「つくづくうまいなあと思った」ロボット・ドリームズ asamiさんの映画レビュー(感想・評価)
つくづくうまいなあと思った
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AIとかロボットとかの話題が飛び交う日々の中で暮らしているので、
そういうことに対する何らかの警鐘なのかな?と想像しつつ観てみた。
いや、これは人の心の旅を描いた映画で、
ご時世的に人々の注目、関心を集めやすいロボットを登場させているにすぎないのだなと、
個人的には解釈した。
批判しているのではなく、わかりやすさ、伝えやすさという意味ですごく上手いなと思った。
自分の楽しさに夢中になって相手を振り回せば相手を傷つける。
相手と自分は同じではなくあれもこれも違うということ。
未熟でどうにもならないことから離れて過ごし時が流れて色々変わる。
かつて相手を傷つけた記憶はその人の後の行動に影響するんだな。
色々あるけれど、あの時の未熟だけれど果てしなく純粋なトキメキや情熱ってかけがえのない思い出だね。
その思い出は掘り起こすと傷つけてしまう人は以前よりも増えてしまうから、現実に向き合って生きていくんだよね。
とか、そんなことを感じた。
主人公の人間でなく犬として描いたのも上手いと思う。
直接的じゃないので生々しさや嫌味がない。
じわーっときいてくるように人間の心の旅を描いているんだな、描き方が上手だなと思った。
目頭が熱くなるという表現があるが、この映画はそうではなく、
心のどこかからじわりと涙が出る。
ハンカチやティッシュは必要ないけど、席を立ち上がって映画館を出るまでに数分の時間が必要。そんな映画だった。
予想していた内容とかなり違ったけれど、それがかえって私には良かった。
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