「自分を振り返るきっかけになった一本」僕らの世界が交わるまで ひなたんくさんの映画レビュー(感想・評価)
自分を振り返るきっかけになった一本
ちゃんと自分の夢を持ち、それに向かって頑張っていることは良い事。
けれど周囲への配慮あってのものであることはもちろんのことで…。
主人公の女性はきっと優しく真面目で”ちゃんとした人”なのだろう、
息子との関係に悩みながらも、自分の物差しを持ってきちんと物事に
あたることが出来ている。
息子も息子で、じぶんなりに表現という場を持ち、
その中で”伝えたいこと”を考えもがきながらも、ティーンらしい
自分勝手さとうまくいかない中で、あがいているところが青年らしい。
それぞれにちゃんと自分なりの”こうだったらいいな”があって、
けれども家族とは向き合うことが怖くて……
家族をないがしろにしがちなところが少し似ている。
ちゃんと家庭として、社会人として、夢を見ている青年として、
日々を過ごしているのに、そこに会話や気持ちを交わすような交流がないまま
日々が流れていく。
私自身も家族とちゃんと向き合えているだろうか。
他人に「こうあるべき」を押し付けすぎていないだろうか。
そして自分にも。
案外と欲しいものはシンプルで、愛しているものは単純に考えた方が
分かりやすいのかもしれない。と改めて感じさせてくれた一本だった。
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