「源」劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
源
前作でFinalと銘打ったかと思いきやドラマが続き、映画も3作目へ。
不思議と観て笑って胸熱になる作品なので、今作は舞台の函館も相まって観にいかにゃならんなということで鑑賞。
やっぱ素晴らしい…。観ている途中も、観終わった後も、最初に出てくる感想は給食食べてぇ〜に行き着くのが今作で、腹減ってる時に観てしまったもんですから、腹の虫はギャンギャン鳴いていました笑
今作の最初の給食はジャージャー麺、確かにこれは美味かったし、やっぱり半分に分けて混ぜて食べてってのをやってた中学生当時の自分が蘇ってきました。
でも今作は一筋縄ではいかないし、一筋縄でいかしてくれないのがまた面白いところです。
給食センターのご発注でご飯まで届くというどえらいミス。よく子供たちも文句言わないな笑とは思いましたが、それに対しての甘利田先生と、今作でのライバルの粒來ケンの給食道が繰り広げられます。
甘利田先生はジャージャー麺の肉そぼろとご飯をシェイクして濃いおにぎりを食すという贅沢をやってのけました。家でも実践可能なのであれはやっちゃいます。
それに対して粒來は麺を細かく刻んで、そこにご飯を混ぜての炭水化物のオンパレード。どこかで見たことのある飯だなと思ったらえびめしが近いので謎に親近感がありました。
どちらも個性があって美味そうなのが憎いです。粒來くんは割と脳筋タイプなのかも(神野くんが緻密な給食道タイプだったので)。
コロナ禍で黙食というのが実施されていた背景も込みで今作は作られたのかなと思いましたが、実際に黙食を学校で体験した身からすると、給食の時間でアレはちょっとキツいよなぁってなりました。
やはり大人のエゴが発動して、残しは禁止、しっかりもりもり食べようという感じで、特別メニューがあんまり美味しくない(脱脂粉乳なんて名前しか知らなかった)給食も食べさせようとする、ヴィラン的発想に、観ているこちらも顔を険しくして観ていましたが、そこに立ち向かう甘利田先生と粒來くんの姿で、発想の転換で乗り越える感じが良かったです。
でもカレーの日はしっかりカレーを食べたいよなぁってなりました。コッペパンも美味いけどさぁ。
ただ町長の意見にも納得いくところ、というか共感できるところがあったのもまた事実で、自分も年取ったなぁとなりました。
頻度こそ減りましたが、カップ麺は週2で食べちゃいますし、実家にいた頃に比べたら食生活は偏っていると思います。
給食を食べていた時はなんでこんなメニューが…とか思ったりする事もありましたが、今思うともっと食べときゃ良かったなぁってなっちゃうのが不思議です。
終業式のメニューが豪華なのはどの学校もですが、今作のラスト給食はイカメシにザンギとかいう大盤振る舞いで、よだれダラッダラでした。
王道一直線にイカメシにかぶりつくのも良し、ザンギの衣を剥いでイカメシに混ぜて食べるのもまた良し。
昨年北海道に行って食べたザンギがべらぼうに美味かったので、給食に出るザンギも食べてみたいなぁってなりました。
ラストシーンの同窓会で神野くんとの再会はグッときました。彼も先生になるために(真の目的は給食を再び食べるために)奮闘していて、それを応援する甘利田先生の構図は1作目やドラマを最初に見た時の感情がフラッシュバックして懐かしい気持ちになりました。
市原さんのキレが作品を重ねるごとに増しているのが最高に面白いです。あの現場にいてみんなよく演技続けられるなぁっていう感心があります。
決めるところは決めるのに、給食になると我を忘れて子供に戻る、この役は市原さん以外には誰にもできんよなぁって改めて思いました。
行く舞台がある限り、無限に続けられる魅力のある本シリーズ。
次はどこへ行って給食道をこなすんだろう。
揚げ豆腐の入った肉そぼろ煮が無性に食べたくなりました。
鑑賞日 5/27
鑑賞時間 19:10〜21:15
座席 K-7