「卑しい者は見て見ぬふりをして=目を閉じて生きるしかない…のか?」梟 フクロウ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
卑しい者は見て見ぬふりをして=目を閉じて生きるしかない…のか?
途中からドキドキハラハラずっと目が釘付け ✕ 地に足の着いた形で思ったよりずっと格好良い作品だった!! この面白さに刮目せよ!
盲人は"見た"!ポスタービジュアルにシンプルなタイトル、そしてあらすじからもっと残酷で殺伐とした作品かと期待していたら、前半かなりウェットで心配した。始まって暫くはむしろほのぼのと牧歌的ですらあって、途中主人公が誰か忘れてしまいそうなくらい王とその息子にスポットが当たる時間が続くときなどは正直タルかったくらい。
けど、その我慢の時間すらも、実はこの作品は皮を被っていたのだ!…と夜になってからの目を見開くほどハッとする緩急の付け方で一気に気付かされる。そこからは最後の最後まですごく面白かった!! 素直にコレはやられたな、という感じで、すごく新鮮。興奮気味に言いたい、まさしく"NEW"!作品中盤からは夜の時間が続くので、もはやモノクロ映画的ですらある。
私は確かに見ました!主人公の前に立ちはだかる巨大すぎる壁に葛藤するさまからの成長と決断!"その他大勢"になって黙り込むのでなく、声を上げること。というテーマに添った目の見えない設定。市井の人々、小市民の反骨精神がすごく格好良かった。
王様役で珍しく威厳出しまくるイ・ヘジュンだけど、ちゃんとコミカル(?)な瞬間・シーンも用意されているのでご安心を。ストリーミングに向いていない映画だから是非映画館で見るべき!この作品を真価を味わうために、部屋で見るなら最低限部屋真っ暗にするのはのめり込むためのマナー。感染症です。
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