ロボット・ドリームズのレビュー・感想・評価
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過去は失敗じゃない
ぐわぁぁぁぁああ......。
セリフ無しでこんなにも心をえぐってしまうのかぁぁぁ....😭挑戦的なことするなぁと思ってたけど、ここまですごい映画になるとは。見せるメッセージ。本当に大切なことは、言葉にしなくても、心で伝わる。新解釈・September。洋楽でいっちばん好きなこの曲が、こんな形で映像化されるとは思ってもみなかった。
めちゃくちゃに食らってしまったんだけど、お涙頂戴的な展開にも、無駄に泣かせるような作りにもなっていないのが最高にいい。あぁ、全てがいい。グダグダ言う前に一言。キミ(本作)のことが好きだぁぁぁぁあああ.....!!!!
もうね、何が好きかって、これ完全に自分のための映画だったんだよね。共感の嵐。鼓動の暴走。感情の波の氾濫。うわうわうわ、あったあったこんなこと。え、今までの自分監視されてた?世界中の人、自分と似た経験たくさんしてるんだな。
有難いことにいまは何の不自由もない、幸せハッピーな日々を送っているんだけど、もし自分が困難にぶつかったり、大きすぎる壁が立ちはだかったりした時にこの映画を見たら、あ自分はひとりじゃないんだとすごく勇気づけられると思うし、間違っていないんだと心を落ち着けることが出来ると思う。大袈裟じゃなくて、ホントに。今後、この映画は自分の心の中に残り、寄り添い続けてくれるだろうし、いざという時は居場所になってくれると思う。
世の中にはいろんなひとがいるし、この映画においても個性豊かなキャラがたくさん出てくるけど、やっぱり自分は主人公のワンちゃんに大共感してしまったし、もはや鏡越しの自分にしか見えなかった。魚釣りのシーンなんかヤバい。ふと魚に感情移入したとき、あれ、いま何やってんだろうと我に返って、ものすごく心が苦しくなって、そっと今までいた場所に返してあげる。
釣りだけに限らない。別に偽善者ぶってるわけではないし釣りが好きな人を否定しているわけじゃないけど、客観視した途端いまとんでもないことしてると罪悪感に苛まれて、その場を逃げたくなること、これまでの人生に何度もあった。こんな矛盾した感情自分だけだと思っていたけど、全く同じ心を持った人物にこんな形で出会うなんて、そしてこの映画を通してこんなにもたくさんの人がいるなんて、驚きだった。同時に、なんだか救われた気分になった。
いやーでもね、すっごいわかるよぉ〜。(誰)人生で一度は、自分の先を行く、前を歩く人に憧れて好きになってしまうし、いまでも何気なーくそういう人のことを思い出してしまう。好きと尊敬は結びつくことが多く、尊敬の意のカッコイイ!は恋愛感情に発展しやすい。アイドルを好きになるのも同じこと。
でもね、自分の前を行ってるということは、自分はその人のことを追いかけ続けなければならないわけで、相当の気合と根性が必要になるのよ。それってやっぱりめちゃくちゃキツくて、どうしても性格や価値観の違いが生まれてくるし、いつか追いつかず、相手が遠く先に行ってしまうことがほとんど。一方で、同じ歩幅で、同じ並びで歩いているロボットは、人生を共にしたい最高の相手なんだよね☺️
September。この言葉がこんなにも情緒深いと思えたのはこれが初めて。
夏の終わりであるこの月は、心にぽっかり穴が空いたような、どこか寂しい気持ちになる不思議な期間。暑いのは大嫌いだけど、過ぎ去ったら少し寂しい。失って気付く、あの時の思い出。夏の一時を共にしたあの人との会話や出来事を思い出すワンちゃん。そして、同様にあの頃の平穏な日々を振り返るロボット。そんな彼らの頭の中を覗いているような作りになっている。そう。過去を振り返る時って、楽しかったことよりも、辛かったり悲しかったことの方が鮮明に覚えているもので、夏の終わりと同じように、思い出した時すごく虚しく心が痛くなってしまう。
それでも、過去は失敗でもなんでもなくて、いまの自分があるのは間違いなく過去の自分がいたから。笑い話や最悪の思い出だとして、他人に伝えて消化しがちだけど、過ちを犯しても間違った選択をしたとしても、それは必ず自身の経験として積み重なるし、いまの自分を形成する、大事な要素となる。
だからこそ、前を向いて歩みを進めたり、時には立ち止まって周りを見渡してみたりすることで、新たな出会いが生まれて、過去が生きる場面が突如として現れる。頑張りすぎな今を生きる全ての人々に送る、最高に暖かいエール。いまを大切にしよう。ものすごくシンプルだけど、ここまで強くそのことを感じたのは、未だかつて無い"経験"だった。
アニメーション、音楽、演出、構成、色彩などなど、色んな要素が完璧に合致しているものすごい映画だけど、脚本が良すぎてそこまで語りきれない。その先に込められた強いメッセージに心がぐちゃぐちゃになるほど響いてしまった。
追うもの、追われるもの。待つもの、待たれるもの。思い通りにいかないのが人生で、それにもがき、苦しみ、辛く悲しい思いを抱くのも人生。でも、そんなことがあるからこそ、前を向いて歩いていきたい。時には振り返ってもいい。後ろに見えるのは過ぎ去ったものではなく、自分がここに至るまでの道のりなんだから。
寂しくて優しくて淋しい
評判が良さそうなのを目にして鑑賞。
ロボットと犬の恋みたいな記述を目にしてどんなかと思ったけど、犬なのはみてくれだけで動物モチーフの人物なだけだった。ふつうの鳥とアヒルのキャラがいるのが少しシュール。
台詞なしの物語をここまで魅せられるのはすごい。
出会いと、再会できない感じとか、曲は阿部慎之介だけどLALALANDを思い出した。
好きだけど、好きじゃないんだけど、いい作品だった。
目にした光景 耳にした音楽 心にした思いは永遠に
2024年劇場鑑賞94本目 傑作 79点
傑作でしたね〜〜
言葉がないアニメーションということで、公開前から話題にはなっていたが、どこか懸念してスルーするつもりがあまりにも大きな反響を生み、今レビューを書いているのが鑑賞1年後だが、新宿武蔵野館で最近上映1年を迎える超ロングラン作品になった
2024年11/8に初日を迎え、そのまま2025年に突入し春を超え夏も迎え、8月に一旦上映終了も9月に再開、そして2025年11月にまたも再開と、あの老舗新宿武蔵野館でこれだから凄まじい
作品について今更何を言っても既存で溢れているが、これは友達でも親友でも恋人でもあり、それはジェンダーをも超越する、文字通りの出会いの高揚感と幸福感、別れの喪失感と悲壮感、その他全てを言葉がなくても誰しもの心にギュッと突き刺さる名作なのだ
名シーン、名演出の数々だが、やはり多くの方が一番印象的であろうラストの、"ラストダンス"で心かわし心踊り、あの頃の記憶や匂いや光景を走馬灯の様にフラッシュバックする音楽の力と、会うわけでも手を振るわけでも目を合わせるわけでもなく、今もここにい続けているよと微かに匂わす具合がなんとも染みるよ
今作が世界中で支持されていることや、邦画でも大概同ジャンルはこういう風に落ち着くのを思うと、地球上の人類は何年経ってもどんな人種であっても人間していれば同じ境地同じ境遇を経て夢に生きて夢から覚めるんですね
出会いと別れ、そして新たな出会い
評判のよさでほぼ事前情報なく拝見しました。
社会の中で一人で生きることは難しく、とはいえ、出会って巡り会えた関係を維持し続けていくことも簡単ではない。
そんな当たり前の話をシンプルな絵柄のアニメーションと限定された表現手段ながら、実に見事な映像作品に仕上げています。
逆にいえば、外形的に素朴に見えるからこそ、考え抜かれ練りに練られた表現で尊いストーリーを紡いでいきます。
ぜひ劇場で見て欲しい。
素晴らしい作品です。
単純なかわいい話ではなくビターな味わい
窓から もしやと見下ろした場面 竹内まりあの「駅」を思い出しました。
80年代のニューヨークの街がリアルに描かれていて、どこか懐かしく、...
80年代のニューヨークの街がリアルに描かれていて、どこか懐かしく、温かく、そして切ない。大人になると誰もが経験するような孤独、出会い、別れを、擬人化したユニークな動物たちとロボットが演じたドラマチックな展開が胸を打つ。まさかEarth, Wind and Fireの『September』で泣かされるとは…。そしてたくさんの映画愛、サブカル愛が詰まっていて、見落としているオマージュも多々あるはず。ドッグの部屋の窓際にはマジンガーZ、アライグマの名前が"ラスカル"だったのは、日本アニメへのリスペクトかな?監督もジブリや手塚治虫の影響を受けていると公言している。目玉のゲイラカイトも懐かしい!アカデミー賞長編アニメ映画賞ノミネート。
宝物の日々
Septemberがこんなに切なく聴こえるとは
再会するかと思いきや・・・そっちだったか。
ほろ苦っ!
しかし実際の人生はこのパターンが多いのかもしれない。
ドッグはロボットを救いたい気持ちはあれど結果的に力不足だった。空から救出したら・・と何度か私もドリームした。
一方ラスカルはあの鉄くずの山からロボットの残骸を見つけ、命を吹き込み第二の人生を与えてくれた。
収まるところに収まったということだろう。
アニメの体裁だが、このストーリーはこどもより大人に強く響きそうだ。
絵はわりとシンプルなのだが、ニューヨークの街並みや様々な人間模様は驚くほど描き込まれており
、この街への作者の思いが伝わってくる。
特に印象的なシーン;
●冒頭にDogとロボットがローラースケートでSeptemberを踊るシーン
●渡り鳥?の親子がロボットに捧げたダニー・ボーイの美しいコーラス
●花畑でのタップダンスシーン
音楽面では時折ジャズが流れ、ニューヨークらしさを演出している。
そしてやはりSeptember。
これからはこの曲を耳にするたびに少し切ない想いが込み上げてきそうだ。
Don't worry I'm wearing
予告の雰囲気だったりポップなタッチのアニメーションがとても好みで楽しみにしながら鑑賞。夜の上映でしたが動員もかなり多かったです。
特典はカレンダーでした。
面白かったんですが、感動するかといわれると意外とダレた場面があったり、キャラの動向が気になったりでんー?と引っ掛かるところが多かったです。
なんてことない日々を過ごしているドッグがロボットを購入して、一緒に生活するけれど別れは突然やってきて…といった作品なんですが、この別れのパートが気持ち早いなと思ってしまいました。
中盤すぎたくらいから何かしらイベントが起こるのかなと思ったら序盤くらいにイベントが起こり、2人が離れ離れになってしまったので、2人のワチャワチャがもっと観たかったですし、ビーチに遊びに行ったのもそこまで回数重ねてないのにもったいないなーってなりました。
ドッグが普段はすっぽんぽんなのにビーチでは水着を履いて、帰る時はタオルを巻いて水着を脱ぐという我々とは真逆の行動をやっていたところは声を出して笑いました。
ロボットがバッテリー切れでどうにもならないとなった時の判断が一旦帰ってまた来るといった感じなんですが、誰かに伝えて救出は出来なかったのかとか、町のお偉いさんに事情を伝えて手伝ってもらうとかなんとか出来なかったのかなと引っかかってしまいました。
ドッグさんいくらなんでものんびりしすぎじゃないか?と途中から思ってしまったのが今作の良さに乗り切れなかった要因だと思います。
もちろん侵入しようとしてポリ公に捕まって釈放された身なので、2回目入ろうもんならどうなるか分かったもんじゃないですが、その割にはハロウィンでの仮装を楽しんだり、スキーで上級者コースに行ってみたり、夢の中でスノーマンとボーリングに行ってみたりと、ロボットが今どうなってるのかとか忘れて生活してない?となってしまいました。
途中途中思い出しては見るんですがどうにも断片的に思えて、あんだけ喜んでたのに時間が経つとこうなるのかという残酷さもありつつ、ドッグさんもうちょっと頑張ってくれとなりました。
ロボットパートは夢の中での出来事が多いんですが、足が取られたり、他のロボットとドッグが連れ添ってたり、不思議な夢の世界に彷徨ったりとロボットパートは酷な部分もありつつもファンタジーさもあって楽しめました。
終盤の展開は心寂しいものになっており、じんわりと来るものになっていたのは今作のタッチとのギャップもあって良かったかな、ある種ハッピーエンドかなとなれました。
アニメーションは文句なしで最高です。
キャラクターたちの表情がとっても豊かですし、クルクルクルクル動き回りますし、背景も世界観に沿ったポップさ全開で好きでした。
スクリーンの中を飛び出して、世界をひっくり返して他の次元へ向かうってのも画期的で、ロボットが活き活きしていて楽しそうでした。
ちょっと期待しすぎたかなぁ…とは思いましたがアニメーションとしての楽しさは全部詰まってますし、かけがえのない日々の尊さについても映像と効果音で表現している完成度の高い作品でした。
Septemberの持つ意味に色々と考えさせられました。
鑑賞日 11/11
鑑賞時間 19:05〜20:55
座席 C-4
見終わった後寂しさと一緒に踊りたくなる映画
目があって微笑み返してくれる存在がいるだけで世界はこんなに楽しい。
ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、そんな分け方はできない。
彼らはこの先ずっとどこか寂しくて、でも曲がかかると思わずリズムを刻んで二人楽しく踊ったことを思い出して。普段は日常に埋もれて忘れているけど、街中に影を見かけるたび息をとめて。
お互いが大事で、ずっと大好きで、またあの頃みたいにと夢見るけど、でも進み出した道を戻るには片手をもう別の相手と繋いでいて。
再会して、きっと喜んでくれるという確信と、そうしたら今繋いだ片手をどうしたらいいのかという戸惑い。
限りなく恋に近い色の、愛の形をした器に入った友情の物語。
無声で良かった。
アイコンタクトと呼吸だけでこんなにも気持ちは伝わる。
この、もっと幸せな結末がありそうでままならない感じ!たまらない〜!
最後はロボットの決断で終わるけど、これすらスクラップ場での夢の可能性すらあるからね
大切な音を胸に抱いて生きていくロボット。
忘れられない友達を思い出に新しい出会いに自ら進んでいくことができるドッグ。
幸せになれ
ところで最後ロボットのボディになるのってドッグと踊った公演でラッパーがセプテンバーかけてたラジカセ?違う?もしそうならすごい趣き深いじゃん
色々な結末を夢想する楽しみが味わえる
シンプルでオーソドックスな絵柄は親しみやすいし、文字情報は多い(「ペット・セメタリー」には笑ってしまった。)ものの、台詞が全くないという演出にも、無声映画のような分かりやすさがある。
最初は、台詞をしゃべらないという不自然さをカバーするために、擬人化した動物たちを登場させているのかと思ったのだが、電話を掛けようとする場面があったり、主人公のDOGが嗅覚を使ってロボットを探そうとする場面があったりと、人間として見ていいのか、動物として見るべきなのかで少々混乱してしまった。
その他にも、鳥や魚は、そのまま鳥や魚なのに、ボーリングをする雪だるまは明らかに擬人化されていて、そこのところの「ルール」が、今一つ分かりにくかったりする。
ストーリーとしては、離ればなれになってしまったDOGとロボットが、その後どうなるのかを見守ることになるのだが、それまでに、2人が共に過ごし、友情を育む場面が短くてあっさりとしていたので、2人がお互いに抱く、相手に対する強い思いが実感しにくかったのは、残念だった。
タイトルにもなっているロボットの夢にしても、2回目以降は(最後の夢を除いて)、彼に右足があることで「夢」であることが識別できてしまうので、余り驚きが感じられなかった。
その一方で、ラストの展開は、例えば、お互いに相手への思いを捨てきれずに別れなければならなかった恋人たちが、それぞれの現在のパートナーを伴って再会した時のような状況に置き換えて考えることができ、ロボットが下した決断には、胸が締め付けらるような切なさが感じられる。
それと同時に、この場合、相手に気付いたのがロボットではなくDOGの方だったら、どのような対応をしただろうかとか、どちらか1人に新しいパートナーがおらず、一人ぼっちのままだったらどうしていただろうかとか、さらには、DOGがDUCKと別れずに、恋人同士になっていたらどうだっただろうかといった具合に、色々なシチュエーションが思い浮かんできて、その結末を夢想する楽しさが味わえた。
そして、そこで、ふと、自分が夢見るロボットと同じであることに気付いて、何だか不思議な気持ちになってしまった。
リアリティラインの引き方
実に巧みな技術によって観客を魅了するアニメーション作品である。
その巧みさの要因のひとつは、
リアリティラインの引き方にある。
サッカーのオフサイドラインが、
状況に応じてチームで上げ下げするように、
本作では、それぞれのシーンにおいて、
リアリティのラインが緻密に調整されている。
どういうことか。
キャラクターの芝居、表情、動き、
そして美術、小道具、音楽に至るまで、
あらゆる要素がリアリティラインを形成する。
例えば、
ドッグや他の動物の眉骨や、
ロボットの眼球の細やかな表現、
隣人のハト、ボーリングの玉、
ガードマンのキャラ、スクラップ屋のボスの葉巻、
ビーチ監視員の笛の音、
フィリップ・ベイリーとモーリス・ホワイトの澄んだ声、
など、具体的な描写は書ききれない。
これらの要素は、単に現実世界を模倣するのではなく、
物語の状況やキャラクターの感情に合わせて、
絶妙なバランスで配置されている。
例えば、コミカルなシーンでは、
やや誇張されたダンスなどの表現を用いて笑いを誘い、
切ないシーンでは、抑制された表現で観客心に深く訴えかける。
このような緻密な調整の結果、
観客はいつの間にか物語の世界に引き込まれ、
キャラクターの感情に共感する。
まるで、
ボーヴォワールの、
孤独からパートナーサルトルとの回想録のような誘いがあり、
ハンナ・バーベラ作品のような、
どこか懐かしく、
しなやかな笑いをも誘う巧みな技術。
それはリアリティの魅せ方によるところが大きい。
本作のリアリティラインは、
決して最初から完成されたものではないような気がする。
ツインタワーをみせるかどうか、
みせるなら、
解像度はどれくらいが妥当か、
様々な要素のバランスを何度もチームで試行錯誤し、
観客の心に最も響く表現を探求した結果、生まれたものではないだろうか。
単に技術的な完成度が高いからだけではなく、
観客の感情に寄り添い、
共感を得ようとするこのチームの真摯な姿勢が伝わってくるのも要因のひとつだろう。
【蛇足】
domo arigato、MR.ROBOT、
コニーアイランドで、ロボットといえばミスターロボット。
「MR.ROBOT」はシーズン1、2共に、高い期待度にも関わらず、
ラミ・マレックとクリスチャン・スレーターが父子なのか、
ロボットなのか、データなのか、、、
だんだんと興味は薄れていった。
観覧車、ビーチ、遊技場の出店、
同じコニーアイランドで懐かしいロケーションだった。
テーマソング
第96回アカデミー賞で『君たちはどう生きるか』や『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』などの作品と長編アニメ賞を競い合った本作。サービスデイの新宿武蔵野館は平日午前中のわりになかなかの客入りで、さすが注目度の高さが判ります。
本作、下手なこと言えばすぐに「ネタバレ」するくらい、物語としてはシンプル且つクラシック。観ようによっては、あり得ないほどの都合の良い「ザ・美談」なのですが、この可愛いキャラクターで見せられると罪悪感なく「観たかった物語」に感じて、最後はちょっと涙腺を刺激されます。
本来、感情を持たないはずのロボットに「嬉しさ」や「楽しさ」を共感できる機能を持たせた友達ロボット「AMICA 2000」。従順で思いやりがあり、好奇心が強くて時に奔放な行動とるところに可愛げがある。そして、そんなロボットに「かけがえのなさ」を感じる(実世界における人間寄りの立場である)ドッグとの蜜月な日々は、観ているだけでとても幸せになります。
ところが、あることがきっかけで離れ離れになる彼らなのですが、ここからが本作の肝。このロボットにはもう一つ、既存のロボットにはない設定(本作のタイトルから想像してください)があり、変わりゆく季節に伴って少しずつ変化していくロボットの心境と彼の状態に、肩入れしたいのに何も出来ないもどかしさを感じます。
そして、伝える方法として「言葉」を使わず、表情や情景に加えて使われる「音楽」がこの作品にとって最も重要な要素。アルフォンソ・デ・ビラジョンガさんのサウンドトラックは最高で、今も聴きながらレビューを書いています。
また挿入歌もみな最高で、中でも劇中複数回使用される本作の「テーマソング」。流れ出せばその軽快なイントロから足踏みが始まり、そして息の合ったダンスで気分がアガります。ただこの「テーマソング」、タイトルを言うだけで「ネタバレ」と言って過言ではないためここでは伏せましょう。逆にそのタイトルだけを先入観に、歌の内容を勘違いしている方も一定数いるのでは?もし「はて?」と思われた方、和訳を検索してみては如何でしょう?本作について、いろいろピンとくるかもしれませんよ。
恩義に報いるという選択
全編に流れるEarth, Wind & Fireの
「セプテンバー」…
Ba de ya, say do you remember
Ba de ya, dancing in September
Ba de ya, never was a cloudy day
…
Now December
Found the love
that we shared in September
“3ヶ月経った今でも
僕たちの愛は9月のままさ”
という感じで⇨
【以下ネタバレ】
この歌では、
現在進行形なんだけど、
「ロボット🤖ドリームズ」
の2人は
何とも切ない別れを強いられる。
楽しい時を過ごし
たくさんの思い出ができて、
お互いを大切に思っていたのに
🐶は🤖を救えなかった。
すれ違ったまま1年が過ぎ、
新しいパートナーとの
幸せな日々を送る中、
ふとした時に昔の思い出が蘇り
胸が掻き乱される🤖…
でも🤖は
自分を救い出してくれた
新しいパートナーへの
恩義に報いる道を選ぶ。
Ba de ya, say do you remember
Ba de ya, dancing in September
Ba de ya, never was a cloudy day
夕日に照らされた
Coney Islandの美しい色合いと
「セプテンバー」のメロディーが
いつまでも胸に残る、
切なくも素敵な作品でした🥲
犬⇨のび太 ロボット⇨ドラえもんの視点で観ると...
この作品を観た後にレビューの高評価に驚き、俺は人間的に欠陥なのかと思いました。笑
年代は恐らく80-90年代のNY。
登場人物は人間ではなく、ズートピアの様な動物達が暮らしています。
友達もいない孤独な主人公である犬が、寂しさを紛らわす為に通販でロボットを購入。
犬はロボットと楽しい時を過ごします。
夏の終わりの日、2人は海水浴を楽しみますが、海水を浴びたロボットは動けなくなります。
重いロボットを持って帰ることができない犬は、修理キットをもって出直しますが、その日から海はシーズンオフで、来年の6月まで海水浴の周りに柵が敷かれてしまい、ロボットを取り戻す事ができませんでした。
色々犬は試しますが、一度警察に逮捕されてしまい、それ以降ロボットに会う事はせず、来年の海開き日まで待つことにします。
海開きまでの間、動けないロボットはその場で季節を過ごす事しかできません。しかし犬はロボットには会わず、ロボットの代わりに新しい友達求めて、色々遊びに行きます。
しかし、犬の友達作りは上手くいきませんでした。
そして、ついに海開きの当日を迎え、犬はロボットを助けに向かいます。しかし、残っていたのは片足だけでした。
実は犬が自分の友達作りに明け暮れている間、ロボットは別の人に改修されて、新たな人生を送っていました。
結局ロボットが見つからなかった犬は、手頃な価格のロボットを購入し暮らしました。
そんなある日、改修されたロボットは、遠目から一緒に過ごしたあの犬を見つけます。しかし、別のパートナーと過ごす姿を見たロボットは、犬とは会わずにそのままエンディングを迎えました。
この映画をみた感想として、絵柄が可愛い動物だから、良い雰囲気の終わり方に見えそうですが、この登場人物を 犬はのび太 ロボットをドラえもんと変換して観てください。この映画内容を、ドラえもんとして上映すると、のび太は批判されると思います。
もしあの犬が、のび太の様にドラえもんを愛しているのなら、来年まで待たず、毎日ロボットに会いに行ってると思います。(逆にロボットも)
そしてバスに乗ればロボットに会える距離なのに、全く行く素振りがない犬は、海まで行くのがだるかったの??と思いました。
もしのび太なら、仮に警察に捕まっても懲りずにまたドラえもんに会いにいくと思います。
結局この犬の周りに誰も居ないのは、他人を愛する感情よりも、無意識に理性や自己損得に重きを置いて、自己中心的に動く人物だから、彼の周りには誰も居ないのだと理解しました。
なので、この犬は何も躊躇わずに、新しいロボットに手を出したんだと思います。
「一生あなたの心に残る」がこの映画のキャッチコピーでしたが、全く心が揺れませんでした。
この映画の予告を見て、てっきり「さよならドラえもん」の様な雰囲気なのかなと思いましたが、よくあるただのカップルの出会いと別れの心情を、犬とロボットで表現しただけの映画で残念でした。
なので結論は、予告に騙された。
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