「けったいな話やけど、家族の繋がりや温とい人情に振り回され終いはごっつ涙する!」あまろっく The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
けったいな話やけど、家族の繋がりや温とい人情に振り回され終いはごっつ涙する!
コイつわぁ オモロイ、めっちゃ感動したよ!
先日「あまろっく」を観に行きましたよ。
見る気全くゼロやったけども、どうせ”ロック”って付くし
流しの歌関係の話なんかと・・・。
それにミニオンパパ(鶴瓶さん)出てるしね。心の底から詰まらんと決めつけてた自分が有ったわ。
そういや 公開前の新聞に、佐川満男さんが体調不良で024年4月12日に亡くなられた記事が出ててね、この作品が遺作らしいのですわ。
ご冥福をお祈り致します。
と言う訳で今作の
出ている主な人達:
・近松竜太郎(工場経営者):笑福亭鶴瓶さん
・近松愛子(妻 故人):中村ゆりさん
・近松早希(後妻 優子の継母):中条あやみさん
・近松優子(娘 独身女性):江口のりこさん
・南雲広樹(優子の婚約者):中林大樹さん
(工場の社員、他)
昌子(庶務課):久保田磨希さん
高橋鉄蔵(ベテラン職人):佐川満男さん
大塚孝弘(若手):朝田淳弥さん
高校教師(優子の学校の先生):高畑淳子さん
兎に角、関西弁丸出しの尼崎の話。最初に”あまろっく”の説明がシッカリされている点も誤解を生まずOKです。私はそう言う地域なんだと知った次第。勉強になりますね。
役者陣も素晴らしい配役で設定されてます。
特に中村ゆりさんを応援してまして、日本生命CMの”笑顔が大好き篇”で感じた表情が凄く好き。そこから彼女へエールを。次回作も期待です。
そして久保田さんですね、今作もシッカリした良い味出てましたね。安定した名脇役感出てますね。
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この作品、妻を亡くした竜太郎(父)が娘より若い子(早希)を後妻に貰って、優子の年齢と逆転した継母存在が一つのネタですね。
或る日 ジョギングで父は急に亡くなり、社長亡き工場経営の危機と、娘優子の縁談話と、同時に起こる海外への転勤問題。トドメは継母の妊娠。つまり年下義理母に年の離れた兄弟が出来て。この難局を渡れって 優子にミニオンパパがあの世から指示出してるw きっとネ・・・それが遠目で見ててオモロイの極地。
こっち側から見てて、やっぱり 若い早希さんの存在は 亡くなった愛子さんがこの残された家族へ贈った使者だと思うんだよね。そこがとっても良い。
か弱そうに見えて一歩も引かない気質、早希さんの存在がそれを証明していると思う。
一時は工場売るとか、継母にアンタは他人やとか、言ってしまった優子だったが
総ては 早希の事を思っての出来事。それも凄っごく分る話ではある。
娘が父の事を思い出す・・・
父が言った オレは我が家の”あまろっくや” 、この思いね。
阪神大震災では無力を感じた父。それは誰もが同時に一緒に経験した事。
それでも皆を助けながら生きて来られた訳で。
その事を噛みしめる優子の脳裏にある 母が亡くなった時の記憶。
父が作ってくれた梅干し入り握り飯と、恵比寿さんのお面を付けて
”笑っていたらなんもカンも忘れるよ~”。この能天気な言葉を言いながら
娘を気遣ったけど、本当はお面の下では号泣していた父の姿を分かっていた訳で。
総ての涙を全部受け止めて、優子は我が家のあまろっくに成ろうと決めるのである。ここの場面が一番 涙しましたわ。
最後に近松家に訪れる幸福とは 果たして一体何か・・・
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江口さんをメインで、しかも結婚話を遣るんですからね、
そりゃ本は凄い力量があっての出来事と察しは致しました。
これは 中々行けるんじゃないでしょうかね。
心暖かく劇場を後にした次第です。有難う御座いました。(*^。^*)
心温まる本作にご興味御座います方は、
鑑賞出来る劇場がお近くに無いかも知れませんが、
是非、是非 今の内に劇場へお越し下さいませ!!