「タイトルなし(ネタバレ)」ロボット・ドリームズ まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
絵きれい。
序盤、「her 世界でひとつの彼女」を何となく想起させる。人間の孤独をAIが埋めるような…
が、しかし。
ロボットに心があって、人間のように振る舞って、温かな交流があるのに、浜辺に置き去りにされたりスクラップされたら、そんなの悲しいに決まってるじゃないか。当たり前だ。人間ならみんな涙腺ウルウルしてしまう、大昔からあるやり方だ。(子どもの頃、「すずの兵隊」を読んだのは衝撃的な体験だった。「しあわせの王子」も傑作だ)
で、さぁ、そこからだ。
何を見せてくれるんだい?
何が起こるんだ?
一体どんな気持ちにさせてくれる??
エンディングも色々なパターンを予想しながら鑑賞していたものの、ごくごく普通の想定内の着地。意外性も驚きも感動も無い。新しさも特に感じませんでした。技術的なことは何かあるのかもしれませんが、私には分かりません。
(途中から段々腹が立って来たわよ、そんな化石みたいなやり口で心を弄ぶなんてさっ!(笑)
つまり、ごく陳腐な作品で、イマイチでした。一体誰なんでしょうか、すごい偉そうです。
良かったところは、ラスカルのおじちゃんが好き。あと、動物の種類がかなり多いです。特性を使ってよく表現してるなぁと思いました。ニューヨークの町の様子がとてもよく伝わって来て、ああ、きっと昔はこんな感じなんだろうなと。
原作はアメリカのコミックだそうですが、アメリカ的なアニメの動きって、なんでみんなああいう感じなんですかね?ベタ足で歩いて、直線的というか、滑らかさが無いというか…
そうそう、思い出しました。ドラゴンボールのアニメの話を。初期の悟空(子ども時代)は等身が小さいため、格闘シーンで様々な動きをするのに制限があり、成長して大人の等身にすることで滑らかな動きを表現できるようにした、と鳥山明がインタビューで答えていたと記憶しています。
シンプソンズとか、スポンジボブとか、手足が短くて等身が短いアニメキャラに共通する動き方だったな〜と思いました。