劇場公開日 2023年12月29日

「ちゃんと「サンクスギビング」」サンクスギビング TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ちゃんと「サンクスギビング」

2024年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

新年の一発目は昨年末公開作品。例年はその年公開の映画はその年のうちに、出来るだけ越年しないようにしておりましたが、忙しかったこともあり無理せずにサービスデイに合わせて鑑賞です。TOHOシネマズ日比谷は午前中こそ人少なめでしたが、作品を観終わって出てきた13時半過ぎのロビーには多くのお客さんがいらしていました。
私、元々はホラーやゾンビ映画を好んで観るほうではありません。なので、本作の元ネタである『グラインドハウス』は観られておらず、間に合わせで『プラネット・テラー in グラインドハウス』と『デス・プルーフ in グラインドハウス』をU-NEXTで事前に鑑賞して挑んだのですが、正直これは失敗だったかなと後悔しています。と言うのも、この二作品が結構インパクトが強い作品であるため、ついつい本作に対する期待度を上げすぎてしまっていました。(ちなみに、本作とこの二作品に物語としての関連性はありません。)とは言え、けしてつまらないわけでなく、お正月に頭空っぽにして観るには「もってこい」な作品だし、とても良くまとまって無駄がなく、106分という尺で全く飽きることなく観られます。
死なせる人間と死なずに生き残る人も観終われば概ね納得いくチョイスなど、抑制を利かせることでストーリー性に重点が置かれていると思います。また、期待される「グロさ」については裏切らないですね。殺すまでの「煽り」、からの思い切った「止め」や、「死体の扱い」等、実に「怪しからん」表現で素晴らしいです。ちゃんと「サンクスギビング」なところなどもよく考えられていると思います。
ホラーの中でも、いわゆるスラッシャーホラーと言われるジャンルで、特にグロさに対する好き嫌いはあると思いますが、そこはイーライ・ロスですから単に怖かったり、気分を萎えさせるようなことはなく、むしろ映画に対する愛を感じます。ストーリーとしても、殺しのアイディアにしてもネタバレは厳禁なので前情報は極力入れないことをお勧めします。

TWDera