ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフのレビュー・感想・評価
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思っていた以上にあっという間
サンローランの衣装なんだ…
二人のかっこいい男性
始まってすぐスクリーンに映し出される出演者の名前が西部劇フォント(ってあるのか?)で嬉しかった。今までのたくさんのスパゲッティ・ウエスタンへの賛辞のようだった。次に映るのは、歌う、とても美しい男の子。歌手は別で女性のような高い声、その歌も美しかった。
イーサン・ホーク演じるジェイクは、保安官スタイル;シャツにスーツに細くて黒いタイに髭とヘアスタイルが似合っていた。彼の家のインテリアには何気ない色気と暖かみがあり、料理や引き出しの中の白い下着やリネンからは清潔で丁寧な日常が伺われた。シルバ(ペドロ・パスカル)の緑のジャケットは埃っぽい荒野でピカイチに目立っておしゃれだった。シルバは優しい。
何が理由であれ25年ぶりの再会なんだから寝て起きて翌朝にいきなり喧嘩しないで欲しかった。喧嘩しながら二人で一緒にベッドを整える所は笑えたけれど。ジェイクが保安官でなければよかったのに。
『ブロークバック・マウンテン』の二人は羊飼いだからアルモドバルにとっては西部劇ではないらしい。だから是非とも、アルモドバルの西部劇映画『ブロークバック・マウンテン』を作って欲しい。
おまけ
『テスラ』でいきなり歌う🎤イーサン・ホークにショックを受けたがおかげで治った
ブロークバック・マウンテンへのアンサー
アルモドバルのインタビューを読んだら、《ブロークバック・マウンテン》の監督のオファーが初めにきたのが、アルモドバルとガス・ヴァン・サントだったという。もしアルモドバルが《ブロークバッグ・マウンテン》を監督していたら本作みたいにコテコテな恋愛作品になっただろうなと思いました。私は《ブロークバック・マウンテン》今でも涙が出るくらい大好きです。
25年振りに再会してセックスし傷を負わせた相手を介抱する。身体を使った肌と肌とのぶつかり合いが、愛にも憎しみにも執着にも変化する。スマホアプリを使ったスマートな恋愛とは真逆です。そもそもスマートには愛はないですね。キッチュな中に愛がある。こってりアルモドバルは健在でした。
酒と男と男と息子
31分、84分、83分と短め映画をヒューマントラストシネマ有楽町で3本立て。
やはりアルモドバルは男を艶っぽく撮るのが上手。
『バッドエジュケーション』のプールのガエルや『ペイン・アンド・グローリー』の水浴び兄さん等、で今度はワインプレイ?
31分しかない短編なのに、オープニングの歌唱シーンにたっぷり時間を割き、残り20数分に2人の男の現在と過去をぎっちり詰め込んだ。
まあ短編なので少しばかり物足りなく感じるのは致し方なし、事後に揉めんのかいとツッコミどころもあるのだけど、現在と過去が上手くリンクしているし、ラストもなかなか策士で良い。
同じく短編の『ヒューマンボイス』は抽象的な一人芝居といった感じだったけど、今回はなかなかにドラマチック。
31分でここまで出来るのは流石ですね。
イケオジ好きでやおい大好きの人必見
「濃密な2か月間」を過ごした2人のガンマン。それぞれ袂を分かち妻子を持っていた同士が25年ぶりに再会。しかしその3日前に発生した殺人事件が両者の関係を複雑にする。
「これはアルモドバルから『ブロークバック・マウンテン』への答えだ」というキャッチコピーの意味が当初「?」だったが、後々調べたら監督のペドロ・アルモバドルが、同作品のオファーを最初に受けていた事に起因していると知り理解。要所要所『ブロークバック~』と重なるシーンがあったのも、そうした因縁からだったのかも。
ただ、個人的には『ブロークバック~』よりも『明日に向って撃て!』へのオマージュを感じた。2人が元ガンマン=殺し屋という経歴はブッチ・キャシディとサンダンス・キッドと共通するし、ブッチとサンダンスのブロマンス描写を強調したのかなと思わせる。いずれにせよゲイである事に負い目がないという件は、自身もゲイであるアルモバドルの主張だろう。
31分というランニングタイムが妥当と感じるか物足りないと感じるかは人それぞれだろうし、愛のカタチも人それぞれ。ラストのアッサリとしたケリの付け方もアルモバドルっぽいと言えるかも。
イヴ・サンローランの系列会社が製作している為、衣装もサンローランが担当しており、ペドロが着る緑ジャケットが荒野の大地に良く映える。というかペドロを含めた主要人物の衣装は、過去の名作西部劇にインスパイアされたものだとか。
確実に言えるのは、イーサン・ホークとペドロ・パスカルの共演ならぬ“共艶”は、イケオジ好きでやおい大好きな方にはたまらないという事。
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