ロボット・ドリームズのレビュー・感想・評価
全287件中、181~200件目を表示
LGBTQの価値観からの解放
孤独と喪失
孤独には色々な顔があるんだなぁと思った。
ポジティブもネガティブも。
しかし監督は鑑賞者を同じ孤独に招き入れるのが
上手。引き込まれた。
喪失をずっと抱えても幸せになっても良いだよ
と投げかけてくる。
ドッグとロボットはお互いに想いあってるのが素敵。少し寂しさもあるけど………。
観ている側に考えさせられる余白を残している。
別れも決して悪くないだとも。
寝る前にふんわりとふと思い出す。鼻歌も口笛も。キャラクターも可愛い素敵な作品でした。
テクノロジーの過渡期
動物が擬人化された世界、大都会ニューヨークで孤独な犬とロボットが出会う切ないストーリー。
アニメだけど最近のディズニーみたいな押し付けがましい窮屈な世界観ではなく原作があるからか、漫画的。
主人公の犬くん?にもっと上手くやれば…と、ちょいイラッとしてしまうが、自分も上手くいかない時はホントにどうしようもないので近親憎悪かも。
ロボが一途なだけにラストのアース・ウィンド・アンド・ファイアーの歌に新しい出会いには爽やかな気持ちに!
全くセリフやナレーションもないのにはびっくり!
ロボットは、羊の夢を見ずに、犬の夢を見た
まったくのノーマーク映画でしたが、友人女子の推薦があり、
予告編を1度観ただけで、原作も知らずに、予備知識がほぼないままの状態で鑑賞しました。
映画を観る前は"友情"をテーマにした映画かと思いきや、完全に恋愛比喩映画でした。
恋愛ものと言っても、大人が観るアニメなので、投げられる球は、直球という生やさしいモノではなく
ほぼ全ての球は"比喩表現"です。
この映画の挿入歌「セプテンバー(アース・ウインド&ファイアー)」だけは、映画の内容そのものなので、
観賞前に、きちんと和訳を予習しておくと、この映画の真髄を素直に理解できると思います。
ただ、曲自体は9月21日の事ではなく、12月に成ってから後悔する未練がましい内容ですが。。。その辺が 映画とは違いますが
6月を待つまでの、グズぶりは曲も映画も同じです。
かと言っても、誰でも100点満点な生き方は、100%ありえないのですから、
僕の場合でも、人生をやり直しても、相手を変えても、やはり今の立ち位置だと思うからこそ
本映画を鑑賞していて、最後の画面分割の踊りあたりから。。。本気の涙が止まりませんでした。
本映画鑑賞者は、これまで歩んできた個々の人生の違いによって、
この映画をいろいろな形で、比喩解釈をする事になりますが、
僕の場合は、ありきたりな恋愛ものにさえ感じました。
恋愛もの あるあるストーリー展開で、捻りはないストレートなのですが、それだけに
美男美女を使う実写映画ではなく、動物(犬)とロボットに置き換えてくれているので、かえって感情移入ができました。
監督がこのようなアニメ映画にした理由は、原作絵本との関係ではなく、素朴さを魅せる為のものでもなく、大人向け映画なので、
比喩的内容に対して、鑑賞者が深読みして欲しいので、必要以上の情報を減らしている為の結果だと考えられ、ある意味現代版の白黒映画と同じ演出手段に近いものだとも思われます。
ニューヨークのWTC(911で有名な世界貿易センター:ツインビル)が何度か映り込んでいたのだが、この意味は何なのか? 僕には理解できなかったので、監督に訊いてみたい。
本筋からは、外れるが、アヒルのダックからのメールだけは、翻訳字幕だけはいれた方が、映画として良かったと思う。
“手を繋ぐ”事は、友情ではなく、恋愛を意味しています。
異性だけではなく、同性にも当てはまりますけど。
錆びる と言う事は、飽きて しなくなる事です。そして会話もない時間が過ぎていました。
ロボットは、機械ではなく眠れるので、夢を観ます。
だから、この映画のロボットは生身の体であり、メンテナンス(コミュニケーション)が、必要で、放っておいては いけない相手であると言う事です。
この映画を観たら、最近の映画では「四月になれば彼女は」を観た方が良いかもしれない
理由は異なるが、どんくさい主人公は似ています。
E,W&Fの“September”がとっても印象的❣️
舞台は1980年代のNY、孤独なワンちゃんと優しいロボットのメランコリックな友情物語🤖
長編アニメのサイレント(無声映画)って初めて観たかも🐕
E,W&Fの“September”がとっても印象的で、ノスタルジックな気分に浸れる映画でした🎶
ストーリーは深く考えずに見てください
単館系の海外長編アニメが話題になっているという前情報だけで見に行きました。
(予告編などの前情報など一切仕入れずセプテンバーがテーマ曲として使われてることも知らず)
海外映画なのに字幕とか吹替えとかの区別がないな?と思っていたら無声映画と気付いたのは始まって10分くらいしてからで、その後も、あ、これNY(それも40年くらい前の)が舞台なんだとか見ながら理解していく過程は楽しかったですし、作画のセンスや見せ方も非常に良かったです。
犬とロボットが手を繋いでいるキービジュアルくらいはさすがに知っていたので、
この二人の友情(あるいは愛情)物語なんだろうなぁと思って見てたら、
出会ってから親愛度MAXになるまでのスピード感がすごいですね。
結果的には別離のシーンを描くことが主題であるから、人と人(?)が仲良くなる過程に理屈なんていらないよ!という割り切りなんだろうなとは思いました。
この辺は日本的なセンスでは無いところなので海外作品の面白さとも言えるかもしれません。
犬とロボットというのもあくまで寓話的なものであって特に仕組みや社会背景を気にするようなものでもありません。単純に大都会で一人で暮らす寂しい人が(手段はともかく)親しい友人(家族)を作った。ということが理解できればそれでよい作りです。頭空っぽで見ましょう。
さて、ここまではきっと前情報だけでも得られる内容だと思いますが、
ここから先に踏み込みます。まだ見てない人は見てからにしてください。
犬さんがやむなくロボットと別れた後ですね。
正直この辺の描写は社会経験が長い人ほど引っかかるというか受け入れ難い流れが続きます。
遊びにでかけたビーチで故障してやむなくロボットを(一旦)置いて帰った後ビーチは閉鎖されてしまい救出不可能に、不法侵入などを試みたものの逮捕、正規の手続きを申請するも却下。
やむなく来シーズンまで救出を諦める。(来シーズンに助けることを決意する)
ここまでは良いとして、寂しさの穴埋めに公園で出会った女性と遊んだり、スキーツアーで友達作りに励んだり、段々と日々の生活の中でロボットの比重が下がり埋没していきます。
この辺はまぁ確かに人ってどんなに固い決意をしても期間が空くと生活の中でだんだん薄れていってしまうものだよねという人間臭さとして理解はできます。
でも少なくともマンハッタンで自活できるくらいの生活基盤があるなら
もう少しやれることあったんじゃないの?とも思ってしまいます。
もう少し粘って方法を模索できたんじゃないか?とか、ビーチに入れないまでも定期的に様子見に来るくらいできるよね?とか。
この後普通に海側からビーチに侵入(避難)する人たちや鉄くず集めをする人がいるのでなおさら。
犬さんの中でロボットがどれだけ大事だったのかがわからなくなってくる。
そして決定的に理解し難いのが、結局行方不明になってしまったロボットは諦めて代わりのロボットを買ってしまうところ。
んーそこは諦めるにしても思い出を胸に人との交流頑張ろうとかそっちの方向に舵を切るべきなのではないか????
結局代替手段に逃げるなら初代ロボット君への思いって何だったのさ???と思ってしまいました。
もちろんこの犬さんがあまりにも薄情だとは思わないです。ただただ人間臭いだけだと思います。
失ったものにいつまでも執着しない、(しても幸せになれない)みたいなことは大事な心掛けだと思います。(とかく日本人はその気質が強いですし)
それぞれが幸せに向かって日々生きるという前向きなメッセージは理解できます。
メッセージが届きさえすればウジウジした部分を長々描かないという割り切りも前半感じた文化の違いかもしれません。
ただタイトルの通りロボットの夢を中心に身動きの取れないロボット側の犬への恋慕や憧憬がいっぱい描かれるので、その裏でなんだかんだ人生楽しんでる犬はなんなんだよと思わなくもないです。(笑)
そんなこんなで紆余曲折あって、ラスカルの新しい家庭に着いたロボットは
犬さんへの未練を残しつつもそれぞれの生活が既に出来上がってしまった以上、干渉しないという決意をします。ここの演出はすごく良かったです。(上に書いたそれまでの経緯から切り離して見たらですが)
気分上々のセプテンバーがこんなに切ない流れで奏でられるシーンはとても新鮮です。
総じてテンポや画作り、作品全体はとても良いと思います。
ただ人と人の出会いと別れの寓話として見ると、正直ロボットを買い替えてしまう流れが非常にノイズです。別の人も書いてましたが、ロボットは人というよりペットの暗喩の方が近いような気がします。
んーでもセプテンバーの歌詞が着想だとすると恋愛劇として見るべきなのか。。。でも恋愛劇として見たら犬は薄情すぎるよなぁ。。。みたいなモヤモヤのループに陥ります。
まぁその辺の受け取り方も人それぞれであっていいという作りなので深く考えない方がいいです。
ここまで書いた評価は穿った大人の視点で見た評価であって、人生悲喜こもごもをライトに伝えるものとしてはちょうどいいんじゃないかなと思います。
感性の強い若年層が見る分にはすごく良いと思います。
あるいは細かいことは気にせず頭空っぽで見ればいいやと割り切れる人なら十分楽しいです。ストーリーの深さではなく、あくまでもアニメーション表現に重きを置いた作品です。
幕切れとしてはビターエンドですが、やっぱりセプテンバーの曲調のおかげか人生前向きに生きようと思えるパワーがあります。
深読み
しようと思えばいくらでも出来る
ヒトは誰でも 自分の思いたいように解釈する
多分 この通りのストーリーなんだと思う
色んな意味や思いを汲み取ったヒトは 自分の中から ソレを見つけ出したんだと思う
孤独をロボットで埋めるトコロで躓いたので 乗れなかったのよねぇ
せっかく出来た友達も 遠くに行っちゃって 結局次のロボットって言うのもなぁ
ラストのための長い前振り
出会いと別れの縮図
この作品のような経験が大人は勿論、子どもでもあると思うんです。年齢を問わず悲しくなるのは誰でも通る道だからではないでしょうか?
ロボットは動けなくなった後、独りで何度も夢をみます。楽しい夢から始まるものの結末アンハッピーで終わるのは観ていて辛かったです。
ドッグはロボットと別れた後も結局、動物の友達が出来ずに新たなロボット(ティン)を購入するのも悲しかったです。
劇中頻繁に流れる「September」が作品内容にマッチしていました。
小ネタもあります。
・凧揚げのシーンの凧がゲイラカイト
・ドッグが寝室で読んでいる本がペット・セメタリー(スティーブン・キング著)
・ロボットが後半に出会う友達のアライグマの名前がラスカル
まだまだたくさんあるようなので是非映画館で観て見つけてみて下さい。
友達ロボットは将棋名人の夢を見るか
将棋ソフトが手筋を読むがごとくロボットは問題解決の最適解を予測する="夢を見る"、がしかし期待通りにならないのは世の常。当初の夢が叶わぬまま時が経ちもう昔の自分でなくなったなら、昔の夢に固執せず叶わなかった夢は思い出に替えて、また新しい夢を見れる事が幸せの本質なのかも知れませんね。
タイトルなし(ネタバレ)
80年代(と思われる)ニューヨーク。
ひとりぼっちの犬ドッグは、ある夜、テレビで組み立て式ロボットのCMをみる。
「これは!」と感じたドッグは、早速購入。
組み立てて、どこへ出かけるのも一緒。
なにせ、自律式なもので。
公園でのスケートダンスなど楽しい。
で、夏の終わりの9月21日、コニーアイランドの浜辺に出かけたが、潮風・海水の影響でロボットは動けなくなってしまった。
仕方なくロボットを置き去りにして、翌日、修理道具や手引書をもって、ロボット救出に向かったが、浜辺は閉鎖されていた・・・
といったところからはじまる物語。
その後、どうにかして浜辺に忍び込もうとするも、困難続出で断念。
来夏の浜辺開きまで待たなければならなくなってしまったドッグ・・・
と展開するので、まぁ、最終的にはドッグとロボットは再会して友情を深めるよね、と予測・期待して観るよね。
なんだけれど、そうは問屋が卸さないあたりが、ヨーロッパの映画。
置き去りのロボットは、いくつかの夢を見る。
アンドロイドは電気羊の夢を見る、ではないが、組み立てロボットは友だちドッグの夢を見る。
元気に動けるようになって、ドッグのアパートまで出かけるが、ドッグと再会できない・・・とかのあまり喜ばしくないバリエーション。
ただし、『お図の魔法使』もどきや、バズビー・バークレイのレビュウ風だったりと、一見楽しげなのだが。
一方、来夏まで待つと決めたドッグは、それでも寂しさを埋めることが出来ず、新しい友だちを求めて、スキーやカイトなどに挑戦。
何人かと知り合うが、いい人ばかりではない。
いい人もいたが、彼女は彼女なりの人生を歩んで、ドッグから去ってしまう。
と、楽し気なアニメーション表現とは裏腹にビターな物語。
このビターさ、もう老境にさしかかる年代になったのでよくわかるけど、世知辛いつらい毎日で苦闘している若い人たちには、もしかしたら耐えられないかも。
ラストは現実世界に足を踏みしめた結末。
形としての友情は途切れてしまったが、気持ちとしての友情は永遠に続いている・・・
台詞を排してのアニメーション表現で魅せる出色の映画。
大切にしたい掌中の一編でした。
なお、観終わったら、しばらくはEW&Fの「セプテンバー」を鼻歌で歌いたくなること必至。
Septemberがこんなに切ないとは。
孤独なdogとロボットの物語。出会って、離れて、また新たに出会って、時には永遠に離れて、、過去の色々な出会いや別れを想起させられて、胸が苦しくなってしまった。。でも、それだけじゃなく、優しい気持ちにもなれるし、どこか遠くにいる人のことも大切に思いたくなる映画でした。
アニメーションとしても、キャラクターも魅力的だし、音楽も、ニューヨークの景色も喧騒も描かれていて、とても素敵でした!街中の擬人化された動物たちは、それぞれに細かい動きをしていて、巻き戻してよく確認してみたくなりました。
印象的だったのは、足をなくして、動けないロボットが、(そんな絶望的な状況なのに)、空から舞い降りる雪や、小鳥の成長を眺めて、優しい笑顔を見せて、楽しそうにしている場面。
自然と涙が溢れる、切なくも温かみのある作品
アメリカの作家サラ・バロン原作。擬人化された動物たちが暮らす1980年代のニューヨークが舞台。
この、まさに人種のるつぼの如き街で、孤独に暮らす犬とそこにやってきたロボットが織りなす友情と別れ、彼らのその後を描く。
セリフやナレーションがない中、四季の移り変わりに沿って、登場人物の心の機微が巧みに描かれ、主人公たちに引き込まれていく。切なくも温かみのあるストーリーが心に響き、自然と涙腺が緩む。
ニューヨークらしさ溢れる風景、アメリカンブランドを忠実に表現するなど、若かりし頃憧れたアメリカが、カラフルな映像の中に散りばめられ、軽妙な音楽とともに、ニューヨークを感じる作品。
E,W&FのSeptemberが流れる中、涙を流したい方向け。僕的には、見終わってからも、予告編を見直すだけでうるうるが止まらない。
第96回アカデミー賞長編アニメーション賞ノミネート、第51回アニー賞受賞、第76回カンヌ国際映画祭正式出品など、数々の映画賞を席巻していることもあってか、平日の午前中にして劇場の入りは上々。
全287件中、181~200件目を表示













