「【"何があっても一緒にいるのが家族(含む大切なペット)。”今作は心優しき超愛犬家の兄弟が、多くの捨て犬に翻弄される姿に笑いつつ、少し沁みる作品。さり気無く、現代のペット問題への示唆も絡めています。】」マイ・ハート・パピー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"何があっても一緒にいるのが家族(含む大切なペット)。”今作は心優しき超愛犬家の兄弟が、多くの捨て犬に翻弄される姿に笑いつつ、少し沁みる作品。さり気無く、現代のペット問題への示唆も絡めています。】
■ミンスは、超かわいがっていた愛犬ルーニーを、手放す決意をする。それはプロポーズを受け入れてくれた美しきスチュワーデスの女性が、犬アレルギーと分かったから・・。
営業していたカフェが潰れた兄、ジングクは弟の助けを聞き、弟と一緒に、ルーニーの引き取り先を探し始めるのである。
◆感想
・ミンスとジングクが、ルーニーの引き取り先を探す序盤はコミカルに展開する。
ー テコンドウチャンピオンの男の子に、首締めされ失神するミンス。クスクス。-
・近隣では貰い手が無いと分かった二人は、済州島の多数の犬を飼っていると思しき、女性の家を目指して、いざ出発!となるが、この過程で描かれる捨て犬問題、貰い手の無い犬の安楽死問題、犬鍋用に飼っている犬への虐待問題などがキッチリと描かれている。
ー その犬たちを全て引き取るミンスとジングク。根本的な解決にはなっていないと思いつつ、二人の犬愛が少し沁みる。-
・そして、済州島で漸く出会った富豪のパーキンソン病に罹患した美女。だが、彼女は犬に名を付けないという。その理由を聞くと、彼女の答えは”だって、死ぬんでしょ。”
ー 自分の病と重ねているのだろうなあ・・。だが、ミンスとジングクは事情を察しつつ、全ての犬を連れ帰るのである。-
■ミンスは且つて同居していた、癌にかかった母の最期を看取れなかった事を後悔し、母と住んでいた広い邸宅には住んでいなかった。
だが、彼が思い付いた事は、その荒れた邸宅に手を入れ、広い庭でルーニーを飼う事であった。
そして、兄ジングクも別の土地で犬を引き取りカフェをオープンさせる決意をするのである。
更に、ミンスの犬アレルギーの婚約者もミンスに対し”貴方は繊細で優しいけれど、勇気もある事がわかったわ。”と言って、彼の申し出を受けるのである。
<今作は昨今のペット廃棄問題や虐待問題に対し、サラリと”一度家族同様に愛らしく思い、飼ったペットは、最後まで面倒を見なくちゃね!”と問題提起をしつつ、重いトーンにならずに、心優しき超犬好き兄弟の姿を描いた動物愛に溢れたコメディ映画である。>