「脱北のハードルの高さを知る」ビヨンド・ユートピア 脱北 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
脱北のハードルの高さを知る
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北朝鮮、中国、ベトナム、ラオス、タイまで移動してやっと亡命が成立するらしく、その距離に圧倒された。
北朝鮮の生活の厳しさも、しんどいなぁ、辛いなぁと感じたし、逃亡の手助けをするブローカーが、“売る価値がない家族だから”、5人家族の処遇をキム牧師に相談するという現実にも戦慄した。
とはいえ、韓国に亡命できる細くて脆い望みの綱を求める以外に、生きる道がなかった訳で。
既に家族が脱北した場合、北朝鮮に残った家族は、“移住”させられるのだから。“移住”は、人の住めない山岳地帯に毛布さえ与えずに、対象者を放置する行為を指すらしく、事実上の処刑な訳で。
糞尿ネタに笑ってしまう小学生みたいなセンスが抜けない私は、各家庭のうんこを凍らせて国に提出する件は、笑ってしまいました。量が少ないと罰せられるからよその家から盗むて…
そして、処刑を見せられるとか(面前DVのひどいやつよね)、曲芸レベルのバク転?とかを“みんな”やってるとか(運動苦手な子どもはどうなるのだろう、わたし絶対できないし、そのことが原因で殺されるかも)、恐ろしすぎて…
他国の状況を、他所から見て可哀想だとか野蛮だとかいうのは、傲慢だと思うのだけど、傲慢さなんてなんぼのもんかい、傲慢でええからなんとか助けられないの?と思った。それほど人権が蹂躙された状況で、なんとかならんか?とぐるぐる考えています。
事実の重さに潰されそうですが、見てよかったです。
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