「豊かな心で、おいしく楽しく無敵になろう」劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
豊かな心で、おいしく楽しく無敵になろう
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"おいしい給食(映画)" シリーズ第3作。
Amazon Prime Videoで鑑賞(レンタル)。
テレビシリーズは視聴済み。
今回も権力者と甘利田先生の給食議論を通して、大切なことを教えてくれる。これぞ劇場版の醍醐味だと改めて感じた。
甘利田先生の発言はいちいちもっともであり、給食への真っ直ぐな「好き」から放たれる説得力がハンパじゃない。
好きなものは好き、嫌いなものは嫌いとはっきりと言えるのは、自分の住む国が豊かである証拠ではないか。なるほど。
食べ物を残すことはいけないことかもしれないが、無理しても嫌な気持ちにしかならないし、体調も悪くなったりする。
体ばかり健康になっても、それに付随して心が豊かにならなければなんの意味も無い。それが「豊かさ」の正体だろう。
劇中劇の「ホワイトマン」も深い。「無敵の人」と云う言葉を耳にするが、粒来くんの言う意味で使いたいと思った。
市原隼人の甘利田演技にますます磨きが掛かっていて、面白くない瞬間が無かった。まさに当たり役。ライフ・ワークとして、続けられる限り甘利田先生を演じて欲しいくらいだ。
これまでもヒロインとの別れが描かれて来たが、本作がいちばんエモーショナルだった。ヒロインの方が去ってしまうのもこれまでに無いパターンで、新しい風が吹いていた。
別れがあれば再会も。かつての給食道のライバル、神野くんの再登場は意外なサプライズで涙が出た。互いを理解し認め合う者同士の再会に、否応無しに胸が熱くなってしまった。
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