「事実は小説よりも奇なり」恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た! movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
事実は小説よりも奇なり
監修されている、小林先生の講義付きで鑑賞。
本編自体は、昨年の国立博物館恐竜展でも一部が流れていたし、NHKやYouTubeなどで、全編観た事があった。ラストまで知っている映像と展開だったので、拍子抜けだった。
近年の研究成果をもとに組み立てた仮説や事実で構成されているので、恐竜が好きで色々な展示を見ていると、初めて知る事は少ない。
でも、小林先生がご自身の口で語る経験や見解から、全てが構成されているのだから、6600万年前の古生物がどんなだったかここまで紐解いて、他の人間のために映像が出来上がる人類の叡智にすごいと感じる。
エンドロールでは研究者達がCGの背景を実際に撮影に行き、CG作成の目安となるよう巨大な測量目盛りを縦に持ちながら、様々な登場恐竜のフリをして撮影している制作段階を見られる。
大人達が真剣に恐竜映画に携わる光景は、教授達の熱量を感じて、夢とロマンを感じる。
実際には、発掘費用のためもあるだろうが、NHKと小学館とズブズブな雰囲気で、見たら図鑑と小林先生著の本にサインを頂けるとあり、物販に多大貢献する作品。
子供向けは親もチケットを買うし、よく出来た商売の仕組みだと思う。
それでも、国立博物館が民間のクラウドファンディングに頼らざるを得ないような日本の中で、世界に誇れる研究を頑張っている学者達が、自力で研究費を稼ぐべく奔走し、それは研究成果を映像化しわかりやすく子供達に可視化して教える内容。恐竜研究の裾野が広がる多大な貢献をしていると思うと、ぜひ3が作られるように興味のある子供達は劇場に足を運んで欲しいと思った。
講義では作品に出てくる恐竜の発掘した時の裏話や、学術的な考え方のわかりやすい説明も盛り沢山で、行って良かった。