TATAMIのレビュー・感想・評価
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序盤から恐ろしい展開。意外な終盤。モヤモヤが残る結末
これは、凄まじい映画。傑作だと思います。
事前知識を全くなしで観たけれど、題名のイメージと違って、サスペンスが縦軸、柔道は横軸の物語。
何故かフランス映画のテイストが香る気がするけれど、アメリカ・ジョージア合作。
イラン政府は、敵視するでしょうね。
序盤から恐ろしい展開。意外な終盤。モヤモヤが残る結末。恐れを知らぬ強いメッセージ。
これだけ手に汗握る映画も久しぶりだった。
本当に面白い。
幸せな一夜になりました。
政治色には染まりません‼️
イラン代表として女子世界柔道選手権で順調に勝ち進むヒロインが、政府から敵対国であるイスラエルとの対戦を避けるため棄権を命じられる・・・‼️自分自身と人質に取られた家族に危険が及ぶが、ヒロインは自らの自由と尊厳のために試合に出場し続け、決勝戦で敗れて政府に連行される‼️それでも国籍を捨て難民グループとして国際試合に出場するヒロイン‼️己の信念に従い、スポーツマンシップを発揮するヒロイン‼️なんか「炎のランナー」を思い出させる秀作‼️まるでヒロインの心情を反映したような、薄暗いモノクロ映像も印象的ですね‼️
イランは自由が無く女性が生き難い国と プロパガンダ映画とも見れる
一応、女性柔道選手が、いろんな妨害に合いながらも、頑張る姿。
柔道の国際試合ひとつとっても、まったく なんのしがらみもなく 出来ることは 無く、
過去には オリンピックも 政治利用されてきた。
しかし この映画で 感じたのは イランを下げる プロパガンダ映画にも 感じる。
毎年 反ナチス映画が 繰り返され、ユダヤ人の洗脳が いきわたっているが。。。
イスラエル・ボイコット問題の根幹について知っているかどうかで感想が変わる映画
2025.3.5 字幕 イオンシネマ久御山
2023年のジョージア&アメリカ合作の映画(105分、G)
2019年の柔道大会をベースとした、政治とスポーツの関係性を描いたスリラー映画
監督はガイ・ナッティヴ&ザーラ・アミール
脚本はガイ・ナッティヴ&エルハム・エルファニ
原題は『تاتامی』、英題は『Tatami』で、ともに「畳」という意味
物語の舞台は、ジョージアのトリビシ
そこでは世界柔道の大会が行われていて、イラン代表のレイラ・ホセイニ(アリエンヌ・マンディ)は60キロ級で出場することになっていた
代表を率いるのは国民的英雄と称される元柔道選手のマルヤム・ガンバリ(ザーラ・アミール・エブラヒミ)で、下馬評を覆す快進撃を見せていた
だが、2回戦を勝ち上がったところで、マルヤムの元に一本の電話が入った
それはイラン柔道協会からのもので、イスラエルの選手シャニ・ラヴィ(リル・カッツ)と戦う可能性があるから棄権をしろ、というものだった
マルヤムはその命令を拒絶するものの、当局はレイラの実家に覆面捜査官を派遣し、さらにレイラの父アマル(メフディ・バジェスタニ)を拉致監禁した
マリヤムはやむを得ずに協会の意向をレイラに伝えるものの、優勝できると意気込んでいたレイラは聞く耳を持たない
その後も勝利を重ねるものの、とうとうファンを装った工作員までもがレイラに接近し、父の監禁映像とメッセージを伝える
さらに、関係者以外は入れない会場にイランの工作員が混じってくる事態に発展していく
マリヤムは命の危険を感じ、レイラに棄権するように迫る
だが、レイラは頑なに拒み、さらに事態は深刻な状況に向かってしまうのである
映画は、パレスチナ問題に波及されるイスラエルに対する国家の姿勢がベースにあって、それをスポーツの世界にも持ち込むのか、というものがある
国の代表として出場する以上、国家が推し進めている方針に従うべきという意見もあるし、スポーツは政治ではないので、選手個人の想いが尊重されるべきという意見もある
今回の場合だと、国家の意にそぐわない行動をしたために脅迫するという流れになっていて、それは人権侵害ではないかというものになっている
国として止められないので脅迫という手段に及んでいるが、出場資格停止処分を世界柔道協会に出せば良いだけのように思うが、そう簡単なものではないのだろう
イスラエルを国として認めていないイランの方針は「イスラエル・ボイコット」という現象を生み出し、本作の事例に限らず、多くの分野で波及している
それゆえに、国家としては「イスラエル人と対戦させない」という明確な指針があるので、出場選手には大会に臨む前から通達していれば良いように思う
それを承諾できないのならば出場資格を与えないという明確な基準があれば選手も納得すると思うのだが、本作のように「出場してから対戦しそうだからやめろ」というのでは選手が納得しないのも当然だろう
映画は、その部分をイランの暴走と位置付けるために誇張している部分はあるが、それがプロパガンダになっている部分はあるのでフェアではないようにも思えた
基本的には、スポーツと政治を切り離すべきだとは思うが、選手側がスポーツの世界で政治を持ち込むこともあるので、問題は根深いものだと思う
だが、イランがイスラエルを国家として認める云々の前に、世界柔道協会が承認して参加させている以上、その枠組みに入るのならば、イラン側も同意の上で参加させる必要があるだろう
イランとしても、イスラエル人と対戦させないという前提があるのならば、イスラエルの参加を認めている大会すべてに出場しないという態度が必要で、そのために国内スポーツ産業の低迷や選手の流出が起こることを容認するより他ないように思えた
いずれにせよ、かなり政治色の濃い作品で、背景を知らないと「イランが悪者」にしか見えない作品となっている
脊髄反射で「イラン最低」となることを目的としているのだと思うが、そんな簡単に風向きを決めるのも早計であると思う
実際にこのような脅迫行為があったのならば人権侵害にあたるし、亡命やむなしというのも理解できるが、選手団のほとんどは国の立場を理解しているのでわがままを貫いているように見える
イラクにおける「イスラエル・ボイコット」を是正するとしても、それは内政干渉のようなもので、それをスポーツの世界に持ち込ませないというメッセージを付随させたいのならば、もっと明確に背景を描いてから、レイラ自身が覚悟を持って戦う姿勢を見える方向に演出しても良かったのではないだろうか
あなたは死闘の合間にあんなことを決められるか?
観る前は「スポ根もの」か、せいぜい「政治とスポーツのせめぎ合い」ぐらいに考えていましたが、なんのなんのずっと深いです。
人間の尊厳と究極の決断を描いた作品です。最近では「聖なるイチジクの種」はもとより、「ブルータリスト」や「ステラ」などにも通じるテーマですね。
試合と試合の合間の数十分間、身体はくたくた、心は潰されそうな状況下で、「家族を捨てて亡命するかどうか」を即断しないといけないんですよ!これはキツイね。もはや金メダルを目指すの次元ではない。
主人公と監督は亡命を選択し、個人の尊厳を命がけで守りました。しかし二人の親は最低でも投獄、最悪は処刑されてしまったでしょう。試合を棄権していたら英雄として帰国でき、独裁政権下ではあったとしても家族と一緒には暮らせたのですから、やはり何が幸せなのかは個人の究極の決断に委ねられることになるのです。
柔道チームの監督役のザーラ・アミール、「聖地には蜘蛛が巣を張る」のあのジャーナリストを演じた方ですね。実体験に基づいた内面の演技が素晴らしい!今回は映画の兼任監督もつとめたとのこと。中東の映画人も侮るなかれレベル高いです。
【”スポーツに政治を持ち込むな!選手は母国のためにスポーツを遣っている訳ではない!”今作は、恐ろしくてスリリングでサスペンスフルなイラン国家スポーツ介入ポリティカルJUDOムービーである。】
ー ジョージアで行われる世界選手権に出場したイランの柔道女子代表のレイラ・ホセイニ(アリエンヌ・マンディ)は、監督の元選手だが過去の大会で、”怪我”により棄権をしたマルヤム・ガンバリ(ザーラ・アムール)と共に、難敵を内股、支えつり込み足、巴投げなどの技で勝ち上がって行く。だが、途中でイラン政府や最高指導者から敵対国イスラエルとの対戦を避けるために棄権を命じられる。圧力は監督のマルヤムにも及ぶが、レイラは頑なに棄権を拒否し勝ち進んで行く。-
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作が、2019年に日本で開催された世界選手権で起きた実話に基づくという事実に驚く。
・映像は非情にスリリングでサスペンスフルである。レイラの柔道の試合の映し方も巧いし、それと並行して彼女の夫と子供が国境を超えるために当局から逃げるシーンが映されるのである。
・何度もマルヤム・ガンバリ監督の携帯に掛かって来るイラン政府からの脅迫電話。そして、レイラの両親を拉致した動画まで送られて来るのである。そんな中、怒りと哀しみを抱えて、トイレの鏡に額を打ち付けるレイラ。流れる血。だが、彼女はそれでも棄権せずに試合を続けるのである。
イラン大使館の男達が、レイラを棄権させようと様々な手段で脅しをかけるシーンも恐ろしい。
彼女の止血をする医者も、且つてスポーツ亡命した人であったり、WJA(世界柔道協議会)の会長やスタッフが懸命にレイラとマルヤム・ガンバリ監督をサポートする姿が、神々しく思えてしまう。
・マルヤム・ガンバリ監督は途中で、政府の圧力に屈しレイラに棄権を促すが、彼女がそれを拒否し戦う姿を見て、全てを捨てて彼女を応援し、且つて棄権した真相をレイラに明かすシーンも、生々しい。
<今作の制作に関わったイラン出身者は全員亡命したという事であるが、スポーツに政治が介入する事は今でも起こっているのである。今作のラストでレイラとマルヤム・ガンバリ監督が、難民選手団として試合に臨むシーンでエンドを迎えるが、スポーツ選手の自由と尊厳を守る戦いは今でも世界の何処かで続いているのだろうな、と思った作品である。>
チャラそうな夫
柔道の技などと国旗、大会名以外は日本や日本人が出てこなかったのは違和感あるし、監督のガンバリの心変わりが突然すぎて、どうにも消化できませんでした。エピローグも全く必要なかったように思います。
イランとイスラエルの監督の共同作品だそうですが、イランへの攻撃プロパガンダ映画とも言えるような内容でした。
なのに、とても印象に残る映画でした。というか、私にとっては、今年見た中では屈指の作品の1つです。白黒の画面で常に緊張感をもって見ることができました。
個人の評価って、結局、好き嫌いで決めるしかなく、逆に、だから面白いのかなとも思いました。
追記
2回目の鑑賞。なぜか最初から涙目で見てしまった。
監督の突然の心変わりや蛇足としか思えない最後のシーンなど、修正して欲しい所はあるし、相変わらずプロパガンダ色は強いなあとは思いつつ・・・、それでも、やっぱりよかった。
今回、改めて強く感じたのは、チャラそうな夫の素晴らしさ。自分なら、日和って、「次のチャンスを活かそう」くらい言ったかもしれない。心底カッコいい人だった。
それから一見冷たそうな事務員さんもよかった。
今回気づいたことは、本当の主役はガンバリだったということ。
最後の蛇足をカットして、電話のシーンで終わってくれていたらなあ・・・。
あと、何故「畳」?
アラブ世界
柔道経験者のため気になった一本。アラブ人の自由が制限された姿を描いている。国の最高指導者や大統領からの強烈な指示と強硬な姿勢に緊張させられる。鑑賞後も搭乗者の今後がどのように続いていくのか考えてしまう。モノクロは演出的に良いが、自分の老眼はしょぼしょぼになってしまい非常にハードでした。
予定調和を逸脱することによって際立つものがある
組織のためという「大義名分」のために、個人が理不尽な要求を強いられるといったことは、どこの国の、誰にでも起こり得ることで、そういう意味では、スポーツに対する政治の介入という問題にとどまらない普遍性のある物語だと思う。
そこで、どうしても頭に浮かぶのが、自分が同じ立場に立たされたなら、どうするだろうという「問い」である。
権力に屈することなく、自らの尊厳をかけて戦い抜くということが「理想」であることは間違いないのだが、アスリートとしての将来の道が断たれたり、自分だけでなく、家族や関係者の命が危険に晒されるという「現実」を考えたならば、やはり、国の方針に従わざるを得ないのではないかとも思えてしまう。
その点、主人公が、どうして、あそこまで頑なに「棄権」することを拒否したのか、その理由が今一つ分からなかったところには、釈然としないものが残った。祖国に残した夫の励ましが、その大きな要因であることは間違いないだろうが、拘束された父親を犠牲にしてまで勝負にこだわる理由が、もう少し明確に示されていたならば、彼女の決断にも説得力が生まれたように思うのである。
物語の流れから、彼女が決勝まで勝ち進んで、イスラエルの選手と対戦するものとばかり思い込んでいたのだが、よもやの敗退という展開には、本当に驚かされた。おまけに、イスラエルの選手も決勝に進めなかったということが分かり、それなら、一体、何のための国からの圧力で、何のための抵抗だったのかという疑問が湧き上がってきて、やり切れない気持ちになる。
そこには、スポーツを政治の道具にしようとすることの不条理さや虚しさだけでなく、神のみぞ知る勝負の世界に、人間が介入することの滑稽さまで感じ取ることができて、深みのある物語を紡ぎ出すことに成功していると思う。これが、もし、主人公が決勝戦でイスラエルに勝利するみたいな予定調和の展開になっていたら、「ロッキー」のような「スポーツ感動物語」になっていたのだろう。
ところで、冒頭で、主人公が、イスラエルの選手と個人的に親しい間柄だということが示されるのだが、それだったら、彼女たちは、今までに何回も対戦しているのではないかという疑問が生じるし、そもそも、こんな方針を掲げていたら、イランは、イスラエルと対戦する可能性のあるスポーツの試合をすべてボイコットする必要があるのではないかとも思えてしまう。
イランが、イスラエルを国家として認めたくないという事情は理解できるものの、この辺りの経緯については、もう少し分かりやす説明してもらいたかったと思う。
けっこうよかった
イスラエルに気を使って、イラン女子柔道選手がわざと負けるよう、イラン政府に要請される。逆らったせいで亡命せざるを得なくなる。日本が財務省に洗脳されたひどい政府だと言ってもそこまでひどくない。アラブはどこも大体そんな感じだろう。
後から調べて実話ベースであることを知る。フィクションならイスラエルの選手と戦って勝つか負けるかするだろうけど、その前の準々決勝あたりで負けて、そんなところがリアルだ。監督の気持ちが揺れに揺れて、結局一緒に亡命するところもまたリアルで面白い。
モノクロで画面が暗くて見づらい。イオンシネマの映写機の光量が低いのではないだろうか。主人公は本当に強そうで、試合も面白い。
想像を絶する信念と葛藤
主人公レイラ・ホセイニの信念と
レイラを支える監督マルヤム・ガンバリの葛藤と決断に心を震わされた。
イランにおけるスポーツ界への政治介入により、
イスラエルの選手と戦わせないためにレイラに棄権命令がくだるのだが、
レイラの信念は揺るがず試合に出て勝ち続ける。
一方、やむを得ず政府の方針に従おうとするガンバリも葛藤し続け
準々決勝ではレイラを鼓舞する。
ここでふたりとも心は決まっていたのだろうと思う。
国を捨てると。
自由と尊厳のために生きようと。
これは自分にできるか?と考えたときに、
揺るぎない信念が自分あるのか?を自問自答した。
正直、今現在の私では、レイラやガンバリのような決断はできないだろう。
同調圧力なんかにも屈してしまうほどヤワなヤツかもしれない、自分は。
そういうことにあらためて気づかされたし、
勇気をもらった。
自分の人生において軸となっているものは何なのか、
考える週末にしようと思う。
大傑作になり損ねた良作
政治的な問題にスポーツを絡めた映画。
これがスポーツ映画に政治的な問題を絡めた映画になっていれば傑作になっていたのにと感じてしまった。
柔道の試合の描写があまりにも単調で盛り上がらない。
最後の試合などは苦戦、コーチの覚悟の応援、息を吹き返す、勝利目前、一瞬の隙を突かれ敗戦、愕然と崩れ落ちる主人公とコーチ。
それぐらい野暮なスポ根展開にしてこそ、その落差で政治的背景が際立ったのではと思う。
人生や家族をも犠牲にし国に盾突き目指した所の手前で敗れた虚無感、絶望感。
しかも回避すべき対戦相手もその手前で敗れたという皮肉。
結局は決断をしても、しなくても結果だけ見ると同じという不条理。
大きな力に屈せず立ち向う人間の尊厳を描く良作ではある。
反面、大きな力が生みだしている矛盾、滑稽さ、不条理を描く恰好の題材を活かした大傑作になり得たのではと思えて少し勿体ないと感じてしまう。
後の先
ありがたいことに試写会にて鑑賞。
上映後ではなく上映前にトークショーが行われたのですが、本職の柔道解説者の方が来られて、実際に目の前で目の当たりにした選手の異変だったり、柔道を映画化する難しさと今作の柔道へのリスペクトだったりともっと聞いていたいと思えるくらい濃密なトークショーのおかげで今作への解像度がグッと上がってのめり込むように鑑賞することができました。
申し訳ないことにこの事件があった事すら今作のあらすじを読むまで知らずの状態で、普段スポーツは競馬かJリーグかくらいしか確認せずの人間で、どちらも人間関係のゴタゴタはあれど政治的なものが関わることがほとんどないので、そんな事があったのかと驚かされるばかりです。
イランとイスラエルが敵国関係であるが故に、柔道の試合であろうとイスラエルとの対戦を避けて棄権するように言われるレイラの葛藤が物語の軸ですが、史実は男性で監督も棄権を進めたという感じなのですが、今作では女性に役柄を変えて、監督も史実とは違うifを歩ませるという大胆な手を加えているのですが、これが映画的な面白さに繋がっていて驚きました。
日本に住んでいるのもあって、他国への差別的感情というのはそこまで感じることなく(強いて言えば一部の韓国の人々から嫌われているんだな〜くらい)生きているのもあって、なぜイランの人々がイスラエルを嫌っているのかなと思ったら、シンプルな対立関係で、同じ土俵の上に立つのが嫌という国の情勢はあれどめんどくさいな〜というのが印象的でした。
あの手この手を使ってレイラや監督のガンバリを妨害していき、観客を装って近づいて拉致したレイラの父親を見せたり、応援席からプレッシャーをかけたり、しきりに父親がどうなるか分かっているのか?と詰め寄ってくるのが不快でした。
国のお偉いさんまでもが詰め寄ってくるので、スポーツの一つ一つにそこまで絡んでいかないと気が済まないのかとほとほと呆れましたし、粘着的すぎる行動の連発が今もなおどこかで続いていると思うと末恐ろしいもんです。
そんな状況下でも試合を止めない、葛藤はしつつも試合を続けるレイラの姿はかっこよかったですし、スカーフを脱ぎ捨ててスポーツ選手としての自分を貫いていてギラギラしていました。
ガンバリも家族を拉致されているからこそレイラに棄権を進めるも、レイラがフラフラになりながらも諦めない姿に感銘を打たれ、レイラと共に国に抗う選択をしたところは痺れました。
運営側も2人を助けてくれており、実際にイランが大会出場無期限停止にしたことも描かれており、そうでもしないと政治思想を止められないのかと思いつつも、思い切った判断をしてくれた運営に感謝しかないです。
柔道の試合のシーンも臨場感たっぷりで、上からのアングル、引きのアングル、一人称視点での進行、手元足元での技の組み合いと演者がスタント無しで演じているのもあって見応え抜群でした。
日本人である自分でも技をかけるのって難しいのに、見た目難しそうな技を決めているんですから本当に凄いです。
畳の上での音なんかもこだわられており、実際の会場にいるような感覚になったのは劇場という環境もベストマッチしていたと思います。
政治は政治として独立していてほしいですし、選手同士の真剣勝負の邪魔はしないで欲しいと改めて思いました。
これからのレイラとガンバリ、そして今も選手を続けているサイード・モラエイのこれからに幸あれ。
鑑賞日 2/21
鑑賞時間 18:30〜20:58
鑑賞方法 試写会(トークショー付き)
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