ニューヨーク・オールド・アパートメントのレビュー・感想・評価
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シビアな重さが兄弟の軽さで救われる
《ニューヨーク・オールド・アパートメント》 移民・貧富・男女、差別にまみれたニューヨークで暮らすペルー移民の親子。勝ち組に見える美女が実は。ポスターから漂う"ちょっといい話"ムードは無くシビアな話だがあっけらかんとした兄弟が救い。淡々とした日常の強さ。素直に観て良かったと思える佳作✨
予習したほうがいいかな、哀しい母子の生き様を描く
社会に必要とされない不遇な不法移民、映画ではクリスティンの物語とのナレーションから始まるが、私は母の哀しい性と子どもたちへの愛に惹かれた。 だが予習無しで見ると、背景が少し分かりにくいのと設定に違和感覚えるので事前に映画評を見とけばと少し後悔。以下は違和感 ①愛した男に裏切られたのはともかく、そのために娼婦してたとは想像できなかった。 ②後半母が倒れるシーンあるが、そこまで材料の状態に気づかないのも謎。 ③不法移民の状態はライトに描いている感じで、強制送還はともかく、母が前の職場に戻るなら瞬速で拘束されないのかな? と、偉そうに書いたが映画自体は良い。前向きな子供達の姿で終わったが、もう少しだけ未来が見たかった。最後の男のシーンは余計な印象で映画を軽くした気がした。
大都会ニューヨークで暮らす不法移民の話
日本で普通に生きていると、この映画の中の人達の生きざまは理解できない。不快に思う人も多いんだろうな。なんせ"不法"移民なんだから。 思春期の双子の息子がいるのに狭いアパートに男を引っ張り込んじゃうお母さん。でもそんなお母さんが大好きな息子達。お母さんと息子達の心の絆は深い。そして彼らは彼らで訳あり風のお姉さんに夢中。でそのお姉さんはお姉さんで塀の中の男に夢中。で結局そのお姉さん、殺人を犯し塀の中に。双子はそのとばっちりで不法入国がばれてペルーに強制送還。お母さんとは離ればなれに。彼らの生きていたペルーの街は酷く荒んでて貧しい。そりゃ逃げ出したくなる。最下層だって、ニューヨークの方が遥かにまし(比べるべくもない)。彼らの人生、どうなっちゃうんだろう。逞しく生きて欲しいな、なんて平和な日本で生きるおじさんはお気楽に、いや、真剣に思うわけです。
純粋さ
もっとこう移民の生き辛さ、って感じでドキュメンタリーっぽいのかと思ってたらずっと青春映画に寄ってたし、なんならママの方もだいぶんだめんずだった…ww あのクソ野郎がどうやら監督らしくて笑っちゃったけど…ww 憧れの彼女が実際には搾取される底辺移民だったり、エラそうなあいつも底辺白人だったり、割と救いも容赦もないんだけど、主人公の兄弟二人の純粋さに皆が救われる。 アメリカの移民対策はやっぱりクソだが、なんとなく希望もありそうに終わるのはやはり二人の人柄なのかな。 嫌いじゃない。
期待度○鑑賞後の満足度○ 「ニューヨークのクソ男ダイアリー」かと思うくらいに出てくる男は主演の兄弟以外殆どクソ男ばかり。好編だが女性像がやや古臭いのが難。
①予告編を観て、もっとハートウォーミングな話だと思っていたら、結構シリアスな内容だったのにはちょっと驚いた。
②クリスティーンがクソ男を47回刺した気持ちはよく分かる。クリスティーンが心から血を流したのは47回どころではないだろうから。
ただ、恋人を刑務所から出すために街娼までしてお金を作ったのに裏切られた(というか利用されていた)のを知ってそのクソ男を殺すというメロドラマみたいな筋立ては最早使い古されたというか大時代的というか。
勿論、現代でも世界中にその様な女性(自分にで望むか望まざるにせよ)は沢山いるだろうし普遍的なこと(でも、そんなことを言うのは女性に対して失礼ではなかろうか)かも知れないけれども、せめて現代の映画の中ではその様なステレオタイプから女性を解放してあげるか、別の描きかたをするべきではないだろうか。
あと、初恋の相手だったり、初体験させてくれた女性が複雑な事情の持ち主で、離れざるを得なかったけれども、少年達の心には美しい人として、或いは美しい思い出として残る、という話も何処かで観たか読んだかした既視感あり。
また、お母さんにしても、“恋なんて卒業よ”みたいなことを息子達には言っておきながら、言い寄ってきた男(本性は息子達は見抜いていたけれども)を好きになった途端「恋は盲目」(ジャニス・イアンだぜ)になってしまうのも手垢の付いた展開。
③あっさり強制送還されてしまったのは仕方ないにしても、生肉を乗せたコンテナに隠れて不法入国したというシリアスさ(私ではとても耐えられそうにない)に反して、ペルーでの描写はそこまでして不法入国したいような国・環境に見えなかったし、“必ず戻るから”と軽く言ってたけれども、トランプがまた大統領になったら無理でしょう。
④良い映画なんだけれども、ちょっと中途半端な印象は拭えない。
「僕たちはこの街では透明人間なんだ」と言っていた冒頭、「もう透明人間ではいたくない」と叫んだ中盤、でも後半では「透明人間」のテーマは何処かへ行ってしまって、あのシリアスさは何だったの?という感じ。
いっそ、もっとシリアスな方か、もっとコメディタッチの方か、振り切った方が良かった様に思う。
⑤邦題が『ニューヨーク・オールド・アパートメント』という芸のなさ+内容を表していない。
まさか原題も?と心配していたら、『The Saint of the Impossible』(“不可能を可能にしてくれる聖人”くらいの意味かしら?)が原題。
こちらなら納得。
⑥オーディションで選ばれたという主演の男の子二人も好演だが、母親役のマガリ・ソルエルが、どうしようもなく“女”の部分を持ち併せながらも大変子供想いの母親であるラファエルと言う女性像を非常な好演。
ラスト、不法入国先ではあってもアメリカで自立して生きていこうという姿も清々しくて宜しい。
ニコイチ
ペルーから不法入国してNYで暮らすシングルマザーのラファエラと双子の息子ティト&ポールの話。 NYで暮らして2年と2ヶ月、何やら姿を消した双子を捜すママの様子からクロアチア人のクリスティンがなんちゃらかんちゃらと始まっていくストーリー。 英語学校でのクリスティンとの出会いから過去を振り返り時々現在をみせる流れで、魔性のクリスティンに恋をして、母親の恋愛に振り回されてと街から浮いてるティト&ポール…あれ?クリスティンなんでそんなところに?からの大都会の冷たさと哀しさとかやり切れなさ、そして双子の青春のむず痒さ、となかなか面白かった。
驚きの傑作
レビュー高得点に驚き、鑑賞しました。 結論、素晴らしい👍 ただ、繊細な感覚をお持ちの方にしか響かない、 ユーザーを選ぶ作品だと感じます。 毎日がいかに大切でありがたいのか、 忘れてしまった時に観たい作品です。 新しいものが欲しくなりますが、 大切なのは今持っているもの。 攻めより守りが強し。 良い作品でした。
こんなにいい作品だと思わなかった。
直近に見た「ラブストーリー」や「枯れ葉」に評価5を付けてしまったけど、これを見たら評価を下げようかと思ったほど。 みんなに見てほしい。 ちらりと壁に彼の写真が飾ってあるシーンがあったけど、もし彼が今年当選したりしたら、アメリカはどんな国になるんだろう。世界はどうなってしまうんだろう。 追記 ここのレビューで見たegoさんのランキングがおもしろかったので、私も真似して、今のランキングを書いておきます。 01 ニューヨーク・オールド・アパートメント 02 東京物語☆ 03モナリザ・アンド・ザ・ブラッドムーン 04サンザシの樹の下で☆ 05ショコラ 06ティル 07ファースト・カウ 08リアリティ 09トップガン・マーヴェリック4DX 10レザボアドッグス 11屋根裏のラジャー 12ニューシネマパラダイス☆ 13ショータイム 14枯れ葉 15ポトフ 16怪物くん☆ 17ラブストーリー☆ 18ゴーストワールド (「☆印」は家の配信で 今年見たのは、今のところ、みんないいのばかりです 「トップガン」と「ニューシネマ」は何度も見てるので、その分、本来の評価よりは低めです)
ニューヨーク・オールド・アパートメント 移民が他国で生きる苦しさが...
ニューヨーク・オールド・アパートメント 移民が他国で生きる苦しさが主たる作品だが、自分の居場所が分からなかったり、人に必要とされていないのではないかと不安に生きる苦しさはどんな人でも経験がある孤独さ。そんな孤独に生きながら片方は家族で支えながらギリギリで生き、片方は愛する人に騙されコケにされ復讐で自分の人生を終えてしまう対なる描写が決して他人事ではなく、どこか共感を覚えながら見いてってしまった。 中々の良作。 個人的な2024年洋画新作鑑賞ランキング 1 ネクスト・ゴール・ウィンズ 2 アクアマン/失われた王国 3 ニューヨーク・オールド・アパートメント 4 異人たち 5 ミツバチと私 6 エクスペンダブルズ ニューブラッド
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