「なぜブライス・ダラス・ハワード」ARGYLLE アーガイル じゅんぢさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜブライス・ダラス・ハワード
マシュー・ボーン監督と言えば007が大好きで、アクションコメディが得意。でも締める所はビシッと締めてちょっとした感動も与えてくれる才能ある監督。
その新作はまたしてもスパイもの。ジェームズ・ボンド候補にもなっているスーパーマン=ヘンリー・カヴィルがタイトルロールの凄腕スパイを演じているが、実はブライス・ダラス・ハワード主演の中年デブおばさんが主役。
これが本当に困った。
冒頭のCG丸わかりの安っぽいアクションからいつものマシュー・ボーンと違うから不安になったが、いよいよブライス・ダラス・ハワードの正体が明らかになって、彼女がもろCGの大アクションを演じるころには完全に映画の世界から心が離れてしまって、「展開はユニークだから、このストーリーでお金のあるスタジオが、マーゴット・ロビー主演で撮れば面白かったかも〜」とばかり考えてしまった。
親の七光りでハリウッド映画に出てるとは言え、「スパイダーマン3」の頃は若くて美人だったけど、今じゃそこらにいる中年デブおばさん。もしかしたらマシュー・ボーンマジックでロマンシング・ストーンのキャスリーン・ターナーのようにどんどん輝いて魅力溢れる中年おばさんになる見えてくるかも少しは期待したけど、どんどん醜くなって行くから参った。ヒロインがこれではキツい。アクションも「キングスマン」とは比較にならないくらいの低レベルのCG頼り。
マシュー・ボーンよ、君には007は任せられない。
でもサム・ロックウェルはさすがで、彼がいたからこの映画がそれなりに楽しめたと言って良いと思う。
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