訳でもない。アンガスは何かと脱出を試み失敗するが、課外授業と称してボストン行きに成功。ボストンでハナム先生と遊び回る。しかし逃げ出し行こうとした所は...?
映画以前のアンガスは分からない。しかし、今アンガスに必要であったものは...。
母は予定していたアンガスとの旅行を、あっさり再婚相手と。保険を使わずに払える金を子に持たせる。そんな母親。実の父に会いたいが、今の父の姿を見ると自分の将来に不安がよぎる。
ハナム先生は自身の全てだった学校を去る。アンガスの為に全ての真実を封印してまで。アンガスは出来は悪いが将来が有ると確信しているのだろう。アンガスもハナム先生を父親的存在に思っていると思う。
近い将来、二人が再開できる事を願う。
しみじみな良作
クリスマス休暇に帰れない寄宿舎生徒達と、それを監視する教師。
見る前は学園物的に賑やかな話かな、と思ってたけど。
生徒・教師・料理長。残留組(=ホールドオーバーズ)3人がメインなので。
わかりやすかったし。
過去になにかしら闇を持つ3人が、一緒に過ごすことで。
休暇の2週間ぶつかりながらも、氷の角が取れるように。
少しずつ溶け合っていく様。
大人も子供も、同じ人間。年齢は関係ない。
休暇後はどうなるんだろう?と思いながら。
そのラストシーンがカッコ良くて。
教師の振る舞いにじんわり。
クリスマスが舞台なので、この夏に涼しくなったのも合わせて。
でもクリスマスにも、見たいかな。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「歴史とは過去を知り、今を知ること」
?(・o・)?クリスマスは家族がそろわないと イカンのけ??
ジョークの向き先が変わっていくのが面白い。
超新星ドミニク・セッサに刮目!
アレクサンダー・ペイン監督作品、初鑑賞。
ヒューマンドラマ映画はほとんど観ないが、これは間違いなくいい映画。
とにかく全編にわたり演出の塩梅が絶妙。
クリスマス休暇で居残りになった、問題高校生と教師、カフェテリアのおばちゃんの2週間のハートフルドラマ。
これだけだと全く面白くなさそうなストーリーだが、小気味いいセリフと演技で飽きさせない。
教師ポール役のポール・ジアマッティ、メアリー役のダバイン・ジョイ・ランドルフ、
アンガス役のドミニク・セッサ(新人!?)、三人とも役に嵌っていて、誰かか欠けると映画が成立しない。
話が進むにつれ、三人ともそれぞれ深い悲しみを抱えていることが明らかになるが、過剰に泣かせたり罵倒させたりさせないのがとても良い。
印象的なシーン
・劇中の時代に合わせて、冒頭のユニバーサルのクレジットも昔のやつ、フィルムのノイズも再現しているのがニクい。
・ラストでポールとアンガスが分かれるシーン。ポールは解雇されるバッドエンドにもなりそうな展開だが、がっちり握手して別れる、という終わらせ方がとっても良かった。
蘊蓄先生の将来に幸あれ!
ポール・ジアマッティという役者さん、Netflixで「ビリオンズ」を見て独特の魅力(Mでファザコンで上昇志向満々の暑苦しいインテリ男を好演)にハマってしまった直後だったのと、レビューの高評価に抗えずに鑑賞。酷暑の中、まさかの雪景色のクリスマスホリディものでした。それはそれでラッキー。
嫌われ者の古代史教員、夫も息子も失い悲嘆maxな黒人の調理人、訳ありホームアローン否スクールアローンボーイ。予定調和的に仲良しになっていく、単なるハートウオーミングにあらずの展開は飽きさせなかった。終盤に向かい、過去の不幸エピソードが次々溢れてきて目まぐるしさは否めなかったけれど。溜飲の下がるハッピーエンドではないけれど、先生の不本意ながらの新たな門出とプチ復讐のラストにほっこりした。止まるしかない人の方がある意味気の毒なのが世の常なので、、、。
多様性が散々叫ばれる今日なれど、比較的リベラルと思えるボストンやその周辺の人たちにとっても、日本の盆暮かそれ以上にクリスマスとそれにまつわるいろんなアイテム(キリスト教信者にとっての)は特別必須なものなんだなあと今更ながら思った、、、おっと、考えてみたら時代設定は1970-1971年でした。携帯も出てこないし、卒業生の出兵による犠牲者のの最新がベトナム戦争だったので序盤から気づいてはいましたが。そのせいで、皆さんのファッション、街並み、パーティーでの音楽、(黒人に対する差別意識)、全てがノスタルジック。これもシニア層の映画ファンにはよりウケる理由のかと思いました。
人は自分のためだけに生まれてきたのではない
こないだ鑑賞してきました🎬
堅物教師ハナムを演じたポール・ジアマッティは味のある俳優さんですね。
初老と言える年代ですが、それだけにいぶし銀ともいえる演技を見せてくれます🙂
終盤でアンガスを庇ったシーンは、ぐっときます🫡
料理人メアリーを演じたダバイン・ジョイ・ランドルフも、アカデミー助演女優賞を受賞しただけありますね。
カーティスという一人息子を早くに亡くし心に傷を負いながらも、しっかりと前を向く女性を体現しています🙂
アンガスを演じたドミニク・セッサも、なかなか良いですね。
新人さんらしいですが、ハナムやメアリーと徐々に打ち解けていく過程は違和感なく観れました👍
見終わったとき、ほっこりする気持ちになれるヒューマンドラマですね😀
このジャンルが好きな方にはおすすめです❗
心境の変化と成長
メインの3人の関わりによる
心境の変化と、成長が
映像やすこしのセリフと共にしっかり伝わってくる
とても、入り込みやすく良い作品だった。
全体的にちょっとしたユーモアもちりばめられ
クスッと笑えるところもありつつ
本筋はしっかり筋が通り
心に響くストーリー。
個人的にはラストシーンの
先生が車で長年勤めた学校から出て行くシーンが好き。
とびきりのクリスマス映画
ホールドオーバーズとは、「残り物」という意味。
生い立ちや、経歴がそれぞれ異なり一見重なるところのない3人が、雪積もる巨大な山小屋のような寄宿舎の中で、奇妙な共同生活を始めることになるわけですから、当然その関係は、最初ぎくしゃくしたものになります。
私などは、雪深いホテルで一冬の生活を始めた家族が、周囲から隔絶された環境故に発狂した父親により、凄惨な事件に巻き込まれるという、キューブリックの「シャイニング」を思い起こしたりしたわけなのですが、幸いなことにこの作品ではそうした事態には至らず((^_^)、小さな事件が重なって、三人は次第に打ち解けてゆくことになります。
すると・・・「全然違う」と思っていた三人にも、「残り物」という結果に至るそれぞれの背景に意外な共通点があることに、3人が次第に気づいて行くことになるわけですね。そして深いところでお互いを認め合い、理解しあうとでも言ったらようでしょうか。ネタバレになるのでこれ以上は申し上げませんが、そんな3人の心の変化が、3人の表情の見事な変化によって浮き彫りにされていきます。そしてラスト。少しびっくりするような展開が用意されていますが、それがまた爽やかで、とても清々しく滋味深い感動に包まれます。
当時は私も中学生でした。日米で環境は異なりますが、思春期のやるせない疾風怒濤感や当時の音楽や雰囲気は、ああ懐かしいなという感じもあり、これまでに見た「クリスマス映画」の中でもとびきりの1本になるような気がします。
素敵な作品でした。
ハングオーバーみたいなタイトル
堅物教師とやさぐれ生徒がクリスマスシーズンを共に過ごすことによって互いの良さを見出し、それぞれに変化が訪れるという非常にクラシカルでトラディショナルな物語。
決して自分の信念を曲げない先生が彼の為に自己犠牲を選んだ瞬間に、涙したよね…。
彼の生き甲斐である職を手放す覚悟で生徒の未来を選んだ。考えを押し付けるだけではなく、自己犠牲の精神も経験した彼はより良い教師になっただろうに…。
展開は誰にでも読めるものだけれど、やっぱり感動しちゃう。
でもちょっと物足りなかったかな。
予想外のことが起こらないし、少し長い。
あと、序盤に出てきた他の生徒たちの物語も見たかったかな。
まあでもクリスマスシーズンに観るにはピッタリの佳作。「ハングオーバー」と対をなす作品としてどうぞ。
どこかで見たような設定の組み合わせと思わせておいて、唯一無二の鑑賞感をもたらしてくれる一作
寄宿舎学校の休暇期間中、様々な事情で居残りすることになった学生たちと教師の物語、という出だしなので、青春映画の金字塔『ブレックファスト・クラブ』(1985)みたいな話になるのかな、と思ってたら、偏屈な教師ポール(ポール・ジアマッティ)と様々な問題を抱える学生アンガス(ドミニク・セッサ)の関係にいきなり絞り込まれていくので、ちょっと驚きました。
それなら、『セント・オブ・ウーマン』(1992)とか『グッド・ウィル・ハンティング』(1997)のような、立場も世代も違う男性同士の師弟物語的な展開になるのかなーと想像してたら、食堂担当の職員メアリー(ダバイン・ジョイ・ランドルフ)の存在感が増してきて、また思わぬ方向に展開…、と、先行作品を連想させる設定を多数含みつつ、予断を心地よく裏切ってくれる作品です。
本作は、「偏屈教師」や「問題児」が、相互交流を重ねるなかで人間的に成長していく、という分かりやすい物語ではなく、むしろ前進と過ちを繰り返す、多様な側面を持った人間同士の機微を描いています。例えば終盤、ポールを窮地に追い込む「あるモノ」を、アンガスはどう手に入れたのか。彼の行動を「常識的な正しさ」だけで糾弾することは簡単ですが、そのような断罪は有望な若者の可能性をつぶすことにしかならない。この「正しさ」にあえて背を向けるポールの最後の行動は非常に痛快です。
様々な小道具が伏線となっている点はもちろん面白いのですが(だから目が離せない)、アレクサンダー・ペイン監督には伏線回収の巧妙さを見せつける、という意図よりも、小道具の一つひとつにも役割を与えたい、という想いがあるのでは?と感じました。実に画面の隅々にまで作り手と愛情がにじみ出るような作品です。
また本作は、オープニングの印象的なショットをはじめとして、構図の入念さ、美しさが光ります。この点もぜひ味わっていただきたいところ!
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