「VFXを惜しげもなく駆使した躍動感溢れる呪術合戦」陰陽師0 みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
VFXを惜しげもなく駆使した躍動感溢れる呪術合戦
夢枕獏の陰陽師シリーズを原作にして、若き日の天才陰陽師・安倍晴明が天皇の陰陽師になるまでの前日譜を描いている。VFXを駆使した、躍動感溢れる映像で、現実世界と精神世界を往来する白熱の呪術合戦が繰り広げられる。それだけではなく、芸達者な演者達による、恋愛、友情、権力闘争、ミステリー等の多彩な要素を盛り込んで、見応えのある作品になっている。
本作の舞台は平安時代。呪いや祟りから都を守る陰陽師の育成機関でもあり行政機関でもある陰陽寮が政治の中心となっていた。陰陽寮は階級社会であり、最高位は天皇の陰陽師であり、今は空位の最高位を巡ってしのぎを削っていた。そのような状況の中で殺人事件が起こる。事件を解決した者は昇格できるので、皆、必死になって犯人を探し出そうとする中で、主人公・安倍晴明(山崎賢人)と貴族・源博雅(染谷将太)は独自の方法で真相に迫っていく・・・。
主人公は講義をろくに受けないが天才的な陰陽師スキルを持っていた。上位者に媚びず、同胞とも交わらず、天皇の陰陽師になる野望もなく、唯我独尊の生き方をしていた。そんな主人公を山崎賢人が眼光鋭い何かに挑むような表情と遠慮のない単刀直入の台詞回しで好演している。源博雅役の染谷将太は、主人公とは真逆の人当たりの良い明るい性格を感じさせる演技が巧い。正しく柔と剛であり、二人は事件を追う中で徐々に友情を深めていく。
本作の格闘シーンは、平安時代という時代背景に合致した殴り合いではなく優雅さを感じさせる。特に、主人公のしなやかな身の熟しが際立つ。
豪華俳優陣だが、善、悪のイメージが定着している演者を起用しているので、事件の顛末、犯人は察しがつく。博雅とよしこ女王の恋愛模様も作品に華を添えているが、あくまで、本作の見せ場は呪術合戦である。特にラストの呪術合戦は、圧倒的な迫力で、邦画のVFXの到達点の高さを存分に堪能できる。
本作は、VFXが、邦画が世界と戦う武器になることを実感できる作品である。
みかずきさん、共感コメントありがとうございます。
お久しぶりです。
これ続編でるのですね、とっても楽しみです
VFXなんですね、私は言葉知らなくてすごい映像って言っちゃうのですがもうそこまで技術がいってるんだなってみてて感動しました!
こんばんは。
コメントありがとうございます。
続編を見越した出し惜しみなんでしょうか。。
個人的にはキングダムをもっと見たいのに、終わってしまうのですね泣
賢人君はこちらにシフトしていくんでしょうか。
でも佐藤監督のファンなので、続編に期待しておきます♪
怖くておどろおどろしい呪術合戦を是非見たいですね!
みかずきさん、いつも共感&コメントありがとうございます。
本作、お気に召したようで何よりです。
陰陽師と言えば、生霊や魑魅魍魎が跋扈する薄ら暗いストーリーという印象が強かったのですが、本作は明るい面の方が勝っていたように思います。
山崎賢人さんの安倍晴明は、良かったですね。本当に、色々な役柄を演じ分けてしまって、すごい実力派だと思います。
賢人晴明シリーズは、ぜひまた観たいです。
それでは、また近いうちに共感作に出会えますように。