「日本の教育の長所を抽出した作品、泣けました~。」小学校 それは小さな社会 のりたまちびさんの映画レビュー(感想・評価)
日本の教育の長所を抽出した作品、泣けました~。
出演者は、皆さん素人の方なのでしょうか?
カメラを向けられていることが信じられないくらい、先生方も子どもたちもナチュラルです。
先生方は、子どもたちに寄り添い、基本的にやさしく接しています。
子どもたちも、喧嘩などなく、穏やかです。
1年生のクラスも落ち着いていて、一見私立の小学校なのだろうかと思いました。
さすが世田谷です。
印象に残ったのは、6年生の放送委員の男の子。
運動会の団体種目のために、一生懸命2重飛びの練習をして、当日見事に演じ切ります。
胸アツです。
そういえば、息子たちも縄跳びを結構練習していたなーと思い出しました。
この映画でフォーカスされた子どもたちは、いわゆるいい子たち。
1年生のクラスではいなかったけれど、6年生の方では学校がしんどそうな子も見かけました。
先生方があまりにも子どもたちに一生懸命で、もう少し自分の生活を大切にしてはと感じるほどでした。
6年1組の担任の先生が、「言葉が子どもたちの心に届くように」という想いで、6年生に厳しめの言葉で注意するところは、心に沁みました。
なぜなら、中学校は、小学校よりも先生との距離が遠く、ある程度自立した行動を求められるからです。
反面、1年生の合奏の指導している先生が、練習中に間違えた1年生の女の子を厳しく叱責する場面は、ちょっと引きました。
1年生なら、その子なりに一所懸命することが大事で、失敗したらそこから学べばいいのではと思いました。
ラスト、卒業式は、息子たちのそれを思い出して、涙駄々洩れになりました。
息子たちが合唱した「3月9日」を歌われていたら、号泣していたかもしれません。
そして、新1年生の入学式で、新2年生たちの合奏がうまくいって、また涙。
一生懸命の子どもたちに、幸あれと願いました。
個人主義の欧米から見たら、和を大事にする日本の小学校の様子は、よく見えるかもしれません。
ホントは、両方が合わさって、個人が幸せでありながら全体も満たされる、そんな社会が最高。
学校教育のアップデートは、今こそ必要ですね、きっと。