JAWAN ジャワーンのレビュー・感想・評価
全63件中、41~60件目を表示
キングカーンの魅力炸裂
1990年代後半に沸き起こったマサラムービーブーム。スーパースター・ラジニカーントとともに人気を博したシャー・ルク・カーン。1999年公開のDDLJや2000年公開のディル・セで心を掴まれたが、あれから数多の作品に主演し2024年、またまた魅力炸裂の快作を引っ提げて登場。
2023年No.1ヒットの本作では、衰えぬ格好良さと冴え渡るアクション、そしてキレのあるダンスとキングカーン目当ての私を唸らせた。普段ダンスシーンでは主役と共に周りの踊り手達のパフォーマンスも目を配って楽しんでいるが、今回はキングカーンに釘付け(笑)
肝心のストーリーはというと、いつもながらの3時間の長尺の中に幾つものストーリーを積み重ね、予想外の仕掛けとともに怒涛のごとく突っ走る展開に休む暇もない。別々の映画をまとめて観ているようだが、それでも迷子にさせない演出は見事。
人と人とのつながりの巧妙なシナリオ、個性豊かなヒロインたち、悪党らしい悪党、そしてオフィシャルサイトでも記されてない驚きも。
しかも本作はアクションだけに留まらない。インド国民に、いや全世界の人達にも通じるある訴えかけには胸が詰まる。社会派ドラマとしても機能しているんだからインド映画の破壊力たるや凄し。
贅沢てんこ盛りの本作、キングカーンのファンでなくとも観賞の価値あり。
カッコよかったから全てオッケー
汚職に塗れた政治家と企業によって善良な人が消され、息子がその復讐を……というここ10年のインドアクション作品の黄金パターンを踏襲。
『バーフバリ』+『カッティ 刃物と水道管』+『タイガー』シリーズ&『PATHAAN パターン』の、いいとこどりっぽい内容。
やりたかったことは、「キング・カーン」ことシャー・ルク・カーンをいかにカッコよく見せるかに思えた。
カッコよかったから、全てオッケーでは?
自分としては、この映画単体でまとまっていたのが好印象(配給が、part1.、前編なことを隠して公開という作品が、『SALAAR サラール』『ハヌマン』など最近2〜3本あったのに比べて、誠意があるなと)。
音楽や効果音が良いので、音のしっかりした小屋がおすすめ。
それにしても、「インドは海外企業に環境を壊されてる」とか、「宣伝に流されないでちゃんと自分の考えで選挙に投票しよう」みたいなメッセージ性をインド映画に感じることが多いが、流行りになるくらい汚職や汚染が多いのかしらん?
素晴らしき印度映画
24-139
インドエンタメ映画要素のてんこ盛り
よいところ
インド映画らしく勧善懲悪、筋肉、女性復権、ダンスてんこ盛りでとても「らしい」映画
開始からエンディングまでとにかく退屈させないように詰め込まれてる。特にキャストクレジット。ハリウッドも見習え。
?なところ
長いから前後編で休憩欲しい、トイレ行きたくなる
刑務所の格闘って周囲の部下が棒立ち?銃持ってるよね
そんなに数見てるわけではないけど、これがインド映画と言わんばかりの要素詰め込んでる。どこかで読んだ書評にインド映画は視聴者の身分も知識量も上下に差があるから、ストーリーはわかりやすくダンスのようなセリフに関係ないシーンがあるとのことだが、まさにそのような感じ。そしてとにかく全てのシーンに意味を持たせようとして171分と長いのに無駄なシーンというか余裕がなく怒涛の展開の連続。なこともあって割と一気にシーンが飛んだりもする。ふかく考える必要はない。
ただなんというかハリウッド映画を見慣れてるせいか、カースタントや爆破シーンは絵面が弱い、音楽のせいかな?RRRの時のバカっぽいまでのケレン味たっぷりな決めポーズやデカい破壊シーンがなかったからかも。空くらい飛べ。
エンドクレジットまで楽しませようという精神はハリウッドも見習え。よく余韻がどうとかいう意見もあるが、客の時間を使っていることに対して謙虚になる方がいい。
またまたインドがやってくれた!
予告をあまり目にしなかったのですが、日本で公開されるインド映画はおもしろいものが多いので、予備情報を入れず、内容もあまり知らないまま鑑賞してきました。勝手に期待してIMAXを選んだのですが、これが大正解!今回もやってくれました!
ストーリーは、インド北部の村で命を救われた瀕死の男が、村を襲撃する軍人たちを撃退してから30年後、ある男と6人の女たちがムンバイの地下鉄を乗っ取り、政府からとんでもない大金を奪って姿をくらますという事件が起き、その背後にある真相や30年前の襲撃事件との関係が明らかになっていくというもの。
率直に言って、これはすごいです!映画3本分ぐらいの内容をギュッと詰め込んだような印象です。もちろんインド映画特有の上映時間の長さはあるのですが、かなりテンポがよいので全く気になりません。ツッコミどころも多いと思うのですが、それを気にさせない勢いがあります。
前半の地下鉄乗っ取り事件とその首謀者たちの正体、さらには事件を追う女性刑事との関係性だけでも十分におもしろく、1本の作品として成立するぐらいの内容です。しかし、それは前振りにすぎません。むしろ後半が本作の真骨頂。物語が進むにつれて人間関係が明らかになり、新たなる展開と怒涛の伏線回収コンボでさらに加速します。冒頭の村の襲撃シーンがよもやここまでつながってくるとは思いもしませんでした。
そして、これを大迫力の映像で鮮やかに彩ります。多彩なアクションとクスッとするような楽しい演出で最後まで飽きさせません。スローモーションを多用する演出はやや過剰にも感じますが、これはもはや様式美であると捉え、そういうものだと思って楽しむのがいいと思います。
そんな一大エンタメ作品でありながら、夫婦愛や親子愛を織り交ぜ、刑務所内で培った仲間との絆を感じさせ、ほろっとくるようなシーンもきっちり用意されています。また、一方で社会的メッセージもがっつり盛り込んでおり、本当に見応えがあります。
もちろんインド映画に欠かせない歌とダンスも満載で、これもしっかり楽しませてくれます。中でも、数えきれないほどの女性受刑者で繰り広げるダンスシーンは圧巻です。ストーリー、アクション、演出と、もはやお腹いっぱいです。
主演はシャー・ルク・カーンで、年齢を感じさせないかっこよさと、七変化ぶりがお見事です。どのキャラもしっかり立っていて、作品の大きな魅力となっています。脇を固めるのは、ナヤンターラー、ディーピカー・パードゥコーン、ビジャイ・セードゥパティ、プリヤーマニ、サニャー・マルホートラら。
日本も休憩を入れて欲しい。
相変わらず主人公達の登場シーンがいちいち大仰でニヤつかされる。アクションが冗談か本気なのかよく分からないまま続いていくので長さも相まって多少飽きてくる。見ているうちになんだか既視感に見舞われ「パターン」という作品を思い出した。
カレー幕の内弁当(特盛)タンドリーチキン添え
インド映画ってファンタジーな幕の内弁当だと思ってるからこんなこと言うのは野暮だと分かりつつ、スローモーションが多すぎて、もっと「生身」な感じで観たかったなぁというのが率直な感想。あと、脚本も要素が盛りだくさんゆえに脳味噌が追いつかず、「きっと、うまくいく」みたいな「そうだったのか!」的なカタルシスを味わえなかったような印象です。冒頭の少年の台詞も「伏線回収しまっせ!」というフラグ立ちまくりなのに、大して驚けず。あと、ヒロインの眉毛が気になってしまい、あまり集中出来なかったというのもありまして(笑)。と、幾つものネガティブ要素を差し引いても面白かったのが不思議。これもインド映画の魔術ですね。ご馳走様でした!
お肌つるっつる!頭もツルッツル!
アクション映画の王道
公共広告機構ACインドがお送りします
お腹いっぱい~🍜
政治家と大企業と銀行の癒着、富める者はどんどん富を増やし、貧しい者や第一次産業に携わっている者は搾取されるばかり。望みは若い人達を育てること、皆が自分の頭で考えて投票すること。私達へのメッセージでもありますね!
で、お腹いっぱいです‼️増量が半端ないです!マトリックス、ライオン・キング、ミッション・インポッシブル、ダンサー・イン・ザ・ダーク、バーフバリ、それにシルヴェスター・スターロン的濃ゆい味つけなのでもう何も食べられない!
皆さん書いていらっしゃるように、インドの映画には風になびく髪が必要!なのにスキンヘッドの兄さんが出てきて、嘘~!と心の中で叫びました。でもほっとした。ダンスシーンはやっぱりかっこいいな。インドも刑務所内部はパノプティコン式の設計なんだと確認できました。
主人公は、一人にしてくれ
キング・カーンの魅力全開!
インド映画に求めること。それは屋外・屋内関係なく髪をなびかせる風と!贅沢すぎるスローモーション使いと!唐突に始まる豪勢で圧倒的な歌とダンスである!
そして何よりも重要なのは「それは思いつかなかった〜!」と度肝を抜かれるようなアクション演出!
映画に日常など欠片も求めない。ゴージャスで奇抜でカッコ良いのかどうなのか、いややっぱりカッコ良い演出の数々、それを求めて人はインド映画を観るのだ。間違いないだろう。
「ジャワーン」もそうだが、往々にしてインド映画のあらすじは難しい。民が求めることは全て1本の映画にぶち込んでしまおう、というサービス精神の成せるわざなのか、結構ストーリーが重厚なのだ。
言うなれば、2本分の映画のストーリーを合体させてしまいました、みたいな壮大なストーリーを軸にやりたい放題のアクションやらダンスやらを人的資源を惜しみなく投入して組み上げていくスタイルなので、冒頭のシークエンスの事は一旦忘れるくらいの気概で臨まなければならない。
だからストーリーの説明は一切しない事にする。
冒頭にも書いたが、とにかく主演・シャー・ルク・カーンをどれだけカッコ良く撮るのか?が映画の成否を分けるとばかりに、彼の登場シーンは風とスローモーションの大盤振る舞いである。
インド映画におけるスローモーションとは、すなわち我々人間が視覚から受け取った情報のインパクトを普遍なものにする為の演出だ。息を飲むほど美しい景色を見たとして、その景色に見惚れていた時間が3秒しかなかったのが事実だとしても、見惚れた本人には10分や1時間に感じられる時がある。それをスローを使うことで強制的に作り出すのだ。漫画の大ゴマにも似ているかもしれない。
それをアクションシーンだけでなく、主演俳優のカッコ良さにもバンバン使っていくスタイル、とにかく主役を持ち上げていくスタイルがインド映画らしくて大変良い。
そして大事なのは「それは思いつかなかった〜!」なアイデアである。
「僕が考えた最強のアクション」が凡人では到底考えつかないレベルに達しているのが最高に面白く、最高に爽快だ。せっかく映画観に来てるんだもん、フィクションじゃなかったら絶対観られない「そんなことある?!」という究極のアクションが観たいじゃないか。
私のイチオシシーンは靴底の火花で葉巻に火を点けるシーン(もちろんスローモーションだ)である。どうしてそんなことになったのかは観ればわかる、いやわかるのか?なので是非観て頂きたい。
あれを観られただけで映画館に出向いた価値があると言うものだ。ありがたや。
映画のストーリーには一切触れない、と宣言したわけだが、観る前は欠片も想像しなかったが割と社会派映画とも言える内容だったところも気に入っている。
とにかく、久々にマサラ感たっぷりの映画を観てものすごい満足。1月にはプラバースの「カルキ2898AD」も公開されるし、日本でもっともっとインド映画がメジャーになると良いな。
めちゃくちゃなのに楽しんでしまう不思議
インド映画のほとんどは長い。だから、前置きのような話で普通に1時間くらいかけたりする。結構な量のアクションと歌と踊りを見せて、ある程度盛り上げたところで、さぁこれから本編ですよ的な流れを何回も観たことがある。本作も3時間近い。それなりの驚きの展開が待っていることを覚悟していた。
地下鉄をジャックして多額の身代金を奪うという序盤のパートだけでも結構盛りだくさんなのに、これが本当にただの序盤だった。その後は、途中で挟まれる話の切り換わりが急すぎて、気持ちがついていくのに精一杯。え?これがあの人?、あれ?そしたらこの人は?時系列合わなくない?年齢的に無理あるでしょ!みたいな戸惑いを何回か繰り返した。しかも展開がすごく強引でかなりめちゃくちゃだったりする。長い上映時間だから色々と盛り込みすぎになってしまうのも仕方ない。でも、そっか!ここにつながるのか!とか、だからこんなことをしていたのかなんて、驚きながら鑑賞してしまうのがいい。なんならこれぞインド映画という感覚で素直に楽しむのがオススメ。細かいことを考えてしまうのは無粋というもの。
アクションもさすがのクオリティ。あまりにすごくて現実を超越した感じのアクションシーンって笑えてしまうんだよな(いい意味で)。格闘、剣技、カーアクション、ガンアクション、いろんなアクションがてんこ盛りで満腹感を味わうことができた。観終わった後、ちょっとした達成感と軽めの疲労が待ち受けていたが、それも悪くない。こんなインド映画をこれからも期待したい。
なんだこれ
全63件中、41~60件目を表示