「共通点は「映画は儲からない」と「でも映画が大好き」という事」ディス・マジック・モーメント La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
共通点は「映画は儲からない」と「でも映画が大好き」という事
しんゆり映画祭 その5
コロナ禍で危急存亡の危機に立たされ閉館も相次いだ日本各地のミニシアターを巡って話しを聞くロードムービー・ドキュメンタリーです。その土地土地によって映画館の形態も外観も、内装も、歴史や背景も、支配人の個性も様々である事がまず目を惹きます。面白いなぁ。ミニシアター系作品の多様性を支えるのはこうした映画館自身の多様性である事が納得できます。ただ、どのミニシアターにも共通しているのは、
「ミニシアター系は儲かる仕事でない」と言う事と、
「でも、映画が好きでたまらないから続けている」
と言う事です。映画ファンと言うより映画館ファンの僕としては感謝の気持ちしかありません。
ただ、日本のミニシアターは館数でも上映作品数でも都内が圧倒的に多いのですが、本作では東京のミニシアターは一切取り上げられず、地方のシアターばかりを巡ります。その点については、上映後のリム・カーワイ監督がお話下さいました。
監督自身がこれまで制作されて来たのもミニシアター系の作品ばかりなのですが、都内の上映ではそこそこお客さんが入っても地方の上映ではサッパリと言う事も多いのだそうです。そこには「ミニシアター」という言葉だけでは括れない、都会と地方の差異もあるのでそこに注目したかったのだとか。なるほどなぁ。
日本中の若い人たち、映画館に行こう! 配信では得られない確かなモノがそこにはあるぞ!
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