あんのことのレビュー・感想・評価
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河合優実の凄さを感じる映画
クソ毒母親のせいで、万引きに始まり売春からクスリにまで手を染めてしまっている少女。
クソ人間が次から次へと
①麻薬更生を装い
実は性欲の塊クソ警察。
②スキャンダルネタが
欲しくて麻薬更生赤羽施設に入り込む
マスゴミ。
③毒親の極みクソ母親
④育児放棄のクソ母親
⑤同僚をマスゴミにリーククソ警察
からのクソ
コロナ
世も末の現実を生きる少女を演じる
可愛優実。
かといって
重くなりすぎず軽くなりすぎず
観客に余白を与えてくれている。
クドカンのドラマで感じたが
やっぱ天才やね。
最後のシーンで
母親と子供が歩いていく
未来への希望。
スマホ中毒社会の中で、子供を大切に愛情を
持って育てんとあかん。
親だけでなく、いろんな人が地域で愛情をそそがないといけねぇ。
自分もご多分に漏れずクソ人間だが、
クソ人間がたくさん出てくる
悲しい映画でした。
やるせない悲しいガラスのダイアリー
一年後2025年夏に閉館予定の丸の内TOEIで鑑賞。初来館。ユウジandタカのカッティングシートを傍目に見ながら1Fチケット売場でシネコン劇場のように後方の席を選んで場内へ。ありゃ!のっぺらフラット。昔ながらの純日本人顔劇場だわ。後方だとスクリーンまで遠い遠い。視力の落ちたオジサンは没入できるか心配になる。同時に小さい頃屋外映画会で「ガラスのうさぎ」を遠くから鑑賞したことを思い出す。あの時は。。
さて、あんのこと。
周りの人達の力を借りながら独り立ちしようと懸命に生きている。学校にも通い直す。
給食食べながら級友にパンを分けてもらうとこ。一番嬉しそうだった。こういうことできて良かったねー。心でつぶやく。
日記が焼けるとこ。ガラスのうさぎが溶けていくシーンを思い出す。
やるせない悲しさ。
"部屋の大掃除をしないと いけない"と思いました。
本格的な社会派映画だと思い、この救いようのない 重い映画を観ました。
人間の幸せって、何でしょうか?
誰かが決めた基準という物があって、それより 上に居れば、幸せで
それ未満ならば、不幸せなのでしょうか?
自分の位置を、不幸せ・不幸だと判断し
自暴自棄になる事は、愚かな事だと思います。
人は、自分の与えられている立場や条件の中で、
自分の人生を"楽しむ"のではなく、"今という瞬間を 味わう"ものであり、
人生は、ひとりひとりの オーダーメイド作品だと、僕は考えています。
COVID-19禍によって、人生がくるってしまった人は、世界中に沢山いました。
主人公あんさん(ハナさん)も、その内の一人で、結果的には そう成ってしまったのですが
それをテーマにした映画に脚色する事は良いが、
ここで、"さもあったようなこと"として、嘘の警察批判をする事は、いかがなものかと感じ、
この映画の評価を非常に大きく落としました。
映画観賞者に、何かを考えさせる事は、社会派映画の担う責務だと思いますが
解決できない 救いようがない憤り(いきどおり)だけを あえて、鑑賞者に植え付ける"だけ"のインパクト残し映画は、卑怯な映画作りだと痛感します。
報道の在り方を考える為には「ミッシング」を観ておく必要があると思う。
また主人公の気持ちを、理解しようと思うなら、昨年こうかいされた「市子」と并べてみると良いと思います。
現実の理不尽さと救いのなさ
母親により義務教育の機会を奪われ、12歳で売春を強要され、16歳で売春絡みで薬にハマり、母親に振り回され続け悲劇的なラストをむかえる。
そんな難しい役どころを河合優実は見事に演じている。最初にスクリーンに映し出された姿が河合優実だとすぐには認識できなかった。
そんな彼女が警察に捕まり、佐藤二朗演じる警察官と稲垣吾郎演じる記者との出会いをきっかけに新たな人生を歩み始めると、やっと河合優実らしい笑顔が見られるようになるが、幸せも長くは続かない…。
恵まれない環境から抜け出そうと必死に頑張っても母親によりまた落とされる。この話しが多少の脚色はあるにせよ、現実にあった出来事だとするとホントに救いがない。
かなり重い話しではあるが、河合優実、佐藤二朗、稲垣吾郎や母親役の河井青葉の演技が素晴らしく、最後まで魅入ってしまう。
事実をもとにした物語。あんが生きた証、小さな幸せの一歩を映画として残す。
まさしく、あんのこと
生きた証
確かに存在した輝いた日々を
映画として多くの人が残そうとしたもの
ある刑事との出会いがきっかけに
少しずつ前に進み始める
初めてのひとりぐらし
明るい日差しが眩しいアパート
小さな一歩の積み重ねが美しい
それだけに何が起きるのか
常に緊張してドキドキしながら見守ってしまう
そんな小さな幸せも
母親は許してくれない
せっかく歩みだした人生もすぐに壊されてしまう
人の優しさにつけ込んで
許せない
コロナ禍も追い打ちをかける
人生を取り戻していく機微を見事にに演じた河合優実
そんな彼女が演じた小さな幸せを
もっと観たかった
刑事役の佐藤二朗の頼もしさ
役人に大声で噛みつくようなところがスカッとする
ただの良い人ではない
そんな彼を
もっと観たかった
どうすれば救えたのか、考え込んでしまう「あんのこと」
1. あんを救う手立てあるのか?
売りをさせ、ヤクのキッカケを作ったのも、義務教育の機会を奪ったのも、ラストの悲劇を招いたのも毒母。何処までが実話か不明だが、実の娘に売春させる母親のニュースは何年かに1度耳にする。時代を遡れば「碁盤斬り」の元ネタの落語のように、貧して娘を遊郭に売る親は少なくなかった。ここまでの毒親は稀であってほしいが、トー横に逃げこむティーンの中には、かなり複雑な家庭事情があるとも聞く。
毒親が娘の自死を悔やんでも自業自得と切り捨てられるが、放置して救われないのはあんの様な若者。摘発されてからでも、多々羅の様なボランティアやNPOに出会えればラッキーなのだろうが、多々羅1人の逮捕で崩壊する組織では心許ない。焼け石に水であっても、児相等により強い権限を与えるなどの改善はあるべきかもしれない。トー横しか逃げ場がなければ、群がるオヤジの性欲の捌け口にされかねない。
👶
2. 予想以上に観やすい映画
予告や番宣の段階では、観るのに忍耐が必要な気がして鑑賞を躊躇した。しかし観始めたら、序盤からコロナ禍で子供を押し付けられるまではテンポが良くて、驚く程観易く入江監督の演出力に唸った。ただ、あんが自死してからの時間は蛇足に感じた。桐野と多々羅の悔恨も、息子を押し付けた母親の後日談も要らなく感じた。あんの母性が子供を救ったとしても、あんが報われたなんて胸をなでおろせない。
👶
3. 虐待の被害者は、毒親ホイホイか?
毒母に虐待されたあんは、別の身勝手な母親に幼児を押し付けられる。見ず知らずの女性に、殆ど事情を説明せず幼児を押し付けて行方を暗ます母は間違いなく毒母。
同じ年に公開された「52ヘルツのクジラたち」でも、虐待されて育ったヒロインが、別の毒母にネグレクトされた少年を見るにみかねて引き取る。毒母に育てたられた子供は、成長後別の毒母に出会う運命でもあるのだろうか。本作が実話ベースであるなら、其のトンデモ仮説に現実味が出て怖い。
救いようのない重たいお話
少し期待外れだった。あんの幼少の頃や薬を始めた頃のプロローグが無くそういった部分が描かれてて欲しかった。もっと感情移入したかった。
そういった描写は無くタタラさんに出会い自立に向け頑張っていたが様々な苦境で上手く行かず…また新たな展開も…。
あんは優しいのか自分を食い物にする母親にまた付いていってしまうが自分の気持ちを強く持ち決別するべきだと思った。もっと周りに助けを求めることは出来たはずだと思う。
幸い預けらた子が無事で良かった。。
あんの最後は悲しすぎる。何も報われず自決するなんて。これが実話を元にというなら悲しすぎる実話です。最後まで救いようが無かった。
あとタタラさんの件も中途半端。ヨガシーンの長回しもあまり必要ないような。。
母親が自分の子をママと呼ぶのも謎でした。。
佐藤二朗は出てくるだけで笑ってしまう‼️
この作品は60年代の日活映画の香りがする‼️「非行少女」という映画がありましたけど、浦山桐郎監督あたりがうまく作りそうな気が・・・‼️ただ現在の犯罪事情は60年代に比べて遥かに多種多様になっております‼️麻薬、売春に手を染め、最悪な家庭環境がそれに拍車をかける主人公の香川杏‼️頼りにしてた刑事は逮捕され、追い打ちをかけるようなコロナウィルスの蔓延、せっかくうまくいってた仕事も休業‼️そして近所の女に赤子の世話を押し付けられ、その子の世話に生きがいを見出してた矢先、母親の再訪により全てが狂っていく・・・‼️救いがあるラストなのかと思っていたら、全くの正反対‼️まぁ安易なハッピーエンドより良かったかも・・・‼️主演の河合優実ちゃんも、目のまわりの表情とか、麻薬常習者っぽさをよく出して頑張ってた‼️
河合優実を観に行く
今までも売春や薬を題材にする映画はあったし、映画だから面白おかしくやちゃんと腑に落ちる結末などが有った。
今回も逮捕を期に足を洗って真っ当に生きる道を選んだ杏に誰もが共感したと思う
何か成功した時や褒められた時などに時折、控えめに笑顔になる時などほっと胸をなでおろす
後はストレスを溜めないように、再発しないようね、って見守る
親との対峙でも何とか乗り越えてきた時はやはり手に汗握ってた
あとはどんどん成功例を作っていき、自分に自身を持っていければ…
そう思っていた矢先…
脱力
ドキュメンタリー調で見ていたのでつい感情が持っていかれた
今回は河合優実の悲壮感漂う演技と河井青葉の鬼気迫る鬼の演技が見ものだったと思う
汚部屋も出てくるので(虫はなし)体調が良い時に鑑賞を勧めたいです
境界線
作品としては実話ベースできっとキツいんだろうなとは思いつつも、河合優実さんが出演しているとならば観に行かなきゃなと上半期滑り込みで鑑賞。
観る側の心を抉っていく地獄映画でした。
救いの糸が見えた瞬間にぶった斬られ、絶望へと落としていくループで観終わった後は肩をずっしり落としていました。
今作は終わっている家庭環境から始まり、子供の頃から売春に薬、そして娘を金づるにしか観ていない母親の下衆さがキツく、彼女が出てくるたびに拒絶反応が出るレベルでした。
これまた希望が照らし出したタイミングで登場して、幼児退行したり、暴力を振るってきたりするので、胸糞さは限界突破していきます。
そこから手を差し伸べてくれる刑事や記者に助けられ、介護施設での仕事で改心していく様子も見られ、中盤では再生の糸口が見えていたんですが、コロナ禍という未曾有の事態には抗うこともできず、仕事も生活もグチャグチャにされていく様子が生々しかったです。
その前後にも刑事の汚職が判明したり、知らない人から子供を預けられたり、どんどんと窮地に追い詰められていき、トドメの母親の行動や言動がこれまた腑煮えくりかえるもので、それがきっかけでプツッと切れてしまった糸を取り戻すことが出来ずに…。
ここまで生々しいものが事実なのかというところに驚き、声も言葉も出なかったです。
役者陣も撮影中の葛藤が凄まじいものだったと思いますし、その中でも座長を務めた河合優実さんの振れ幅がこれまた素晴らしく、絶望の表情も希望に満ちた表情も美しかったです。
若干ノイズだったのが杏の死後に、杏に娘を預けた母親が色々答えているところで、児童相談所から取り返すのが大変だったとか。なんか自分が悪くないということを強調させている感じや、上辺だけの杏への感謝だったりと、なんかこうここは事実ではないんだろうなという釈然としないものがありました。
どうしても杏の最後を桐野が見て腰を抜かしたところで終わった方がまだキチっと終わったのになという惜しさがありました。
コロナ禍や毒親の闇、自分はコロナ禍も安定して仕事がありましたし、両親には大切に育てられてきたので、どうしても強烈に喰らってしまうところがありましたが、それでもこの事実に向き合う強さを身につけていきたいと思いました。
それでも行動に移すのは難しいですし、そんな事実に気付けない自分がいるのは確かなのが歯痒いところです。
鑑賞日 6/27
鑑賞時間 9:55〜11:55
座席 D-13
子役の人権が気になった
作品の出来自体は悪くはないと思うけれど、先日観たミッシングは、同じように救いのない結末ながらまだ登場人物が前を向こうとするだけ鑑賞後の気持ちがスッキリする。
本作は(ノンフィクションだから仕方ないが)、絶望の中から立ちあがろうとする主人公が結局悲劇的な結末を迎えると言う、ダンサーインザダーク的ムナクソエンドなので、気分が鬱っぽいときは見ないほうが良い。
しかも「あんのこと」と言う「ある人物の一生についての物語」を匂わせるタイトルと「なんとなく悲劇っぽい予告」で、ある程度結末の予想がついてしまうため、配給会社は広告戦略をもう少し考えてほしい。
作品そのものについては諸感あれど、昨今よくある悲劇のうちのひとつに過ぎないのかなと思うに留まった。残念ながら現代日本社会は、映画の創作が追いつかないほど過酷な事件が毎日のように起こっていて、我々も感覚が麻痺してしまっており多少の悲劇では心が動かなくなってしまっている。
そんな中で非常に気になったのが子役(幼児)のこと。
まずこの子が泣いてるのは当然演技ではなく、この子に取って何かしら不快なことが起こっていたからで、それは撮影のために置かれた環境のせいではないのか、この子は不本意な状況に置かれて泣いているのではないかと言う危惧が拭えない。
ある程度の年齢なら役と言う認識もあるだろうが、この年齢ではどうなんだろう。
本作制作にあたり、幼児がゴミ屋敷汚部屋に連れて来られ、周りで大人達が怒鳴り合っている状況を作り出すのは必然だったかもしれないが、この子供に取ってはどうだったか。ママから引き離され、ただただ怖かったのではないか。(実際どんな状況で撮影が行われたかはわからないが)
加えて親が了承していれば問題ないのかも知れないが、オムツを変えるシーンで子供の身体の一部がハッキリ映るような映像は、幼児の人権を無視してはいないのか、ここらへんが他人事ながら非常に気になった。恐らくこれが女児ならこのシーンはなかったはず(と信じたい)だが、男児なら写しても良いのか。
世の中幼児に欲情する異常性を持った人物も実在し、被害もニュースになっている。
この子供に撮影の記憶はないだろうが、映像は半永久的に残る。撮影する際、そこを隠すように配慮もできたのではないかと思うのは、過剰反応なのだろうか。
ドラマ不適切で「インリマスィーコーリネーラ」が過剰に口出しするシーンがあったが、まだ何もわからない幼児に対しても少しコーリネーロする必要があるのではないかと愚考した次第。
→神木くん少年時代の妖怪ナンチャラと言う作品は酷かった。ご本人がどう思っているかはわからないけど、あれは児ポに引っかかるのではと思った。
※面倒くさい方に絡まれたのでコメント非表示にします。
あまりにも辛すぎる顛末
実話ベースの内容なだけに重い
とにかく重たく何も云えない
これは辛すぎる顛末
ホステスの母親が酷すぎる
ちゃんと義務教育を受けていたら
母親が娘を金のなる木としか
思っていないからこうなる
娘をママって呼ぶ時点でおかしい!
ってかちゃんと働けよ👉💥
母親が娘のためにが微塵にも
足の悪いおばあちゃんは
あんのためにしてやれることは
母親からの暴力を庇うことだけなのか
内職をするなり何か出来なかったのか
いつも気にしてくれていたやさしい
刑事が別の事件で逮捕され、希望を失った
生前最期の彼女の姿は悲しい😢
彼女の唯一の癒やしは預かることになった
子供の存在だろうか
相談していたらまた違っていた…
彼女は身近に相談する相手がいなかったため
相談することを知らず常に気に掛ける人がいた
おかげで更生もできたのだろう
そう考えたら悲しい現実に目を背けては
ならないと改めて思った
万人にはおすすめしません
想像していたとはいえこの結末には全く救いようがない。過去に虐待を受けたことのある人にこの映画はかなりきついと思うのでおすすめしない。映画としては主人公はもちろん刑事役の佐藤二朗をはじめとした脇をかためる役者さんの演技も素晴らしかった。また実際の事件に基づいてかなり忠実に描かれていることに驚かされた。自分はまた観たいと思った。
マスクも要らなきゃワクチンも要らぬ私ゃも少し愛が欲しい
観覧注意バッドエンド
厳密にいうと愛じゃなくて希望だけど語呂が悪いし愛がなければ希望が湧かない
2024年映画館鑑55作品目
6月23日(日)フォーラム仙台
会員割引1500円
監督と脚本は『22年目の告白 私が殺人犯です』『ビジランテ』『AI崩壊』『聖地X』『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』の入江悠
本編開始直前実話を元にしたというお知らせ
原案は2020年の6月1日の新聞記事らしい
子供はいずれ母に返さなければいけないがコロナ禍の影響で職場と学校を失ったのは大きかった
あとノーコメント多々羅の逮捕も痛かった
家族はあれだし
そんなわけで再生に向けて築き上げて来たものがガラガラと崩壊し飛び降り自殺してしまう杏
観客からも思わず「あっ」という声が
杏主演『かくしごと』に比べてあまりにもハードだし救いがない
ここまで来ると苦手な内容だが星5
だが鑑賞はおすすめできない
黒髪でショートになったせいか河合優実が実年齢または役の年齢より若く見えた
中学生に見えなくもなかった
『機動警察パトレイバー』の泉野明みたい
おそらく杏の母の春海もまた母の恵美子に幼少の頃から激しい体罰を受けてきたのだろう
だから娘を「ママ」と呼ぶのではないか
取調室でヨガりながらヨガを始める二朗さんが面白かった
背後の真面目な女性警察官のリアクションも含めて
たぶんあそこまでやるのはアドリブだろう
倉本聰が嫌うタイプの典型
でも自分は佐藤二朗という俳優が好きだ
配役
小学校もろくにいかず12歳から売春を始め16歳でシャブ中になった香川杏に河合優実
杏を気遣う刑事で薬物依存者の更生を目的としたセラピー「サルベージ赤羽」を運営する多々羅保に佐藤二朗
多々羅の友人でジャーナリストの桐野逹樹に稲垣吾郎
アパートの汚部屋で恵美子と杏と同居している杏の母で杏に暴力を繰り返しなぜか杏を「ママ」と呼ぶ水商売の香川春海に河井青葉
杏の祖母で体調不良の香川恵美子に広岡由里子
幼い息子を無理矢理杏に預けて逃亡したシェルターの女の三隅紗良に早見あかり
桐野の上司で多々羅刑事のスキャンダルの証拠を求める雑誌社の編集長に赤堀雅秋
多々羅の同僚で多々羅を心よく思っていない刑事の加藤に吉岡陸雄
セラピーの参加者で多々羅のスキャンダルを桐野に告発した真野雅に護あきな
セラピーのスタッフの坂元に中山求一郎
老健施設「若草園」の施設長で若い頃はヤンチャだったと自称する上間陽平に盛隆二
老健施設の「若草園」利用者で介護補助の杏を慕っている原幸太に小林勝也
日本語学校の先生の北山に竹内晶子
優れた作品、と言っていいと思うけど、少しだけ不満が残りました
どこが優れているかは他の人も色々書いているし、YouTube動画などにも上がっていて概ね賛成で私の言いたいことも言われているので、ここではどこに不満が残ったかを書きたいと思います。
まず、主人公の杏がいい子過ぎます。劣悪な環境で育てられて、あそこまで素直ないい子には育たないよな、と感じました。福祉施設で老人にわがままに振る舞われてもまるで反抗的な態度も見せないし、手を差し伸べてくれる大人の親切をすべて素直に受け入れているところに、やや非現実的なものを感じました。親切に接しても反発されてしまう、対応に苦慮してなかなか救いの手を差し伸べられないし差し伸べるのも嫌になってしまう、それが現実だと思います。そこを踏み込んで描いて欲しいなと感じました。
佐藤二郎演ずる多田羅が雅と関係したくだりで、多田羅に対する雅の態度を見ると、雅の方から誘ったのではないかと思えてしまいました。あるいは誘われたと思った多田羅がその気になって関係を持とうとしたら、雅の方が引いてしまったため、不満を感じて多田羅が強く迫ったのかと。もしそのような流れだったら、週刊誌が記事にしてしまったのが悪かったと、それがあれば最終盤の留置所での「もし記事にしなければ彼女はまだ生きていたのか」という台詞ももっと生きたと考えてしまいました。でもこれを描いたら、杏の話ではなく多々羅の話になってしまうので、やりづらかったのかも知れません。
以上書いた通り少々不満も残りましたが、全体的には非常にいい映画だったと思います。
予想はしてても
やはり厳しいテーマ そして途方に暮れる問題 勿論、実際に起こっている事件とはいえ、脚色はしてあるので、ドラマとしての要素は色濃く残る
観る前から、「絶対、こんな作品観てしまったら気分が落ち込むこと分かり切っているのに・・・」
なぜ、観てしまうのか。。。それは観なくてはいけない責任を自分は負っているからだ 苦行であり原罪
あの毒親を非難するのは簡単 でもその近くに自分が居たら?・・・
右だ左だ関係無く、学校教材に絶対すべき作品である
自分を救えるのは自分だけ
小学生の頃から売春させられて、薬を覚えて中毒になって、親には虐待されて…
正直自分が経験してきた生活と違いすぎてリアリティがなかった。
けれども、確かに存在した人物の話ということが、これが真実であることを感じさせてくれた。
コロナ禍じゃなければ、支援してくれた刑事が本当に真っ当な人間であったなら、あんは死なずに済んだのか嫌でも考えてしまう。
確かなのは人間は簡単に欲に屈してしまうということで、結局のところ自分を救えるのは自分しかない。
あんが子育てをしていたという部分はフィクションだが、心優しく必死に生きようとしていたなら最後まで死なないで欲しかったなと感じた。
空虚で、どちらにも転んでしまう存在感
「あんのこと」というタイトルのように、杏自身でなく、杏に関わる周りの人がとらえた「あん」がテーマの映画とも受け取れる。
後半、少し説明しすぎなほどに杏の転落の背景を語る刑事、大袈裟に杏に感謝する隣人。これらの人がどこかチグハグで体温高めに描かれる一方、通り一遍な対応しかしないのが公務員、薬局の店員。人の関わり次第で主人公の運命はどちらにも転んでしまうことを冷静に描いているように思った。
肝心な主人公の感情はどこにあるのかあまり読み取れず、不安に感じた。勧められるまま几帳面に日記を付けたり、表情豊かにラーメンを食べたり。どこか危うさを感じる成長ぶりが、後半に暗転する。(それにしても支援施設の管理人を認識しているのになぜ大事なとき連絡しないのか、とは思った。)
よくある薬物中毒の再発、実家の呪縛。どちらも原因だろうが、主人公の内面は解釈の余地が大きい。もしかすると、ちゃんと育ててもらえなかった杏にとって、不意に訪れた「子育て」が自分の存在意義を確認するチャンスだったのたろうか。その子との別離が悲劇につながったのかと思うと、胸が詰まる。空っぽの人にとって、充実した日々は喪失の前触れにもなりうる。
性悪説は多分正しい
救いのない「実話」。心が痛むと言うか、しんどいです。
ニンゲンは、性悪説が多分正しいんだろう、と思わされる
コロナ禍でおきた悲劇ではあるが、こんな話は日本中、いや世界中に数え切れないくらい転がっているのだろう
杏には戸籍はあったようだが、戸籍のない子供すらいる。
戸籍がなければ法的に存在しないニンゲンなので「日本人」として保証されている権利を最初から享受できない。当然、学校に行く機会がない。
まともに学校に行っておらず、親や家族のみの極端に狭い世界しか知らなくては、それを否定する発想がない。なので杏も母親に反撃できないし脱出しようとも考えていなかった。
杏が小学校に来なくなった段階で、児相や警察が介入できないものかと思うが、できない、もしくはしていないのは、現状からよく分かる。
杏の場合は、コロナ禍をはじめいくつも悪い条件が重なってしまったというのはあるが、
反社会的な人々が更生しようとして、一旦それがうまくいったとしても、長続きしないことが多いらしい。
本人が変える努力を怠らなくても周囲がそれを許さない場合が多いのだろうと思う。
多々羅が逮捕されなくても、いづれ杏は元の生活に戻ってしまったのではないか。
毒親は血眼でタカれる娘を探し出すだろうし、娘を脅して言いなりにさせるのはお手の物。そして杏はまた身動き取れなくなり、母の言いなりになるしかない。売春を強要され、またクスリに手を出す。
または、多々羅の毒牙にかかったかも。
シェルターは本人と無関係で本人を知る人が皆無で足がつかない遠いところに住ませてもらえるはず、と思うが、わざわざこんな近くにいさせるなんて下心のせいかもと後から思った。
結局のところ行き着く先は絶望的ではないか
彼女にもう少し知識があって、正しく助けを求められることがあれば若干は変わったかもしれないとも思う。
誰かがケーススタディーで想定できる危機とその対処法を教え込んでいたら、もしかしたら杏の悲劇は防げたかも。コロナ禍でなければ、多々羅と関係ない自助会に参加してアドバイスが受けられたかもしれない。
もしかしたら、コロナ禍でなければ、杏は救えたケースだったのだろうか
教育は大事だ、とつくづく思う。
身を守るための知識を得ようにも、最低限の教育がなければ何をどうして良いものかすらわからないと思う。
一方的に杏に託児していった早見あかりの母親が警察署で、息子は大事にされてたとか、あんちゃんありがとうとか微笑んじゃってフザけたことを抜かして責任感も罪悪感もないのに唖然としました。
リアルでこういう人いますけどね。
「誰も知らない」の母のような、杏の母と違うタイプの虐待親の臭いがします。
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