「表現方法が違えば良かったのだが」異人たち imaxmaxさんの映画レビュー(感想・評価)
表現方法が違えば良かったのだが
原作:山田太一「異人たちとの夏(1987)」。同名日本映画1988年製作、英語題"The Discarnates"。今作の邦題「異人たち」、原題"All of Us Strangers"。
原作名では異人とは何か想像できない。でも映画の the discarnates だと霊的なもの示唆している。だから今作もR15+であるからホラー要素が多いと想像して鑑賞に行った。
しかし全く違った。
恐ろしく違った。
只々嫌悪感を強く感じるしかない違和感を感じた。
ネタバレあり
マンションに住む男性といわゆる LGBTQ+ のQとG のその単語が発せられ、そういった関係になる。しかも直接的な描写が、しかもとても長く何度も描写される。本来の映画の本質は別の所にあるのだが、メインの表現方法はこれである。「"R15+"ですからそれ以上の人は見てもいいです」、と言われても、私はこれに対する耐性はない。LGBTQ+の人たちを理解する事と、その行為を見せられる事はまるで違う。始めから知っていたらこの映画は決して見ない、見たくない。
前半では特に両親が他界しているとの描写も無く、実家に行き両親と再会した。設定が全く違うのか、あまり詳しく説明しないで話を進める手法なのか。
もっとネタバレ
主人公は幼い頃から自身がGであると認識していたが、その事でイジメにあっても父親に打ち明けられず両親は他界し、本人も中年になってしまった。過去に出来なかった事を今父親に理解してもらい、両親の愛を感じたかったのだと思う。マンションの男性との出会いで自身の心に蘇り、今回の話になったのだろうと思う。All of us 私たち皆が Strangers 異人たち。しかし両親だけで無く、マンションの男性もStranger。
トータルのストーリーは決して悪いとは思わないが、いかんせん強すぎるGの描写は受け入れ難い。