「移民と飲食店の厳しさ」ニューヨーク・オールド・アパートメント kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
移民と飲食店の厳しさ
アメリカは移民が多い国ではあるが、不法滞在も厳しく取り締まる国でもある。それでも入国しようとする人が後を絶たないのは、そこに夢と希望がある(ように見える)から。
本作に登場する移民たちが置かれている状況と彼らの周りで起こる出来事は、移民の厳しさと彼らが感じる夢と希望を説明するものだった。男も女もカラダを使ってしか金を稼ぐができない。生活をやりくりするだけでなく、商売を始めたり進学したり、何かしらのステップアップするのはとてつもなく高いハードルが待ち受けている。
そうした弱みに付け込む人もいれば、助けてくれる人もいる。なんてツラいのだろうとも思うが、捨てたもんでもない。あんな感じでブリトー屋を開こうとする神経が信じられない。それに乗っかるママも含めてだけど。飲食店経営ナメんなと言ってやりたい。
後半、結構大きな出来事が起きて大変な状況に陥るのだが、なんか微妙に希望を感じる終わり方だったのがまだ救いか。恋の話とも言えるし家族愛の話とも言えるが、やはり移民と飲食店の厳しさが一番印象に残ってしまう映画だった。
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