ショータイム!のレビュー・感想・評価
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【“破産寸前の農場主の頭に閃いた農場キャバレーの夢。”厳しき時ほど、諦めずに夢を持って一歩踏み出す大切さを描いた素敵なフレンチヒューマンコメディ。実話である事にも驚く作品である。】
<Caution!内容に触れています。>
■3代続く農場が経営危機に陥ったダヴィッド(アルバン・イワノフ)は、判事から2カ月の猶予を与えられる。
そんな折、街のキャバレーで妖艶なエアルシルク&ポールダンサー、ボニー・スターライト(サブリナ・ウラザニ)を見た彼は、農場の納屋をキャバレーにして客を呼ぼうと思いつく。
こうして前代未聞の“農場キャバレー”作りが始まる。
◆感想
・ダヴィッドとボニーがスカウトした個性豊かなパフォーマー達のキャラが良い。
1.ガブリエル<耳が聞こえないマジシャンの女性。可愛らしい。>
2.ドミニク<ホームセンターで働く男。女装すると魅了抜群のディーヴァに大変身。そして、ダリダばりの美声で歌う。>
3.ロール&リーヌ<姉妹で息の合ったダンスを披露する。リースはジャグリングも巧い。>
4.ガボール<催眠術師。何を考えているのか当てられる。心臓が弱い為、本番は欠場。>
良くぞ集めたモノである。
・ダヴィッドが将来を悲観する中、同じくキャバレーの興行主に騙されたボニーに出会い、色々と在りながらも農場キャバレーを開く過程が、山あり谷ありで面白い。
■エンドロールで流れる実際の”ファーマーズ・キャバレー”の映像も楽しい。
<どんなに不利な状況でも夢と希望を捨てない主人公ダヴィッドの姿が、何だか沁みる。一生懸命練習したタドタドシイ、MCとかね。ダヴィッドとボニーがスカウトしたパフォーマンスも、見所です。>
窮地に陥った農場運営を何とか建て直そうと、農場にキャバレーを作るために奔走する男の熱意は、周囲を巻き込んで燃え上がります。(…色々な意味で)
最初は全くノーマークの作品だったのですが
観に行く予定の他の作品情報を眺めているうちに
目について、面白そうかも と気になり鑑賞です。
舞台はフランスの田舎街。
祖父の代から酪農を営んできたダビッドの家ですが
経営に行き詰まっています。牧場も差押えのピンチ。
どうにかして牧場を建て直そうと、差押えまでの猶予を
願い出るため簡易裁判所に出向くダビッド。
「6カ月の猶予を」と願い出るも「2カ月で」との宣告。
” 2カ月で何ができるというのだ ”
街でヤケ酒を飲み、ふらふらと彷徨うダビッド。
彼の目の前の店から、音楽が聞こえてくる。キャバレーだ。
その店にふらっと入ったダビッド。
そこで華麗なショーを目にすることになる。
” これだ このショーを牧場でやれば客を呼べる ”
思い込んだら即実行。翌日そのキャバレーを訪ねたダビッドは
興行主とケンカしてクビになった昨晩の踊り子と話をする。
” ウチでショーをやってくれないか ”
最初は全く乗り気で無かったその女性ボニー。
街に戻る途中のバスの乗客にも乗せられて、ダビッドの企画に
協力することになります。
この後、ショーの出演者を探すのですが
とても個性的なメンバーが集まります。
・催眠術師のお爺さん(本当に超能力者かも?)
・ダンサーの女性二人(シンクロ率…×)
・マジックを披露する女性(耳が不自由)
・華麗な美声の歌姫(実は女装の男性))
ショボいのか見事なのか微妙な演技者の顔ぶれがとりあえず
揃っていきます。
あとは演技の質を上げていけば… と、メンバーに厳しく意見
をしていくボニーなのですが、次第にメンバーに疲労の色が…。
ボニーとメンバーの間に入って緩衝の役を務めるダビッド。
そんなある日。開演初日の近く。
キャバレー会場となる納屋で火災が発生し、全焼。 きゃー
燃える炎の中にはダビッドの祖父が佇んでいた。
キャバレーを営むことに最後まで反対だった祖父。。。
” もうダメだ ”
全てを諦め、牛舎で首を吊ろうとするダビッド @_@アレー
そのダビッドを励ます(?)ダビッドの元妻。
ダビッドの良いところは、気持ちの切り替えの速さ。
立ち直るや、牧場にあるもの総動員で野外会場の設営に取りか
かるのであった。
と、まあ
農家(酪農家)が経営危機の脱出にキャバレーを運営して
起動に乗せるという「実話」が元のお話でした。
一度や二度は客席が満員になっても、一年二年と続けられる
ものなのかな と心配しながら観ていたのですが、最後の映像で
現在もしっかり運営中とのこと。
そうなんだ。と安堵しながら帰宅しました。
ハッピーエンドで終わって良かった。
満足です。・_・
※最近観た映画に同じようなテイストの作品があったような
気がしていたのですが、思い出しました。
今年初めに観た「ドリーム・ホース」でした。こちらは馬
の活躍(競馬♪)で村が元気になる話でした。・_・
◇あれこれ
■実は実話? その1
実話ベースだそうですが、実話だとしたら映画の中で
描いてしまって問題無かったのだろうか。…と、老婆心。
納屋が焼失。放火の疑い濃厚。…って 待て待て。
キャバレーに反対していたのも
燃える納屋の中に佇んでいたのも
ワシの事は放っておいてくれと言ったのも
ダビッドのお爺さんなんですけど…。うむむ
これってやはり。もしかして?
で、これって実話ベース…なんですよね?
こんな内容を盛り込んで、いいのか? @_@;
■実は実話? その2
老人の催眠術にかけられてしまう牧童(牧オヤジ)
術から覚めるには条件があり
” 自分のヒミツを話さねばならない ”
そう言われて口にしたのがダビッド母への慕情
かなり生々しい心情の吐露に、周囲引き気味。うわ
術が解け妙な空気の漂う中、俺は何をしゃべった?と
聞かれてもはぐらかす御一同様。(そりゃまあ ねぇ)
で
このエピソードを描いてしまって
その後の人間関係に破綻をきたしたりしてません よね?
穏やかな日々が続いていることを願うのみです。
■タイトル
邦題「ショータイム!」
原題「Les Folies fermieres」
大谷サンに便乗したのかと思ってしまった邦題ですが
農場キャバレーでのショーがテーマですから、意味が
わからないではないです。・_・ウン
◇最後に
ダビッドがボニーに声をかけて最初は断られる場面。
全力で口説いたのか? と牧童に聞かれて
” やったさ。いつものように ” と答えるダビッド
” それを全力で とは言わないだろう? ”
そう言われてまたボニーを追いかけ始めるダビッド。
助言を素直に受け入れる柔軟性と、反省したらすぐに実行でき
る行動力。いいですね。
この「農場キャバレー」が成功した理由が分かる気がしました。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
逆転人生フランス酪農家編/やっぱり娯楽は大事
フランス🇫🇷の郊外の牧場の経営が上手く行かず、親子3代の真ん中のお父さんが過労死してしまって、理容師の嫁さんに逃げられたまんまる顔の息子は判事から債権取立て処分で農場を手放すことを催促されるが、お祖父さんは手放すな、お母さんは売っちまえと板挟み。2ヶ月の猶予の間に奇跡的な一発逆転を成し遂げるお話。
最後にこれは2015年の実話だと。
もっと昔の話かと思っていました。
だって、キャバレーですよ。
英題は Country Cabalet.
エンドロールでの実際の映像で役者さんたちが実在の人物に寄せたキャスティングだとわかります。
今も定期的に続いているそうです。
やはり娯楽はエネルギー。
ラストナイト·イン·ソーホーのようなキャバレーを想像してはいけません。村祭りに毛が生えた程度(失礼🙏)ですが、芸達者の人を集めて村興し。ふるさと納税に頼らずによく頑張りました。
フランスの喜劇役者さんたちの層厚いですね。羨ましい。
ポスターにあるボニーのエアリアルシルクの演技にすっかり魅せられてしまいました。エロカッコいい。
おじいちゃんが放火したのも事実?
農家の意地とプライドが孫の行動を許せなかったのでしょうね。認知症もはいっていたような。可哀想でした。あと、催眠術師のおじいちゃんがファインプレー。ワインといっしょに飲んでいた錠剤は心臓の薬だったようです。泣かせに来ます。
支え支えられ、励まし励まされる
人生劇場。観てほんとによかったです。
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