君の忘れ方のレビュー・感想・評価
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自分で考える力がないと理解が難しいかも
君の忘れ方のタイトルの通りの大切な人を亡くした人たちが忘れようとしてその克服方法を教えてくれる様な映画ではないです。
この映画を見ての感想は自分で考える力がないと少しモヤモヤするかもしれませんが、そうでないと感慨深い作品だと思います。見る価値は大いにある作品です。
グリーフケアに触れて
愛する人を失った、つらさを抱えた人々のお話。
忘れ方か…忘れなくていいと思うけど。
比べるものではないけど、でも、年齢順に来るお別れに比べると、事故などの突然のものは、やはりなかなか受け入れ難いと思う。
南果歩さんの母親もずっと苦しんでいるが、岡田義徳さんが演じた池内の役が泣けてしまった。
「忘れても思い出すから」というセリフに、時間が助けてくれて前に進める人も、やはりその人への思いに戻るんだよな…などと思った。
津田寛治さん、自分がこれまで見た中では一番優しい役。良い役だった。グリーフケアは実際には難しい事も沢山あるだろうが、ただ話を聞くという点が良かったと思う。
*****
坂東君を初めて見たのは仲野太賀の「静かな雨」だったのですが、主演作を初めて見たので感無量。
悲しみとの向き合い方
公開週は他に観たい作品が多くて、手が回らなかった本作。スルーしようかとも思ったのですが、やはりちょっと気になって公開から1週間遅れで鑑賞してきました。
ストーリーは、結婚を間近に控えた婚約者・柏原美紀を突然の事故で亡くし、気力をなくしてしまった青年・森下昴が、心配する母に実家の飛騨に呼び戻され、そこで喪失の悲嘆から立ち直る「グリーフケア」というものに出会い、「つきあかりの会」に参加し、その主催者や他の参加者との交流を通して、亡くなった人との向き合い方を考えていくというもの。
本作で「グリーフケア」という言葉を初めて聞きました。確かに身近な人を突然亡くした悲しみは、言葉で言い表すことはできないし、簡単に癒えることもないでしょう。そして、それをどう受け入れ、どう乗り越えていくのかも、人それぞれです。
本作を通して、死や悲しみとの向き合い方はさまざまあり、忘れなくてもいいんだ、忘れてもいいんだ、そこに立ち止まっていてもいいんだと教えられた気がします。でも、一つだけ、後を追うようなことだけはしてはいけないと強く思います。
亡くなった人が何を考え、どう感じているかなんて、誰にもわからないから想像するしかありません。でも、その想像には、きっと自分の気持ちが少なからず反映されているでしょう。そう思うと、「天国のあの人が○○と言うはず」なんて、亡くなった人を言い訳にして、自分の思いを代弁させているだけのような気もします。結局、残された者は、自分の生きたいように生きる姿を、亡くなった人に見せ続けるだけでいいのではないかと思います。
とはいえ、ストーリー的には大きな起伏もなく、平坦で物静かな流れは、心地よくもあり、眠気を誘われもして、込められたメッセージを必ずしもきちんと受け止められていない気がします。あと、逆に不穏なBGMはなんだか気になってしかたなかったです。ホラー感を演出したかったのでしょうか。だとしたら目ざす方向性が間違ってないでしょうか。そんな話ではなかった気がするのですが…。他の方のレビューを読んで補完したいと思います。
主演は、坂東龍汰さんで、抑制の効いた演技が本作にマッチしています。脇を固めるのは、西野七瀬さん、南果歩さん、津田寛治さん、岡田義徳さん、風間杜夫さんら。西野さんは出番もセリフも予想外に少なくてちょっと残念でした。
大切な人との向き合い方を考えるいいきっかけ。
『大切な人が明日、もしいなくなったら...』そんなことが頭をよぎったこの作品。
大切な人、それは、恋人でも、家族でも、人それぞれ。この作品を今、大切な人ができる前・大切な人がいるタイミングで観れたこと(大切な人が亡くなった時の向き合い方を学べたこと)は、とても良かったと思った。
個人的には、今の映画のアクション映画・アニメ映画もとても良いが、考えさせられるような作品こそ、映画の醍醐味ではないかと思う。
大切な人との向き合い方は、人それぞれ、忘れて、前に進む、それも一つの道だし、一緒に歩んでいく、それもまた、間違いではない。人の数だけ、向き合い方がある。
本作は、そんな大切な人を失った人の新しい歩みへの一歩を描いている。
ヒロインの使い方
大切なひとに静かに向き合う
最愛の伴侶と死別した際の、悲しみについて。 "グリーフケア" とい...
最愛の伴侶と死別した際の、悲しみについて。
"グリーフケア" という用語が出てきて、徐々に浸透してきているような。
反応の仕方… 心理・行動・人との接し方
故人をどう思い出すか・忘れるか、
時間がたてば解決するものか?、
など…
正解は一通りではなく、
本人がどうしたいのかを引き出すこと
傾聴・共感・受容
と、要所をまとめて言葉にすれば、心理学・カウンセリングの教科書的になってしまいます。
ですが、丁寧に紡がれた物語、演者さんも迫真に迫り。
身に染みる再確認をさせていただいたように感じます。
一般的に、ベテランやリタイヤの年齢層だと、身内や親友と死別した経験があるひとは、結構いるだろうとは察します。
一方で、この主人公の年代 (結婚式の支度、親がまだ勤務中) だと、
急な死別は、まだ慣れた出来事ではない、受け入れる前に拒絶反応、一時的な抑うつ、
諸々の症状が現れるのも、ありうる事だよね、とは感じました。
むしろ、遺族がさばさばしてたら、故人が悔しがるかもしれませんね (そういう意味合いのセリフありましたよね)。納得です。
伝えたいことはわかるけれど
群像的に登場人物それぞれのグリーフワークが描かれている映画。
坂東龍太と西野七瀬という期待を感じる組合せだけど、ドラマチックさはなくて、不穏さを感じるBGMと画面で、サスペンス調の展開。
カウンセラーの言葉が時折はさまり、そこで、観客の思考を深めようとしているのかなと勘ぐってしまった。
南果歩と、岡田義徳の2人が、狂気と現実の狭間を揺れ動く危うさを魅力的に演じていたが、その2人のエピソードが強烈なため、せっかくの坂東龍太が恋人と関係性を編みなおしてゆくプロセスが霞んでしまった感じがしてもったいないなと感じた。
主演の2人がとても良かっただけに、2人の関係性や複雑な感情にクローズアップしたものがみたかったかな。
忘れなくていいのでは?
大切な人との向き合い方
大事な人を亡くしてしまった痛みや悲しみからどのようにして現実を向き...
引きずる思い出
おいおいおい...お目当てが...。
西野七瀬目当てで行ったのに、速攻ではけていった。悲しい。悲しすぎる。このポスターでこれはずるい。騙されちゃうよ誰でも。坂東龍太カッコイイし演技上手いけど、流石に2時間は絵が持たん...。こういうテーマだからやり方は間違ってないと思うんだけど、もう少し構成や演出で上手いことできたんじゃないかなと思っちゃう。
ただまあ、お涙頂戴展開に持っていてなかったのは好印象。この手の映画にしては珍しく、スムーズな話運びで飽きることは無かった。退屈そうな映画だけど、退屈はしない。絶妙なバランス。なんか不思議。
大切な人を失った人たちのお話。
メインの男3人。三者三様、それぞれ先立たれた彼女や妻に対してどんな思いを抱いているのか、どんな考えの元生きているのか。この辺の人物背景がものすごくよく描けていて、意外にもちょっと感動しちゃう。死に向き合いながら生きることの難しさ。もしも...と考えるだけで結構苦しくなる。
特に岡田義徳演じる池内という人物がすごく考えさせられて。死を受け入れず、生きているものとして捉える行為には色んなことを思わせる。幸せに見えるけど、不幸せのようにも見える。彼を見ていると、死をしっかり受け入れている人以上に喪失感で溢れていて、心がぐちゃぐちゃになる。
正解のない問いとはまさにこのこと。
それぞれの価値観や考え方があって、生き方がある。否定したり治そうとしたりして、周りがとやかく言うことでは無い。特に愛する人の「死」を目の当たりにした人に対して無闇に背中を押すような言葉はかけられない。
津田寛治演じる牛丸さんの言葉が心に残っている。森下(坂東龍太)が「天国にいる人は生きている人の悲しんでいる姿を見たくないんじゃないんですか?」という問いに対して、「でももし森下さんがいま亡くなったとして、家族や周りの人が悲しんでいなかったらそれもちょっと悲しくないですか?」と牛丸さんが答える。ほんとそう。悲しむことは決して悪いことでない。彼のこんな言葉こそ、勇気づけられると思った。
映画的な面を話すと、かなり地味で湿っぽい雰囲気だから役者やセリフ以外で印象に残るものは少なく、津田・岡田・南果歩のおかげでかろうじて見ていられるものの、脚本だけで評価するとちょっと薄く微妙だなと。頼りっきりになっちゃっている。幽霊の召還という要素も最初は良かったけど、終盤になるとあんまり意味を成しておらず、少しの会話で消滅しちゃったのが勿体ない。もっとしつこくて良かった。
構成としても割とずっと同じことの繰り返しで、誰かしらと話す→過去に浸る→カレー食べる→現れるの反復作業で飽きはしなくとも見応えは無い。起承転結のバランスが悪いように思えた。
決して酷いとかそういうのではないし、テーマとそのテーマに対する解答は素晴らしかったと思う。なかなか言葉にしにくいことを上手に言葉にしていて、なんだか心が浄化されたような気持ちになれた。
ただ、フワーっとしていて捉えようがないし、テーマの割には重みがなくて心に響きずらく、演出と空気感のミスが作品全体に影響及ぼしてるなと思った。ちょい残念。でも嫌いじゃない。ラストの3人の会話とかめちゃくちゃ良かった。いいシーン多いだけに惜しいね。
たとえ忘れても思い出す
何とも不思議な映画である。
グリーフケアの話なのかと思ったら、恋人を亡くした主人公は、そうした集まりを取材するだけで、自ら参加することはない。
死んだ妻が見えるという男が出てきたり、主人公自身も恋人の姿が見えるようになるのだが、そのまま、オカルト的な話になるのかと思ったら、見えているのは死者の霊ではなく、生きている者の脳内現象であると分かってくる。
おそらく、ここで描かているのは、ベテランのカウンセラーがインタビューの中で語っていたような「死者との関係性」の話なのだろう。
例え幽霊であっても愛する人に会いたいという男の気持ちは分かるし、忘れられないことも、忘れていくことも辛いのであれば、いっそのこと、全て忘れてしまいたいと思う主人公の気持ちも理解できる。
通り魔事件で夫を殺された主人公の母親が、執拗に犯人を探そうとすることも、ある種の死者との向き合い方なのだろう。
「妻の姿が見える自分はおかしいのか?」と尋ねる男に、「出てきてくれるだけで羨ましい」とグリーフケアの担当者が答えるように、「死者との関係性」に正解はないのだろうし、それは、時間の経過とともに変わっていくものでもある。
それが、いつになるのかは分からないし、それこそ、人それぞれなのだろうが、やはり、「普段は忘れていて、時々思い出す」くらいになることが、一つの理想的な関係性であるに違いない。
そんなことを考えさせられた映画ではあったのだが、ただ、それだけだったところには、物足りなさが残った。
岡田義徳さんの独白と津田寛治さんの返しが最高に好きだし肯定って大事だなって教えてくれる作品
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