「素足の魔法使いが気になって」ダンジョン飯 Delicious in Dungeon Uさんさんの映画レビュー(感想・評価)
素足の魔法使いが気になって
マルシルは、かなり強力な魔法を使う訳ですが、食に関しては一般人代表。気持ち悪いものは、口にはできない。しかし、ファンタジーならばRPGに料理番組を取り込んでも、これほど楽しいのだと、改めて感じました。と言うか、料理世界を舞台にした冒険を見せてあげる! と言う作者の発想に心地よく巻き込まれた。
原作アニメは全く知らずに観賞したのですが、RPGの敗者復活戦の始まりが、冒険者と魔法使いの腹の音とはたまげた。興味津々で魔物を食べたい者と工夫を凝らして料理したい者、叶うならば普通の食事を摂りたい者と冷静に料理の仕上がりを見つめる者たちの、地底へのロードムービー。
RPGなんだから魔物をどう倒すかが話の骨格のはずなのに、どう捌くかばっかり。当たり前に作られる正体不明の魔物料理が、ファンタジー色を濃くすると言う仕組みの作品。オオコウモリ、オオサソリ、バジリスク、マンドラゴラが味も食感も豊かに調理されて、出来上がるご馳走が美味しそうで、逆に気味が悪い、いや私自信の空腹が気になって仕方なかった。
歩き茸の足の匂いが食欲をそそるなんて! と複雑な顔して、匂いを想像するマルシルの可愛らしさ。そう、とにかく私はマルシルの恐る恐るの顔が魔物料理ごとに、満足げに変わるのが見たくて堪らなかったのです。
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