うさぎのおやこ

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うさぎのおやこ

解説

「ひとくず」「西成ゴローの四億円」の上西雄大監督が、知的障害者の娘と精神疾患を抱える母の心の姿と、それを取り巻く人々の悪意や善意を描いた人間ドラマ。

軽度の知的障害を持つ22歳の来栖玲は、小柄なため子どもと間違われることが多く、自分が障害者として扱われることに葛藤を抱えていた。一方、玲の母・梨加は夫に先立たれながらも娘をしっかり育てようと努めてきたが、限界を感じ自らも精神疾患を抱えるようになってしまう。母娘ともに心を開くことのできる相手がいなくなり、すれ違いながら荒んだ生活を送る玲と梨加。やがて新たな出会いによって、母娘の日常に少しずつ光が差し始める。

上西監督主宰の映像劇団テンアンツに所属する清水裕芽が娘・玲役、同じくテンアンツ所属で「ひとくず」にも出演した徳竹未夏が母・梨加役で主演を務めた。

2024年製作/87分/G/日本
配給:ニチホランド
劇場公開日:2024年3月22日

スタッフ・キャスト

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(C)「うさぎのおやこ」製作委員会

映画レビュー

4.5あなたの心が落ち着くものは

2024年4月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

いつまでもどごまでも
同じ目線で寄り添うことはとても大事なんですね

人の数だけ見え方があるのですから

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mmnioh

4.5カメレオン精神科医x発達障害の女の子

2024年4月11日
iPhoneアプリから投稿

観てから改めて調べると映画の公式サイトもないぐらいのマイナー映画だったようなのだが、観て良かった。

発達障害の子供と精神科医とデリヘル嬢の物語とか、なかなかのレアなシチュエーションだ。

決して障害というテーマで堅苦しくなりすぎず物語としてシンプルに楽しめた。

・こども

あるシングルマザーの家庭に子供がいる。どう見ても子供に見えるが22歳らしい。名前はあきら。

彼女には発達障害がある。あとは体の成長も遅いのか大人なのにほとんど子供なのだ。

母は娘の社会保障費的なものをパチンコに使い込んで家賃も滞納する毒親だ。

・舞台は大阪

割とみんなエセ関西弁で喋る。大阪が舞台ならネイティブ大阪人を役者に構えることは出来ないんだろうか。

ちゃんとした大阪弁で喋る映画って本当に見たことがない気がする。

・風俗

あまりにお金のない家庭のために、あきらは風俗の仕事に申し込んで事務社を訪ねる。

そこでAVのビデオ撮影をするという契約書を書かされてしまうのだ。

あくまで彼女は大人で本人の意思で事務所を訪ねたことは確かなのだが、知能障害を持っていることは明らかに周りの大人にも分かり、だがそこに付け込まれて食い物にされようとする。

あきらは本当に自分のしようとしていることを理解しているのだろうか?

万引き犯と間違われて事務所で詰められるだけで深く傷ついてしまう子なのに、AVの撮影なんてとても耐えられるはずがない。

案の定、他の人間に「何するか分かってる?」「裸になるんだよ?」と諭されるとパニックになり、裸になるのは絶対に嫌だと泣き出してしまう。

彼女は自分のしようとしていることを全く分かっていなかったのだ。

・レオン先生

あきらには最近新しい精神科医の主治医がついた。カメレオンのレオン先生というらしい。

彼は人の心を開くためにカメレオンの帽子をつけながら話すのだ。彼はあきらの心を開き、彼と話している時に、本当に楽しそうなあきらの表情が見える。

精神科医なので一瞬で人の本質を見抜くことが出来る人物。いや現実の精神科医は人間に対する洞察よりも薬学と薬の処方がメインなので、幻想の中にある精神科医、心理学者のようなイメージなのかもしれない。

彼はあきら以外の人間にも「本当の君はそうじゃない」「君は幸せになって良いんだよ」というような文章にすれば歯の浮くような言葉を投げかけるのだが、彼の人柄もあってか決して浮いていない。真実の深いところから発せられた言葉だというような感じがするのだ。

このレオン先生の存在感、そしてあきらとの関係性はこの映画の1番の見どころだと思う。

・デリヘル嬢

おそらくホストに風俗に落とされたであろうデリヘル嬢も出てくる。佐々木希レベルぐらいの美人。

彼女はあきらを風俗の危機から助け出し、一緒に逃避行を企てるのだ。

あきらとこのデリヘル嬢の関係性も一瞬のものではあったが、美しかった。

・最後まで毒親

娘のお金をパチンコに注ぎ込んでいたにも関わらず、家を出て行こうとするあきらに「お前がいたからお金を苦労した」とか「お前が父親を殺した」とかのたまう母親。

「ひねくれてはいるけれど実は娘に対する愛情もあった」なんて思えない。そんな言い訳は通じない。毒親は毒親である。道場の余地なし。

・重箱の隅

劇中で何度か「どんっつか、どんっつか」みたいな打楽器系のBGMが流れる。コメディチックな雰囲気の。

サザエさんとかちびまる子ちゃんのノリみたいな。

映画は音楽の使い方ひとつでシーンの印象が変わってしまうが、このBGMの合わせ方は本来のニュアンスを邪魔してしまっている気がした。

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稲浦悠馬 いなうらゆうま

4.5いわゆる依存に対して何らかのアプローチがあっても良かったかなと思える

2024年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年137本目(合計1,229本目/今月(2024年4月度)11本目)。
(前の作品 「MONTEREY POP モンタレー・ポップ」→この作品「うさぎのおやこ」→次の作品「サンパギータ」)

 軽度知的障害を持つ主人公と、その親がまた別のいわゆる「依存症」と呼ばれるものに生活の大半を費やしていて主人公が「放り出される」というタイプの映画です(親は知的障害はないと思われるところ、いわゆる「依存症」であることは明確に言える)。

 さらに、いわゆる「違法不当なアダルトビデオ」の問題や、程度知的障害であるがために周囲に配慮なく間違われることがある点(スーパーのシーン他)などについて言及があったのは良かったところです。

 当該監督さんは軽度知的障害などをテーマに他の作品もあり、私が見たのは本作が初めてですが、他の作品も機会があれば(VOD配信ってされているのかな)見てみようと思ったところです。

 採点に関しては以下を気にしました。

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 (減点0.3/依存症問題に対する描写が足りない)

 ・ 軽度知的障害を持つ方もそのレベルは様々で(多少計算が遅いかな、レベルから、中度知的障害の境界線まで実にさまざま)、この映画の場合、その当事者である主人公に対して行政が手を差し伸べるのは当然福祉行政の考え方からあってしかるべきです。

 ただ、いわゆる「依存症問題」に関してはたとえ障害認定されていてもいなくても、それ自体が本人の生活を阻害したり、あるいは親子関係にあるなどして子に影響を及ぼし、その子がこの映画でいう軽度知的障害等のハンディを持つ方にまで及ぼすような場合、「単にパチンコでも競馬でも自己責任でしても良い」ということになりませんので、ここに関しては依存症を扱う行政なり民間団体なり(例えば当事者の会とかダルクとか)の描写があってしかるべきで、そこは配慮が欲しかったです。
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yukispica

3.0言葉がちゃんと届くまで、語りかけられる人はどれくらいいるのだろうか

2024年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

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Dr.Hawk