「「老い」を丁寧に描いた(タイトル変えました)」瞳をとじて かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
「老い」を丁寧に描いた(タイトル変えました)
大変冗長。
ビクトル・エリセは30年の沈黙の間に「省略」という手法を忘れてしまったのか
何かあるごとに、起きたことすべてを時系列でいちいち丁寧にすみずみまで余す所なく描き出し、ハナシが停滞。それが延々続き渋滞するので見ている方はたまったもんではないです。
省略、することで映画にメリハリができ、強調したいところも際立つものでしょうに
さらに情感たっぷりで間がゆったりとしていて、次の動作までが長い。
これ必要? というシーンがやたらに多い(しかも長い)
さらに同じテンポのゆったり劇中劇が長々と映されて追い打ちをかける
3時間の尺なのに、8時間くらいあった感じ
面白い映画は長くても長く感じないものですが、その逆もあり。
アナ・トレントが役名も「アナ」分かりやすくてよいですが、あのアナちゃんだと、すぐわかりました。
体感上映時間8時間を耐えたのに、結局何も判明しない。
フリオは過去を思い出したのか、彼はなぜ失踪したのか
劇中でも何度も問いかけているにも関わらず、ひとつも判明しないって、詐欺にあったか罰ゲームか、または忍耐力のテスト?
見終えて徒労感と疲労しか残らなかった。
一緒に見ていたダンナは、帰りに、3時間拷問だった、と白状しました。
ビクトル・エリセは、何が言いたかったんでしょう
タイトルの通りなら、「瞳を閉じて」過去に思いを馳せろ、記憶を呼び起こせ、登場人物たちが「記憶」という単語をよく口にしていた気がするので、「記憶」がキーワードなんでしょうが、ミステリーの形を取った過去を礼賛する老人のノスタルジー(愚痴?)に見えてしまいそうです。
瞳を閉じたら寝ちゃったわ
始終、「老い」を丁寧に描いていて、私自身も老境に差し掛かっている年齢なので、リアルも感じました。
追記)この映画の隠れたテーマは「老い」なのでは、と思っています。
かばこさん
コメントありがとうございました。
長かったんですが、よく分からないから真剣に観てたらなぜか引き込まれました。
で、ラストもどんなんだ、って結論出てませんが、余韻を楽しむ作品なんだろうと思っています。
老い・・・頑固にならず、周りに迷惑をかけない様に、自分も気をつけていきたいと思います。
pekoさん
>省略を忘れたエリセ監督、自らの衰えをもって新作で「老い」を表現したのかもしれませんね(そんなことないか)。
す、するどい!
実は、それも含めて「老い」を描いてるな、と思っちゃいました。
私がよく行く映画館は観客の平均年齢多分70代以上と思われて、結構傍若無人なシニアに遭遇するんです。マナー悪いのは圧倒的にシニアなんですよね。てっぺんがとんがったニット帽被ったままで注意されても取らないとか、大声で映画を解説しちゃう、高齢男性ってのも見ます。。。そうならないようにしたいです。。
かばこ様
こんにちは。
コメントいただきありがとうございます。
省略を忘れたエリセ監督、自らの衰えをもって新作で「老い」を表現したのかもしれませんね(そんなことないか)。
いずれにしても、歳とるってつらいですね(笑)
映画館での行為、あんまりカリカリするのもよくないと思いますが、限度というものがありますね。
すぐやめるのならいいけれど、繰り返しスマホを見たりガサガサ音を立てられたりされると、やはりイライラします(ナチュラルボリュームで話す人は論外ですね)。この数年で7、8人に注意しました。
こんなことを言っている僕も知らず知らずのうちにまわりに迷惑をかけているかもしれません。
気をつけなければいけないなと思っています😊
Mr.C.B.2さん
確かに過去の2作、意に沿わない「省略」を余儀なくされていますね
好きなように撮れる条件が整った今、その時の鬱憤を吐き出すように、省略無しで好きなだけ、画面に込めたのかもですね。
エリセ監督は「省略」を忘れた訳ではないと思います。
「ミツバチのささやき」(カメラマンの死去)も「エル・スール」(後半部分未製作)も本人の意図と違う理由で省略を余儀なくされています。(私のレビューに書きました)
30年振りに「省略」せずに撮れた結果、確かに長くなったとは思いますが、最近の無駄に長い映画とはちょっと違うかな、と思っています。
こんにちは。先ほどはコメントありがとうございました。コメントの下に返信させていただきました。
本作は長かったですね。体感時間8時間!わかる気もします〜。途中修行気分でした^^;
そして老いに関する描かれたに共感です。
コメントありがとうございました。久しぶりの映画公開で、周囲が褒めすぎではないかとあらぬ推測をしてしまいます。まぁ、私の理解力がないのが原因だとは分かっていますが。
この映画を観て私と同様な感想を持った方がいると心強いです。
共感、コメントありがとうございます。
自分では辛口のつもりでしたが、まだまだ甘かったですかね。
かばこさんはご自分が感じたことを書いていいと思います。
映画を観て受け取るものは、人それぞれですから。
トミーさん
「ニュー・シネマ・パラダイス」だったんかー、と私も思いました。
過去を共有し共に懐かしむことができる、「映画崩れ」=古き良き映画仲間が一同に介して、創り上げた幻の映画を昔ながらの映画館にかけ、仲間だけで観る、これは老映画人の「夢」では、と思いました
共感&コメントありがとうございます。
劇中劇から始まって劇中劇の観てない部分が最終盤に。結構後半は駆け足のイメージでいつ「ニューシネマパラダイス」話になったんだ?と思いました。
TV局ヘの行き帰り、畑や漁に出る所、いくらでも刈り込めたと思いますね~最後の方はみんなどこかで映画崩れの人々が集まっていたので、やはり映画製作について何か言いたかったんじゃないでしょうか。