「すべて空回り」ARGYLLE アーガイル ドラゴンミズホさんの映画レビュー(感想・評価)
すべて空回り
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コメディ、アクション、ラブロマンス…すべて中途半端。
それらがすべてつまった娯楽作を作ろうとしたんだろうけど、噛み合っていない。
●最後まで小説家で通した方が良かった。
結局、記憶を失ったスパイとなった時点で、そこらのスパイ映画と発想は変わらない。
地味な小説家が実際のスパイがダサいと知って最初はがっかりするとか。途中で小説家のスキルを活かしてスパイ以上の活躍をするとか?予告を見るかぎりはそういう内容を期待したんだけどな?
意外性を連発しようとして、根本的にストーリーにインパクトがなくなっている。
●半分ギャグなアクションは結局緊迫感を産まない。と言ってコメディに徹しきれず中途半端に写実的だから、どういうノリでなのか不明瞭。
こういうアクション・コメディはさじ加減が難しい。うまく機能すればおふざけやゴア(残酷)描写をバンバン入れても爽快になるのだが…。この監督はそういうの得意だったはずだけど、今回は外しまくっている。
●敵なのか味方なのか、殺されたのか生きてたのかとコロコロ変わるから、途中でどうでもよくなって意外性が生まれない。
●スパイの男も最後まで不潔な長髪だった方が良かった。現実はだらしないスパイといったギャップを楽しむのかと思ったがそうでもない。途中で髪や髭を剃ったら原作イメージの色男スパイになる…ということでもない。
地味な女がセクシーに…ならない。ヒロインのケツがデカくて見てられない。
キャメロンの「トゥルー・ライズ」はそれが上手かった。地味なジェミー・リー・カーティスが髪型とドレスだけでセクシーに生まれ変わったのだから。
残念な映画。
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