「【”夢を叶えたら又会おうと彼女は言った。”18歳の台湾青年が日本から来た4歳上の女性に憧れ、36歳の時に彼女に会いに行く物語。台湾で出会った二人の姿が眩しく、最後半は涙を堪えるのが難しい作品。】」青春18×2 君へと続く道 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”夢を叶えたら又会おうと彼女は言った。”18歳の台湾青年が日本から来た4歳上の女性に憧れ、36歳の時に彼女に会いに行く物語。台湾で出会った二人の姿が眩しく、最後半は涙を堪えるのが難しい作品。】
■36歳のジミー(シュー・グァンハン)は自ら立ち上げたゲーム会社から解任され、故郷の台南に戻る。自分の18歳から36歳を振り返り、思い出すのは自分が18歳の時に出会い、恋した日本人旅行者アミ(清原果耶)と過ごした楽しくときめいた日々であった。
そして、別れの時の約束を果たすために、ジミーはアミの故郷、福島の只見町を訪ねる。
◆感想
・今作はジミーが18歳でアミと会った台湾編と、36歳になって日本にやって来た日本編が入れ子になって構成されている。
そして、この入れ子構成が絶妙に巧いのである。藤井監督、流石である。
□台湾編
ジミーとアミが、小型バイクで二人乗りするシーンや、二人で行った岩井俊二監督の映画「Love Letter」やランタン祭り。そして、アミがお参りした際に財布を落としてアルバイトにやって来た”カラオケ神戸”の心優しき従業員達との交流の日々が南国感溢れるトーンの中描かれる。
ー アミが台湾にやって来たシーンは”南国情緒”溢れる。
アミも恋人がいると言いながら、ジミーとはランタン祭りに行った時には恐る恐る手を握って来たジミーの手を握り返すのである。
二人で「Love Letter」を観た時には涙を流し(それは、そうである。)、ランタン祭りに連れて行ってくれたジミーに感謝し、肩を彼に回し涙を流すのである。(後半のアングルで、その涙が映される所も巧い見せ方である。)
清原果耶さんの魅力が炸裂する台湾編である。-
・ジミーはアミと別れた後、無事に大学に入学し友人とゲームを開発し、起業する。彼は夢を叶えたのだが、アミが亡くなった事を電話で知り(一瞬しかそのシーンは映されない。)、彼は”自分を見失い”会社の中で傍若無人に振舞うようになり、取締役会議で会社から放逐されるのである。
□日本編
ジミーは最後の仕事として、日本のゲーム会社関係者と会う。そして”翌日、桜を・・。”と言う申し出を断り彼は旅に出る。
彼が度々口にする”旅は何が起きるか分からないから面白い。”と言う台詞が印象的である。何故ならアミも同じことを言っていたからである。
その通りに彼は松本の居酒屋で台湾出身店主のリュウに夜の松本を案内してもらい、長野県飯山線(個人的な話で恐縮だが、年に2度お世話になっている会社に行く時に乗るので直ぐに分かったのである。)の中で明るいバックパッカーのコウジと出会い、真っ白な雪の上で大の字になったりして楽しむのである。
更に長岡ではネットカフェで自身が開発したゲームをやっていたアルバイト店員(黒木華)に、ランタン祭りに連れて行って貰うのである。
そして、回り道をしながら、アミの故郷である只見町に着く。
彼は、道に迷いオジサン(松重豊)の軽トラに乗せて貰い、漸くアミの家に着くのである。
ー ジミーが日本にやって来たシーンは”北国情緒”溢れる。
そして、彼はアミの母(黒木瞳)に出迎えられ、アミの位牌に手を合わせるのである。
ジミーが台湾からアミに電話を掛けるシーン。アミは”もう少ししたら地球の反対側に行く、彼と。”と言ってアッサリと電話を切るが(前半のシーンでは声だけ。)、実際の姿が後半映される。
彼女は不治の心臓の病に罹っていたのである。前半、ジミーが突然部屋にやってきた時に薬を慌てて隠すシーンや、ジミーが扉越しに聞いた”分かっているよ!”と怒った声で電話している相手はジミーは恋人と思っていたが実は、アミの体調を心配する母だった事が分
かるのである。>
<今作は、入れ子構成の台湾編と日本編の対比も見事であり、且つジミーがアミの想い出が詰まる過去を大事にしながらも、新たなる一歩を踏み出すきっかけに日本に来たことが分かるジミーの成長物語である。
が、矢張り最後半は涙を堪えるのが難しい作品なのである。>
<2024年5月3日 劇場で朝一で鑑賞>
<2024年5月5日 劇場で再鑑賞
そして、評点を4.5から5.0に変更させて頂きます。悪しからず。>
おはようございます!
本作良かったですね~
てか、週2~3本に観る本数絞ると言いながら5本観とるやん、私、関東人だけど観とるやん(笑)
…何て、いつもふざけてすみません(笑)
今日は1本観て、明日はゆっくりしようと思ってます。
あともう1本観たいのがあるんですが平日に観ようと、GW渋滞でうんざりしてるので(笑)